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霊界物語あらすじ

説明を読む
ここに掲載している霊界物語のあらすじは、東京の望月氏が作成したものです。
まだ作成されていない巻もあります(55~66巻のあたり)
第16巻 如意宝珠 卯の巻 を表示しています。
篇題 章題 〔通し章〕 あらすじ 本文
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いよいよこの十六巻より、太古における日本国内の物語となります。十五巻までは、天教山と大台ケ原山を除いて、すべて外国の物語でした。
神素盞嗚大神の八人の娘の一人・英子姫は、メソポタミヤの顕恩郷から邪神によって舟に流され、日本海に至って丹後の国天の橋立付近の竜燈松の根元に安着します。
しかし大江に割拠するバラモン教の鬼雲彦の手下らによって種々の辛酸を嘗め、由良の港の秋山彦の館に逃れます。
そして父・神素盞嗚大神および国治立命の御分霊なる国武彦命に面会し、大江山の白狐・鬼武彦らに救われます。
その他、ウラナイ教棟梁の高姫・黒姫らの大活動によって、剣尖山麓の禊の大修行や、皇大神の貴の御舎の建設が成る物語や、悦子姫ら一行が天の真奈井嶽に向かって豊国姫命のご降臨地を訪ねる一幕など、厳の御魂、瑞の御魂の大神が、綾の高天原の蓮華台上に、神秘的経綸の基礎を開き給う深遠なる経緯の大略を述べました。
引き続き数巻に渡り、内地の物語が続きます。
数十万年前の神代の物語ですが、神様の意思を表白するために、便宜上近代の言語を用いていますので、ご諒承ください。
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二十五年の時津風、待ちに待った三月三日に、天地の神の集まる園に、民は小径をなして集い来る。
豊国姫命の分霊にして瑞の御魂の開け口である大八洲彦命の、三五の月の教えは、五六七殿に、神代を明かす物語となる。これを清く伝えて末の世の鑑となそう。
その礎を固めた瑞霊は、厳霊を経となす。緯機織り成す瑞月の過去・現在・未来にわたって述べる言の葉も栄える。
天の橋立や文殊の知恵の神心を表す。身は虚空蔵の空に置き、妙音菩薩、最勝妙如来、三十三相観世音、また大日如来と現れる日の出神の御活動。
木の花咲耶姫神は、松の神代の開くまで深い経綸を弥仙山に仕組み、曲津の荒ぶ世の中に、心を配り気を配ってこの世を渡す地蔵尊である。神も悪魔も助け行く。
大慈大悲の弥勒神が現れ出て治める世は、亀の齢のように永く、また隅々まで荒波に漂う世人を救おうと綾の高天原に現れて、教えを流す。
しかし闇に迷う人は、神の光も見えない。そんな中、春の嵐に吹かれながらも、教御祖を祀った珍の御舎を伏し拝み、身を横たえて神霊の厳しい鞭に打たれながら、横に立って述べてゆく。
神素盞嗚大神の八人の娘子が、メソポタミヤの楽園を後にして、父の遭難を風の便りに聞いて、豊葦原の八洲国を西や東へ隈なく尋ね来る。姿をやつして、父にめぐり合おうと御跡を慕う、悲しい神代の経緯を述べる。
三月三日に因んだ、瑞の御魂の和魂である大八洲彦命の神実を、五六七殿に演芸の守り神と祀り、誠ひとつの教え子は、二心あらじと仕え行く。
御世の栄えはいつまでも、神徳かおる大八洲、常世の闇を照らす十曜の神紋が輝く棟を眺めつつ。
玉の御柱をつき固めて栄える御代を待つ。御国の先祖と現れた国常立大神の教えを開き、教えの光は朝日と照らして輝き、馥郁と教えの花は香る。
遠い神代の昔から幾億年の末までも見極めつくす神の言葉を、うなじに受けて説き明かす。三五の月の数は満ちて、四四十六の菊の巻。九月八日の神界の錦の機の糸口を、道の友と結ぶも嬉しい。
五六七の末まで堅磐常磐に宣り伝える。口の車や筆の梶は果てしもなく進んで行く。今日の生日ぞめでたいことである。
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01 01 〔591〕
顕恩郷を鬼雲彦から取り戻した神素盞嗚大神の娘たち・八乙女らだったが、鬼雲彦は東に逃げて教線を延ばした。
神素盞嗚大神が千座の置戸を負って追放された後は、五人の娘たちは邪神に囚われて、小さな舟に乗せられて海原に捨てられてしまった。
英子姫は従者の悦子姫とともに舟に捨てられ、長く苦しい航海の末に天の橋立の竜燈松の根元に着いた。
そこへ四五人のバラモン教の捕り手が現れて、英子姫らを探し始めた。しかし捕り手たちは酒に酔っている。鬼虎は英子姫を幽霊だと思って腰を抜かしてしまう。
悦子姫は捕り手たちに霊縛をかけて、その間に主従二人はその場を逃げ出す。
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01 02 〔592〕
英子姫と悦子姫は、バラモンの捕り手から逃げて由良の港の手前の山道までやってきた。そこで偶然、亀彦の宣伝使と再会する。
その場には源洲、金洲という追いはぎがいた。亀彦は追いはぎたちを追い払い、三人はこれまでの旅の様子や神素盞嗚大神の行方について、情報を交換し合う。
そこへ再びバラモンの捕り手たちが大人数でやってきた。三人は奮戦して血路を開く。バラモンの捕り手たちはその勢いに辟易して逃げ散っていく。亀彦は西へ、英子姫と悦子姫は東へと走り去る。
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01 03 〔593〕
亀彦は追っ手を切り立てて追い詰める。追い立てられた捕り手は、亀彦に英子姫・悦子姫のことを思い出させて窮地を脱する。亀彦は姫らの安否を気遣って、元来た道を走って戻っていく。
一方、英子姫と悦子姫は、由良の港の秋山彦の館の門前にたたずんでいた。しかし門番によって見つけられ、館の中に連れ込まれてしまう。
そこへ亀彦が追いついて、門を叩き始める。門番の銀公と加米公は、亀彦とおかしな問答を繰り広げる。
門番が門を開けると、亀彦は姫の行方を追って中にどんどん入ろうとする。二人の門番は亀彦の足に食らいついて止めようとするが、亀彦は二人を引きずりながら館に近づいていく。
本文
01 04 〔594〕
亀彦は、二人の門番を足にぶらさげ引きずりながら、本宅の入口にまでやってきた。そこで英子姫と再会した。
そして足を蹴り上げると、二人の門番は空中を飛ばされて、ぷりんぷりんと、元の門番小屋に戻されてしまった。
門番たちは、偉い豪傑が来た、と思っていたら、それは夢であった。銀公と加米公は二人揃って、同じ夢を見ていたのであった。
するとそこへ、夢で見たとおりの美人の旅連れがやってきた。また後から、亀彦と名乗る宣伝使が夢の通りの出で立ちでやってきた。二人は逆らっては一大事と、門を開けて一行を迎え入れる。
英子姫と亀彦はようやく再会した。秋山彦は、亀彦を案内する。亀彦は敵地にて秋山彦の素性をよく知らないため、一瞬疑いの心に囚われるが、思い直して秋山彦の後を追った。
すると、通された居間には神素盞嗚大神、国武彦が厳然と控えていた。亀彦は神素盞嗚大神との再開に感激するまもなく、館には鬼彦が捕り手を従えて襲来した。
早速迎え撃とうとする亀彦に対して、国武彦が制止した。
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01 05 〔595〕
秋山彦は、鬼雲彦の手下・鬼彦らの一行に捕らえられてしまった。秋山彦を助けようと血気にはやる亀彦に対して、国武彦は「秋山彦一人の命くらいどうということはない」と挑発する。
怒った亀彦が表へ走ろうとするのを、英子姫が制止した。
しかし捕らえられたと思われた秋山彦は、無事に奥の間に戻ってきた。国武彦は、実は配下の白狐たちの神術によって鬼彦らを追い払っていたのだ、と明かす。
神素盞嗚大神は、亀彦の真心をその行いから知り、満足の意を表した。そして、大江山は国武彦と白狐たちに任せて、一行は聖地を指して進むこととした。
神素盞嗚大神は、聖地に入って三五教の教えを固める意を歌に歌った。また国武彦は、自分が国治立大神の分霊であり、瑞霊・神素盞嗚大神に仕え守る役割であることを明かした。
英子姫は大江山の悪神たちが、大神出立の後に秋山彦を襲うことを心配し、この館に残って鬼雲彦を言向け和す役を願い出るが、国武彦は後は自分に任せるようにと諭した。
一行は由良の港から、世継王丸に乗り込んで、河瀬をさかのぼり聖地に向かった。
本文
01 06 〔596〕
神素盞嗚大神、国武彦命、また亀彦、英子姫、悦子姫らは桶伏山の蓮華台上に上り、天神地祇・八百万の神々を集えた。神々は皇大神の出でましを口々に讃えた。
神素盞嗚大神は、国武彦に何事かを密かに任命し、ミロク神政の三十五万年後の再会を約して、丹頂の鶴に乗って東を指して飛んでいった。
国武彦命は亀彦、英子姫、悦子姫らに何事かをささやき、万神に厳格な神示を与えた後、ひとり四王の峰の彼方に姿をお隠しになった。この神界の秘密は容易にうかがい知ることのできるものではない。
亀彦らは再び大江山に進むこととなった。
一方、秋山彦の館を襲った鬼彦らは、神素盞嗚大神を始め、秋山彦ら三五教の神人たちを生け捕ったと思い、囚人の駕籠を担ぎながら大江山の山道を登っていた。
すると、一行を石の槍雨が襲ってその場に打ち倒されてしまう。気がつくと、捕らえたはずの神素盞嗚大神らは駕籠を抜け出して、笑っている。鬼虎は気合を入れるが、今度は矢の雨が一同を襲った。
秋山彦は天の数歌を唱えた。すると魔神らの身体は癒え、あちこちに喜びの声が満ちた。秋山彦が三五教への帰順を促す宣伝歌を歌うと、鬼彦らは感謝の涙に咽んだ。
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01 07 〔597〕
鬼彦らはすっかり改心して、神素盞嗚大神の前に感謝を述べた。しかし、亀彦が大江山本城に進むため、このまま囚人の駕籠に乗せて本城まで運ぶように頼むと、多勢に無勢を心配して、進軍を思い直すようにと忠告した。
そこへ、本城から鬼雲彦の手下らが迎え出てきた。すると不思議にもそれまで鬼彦らと話をしていた亀彦ら囚われの一行は、姿が消えてしまった。
しかし鬼彦は、迎えに来た鬼雲彦の手下らに対して、自分たちは三五教に改心したから、そう鬼雲彦に伝えるように、と述べて返してしまう。
そこへ、二人の男女が現れて、鬼彦を挑発すると、地下の洞窟に誘い入れた。しかし鬼武彦が現れて、洞窟の入口に岩で蓋をし、鬼彦一行と怪しい男女の出口をふさいでしまった。
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01 08 〔598〕
怪しい男女二人は、地中から這い出てきた。それはウラナイ教の高姫と、そのお付の青彦であった。この岩窟は、二人が隠れ家としていたものであった。
高姫は、鬼雲彦のように悪を標榜して悪をなすのは馬鹿だ、神素盞嗚大神の教えを嘘だと言って教え子を食い殺す、などの自説を悦に入って展開する。
そこへ鬼雲彦が手勢を率いてやってきて、ウラナイ教の二人を捕らえようと、岩窟の蓋の大岩を除こうとするが、岩はびくともしない。
そこへ今度は亀彦、英子姫、悦子姫らがやってきて、言霊で鬼雲彦の軍勢を追い散らしてしまった。一行は祝詞を唱えて休息していると、高姫、青彦がやってきた。
高姫は、峠の向こうの衣懸松の自宅に一行を誘って教えを説こうとする。高姫と亀彦はおかしな問答をした後、亀彦一行は高姫についていく。しかし、高姫宅は火事の猛火で焼け落ちている最中であった。
高姫と青彦は慌てて物を持ち出そうとするが、猛火に袖を焼かれて川に落ちてしまう。
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01 09 〔599〕
鬼雲彦は、鬼彦の帰りを待ちわびていた。そこへ、偵察隊が戻って来て、鬼彦らが三五教に帰順したことを伝えた。鬼雲彦は驚愕するが、そこへ鬼彦らが戻って来て復命したので、安心する。
しかし鬼彦らは雲を掴むような大法螺の報告をする。鬼雲彦は不審に思い、囚人駕籠を改めると、駕籠には自分の妻子の死体が乗せられていた。
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01 10 〔600〕
鬼雲彦が無念の思いにその場に沈んでいると、鬼雲彦妻子の死体は巨大な白狐に還元し、這い出した。手下と見えた鬼彦らも、白狐の正体をあらわして、鬼雲彦を取り囲む。
鬼雲彦は暴れ狂い、鬼ヶ城山を指して逃げていった。多くの従卒も鬼雲彦に続いた。しかし鬼ヶ城山方面からは、亀彦宣伝使らが向かって来た。鬼雲彦は元来た道を逃げ戻り、大江山本城に逃げ込んだ。
本城で妻の鬼雲姫と合流したが、夫婦共に城内の井戸に落ち込んでしまった。そこを亀彦に引き上げられた。
一方、鬼武彦はさいぜん、鬼彦らを閉じ込めた洞窟の蓋岩を開けた。鬼彦一行は大江山本城に戻ってみると、鬼雲彦夫婦が、亀彦らに囲まれて説諭を受けていた。
鬼彦一行は亀彦らと宣伝歌を唱和した。いたたまれなくなった鬼雲彦夫婦は、一目散に駆け出して伊吹山方面指して逃げていった。
鬼武彦は、大江山は邪神の集まる霊界の四辻であるので、神政成就の暁まで、自分がここを守護することを宣言した。
亀彦、英子姫、悦子姫は鬼武彦の働きと神術を激賞した。そして東を指して進んで行った。
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02 11 〔601〕
ウラナイ教の高姫と青彦は、秋山彦の館を訪ねていた。紅葉姫は二人を迎え入れて一間に通したが、秋山彦に呼ばれて席を外した。
高姫がふと額を見ると、裏に鍵がしまってあるのが目に付いた。鍵を手にとって見ると、冠島沓島の宝庫の鍵、と記されていた。
高姫と青彦は鍵を奪って館を抜け出し、由良の港から冠島・沓島指して漕ぎ出した。
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02 12 〔602〕
秋山彦は、ウラナイ教宣伝使と聞くと、追い返すように紅葉姫に言いつけた。紅葉姫は高姫らを待たせていた部屋に戻ると、二人はすでにいなかった。そして、宝庫の鍵が無くなっているのに気がついた。
秋山彦は邸内を捜索させるが、二人の姿はなく、鍵もみつからない。そこへ表に騒ぎが聞こえた。
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02 13 〔603〕
亀彦、英子姫、悦子姫は秋山彦の館に戻ってきたが、門番らは宣伝使は鍵盗人に違いない、と言い張って中に入れず、ちょっとした騒ぎになっていた。
秋山彦はそこへやってきて、亀彦らに宝庫の鍵が盗まれた経緯を知らせた。亀彦は鬼武彦に祈願をこらすと、鬼武彦はたちまち現れた。そして神力で、高姫らが冠島・沓島に向かって漕ぎ出していることを突き止めた。
さっそく、鬼武彦と亀彦は、秋山彦の家の郎党十数人を引率して、高姫を追いかけた。
高姫はすでに、冠島に上陸して、素盞嗚尊が秘め置いた如意宝珠を取り出し、木の根元に埋めて隠していた。
そして鰐に守られた沓島に近づき、鰐の背を渡って上陸した。そして頂上の岩窟に入り、金剛不壊の宝玉を盗ろうとしたが、この宝玉は巌に密着していてなかなか取れない。
そうしているうちに鬼武彦らは追いついて、岩窟に蓋をして、高姫と青彦を閉じ込めてしまった。
高姫と鬼武彦・亀彦は交渉の末、如意宝珠の玉を返す代わりに、岩窟から高姫らを出すこととなった。
高姫は冠島で如意宝珠の玉を隠し場所から掘り出すと、しっかりと握って、田辺の港で返すと言って船に乗り込んだ。
この如意宝珠の玉は、一名神集の玉と言い、近代の蓄音機の玉のような活動をする宝玉である。現在はウラナイ教の末流の悪神の手によって、ドイツのある地点に深く秘蔵されているという。
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02 14 〔604〕
高姫を拘束した亀彦・鬼武彦は、高姫が取引の場として指定した田辺の港にこぎ寄せた。しかし港に着くと高姫と青彦はひらりと舟から飛び降りて、闇の中に姿をくらましてしまった。
亀彦はがっかりして由良の港へ帰っていく。鬼武彦は高姫らを捜索すると言ってどこかへ姿を消してしまった。亀彦の体たらくを見た従者たちは密かに非難を浴びせている。
秋山彦の館に戻ると、亀彦はこのたびの不始末を詫びるとして、切腹してしまう。秋山彦や英子姫が悲嘆に暮れていると、表門から高姫・青彦を捕らえた鬼武彦が入ってきた。
切腹したと見えたのは、亀彦に扮した白狐であった。本物の亀彦は鬼武彦とともに、高姫を捕らえて帰ってきたのであった。
奥には秋山彦が用意した祝宴の席が設けられていた。高姫は捕らえられながらも悪口雑言をしきりに発している。
そしてやおらに如意宝珠の玉をとりだすと、餅のように軟らかくして飲み込んでしまった。そして、宇宙の縮図たる如意宝珠の玉を飲んだ自分は宇宙と同体であるから、崇めよ、と一同を睥睨する。
怒った亀彦、秋山彦が猛烈な勢いで高姫に斬りかかると、高姫は白煙と化して逃げてしまった。鬼武彦がその後を追う。残された青彦はその場に震えていた。
一同は神前に祝詞を上げると、英子姫、悦子姫、亀彦の三人は秋山彦に別れを告げ、由良川をさかのぼって聖地に上ることになった。
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02 15 〔605〕
三人が聖地に上る途中、老若男女が列をなして山奥へ進んで行くのを目にした。聞いてみると、数日前から大江山の麓、剣尖山の谷あいに神様が現れ、霊験あらたかなのだという。
それは、逃げ出したウラナイ教の青彦だった。三人の宣伝使は、青彦を言向け和しに行くことになった。
青彦は人々を惑わしてウラナイ教への改心を進めている。悦子姫は青彦のいる滝の後ろの森林に隠れ、女神に扮して青彦を叱り始めた。青彦は姿の見えない悦子姫を見つけ出そうと焚き火をたく。
焚き火に驚いた雀蜂の群れが青彦を襲って、青彦はその場に倒れてしまった。蜂は参詣人たちにも襲い掛かり、その場は混乱してしまう。
悦子姫は三五教へ改心するように、と説き、一同が惟神霊幸倍坐世を唱えると、蜂の刺し傷はすっかり癒えた。悦子姫は一同に、綾の高天原に参詣するようにと諭すと、参詣人たちは喜び、拍手して帰って行った。
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02 16 〔606〕
青彦はなおも蜂に刺された苦しさに倒れたままであった。英子姫と亀彦は進みより、天津祝詞、天の数歌で傷を癒した。
青彦は感謝の念に堪えず、ひれ伏して礼をする。後ろの森林から聞こえる女の声が、三五教への改心を促すと、青彦はウラナイ教をやめて三五教のために働くことを誓った。
悦子姫には、天照大御神が懸っていたのであった。そしてこの場所は、昔この御山に自分が顕現した際に、産釜・産盥と称する天の真名井に禊して、神格を作り上げた旧跡であると明かした。
そして、ここに宮殿を造って自分の御霊を祀るようにと告げた。亀彦は、この谷川に身を清めて御舎を造り、神霊を奉祭して天下泰平国土安穏の祈願所と定めます、と答えた。
天照大御神は満足の意を表して、高津御倉に昇っていった。
三人は大神の神勅を畏みて、谷川に禊して天津祝詞を奏上し、忌鋤、忌斧を作って宮殿を造営し、百日百夜を経て工を終えた。そして天照大御神の神霊を招き奉り、鎮座式を奉仕した。これが伊勢神宮宮殿造営の嚆矢である。
これは今の丹後の元伊勢であり、この谷川を宮川と称える。この因縁により、大本開祖は明治三十四年旧三月八日、信徒を引き連れてこの場に禊を修したのであった。
産盥、産釜の清水は竜宮館の金明水に注ぎいれられた。次いで明治三十四年旧六月八日、沓島の山頂から大海原に向かって注ぎいれられた。これも天下修斎の大神業の一端と推察せらるるのである。
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02 17 〔607〕
かつて鬼雲彦の手下で、三五教に改心した鬼彦、鬼虎、石熊、熊鷹らは、手下百人を連れてこの谷間に現れ、青彦とともに神殿造営に協力した。
真名井ヶ岳や曽我部郷、登由気の神や素盞嗚の遠き神代の御経綸をここに述べていく。瑞の御霊の本性を一皮剥いて述べておく、第十六巻の物語である。
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03 18 〔608〕
百日百夜の造営、鎮祭式も無事に終わり、正月十五日に一同は直会の宴にうつった。辺りは雪が降りしきり、見渡す限りの銀世界である。
英子姫は鎮祭の斎主を奉仕して階段を降ってくると、たちまち神霊に感じて天照大御神の和魂が懸り、語り始めた。
天照大御神の神勅によると、ここは綾の高天原に次いで神聖なる聖地であり、天神地祇の集まる神界火水の経綸場である。神界における天の霊の川の源泉にして、宇宙の邪気を洗い清め、百の身魂を神国に救う至厳至聖の神域である。
またこの東北にある大江山は、神界の芥川といい、邪霊が集合湧出する源泉である。だから、霊の川の霊泉をもって世界に氾濫しようとする濁悪汚わいの泥水を清めるべき使命の地である。
この濁流の彼方に天の真名井ヶ岳があり、ここは清濁併せ呑む天地の経綸を司る、瑞の御霊神々が集まる源泉である。
豊国姫の分霊が真名井ヶ岳に天降り、ミロク神政の経綸に任じつつある。しかし曲津神の勢力が旺盛で、豊国姫の経綸を妨害しつつある。
悦子姫は大江山の濁流を渡り、真名井ヶ岳で曲霊を言向け和し、吹き清めよ。英子姫と亀彦は聖地に向かい、その後特に神界より使命を与えるべし。
一同は神勅を奉じて、亀彦と英子姫は熊鷹、石熊らと聖地を目指し、悦子姫は青彦、鬼彦、鬼虎らと大江山の魔窟ヶ原を越えて真名井ヶ岳に向かった。
悦子姫は魔窟ヶ原の中央に進み、衣懸松に着いた。ここはかつて、高姫の館があり、火事で焼けた所であったが、今見ると、新しい仮小屋が建てられている。
青彦はそのときを思い出しながら、高姫の強情さを一同に語っている。鬼虎と鬼彦が中をのぞいて偵察すると、中には黒姫が供を従えていた。
黒姫は、青彦が三五教の宣伝服を着ているのを見ると、ウラナイ教に戻るようにと説得するが、その間にも黒姫は手下の音公、勘公と言い争いを始める。
音公は実は、三五教の宣伝使・音彦であった。ウラナイ教に間者に入っていたことが明かされる。
黒姫は青彦と長い言い争いをする
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03 19 〔609〕
黒姫は今度は、悦子姫に説教を始める。黒姫は大風呂敷を広げて素盞嗚尊の悪口を言い、変性男子の系統の日の出神の生き宮に従うように、と悦子姫に迫る。
一同は黒姫に係わり合いになっていると足止めを食うので、そのまま過ぎ去ろうとするが、黒姫が引き止めにかかるが、鬼虎、加米彦は先へ促す。
音彦は黒姫の偵察をしようと付いてきたわけを明かし、ウラナイ教の教理は取るに足らないことがわかったから、もう三五教に戻って一緒に行こう、という。
黒姫はしきりに大風呂敷を広げて一同をウラナイ教に引き込もうとするが、説得力がなく、三五教の一行は去っていく。
一行は途中、文珠堂を見つけてそこで一夜の宿を取る。鬼虎は、かつて竜灯松の麓へ悦子姫らを召捕りに行った晩のことを思い出している(第一章)。青彦、音彦、加米彦らもかつての遍歴を思い起こして語り出す。
鬼虎は寝ずの番を買って出るが、寝ぼけて夢を見ている。その間に、天から竜灯松をめがけて火団が落下して物凄い音を立てた。
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03 20 〔610〕
落下した火団は大小無数の宝玉となると、悦子姫の体に吸収された。悦子姫は得も言われぬ神格と威厳を身につけた。そして、自分は日の出神の神霊を身に浴び、これより一人真名井ヶ嶽に向かって進むと宣言して姿が見えなくなってしまった。
悦子姫に行かれてしまった一同は茫然とするが、鬼虎は仲間とおかしな掛け合いをしている。そのうちに夜が明けて、とにかく先へ進もうと一同は岩滝めがけて走り出した。
岩公は地理を知っているため、川から舟で先に回った。岩公の案内で、一行は日暮れ前に比治山の手前についた。
一行は近くの家に一夜の宿を乞いに行く。そこは去年、鬼虎たちが悪を働き、娘をさらっていった平助とお楢の家であった。平助爺は警戒して一行を泊めようとしない。
岩公は、鬼虎、鬼彦らの悪行のせいで断られるのだ、と非難する。そこへ、悦子姫が一人の娘を連れてやってきた。それはこの家のさらわれた娘・お節であった。平助とお楢は孫娘が帰ってきたのを見て喜んだ。
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03 21 〔611〕
お節は比治山の奥に閉じ込められていたが、悦子姫が助けてくれたことを知ると、平助とお楢は悦子姫に礼を言った。
悦子姫は、音彦ら一行を今晩泊めてくれるようにと平助に頼み、平助は承諾した。しかし鬼虎、鬼彦が居ることを知ると、平助はその二人だけは泊めることはならぬ、と言って聞かない。
鬼虎、鬼彦もかつて悪事をした手前、恥ずかしくてその晩は平助の家に泊まらず、先を急ぐことにした。平助の家には、音彦、岩公、勘公の三人が宿泊した。
晩のうちに平助、お楢、お節も相談して、真名井ヶ原の豊国姫神の顕現地にお礼参りに行くことになった。
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霊界には、神界、中界、幽界の三大境域がある。
神界とは、神道で言う高天原であり、仏教の極楽浄土、キリスト教の天国である。
中界は神道で言う天の八衢であり、仏教で言う六道の辻、キリスト教の精霊界である。
幽界は神道で言う根の国底の国、仏教で言う地獄、キリスト教の地獄である。
天の八衢は高天原と根底の国の中間状態である。人が死後にただちに至る中有である。中有にしばらくあって後、現界での行いに応じて天国に昇り、または根底の国へ行くのである。
高天原の情態は真善美が相和合した時である。根底の国の情態は、邪悪と虚偽が人間にあって合致した時である。
霊魂中の真善美が和合するとただちに高天原に昇り、邪悪と虚偽が合致するとただちに根底の国へ落ちる。これは八衢にあるときに行われる。
八衢に在る人霊は多数である。八衢は一切のものの会合所であり、霊魂の試験準備がなされる所でもある。八衢に居る期間はさまざまである。すぐに天国に昇る者、地獄に落ちる者、また数日数年居る者もあるが、三十年以上居る者はない。
人間の内分・外分に相応して、八衢に居る時間が決まるのである。
人間が死ぬと、神は直ちにその善悪正邪を審判する。地獄界に行くのは、その人間が世にあるときに愛していたものが地獄界に所属しているからである。善き人が高天原に赴くのは、世に在りしときにその人の真善美がすでにして天国の団体に加入していたからである。
生前の知己は、八衢にていったん邂逅することが許される。同一の信仰、愛、性情に拠る者は、天国において再び相知ることができる。しかし八衢でいったん別れてしまうと、二度と相見ることはできないのである。
八衢にて、高天原または根底の国に行くまでに、外分、内分、準備の三つの状態を経る。自己の凶悪を装うために善を標榜した偽善者や、神の存在を認めなかった者は、ただちに根底の国に至る。
生前、世を捨てて肉を離れて霊に住み、功徳を積んでも、高天原に昇れるわけではない。このような悲哀の生涯を修得しても、高天原の歓喜は得られない。
むしろ現世において世間的な業務を採りその職掌を尽くし、道徳的民文的生涯を送り、その後に初めて霊的生涯を受けなければならないのである。
これ以外に霊的生涯を為し、高天原に昇る準備をする方法はないのである。内的生涯を清く送ると同時に、外的生涯を営まないのは砂上の楼閣の如きものである。
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嬰児や幼児が不幸にして現界を去った後の状況を詳しく述べておく。
人と現れた身は必ず復活する。
嬰児は父母の善悪正邪に関わらず、その死に当たって救世神が摂受し給うもので、神界でも一大薫陶を受けるものである。
嬰児は教育せられて善美の情動に浸り、真知を培い、知識と正覚を相伴って円満の域に進むと、天界に導かれて天人神子になる。
根底の国に落ち行くのは自身の生前の行いによるのである。しかし嬰児、幼児は世の中に罪科を犯したことがないので、清浄の身魂ゆえに、かく述べたとおりになるのである。
他界に入ったときは、前の世界に居たごとくの姿であるので、嬰児、幼児は他界でも元のように愛らしい姿を保っている。中有界ではそのとおりである。
嬰児幼児は、清明無垢のために神霊界一切の事物は心に植え込まれ、信の真と愛の善を受けるべき器なのである。
他界の小児らは内分により、実習を待たずして語り、かつ歩むことができる。この点は現界と違っている点である。
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