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霊界物語あらすじ

説明を読む
ここに掲載している霊界物語のあらすじは、東京の望月氏が作成したものです。
まだ作成されていない巻もあります(55~66巻のあたり)
第4巻 霊主体従 卯の巻 を表示しています。
篇題 章題 〔通し章〕 あらすじ 本文
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本巻は主として、常世会議の結末と、国祖御退隠の大略を述べている。
第五巻以降で、盤古大神の神政となり、天の三柱の大神が地上に降臨して淤能碁呂島から神業を始め、国魂の神を生みたもうた経緯になる。
そのため、第四巻までは、我が日の本を中心とする霊界の物語ではない。
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神言にあるように、古来神々は天の八洲の河原に集って神界の一大事を協議された。その際、神の第一の生命というべき言霊を極力応用されたのである。
本巻は主として、常世城における太古の神人の会議について述べている。神々は言葉を持って生命としているので、議論が延々と続いているのも不思議はない。
宇宙中にも、大神の言霊が常に鳴り響いていて、止まないのである。ただ常人の耳に聞こえていないだけである。
ゆえに、神々の会議である常世会議で、議論が百出したとしてもやむをえない次第である。ここにはただ、そのうちの一部を述べたに過ぎない。人知ではとうてい神々の行為を完全にうかがい知ることは不可能であることを知るべきである。
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01 01 〔151〕
国治立命は何度も聖地の主任の神を変えたが、ことごとく失敗していた。しかし剛直な国治立命は、天地の律法を厳守することを部下に命じ続けた。
八王大神・常世彦は世界の八王・八頭を常世城に招集し、聯合を作った。また、大自在天・大国彦とはかって世界神人の国魂会議を開き、国治立命を糾弾しようとした。
八王・八頭のうち、八王大神に屈しなかったのは万寿山だけであった。八王大神は万寿山に使者を送って脅迫した。曰く、常世会議に参加しなければ、万寿山を総攻撃する、と。
八王である磐楠彦や万寿山に蟄居していた大八洲彦命らは、万寿山が常世会議に代表を出席させることに反対した。一方、八頭の瑞穂別は万寿山安泰のために、参加を主張した。
万寿山の八王・磐楠彦は瑞穂別に命じて、神示を請うことにした。結果は参加すべきではない、との厳命であった。瑞穂別は神慮に反する主張をした前非を悔い、万寿山は一致して常世会議への反対を表明し、八王大神に不参加を通告した。
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01 02 〔152〕
一方、地の高天原も八王大神より会議招集の使者を受けて、広宗彦命らは協議を行った。広宗彦命は、地の高天原が荒れ果てて機能しなくなっており、世界の再統一に心を砕いていた折から、常世会議に賛成の意を表した。
広宗彦は常世会議出席にあたり、神々を大々的に集めて神前会議を開いた。広宗彦の母・事足姫は、常世彦がこれまで聖地に対して犯してきた罪悪を考慮し、常世会議に反対の意を表明した。
広宗彦は板ばさみになりつつも、弟・行成彦をどうしても会議に出席させようと決心したが、常世の国から「大道別の使者」として現れた霊鷹の信書を見て、一時議席を退出してしまった。
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01 03 〔153〕
広宗彦に送られてきた大道別の信書には、大道別一行が常世城に潜入しており、白狐の加護をもって邪神の計画を転覆させるつもりなので、安心して会議に使者を派遣するべし、とあった。
広宗彦はその意を汲んで、弟・行成彦を地の高天原代表として、会議に派遣することを決定した。
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01 04 〔154〕
常世城の大広間に、世界中の勢力の代表者を集めた常世会議が開会した。常世彦は美山彦を従えて壇上に現れ、根本的な世界の改造がこの会議の目的であると宣言し、また唯一不参加の万寿山の非を責め立てた。
大国彦の重臣・大鷹彦は、神界の争乱を根絶するためにはまず、八王・八頭を廃止するべし、と述べ立てた。あまりの提案に一同はしんとなったが、場外には八王大神配下の猛獣の声や鳥船の音がやかましく鳴り響き、強圧的な雰囲気があった。
八王大神の威勢を恐れて誰も発言しない中、聖地の使者・行成彦が悠々と登壇した。
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01 05 〔155〕
行成彦は国祖が選定した八王・八頭を廃するなどという意見には絶対反対である、と憤然と述べ立てた。
八王大神は怒りに駆られて怒号し、行成彦を怒鳴りたてた。行成彦が反対意見を述べようと再び登壇するのを、八王大神は蹴り落とそうとした。
すると従者の道彦(大道別)が八王大神の腕をつかんで諌める振りをすると、八王大神は強力に締め上げられてその場に倒れてしまった。大鷹彦、美山彦はただちに駆け寄って、道彦を壇上から蹴り落とした。
ところが道彦の姿は煙と消え、代わりに壇の下に倒れて苦しんでいるのは、行成彦であった。八王大神はやっと立ち上がると、倒れている行成彦をはねのけようとした。すると行成彦の体から数個の玉が現れて、玉は天上へ昇って消えてしまった。
しかして、実際の行成彦は最初から自分の席に座ったままであった。また、道彦は八王大神の館の正門を守っており、会議の場にはいなかったのである。
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01 06 〔156〕
美山彦・国照姫は聖地の内情に通じていたので、壇上に上がって聖地の不祥事を暴露し、嘲笑した。
聖地の代表である出雲姫、猿田姫は怒って国照姫を壇上から引き摺り下ろし、また国照姫の部下たちを相手に乱闘を演じた。美山彦らは出雲姫、猿田姫を捕らえて縛り、聖地の神々の乱暴な性質を非難した。しかしよく見ると、なぜかそれは八王大神の寵女である春日姫と八島姫であった。
青雲山の八頭・吾妻彦は憤然として登壇し、美山彦・国照姫が聖地の神々の悪口をさんざん説きたてたが、乱暴狼藉を働いたのは八王大神側の神々ではないか、と責め立てた。そして悪神・八王大神を懲罰せよ、と呼びかけた。
魔我彦は怒って壇上に上ると、吾妻彦に斬りつけた。吾妻彦は頭上から斬りつけられたかと見えたが、一条の白煙が立ち上ると、吾妻彦の姿は消えうせた。魔我彦の刀は自分の足を傷つけ、その場に倒れてしまった。魔我彦は看護室に運び込まれる騒ぎとなった。
しかし実際の吾妻彦は自分の席で居眠りをしていたのである。また、縛り上げられた春日姫、八島姫の姿もどこかに消えてしまっていた。
かくして、第一回の会議は紛糾のうちに閉会となった。続いて第二回の会議はどのようなことが起こるのだろうか。
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01 07 〔157〕
第一回の常世会議は混乱のうちに幕を閉じた。そこで八王大神は第二回目の会議には常世姫、春日姫、八島姫を壇上に乗せて、女性たちの美しさで会議をまとめようとした。
常世姫が挨拶を述べた後、春日姫は自分がモスコーを逐電して以来、常世の国でいかに八王大神と常世姫に手厚い保護を受けたかを、とうとうと述べ立てた。
これに対し、モスコーの八王にして春日姫の父である道貫彦が壇上に上った。
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02 08 〔158〕
壇上に上がった道貫彦は聖地の神々の失敗を挙げ、八王大神を擁護した。すると城内のどこともなく、八王大神の姦策に陥るな、という声が響き渡った。
常世姫は怪しい声には注意を払わないようにと一同に呼びかけ、続いて八島姫が壇上に登った。
八島姫も、南高山を逐電して常世の国に来て以来、いかに八王大神・常世姫が手厚い恩恵を与えてくれたかを諸神に語った。
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02 09 〔159〕
八島姫の父である南高山の八王・大島別は壇上に上がると、一同に向かって、娘の八島姫は現在南高山の城に居り、ここに八島姫と名乗るは妖怪変化に違いない、と語ると、八島姫をめがけて斬りつけた。
常世城の八島姫は刀をひらりとかわすと、父に向かって微笑をたたえながら、なだめ諭した。
大島別の部下・玉純彦も壇上に上がり、本物の八島姫は額に巴形の斑紋があり、左肩には大の字の斑紋があるはずだ、と詰め寄った。壇上の八島姫は額の白粉を落として、大島別・玉純彦に斑紋を示した。
まだ疑いを晴らさない二人に対して、八島姫が左肩の斑紋を示すと、ようやく大島別・玉純彦の疑いは和らいだが、そうなると今南高山に居る八島姫は何物であろう、と思案にくれてしまった。
そこへ、南高山から八島姫がやってきた、という知らせが会議場に入った。
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02 10 〔160〕
突然会場に入ってきた八島姫は壇上に駆け上がったが、会場の中からさらにもう一人の八島姫が現れて、壇上では八島姫が三人になってしまった。
一方、モスコーから春日姫が来場した、という知らせが入った。入ってきた春日姫は壇上に登り、春日姫も二人になってしまった。
今度は、竜宮城から常世姫が帰還した、という知らせが入り、壇上で最初の常世姫と口論を始めた。
この混乱の知らせを聞いた八王大神は驚いて、会場に急行した。八王大神が会場に到着すると、我こそは本物の八王大神である、ともう一人の八王大神が会場にやってきて登壇した。八王大神は怒って、後から来た八王大神と争いを始めた。
すると中空に声があり、八王大神らをあざ笑った。諸神は驚いて天井を見上げると、そこは天井ではなく、数万の星が明滅する天の川原がはっきりと見えた。
行成彦は、これは常世会議が国祖の神勅律法を無視した報いである、よろしく足元を見よ、と怒号した。そこは常世城の大広間ではなく、一同は泥田の中に座っていたのであった。
八王大神以下は不明を悟り、第三回の会議は、天地の大神に対して祝詞を奏上し供物を献じ、神界の許しを得て行うこととなった。
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02 11 〔161〕
八王大神らは第三回の会議開催に先立ち、天地の大元霊である天之御中主神(=大国治立尊)を奉祀し、天地の律法遵守を自覚した。
八王大神と常世姫は悔改め、盤古大神を奉戴して国祖を追い落とし、自らが地上神界の主権を握ろうという野望を放棄した。しかし、今度は自分が国祖の宰相神になろう、との新しい目的を抱いていた。
第二回会議の春日姫と八島姫は実は白狐の高倉・旭が化けたものであり、大道別の妙策によるものであった。
第三回会議前の祭典は無事に行われ、天空は澄み渡って常世城はすがすがしい神気に包まれた。会議は厳粛に幕を開け、八王大神は悔改めを述べて開会の辞とした。
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02 12 〔162〕
八王大神は壇上に登り、またもや八王の撤廃を訴え、さらに神々自身の武装を除去することを提案した。大自在天の部下・大鷹別は登壇し、八王大神の弁に賛成の意を表して強圧的な演説を述べ立てた。
これにたいして天山の八王・斎代彦は飄然と登壇すると、八王大神、大自在天の強圧的なやり方を痛烈に非難した。
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02 13 〔163〕
八王大神の部下・八十枉彦は斎代彦に反論しようと登壇したが、にわかに舌が釣りあがり、恥をかいて降壇した。
続いて大自在天の部下・蚊取別が登壇して斎代彦を非難する弁舌を始めた。蚊取別は演説のたびに自分の額をピシャリと叩く癖のせいで壇上から転倒して担ぎ出されてしまった。
続いて八王大神の部下・広依別は演説中に壇上をぐるぐる行き来する癖のために、踏み外して壇から落ちてこれもまた、担ぎ出されてしまった。
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02 14 〔164〕
モスコーの従神・玉純彦が壇上に登った。そして口からでまかせの歌を面白おかしく歌い始めた。
その歌は、第二回までの会議の混乱を風刺し、八王大神・大自在天らの部下が次々と不吉に見舞われたことを面白おかしく歌ったが、そのことで、常世会議が八王大神の野心を満たすために開かれていることを暗示していた。
歌の面白さと美声に酔っていた諸神がふと壇上を見ると、そこには玉純彦ではなく恐ろしい姿をした荒神が鉄棒を引っさげ、八王大神をにらみつけていた。さすがの八王大神も諸神も、この光景に肝をくじかれてしまった。
恐ろしい荒神は次第に煙のように消えてしまった。玉純彦はずっと、自分の席に居眠りしており、この間のことはまったく感知していなかったのである。
こうしてまた、うやむやのうちに第三回の会議も閉幕となってしまった。
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02 15 〔165〕
次の会議では八王大神は前日の失敗に省み、温顔をたたえて常世姫、春日姫、八島姫を従えて登壇した。その日は春風なびくのどかな気候であった。
出雲姫はこの良き日を寿ぐために、八王大神を賛美し、舞を舞うことを申し出て、許しを得た。
とことが出雲姫が面白く歌い美しく舞ったその舞の歌は、八王大神の企みを非難し、常世会議を否定するものであった。
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03 16 〔166〕
常世姫は出雲姫の歌に対して、答歌を返すことになった。その歌は、世界の混乱を治めて平和な世を作る願いを、八王大神の思いとして歌いこんだものであった。
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03 17 〔167〕
さすが常世姫は稚桜姫命の娘(国祖の孫神)であるだけあって、反対派の神々の攻撃も悠然として対処し、反論の余地のないほどの反歌を返した。
諸神は常世姫の余裕ある態度に呑まれ、あえて反論するものも無くなってしまった。
ここにモスコーの従神・森鷹彦は登壇すると、堂々と八王大神の野心をあげつらい、常世会議を開くこと自体が、国祖の御心に反したことであるとはっきり言い放った。
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03 18 〔168〕
森鷹彦のこの演説は、白狐出身の神使・鬼武彦という猛神の変化の現れであった。鬼武彦は大江山の守り神で、悪魔征服の強神である。鬼武彦は地の高天原の神命を奉じて、常世会議を改めるべく使わされたのであった。
鬼武彦の働きにより、常世姫の反歌の効力は消え去り、邪神の魔力も発揮する機会がなくなってしまった。天地の間はすべて、宇宙の大元神たる大神のお許しないときは、九分九厘で打ち返されるのである。
大神は自ら創造したこの世界を修理固成し、無限の霊徳によって生み出した神人を天地経綸の司宰として、大神に代わって至善・至美・至安・至楽の神境となすのが主願なのである。
それがいつしか利己的精神が生じ、自由行動・優勝劣敗の悪風によって、八王大神のように天下を掌握しようという強権的な神が現れるに至ったのである。
神人とは人の形に造られた神の事を言う。その本性は猛虎、獅子、竜、白蛇などであり、危急のときは元の姿に還元することもあるが、人の姿を捨てて元の姿を現すのは重大な天測違反であり、畜生道に落ちる恐れがある。
人間にしても、危急の際に自暴自棄的な行動により玉砕主義を取るものもあるが、これは自己の滅亡に他ならない。霊魂の人格までも失墜するに至る、愚かな行為である。天地経綸の大司宰として生まれた人間は、いかなる場合も荒魂の忍耐力をふるって玉全をはかるべきである。
国祖にしても、万一憤りによって太初の姿に還元したなら、この世界を破壊してしまうほどの神威を発揮してしまうので、そのようなことがないようご神慮により、あくまでも忍耐に忍耐を重ねて天地の規則を遵守しているのである。
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03 19 〔169〕
聖地エルサレムから行成彦の共としてやってきた猿田姫は、妹の出雲姫の歌がややあからさまな批判で神格を傷つけたきらいがあったことを慮り、聖地の神格を保持しようと、言論を歌に代えて舞い歌った。
その歌は、国祖の地上神界創造と修理固成の様を語り、そこに国祖の思いを乗せ、また常世彦・大自在天らが常世会議を開催した意図を平和の実現にあり、と汲み取りつつも、会議は聖地エルサレムにて行われるべきであること、国祖が任命した八王を勝手に撤廃するべきではないこと、など物事の順序を諄々と説き諭したものであった。
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03 20 〔170〕
森鷹彦の厳然たる非難と、猿田姫の説き諭した歌によって、満場の諸神はやや本心に立ち返りつつあった。その形勢を目ざとく見て取った八王大神はやおら演壇に登ると口を切って演説を始めた。
八王大神は、大国治立命を最大限に尊重し、そうであるからこそ混乱を収めるために、国祖の御心を汲んで、我々自身が自発的に世の中をよくするように行動しなくてはならない、八王の撤廃もそのような意図から来るものである、と強弁した。
一同は、国祖の威をかさに着た八王大神の論弁に反論できずにいたが、にわかに八王大神は顔色蒼白となり、あっと叫んで壇上に倒れてしまった。
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03 21 〔171〕
常世会議も八王撤廃論も「国祖の御心」と強弁した八王大神に、聖地の神々も舌を巻いていたが、幸か不幸か、にわかの病で八王大神は退場を余儀なくされてしまった。
大鷹別は、このように紛糾する会議を聖地で開いては、かえって国祖の神威を汚す、と常世会議を正当化する演説をぶった。
斎代彦は八王大神の退場に、いったん今日は会議を解散することを提案し、賛成を得た。またしても会議は要領を得ないまま閉会となった。
本文
03 22 〔172〕
いかなる善なる事業も、神明の許諾を得なければ実現することは難しいのである。八王大神が野心を内蔵している以上、常世会議が紛糾するのも当然のことである。
八王大神の急病は、鬼武彦の国祖の神命にしたがった活動の結果であった。八王大神の容態は激烈で、苦悶にあえぎながらも自らの野心に執着していた。
常世姫は、自分だけの力量では会議を意図通りに操縦することが難しいことを不安に思っていた。そこで、八王大神と体格の似た道彦を変装させ、八王大神として会議に出席させるよう謀議が決まった。
八王大神の扮装をした道彦は、顔も姿形も八王大神によく似ていることに、常世姫も驚いた。
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04 23 〔173〕
常世姫は、八王大神の見舞いに来る神々たちの応対を、道彦にさせることに決めた。
モスコーの道貫彦がやってきたとき、常世城の春日姫の正体を疑っていた道貫彦は、出迎えた姫を妖怪変化として扱った。
また、道貫彦は道彦が化けた八王大神に面会するや、下あごのほくろによって、それが道彦(道貫彦に使えていた大道別)であることを即座に見抜いた。そして道彦に討ってかかった。
道貫彦は、従者たちに止められたが、八王大神に化けた道彦は人払いをして道貫彦と二人だけになった。道彦はかつての主人の前に手をついて挨拶し、正体を明かした。そして、常世城の秘密と自分たちの使命を明かした。
道貫彦は常世城の春日姫が本物の姫であることを知ったが、使命のため、親子の情を抑えてそ知らぬ顔をして姫の前を通り過ぎた。
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04 24 〔174〕
南高山の大島別・玉純彦の主従は、常世城の八島姫を疑い、玉純彦は姫に斬りつけようとした。
常世城の従神たちは二人を捕らえようとした。大島別は捕らえられたが、玉純彦の獅子奮迅の勢いに逆に追い散らされてしまった。
玉純彦はそのまま道彦の八王大神に打ってかかったが、逆にその強力によって取り押さえられてしまう。道彦は大島別の縄を解くと、二人に自分たちの使命と計略を明かした。
大島別・玉純彦は始めてこれまでのことに合点が行き、常世城の姫が本物であることを知った。
しかし、このことを八十枉彦が聞いてしまっていた。玉純彦は八十枉彦に飛び掛ってその場に切り捨ててしまった。
本文
04 25 〔175〕
八王大神は病気が回復した、として会議の続行を宣言した。行成彦は病気の回復を祝って八王大神の意図を賛美する歌を歌った。
会場の諸神は、行成彦が八王大神を手放しで賛美するその態度に驚きを持って歌に聞き入っていた。行成彦は、このたびの八王大神が偽者であると知って、わざと態度を変えていたのであった。
長白山の八王・有国彦は行成彦の態度の豹変を目の当たりにし、あまりにもいぶかしいことが続く会議に不審の念を表し、会議の脱退を表明した。そのとき、有国彦を押しとどめる神があった。
本文
04 26 〔176〕
有国彦を押しとどめたのは、ヒマラヤ山の八王・高山彦であった。高山彦は八王撤廃論は八王大神が主権を握ろうとするための姦策であり、逆に八王が一致団結して国祖を盛り立てるよう同盟したらどうか、と提案した。
行成彦は、それでは八王同盟の主宰は、八王大神としたらどうか、と提案し、賛成を得た。また高山彦は武備撤廃を呼びかけ、これも諸神の賛成を得た。
この間、道彦が化けた八王大神はただだまってうなずくのみであったため、高山彦、行成彦の提案はどんどん議決してしまった。常世姫はどうすることもできず、仕方なしに八王同盟は認めたが、武備撤廃については反対の意を表明した。
本文
04 27 〔177〕
行成彦があらためて武備撤廃を呼びかけると、議場の神々の六割が賛意を表明し、議決してしまった。行成彦は、平和を願うのであればまず常世城の神々から武備撤廃を実現せよ、と呼びかけた。
常世姫は歯噛みしたが、形勢はいかんともすることができなかった。モスコーの従神森鷹彦は壇上に登ると、有翼の獅子の正体を表し、自ら翼をもぎ取って範を示した。
鷹住別が壇上から武備撤廃を呼びかけると、神々は自らの武器を剥ぎ取り、また常世城の神々の駐屯所に侵入して、武備撤廃を行い始めた。
この騒ぎに真正の八王大神は驚いて、病気の身ながら神々を止めようとしたが、森鷹彦によって威嚇され、進むことができない。また偽八王大神の道彦が突然声を発し、武備撤廃を妨害するのは偽の八王大神である、と呼ばわった。
八王大神・常世姫はどうすることもできず、こつぜんとして城内から姿を消してしまった。
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04 28 〔178〕
このときの武備撤廃により、竜は太刀肌の鱗や角の一部または全部、獅子や虎などの猛獣は爪や牙、また翼を持つものは翼、狐神は鋭利な針毛などを抜き取られることになった。
狐神は衣食の元を司る飯成(=稲荷)の神の御用を務める使神である。稲荷の神は、豊受姫神、登由気神、御饌津神、宇迦之御魂神、保食神、大気津姫神とも称えられるが、同一神である。
狐神は、五穀の種を世界中に持ち運んで諸国に広げた殊勲がある。後に稲荷の神は、狐神たちに知恵を与えて世界のことを調査せしめる役をつけた。ゆえに、白(もう)し上げる狐、というので白狐というのであり、決して毛並みが白いわけではない。
また、猛鳥や魚類は、毒嚢や翼を除去された。
武装を除去された獣神たちは、次第に進化して人間と生まれ、神と生まれるに至った者たちもいた。
これらの説は、ただ王仁が高熊山で霊眼で見聞した談をそのまま語っているだけであり、その虚実についてはいかんとも答える由はないのである。
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05 00 - 本文
05 29 〔179〕
聖地を預かる桃上彦は、常世会議の間もエルサレムで鬱々として日々を過ごしていた。
ある夜、庭園から呼ぶ声に引かれて外に出ると、えもいわれぬ美しい女性が桃上彦を招いていた。
そして、自分は聖地の生まれだが、今は常世の国にて神政を補佐しているのだ、と明かし、行成彦らが常世会議で傍若無人の振る舞いをなし、聖地の権威を失墜させている、と取り入ってきた。
桃上彦は女性と何事かを打ち合わせて戸口で袂を分かった。
本文
05 30 〔180〕
桃上彦は部下の八十猛彦、百猛彦に命じて、広宗彦に、行成彦が常世城で天則違反の行いをなしている、と吹き込もうとした。
そして、詳細を国祖に奏上するべく今まさに常世姫が来場した、と言い、広宗彦は突然のことに混乱してしまった。
常世姫は聖城に入り来たり、広宗彦に向かって行成彦の悪行を猛烈に非難した。あまりのことに広宗彦が驚いているところへ、行成彦帰城の知らせがやって来た。
今度は逆に、桃上彦と常世姫が青くなってしまった。
本文
05 31 〔181〕
桃上彦はとっさに部下に命じて行成彦一行の出迎えをさせた。
行成彦はまず兄である天使長・広宗彦に目通りしたいと申し出たが、八十猛彦、百猛彦は広宗彦は国祖と会談中である、と言って二人が会うのを妨げた。
一方、桃上彦と常世姫は、広宗彦を強いてともに国祖の前に参上させた。そして常世姫は涙ながらに、行成彦の暴虐をでっちあげて並べ立てた。
国祖は顔色にわかに一変してお怒りの様子を表し、一言も発せずに奥の間に入ってしまった。
行成彦らが常世会議で平和統一の成功をおさめ、各地の八王や、八王大神に扮した大道別らとともに凱旋したのを、桃上彦はねたんで国祖に讒言したのであった。
行成彦はようやく兄・広宗彦に会談し、常世会議の様と、大道別や白狐の活躍を意気揚々と報告した。そして、皆が大道別を本物の八王大神と信じている間に、大道別の口を借りて八王大神を引退せしめよう、との策略を持ちかけた。
すると何物かが足早にやってくる足音が廊下から聞こえてきた。
本文
05 32 〔182〕
入ってきたのは桃上彦であった。桃上彦は、国祖が事足姫、広宗彦、行成彦ら竜宮城の重臣一族を呼んでいる、と伝えた。
三人が国祖のもとに参向すると、国祖の横には本物の八王大神、常世姫が控えていた。国祖は厳かに大道別をつれてくるように、と告げた。
国祖は行成彦・大道別の活躍の労を謝しながらも、偽るべからずの天則違反を指摘し、律法のためにあたら忠臣を処罰しなければならないことを嘆いた。
大道別は何も言わずに国祖に一礼すると、竜宮海に身を投げてしまった。
その和魂、幸魂は海神となった。国祖はこれに琴比良別神と名を与え、永遠に海上を守らせた。
荒魂、奇魂には日の出と名づけ、地上の守護とした。琴比良別神、日の出の神は、五六七神政成就の地盤であり太柱となる活躍をする因縁である。
広宗彦、行成彦らは職を辞し、弟の桃上彦に天使長の職を譲ることになった。
大江山の鬼武彦は国祖に対し、何ゆえ功あった行成彦らを退職させたのでしょうか、と恐る恐る尋ねた。
国祖はただ、汝らの心に尋ねよ、とだけ答えた。この返答に鬼武彦はやや色をなし、我々をはじめ行成彦一同らは、国祖の命に従って忠実に行動しただけである、と恐れ気もなく奏上した。
国祖は驚愕し、八王大神はいやらしい笑いを浮かべた。その意味は果たして何であろうか。
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06 33 〔183〕
聖地にて、桃上彦の就任を祝い、広宗彦・行成彦退職を慰労する宴会が開かれた。常世姫、八王大神常世彦、大鷹別、各地各山の八王らがこの宴に居並んだ。
桃上彦は簡単に新任の挨拶を述べた。一方広宗彦と行成彦は沈痛な面持ちで退職の辞を述べた。
そこへ奥殿より国祖自ら宴の席に出で来たり、広宗彦以下の今回の処遇について、天地の律法に基づく処置とは言え、熱鉄を呑む心地であることを一同に明かした。
国祖は続けて、神の愛は宇宙一切万有を美しい神国に安住させ、勇んで神界経綸のために奉仕させようと、日夜苦心している、万有一切に対して至仁至愛の真心をもって臨み、忍耐に忍耐を重ねて神人の資格を保持するように、と諭した。
国祖は上座のとばりを捲くり上げ、一同に真澄の大鏡を見せた。神々はその威厳に打たれて思わず平身低頭したが、鏡面を拝すると、そこにはこれまで悪行の果てに滅びた邪神たちが、再び肉体を得てまめまめしく国祖に仕えている様が見て取れた。
また、国祖は自らの後頭部を示した。それは毛髪を抜かれて痛々しく血が流れ、無残にただれていたのである。
一同の神々は大神の慈愛に涙し、ただ一柱も面を上げる者はなかった。
悪神が天則違反により身を滅ぼしたとき、国祖はそのあがないとして、自らの毛髪を抜いて救いとしていたのである。かつて教祖が頭髪を罪深い信者の守りとして与えたのも、この国祖の行いにならったものであった。
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06 34 〔184〕
大神は厳然として正座になおると、桃上彦を天使長と任じ、その部下たちを補佐に任じた。また、常世姫を竜宮城の主管とし、八王大神常世彦は常世の国で神業に奉仕することと定めた。
桃上彦兄たちと心を照らし合い改め、常世彦、常世姫、大自在天の部下ら悪神たちも、このときばかりは前非を悔い、大神のために力を尽くすことを誓ったのである。
鬼武彦、高倉、旭らの白狐は聖地を離れて各地を放浪し、猛り狂う邪神たちを言向け和した。春日姫、八島姫は聖地の常世姫の侍女としてとどまった。
常世姫管掌のもと、竜宮城はよく治まり、平和の一大御世が現出した。しかし時が移るにしたがって桃上彦は放埓の気が生じ、ついには八王大神らの信任を失って混乱を招くに至るのである。
桃上彦は事足姫が天則を破って後添えを向かえて生まれた子である。父母の精神行動はその子に及ぶのである。これをもって親たるものは、至誠善道を行うように心がけるべきなのである。
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06 35 〔185〕
聖地エルサレムは桃上彦の放埓によって、再び混乱紛糾の有様となった。各地の八王は常世城に集まり、聖地回復の策を練っていた。
そこへ常世姫からの使臣がやってきて、聖地の惨状をつぶさに伝えた。善神に立ち返っていた常世彦も、このとき一種の不安を感じて天を仰いで嘆いた。
この虚を狙って八王八頭の大蛇の霊は八王大神にささやきかけた。曰く、なぜ聖地にはせ参じて自ら実権を握り、立て直そうとしないのか、と。また、大国治立命と名乗る声が、八王の協力を得て聖地に行くようにと八王大神を促した。
八王大神は広間に戻ると、八王たちに聖地に乗り込む決心を伝えた。八王たちは正邪を審理するの分別なく、ただただ聖地の窮状を思うあまり、一も二も無く賛成してしまった。
八王大神と八王たちは大挙して聖地におしよせた。桃上彦は驚いて神々に号令したが、八王大神の勢いにほとんどの神々は肝をつぶして八王大神側についてしまった。
桃上彦は国祖のもとに参向してこの事態を訴えたが、国祖は事ここに至った原因は桃上彦の律法違反の放縦にあると厳しく責めた。そしてただちに職を退いて罪を天地に謝するようにと宣言した。
常世姫は桃上彦のところにやってきて、聖地の窮状を救うために八王大神が来たことを告げ、天使長として国祖に取り次ぐようにと命じた。
桃上彦はおそるおそる国祖のもとに参向したが、国祖に一喝されてすごすごと自分の館に退いた。
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06 36 〔186〕
桃上彦は辞任の意を常世姫に伝えた。常世姫は内心喜びつつ桃上彦の辞表を受け取った。
ここに聖地は四分五裂の惨状を呈した。この危急に各地の八王、竜神たちをはじめ神々が聖地にはせ参じた。八王大神常世彦、大自在天も聖地の存亡を憂うあまり、敵味方の心情を忘れて聖地に参画したのである。
もとはみな、国祖を大神といただく神々であるから、その天性に立ち返ればたちまち至善至美の徳を発揮するのである。
しかしそうした神代の神人らも、ふとした隙に邪神に魅入られてしまうと、たちまち行動一変し御魂も変化してしまうのである。
ここで六面八臂の邪鬼とは、さまざまな姿かたちに変化し、さまざまな技巧・技能に通じた邪神のことを言うのである。
また金毛九尾白面の悪狐とは、美しい女性の姿と威厳ある金色によって諸神を驚惑する所業をいう。また九尾とは完全無欠を意味している。魔術に長じていることを指す。
八頭八尾の大蛇は、自分の分霊を各地に配って千変万化の悪事をなす竜神、という意味である。
蛇足ながら、悪神の三種類について述べたまでである。
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06 37 〔187〕
統率者を失ったエルサレムに神々が集まり、次の天使長を八王大神・常世彦と定めた。国祖もこの決定を是とした。
常世彦は地上神界を統率する役職に就き、常世彦命と名を賜った。
これまでさまざまな策謀や戦争によって天使長の座を狙ってそのたびに失敗を重ねてきた八王大神・常世彦であったが、いまや至誠によって自然と大神の信任を受け、諸神に推されてこの地位にまで上ることができたのである。
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06 38 〔188〕
万寿山に蟄居していた大八洲彦命一行、またエデンの園に謹慎していた高照姫命一行らは許されて、奥殿に国祖の側近く仕えることになった。しかし神政に対しては、なんらの権限も与えられなかった。
一度神政を離れて国祖のもとで神務のみに仕えることになったら、容易には再び神政を司ることができないという厳格な不文律がある。
これら神務に使える神人らは、国祖御隠退の後もさまざまに身魂を変じ、神界に隠れて五六七神政を待ちつつ活動しているのである。
八王大神・常世彦命を天使長に戴いた聖地は、これまでに無いほど神人らが参集して賑わった。
しかし就任の祝いが終わると神人らはそれぞれ世界中に散って行き、閑散となった聖地の隙を突いて、八頭八尾の大蛇の霊が忍び込んだ。
時が経ち、常世姫は突然梅を好んで食するようになり、そのうちに身篭って男子を産んだ。またその後に女子をもうけた。常世彦・常世姫夫婦は男子を高月彦、女子を初花姫と命名して慈しんだ。
あるとき常世彦命が高月彦を乗せて竜宮海に舟遊びをしていたとき、八頭八尾の大蛇の霊が海底から現れて、高月彦と瓜二つに化けてしまった。これより常世彦の館には、二人の高月彦が寝起きすることになった。
また常世姫が橄欖山に遊んだ際、イチジクを食べてにわかに身篭り、女子を産んだ。これを五月姫と名づけたが、五月姫は長じて初花姫と背格好からまったく瓜二つに成長し、常世姫も区別がつかないほどになった。
果たして二人の高月彦、初花姫、五月姫らは何神の化身であろうか。
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07 00 - 本文
07 39 〔189〕
高月彦は長じて徳を発揮し、父の常世彦命を助けて善政を敷いたが、悪魔は絶えず身魂をつけねらっている。
舟遊びの際に八頭八尾の大蛇は高月彦と変化して現われた。父の常世彦命もどちらが本物を区別することができなかった。そこでやむをえず、一人は邪霊の化身と知りながら、両者を立てざるを得なくなっていた。
常世彦命はこのことに心を痛め、過去の悪事を懺悔し、国祖の仁慈を感謝しつつ帰幽してしまった。
神々らは後任の天使長に高月彦を望んだが、二人の高月彦が現れて、諸神人らは真偽の判別に苦しんだ。
本物の高月彦は、妹五月姫の策を用い、父から守り袋と称する袋を取り出して、本物の証とした。偽高月彦の大蛇の霊は思わぬ展開に狼狽して、高月彦に襲い掛かったが、これを神言によって撃退した。
しかしこのような策略を用いることは、神人としてはもっとも慎むべきことである。高月彦は直後に悪寒に襲われて倒れてしまうが、これはいったんは逃げ出した八頭八尾の大蛇の霊が間髪を入れずに戻り、今度は高月彦に憑依してしまったのであった。
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07 40 〔190〕
高月彦は天使長の職に就いた。その祝宴のさなか、常世姫は夫に死に別れた悲しみから、自ら竜宮城の主宰を辞して、長女・初花姫にその役を譲ることを望み、神人らに承認された。
しかし初花姫が登壇すると、五月姫も傍らに登って互いに姉妹の座を争い始めた。常世姫でさえ、どちらがどちらかわからなくなってしまった。
宮比彦は国祖の審判を仰ごうと奥殿に参向したが、大八洲彦命に「このような妖怪変化を見破ることもできないのか」とたしなめられた。
大八洲彦命の言に恥じた宮比彦は天の真奈井に禊して、国祖の奇魂を宿すにいたった。大広間に戻った宮比彦は鎮魂の組み手から霊光を発射すると、五月姫は金毛九尾白面の悪狐の正体をあらわし、逃げてしまった。
常世姫は悪狐が自分の体を借りて生まれ出たことに衝撃を受け、病を発して昇天してしまった。
一方初花姫は今までと変わって険しい顔立ちになってしまった。神人らは竜宮城主宰という重責に緊張しているのだろう、と思っていたが、これは金毛九尾白面の悪狐が初花姫に懸かってしまったのである。
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07 41 〔191〕
高月彦は常世彦と改名し、初花姫は常世姫と改名した。両者ともに最初は善政を敷いていたが、憑依した邪霊の働きにより、次第に体主霊従の行為をなすようになってしまった。
天使長と竜宮城主宰を篭絡した邪霊は、身魂を分かって各八王に憑依した。常世彦は八王たちの協力を得て、天使長の職を廃して八王大神の職名を置くよう、運動を始めた。
大神の神号は、常世彦の野心を表していた。しかし大八洲彦命、高照姫命の進言により、国祖は八王大神の職名を許さなかった。
常世彦はこれより、国祖、大八洲彦命らに対して反抗の念を募らせた。
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07 42 〔192〕
常世彦は巧言令色によって神人らを感服させつつ、八王八頭の神人らをほとんど自分の臣下のように従えてしまった。これにより諸神人らは、国祖大神を軽んずるようになってしまった。
国祖は常世彦の勢いがすさまじいことを察し、やむを得ず八王大神の称号を許した。各地の神々らは、常世彦の八王大神襲名を祝って駆けつけた。
常世彦は以降、常世城に奉戴していた盤古大神塩長彦を国祖に取って変えて、自分が地上神界の実権を握ろうと画策するようになってしまった。
常世彦は諸神人らを集めて、国祖と神務に奉仕する神々らを隠退させようとはかり、数を頼んで奥殿に参入した。そしてまず、神務に奉仕する神々らを根の国に追放するよう、国祖に勧告した。
国祖はただ何も言わずに奥殿深く姿を隠してしまった。
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08 00 - 本文
08 43 〔193〕
常世彦は諸神人を常世城に集め、盤古大神を国祖に代えて奉戴しようと会議を開いた。大自在天も常世彦に味方し、諸神は国祖を悪神と貶め、神務に奉仕する大八洲彦命らをも根底の国に追放すべきだ、と一致した。
このときの常世会議は少しも紛糾せず、反国祖で一致した。そして美山彦、国照姫が国祖への勧告使となって聖地に出発した。
その後を追って、常世彦は八百万の神々を率い、堂々と聖地に上ることになった。
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08 44 〔194〕
常世彦と大国彦の権勢を嵩に着た美山彦、国照姫は聖地で国祖の前に出て、まず大八洲彦命、言霊別命、神国別命、大足彦を根底の国に追放するように、と迫った。
国祖は八王大神の意見を尊重し、涙ながらに四神を夜見の国なる月界に追放した。四神は四魂合同して国大立命となり、また月の大神の精霊に感じてふたたび地上に降り、千辛万苦の末、五六七神政の基礎的活動を開始することになる。
次に高照姫命、真澄姫、言霊姫、竜世姫らは大地の底深く、地汐の世界に追放された。そして地汐の精霊に感じて大地中の守護神となり、四魂合同して金勝要之神となった。時を得て地表の世界に出現し、五六七神政の基礎的神業に尽力されつつ、太古から現代に至るまで、神界にあって活動を続けている。
しかしながら、悪神たちの中にこの神業を知る者は、一柱もなかった。
さて、美山彦と国照姫は最後に、国祖ご自身の隠退を勧告するはずであったが、さすがに大神の威徳に打たれて、その後は何も言わずに引き下がった。
常世彦は美山彦と国照姫が肝心の国祖の御引退を進言しなかったことに怒り、蟄居を命じた。
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08 45 〔195〕
常世彦は天上の日の大神、月の大神、広目大神に、国祖が頑強にして、地上神界の主宰者として不適任であることを奏上した。
天の大神たちは、自分の祖神である国祖の身の上を慮り、神政をいったん緩和して神々の心を和めようとした。
しかし国祖を動かすことができなかったので、国祖の妻神である豊国姫命を招き、国祖に諫言してもらうよう説得をした。豊国姫命は命を受けて国祖に柔軟な神政を敷くことを説いたが、国祖は天地の律法は神聖犯すべからずとして、聞き入れなかった。
ついに常世彦は、父親の常世彦が開催した最初の常世会議の際に、国祖が権謀術数を尽くして妨害工作をしたことを持ち出し、天の大神に国祖を律法違反で追放するよう奏上した。
天の三体の大神はついに聖地に降り、根底の国へご退隠すべきことを、涙を呑みつつ伝えられた。三体の大神の心情を察した国祖は、自ら退隠の意を表するに至った。
国祖はただちに幽界に降り、幽政を司ることとなった。しかしその精霊は地上神界の聖地から東北の方角にあたる、七五三垣の秀妻国にとどめた。諸神人は国祖の精霊を封じるために、七五三縄を張り巡らした。
豊国姫命は夫神の隠退にともない、みずから聖地の西南にあたる島国に隠退し、隠れて神界を守護することとなった。
これが、艮の金神、坤の金神の名の始まりである。
天地の律法を国祖とともに制定した天道別命、天真道彦命も八王大神に弾劾され、天使の職を退いた。二神は世界の各地を遍歴し、身を変じて五六七神政の再建を待つこととなった。
国祖大神以下の神々がご退隠した地点を明示するために、神示の宇宙を述べることとする。
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09 00 - 本文
09 46 〔196〕
天文学者の言う、肉眼で見ることができる太陽系天体を、「小宇宙」という。
宇宙全体を「大宇宙」といい、大宇宙には小宇宙のような小さな天体系が、五十六億七千万存在する、と神示にいう。
小宇宙の霊界を修理固成した神を国常立命という。大宇宙を総轄する神を、大六合常立尊、また天之御中主大神と称える。
小宇宙は大空と大地に分かれている。大空には太陽、もろもろの星が配置され、大空と大地の中間、中空には、太陰および北極星、北斗星、三ツ星等が配置されている。大空の星は、自ら光るものも、光を持たない暗星もあるが、すべて球竿状をなしている。
大地には地球、地汐、地星が、地底の各諸に散布されている。
大地の氷山の最高部と、大空の最濃厚部は密着している。大空は清く軽く、大地は濁って重い。
大空の中心には太陽が結晶している。太陽の背後には、ほとんど同じ形の水球があり、水球から水気が湧出しているため、太陽を助けて火を発せしめているのである。また、水気のゆえに太陽の火は赤くなく、白色をしている。
太陽は小宇宙の大空の中心に安定して、呼吸作用をなしているのである。
地球は円球ではなく地平の形をなしているが、ここでは説明のために「地球」と称する。地球は四分の三を水で覆われている。大地の中心には、地球とほとんど同じ容積の火球があって地球に熱を与え、呼吸作用を営んでいる。
地球は大地表面の中心にある。大地全体とともに自動的傾斜運動を行い、昼夜と春夏秋冬の区別を作り出している。
太陰は特に、中空にあって天地の水気を調節している。月が大空と大地の呼吸作用である水火を調節するのである。
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09 47 〔197〕
大宇宙の間に存在する小宇宙は、互いに牽引しあっている。太陽もまた、諸星に牽引されてその位置を保っている。
太陽の光は大空へは放射されず、すべて大地に向かって放射されている。
地球は球体ではなく、大地の中心にある一小部分である。大地はすべて氷山である。
月は中空にあって一ヶ月で中空を一周する。宇宙の万物は月の運行に微妙かつ重大な関係がある。月が上線を運行しているとき、われわれの眼に見える。これは月読命の活動である。下線を運行しているときは、素盞鳴尊の活動である。
銀河とは、太陽の光が大地の氷山に放射され、それが大空に反射して大空の暗星が見えているのである。銀河の外べりにある凸凹は、氷山の高低が見えているのである。
小宇宙を外から見ると、大空は薄い紫、赤、青などの霊衣に覆われている。大地は黄、浅黄、白等の厚い霊衣で覆われている。小宇宙全体は、紫色をしている。これを顕国の御玉という。
小宇宙は、他の小宇宙とそれぞれ霊線をもって蜘蛛の巣のように四方八方に連絡し、相通じている。それぞれの小宇宙が、無数の霊線の中心にある。
他の小宇宙にも神々はあるが、地球と同じような生物は存在していない。
本文
09 48 〔198〕
水は白色にして、光の元素である。水の中心にはゝ(ぼち)があり、水を流動させる。これが無くなると水は固形して氷となる。
火もまた、その中心に水がなければ燃え光ることはできない。水気を含まない物体は燃えることができない。
太陽もまた、その中心に水球から水が注入されて、燃えて光を放射する。
太陰、太陽、大空の諸星は互いに霊線で結ばれて維持されている。八大神力によってその位置を互いに保持している。
大地は諸汐球と霊線で連絡している。これにより水火の調節により呼吸作用をなし、安定を保持している。地球を「大地の北極」というのは、キタは「水火垂る」という意味であり、太陽の水火、大地の中心の水火、大地四方の氷山の水火、太陰の水火が垂下した中心、という意味である。
人間が地球の陸地に出生して活動することを、水火定(いきる)という。地球は生物の安住所にして、活動経綸の場所なのである。霊体分離して死亡することを身枯留・水枯留(まかる)という。水火の調節が破れたのである。
しかしながら霊魂上から見ると、生も死も老幼もなく、永遠に生き通しである。
本文
09 49 〔199〕
大空の星辰の光は、水火調節や星に含まれている金銀銅鉄などの分量によって違っている。
北斗星は伊邪那岐、伊邪那美の神が泥海の地の世界をかき鳴らした宇宙修理固成の神器である。大空の中北部に位置を占めて、日、地、月の安定を保持している。
大地の中心にある地球の、そのまた中心である中津国・日本に、太陽の光が直射しないのは、太陽と大地の傾斜のせいである。
本文
09 50 〔200〕
宇宙間には、神霊原子というものがある。霊素、火素、とも言う。火素は万物一切のうちに包含されている。空中にもたくさん充実しているのである。
一方、体素、または水素というものもある。火素と水素が相抱擁帰一して、精気なるものが宇宙に発生する。火素と水素がもっとも完全に活用を開始して発生するのが精気である。
この精気から電子が生まれる。電子は発達して宇宙間に電気を発生し、万物の活動の原動力となるのである。
神界では、霊素(火素)を高御産巣日神といい、体素(水素)を神御産巣日神という。霊体二素の神霊から、電気が発生し、宇宙に八大神力が完成し、そして大宇宙と小宇宙が完成したのである。
今日の世界は電気の応用が多少でき、便利になったが、電気の濫用は宇宙の霊妙な精気を減少させる。精気が減少すれば、それだけ邪気が発生するのである。邪気によって空気が濁り、病気や害虫が発生する。
しかしながら、五六七神政出現までの過渡時代である現代においては、これ以上の発明がまだなされていないため、電気の応用も便利にして必要なものなのである。
さらに一歩文明が進めば、不増・不減の霊気を電気に代えることができる。邪気の発生を防ぎ、至粋至純の精気によって世界が完全に治まる。このレベルに達すると、浅薄なものを捨てて神霊に目覚めざるを得なくなるのである。
宇宙間には無限の精気が存在するため、電気もまた無尽蔵に存在する。また、電気の濫用から生じた邪気も、水火の活動による新陳代謝で常に浄化が行われているのである。
人間は宇宙の縮図であるから、人体一切の組織と活用がわかれば、宇宙の真相も明瞭になるのである。人体にも、天の御柱たる五大父音と、国の御柱である九大母音が声音を発して、生理作用を営んでいる。
宇宙にも、大空に五大父音、大地に九大母音が鳴り、生成化育の神業を完成しつつある。造化の神業が無限に行われているのである。人間の体内に発生する音響は、それ自体が宇宙の神音霊声なのである。
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