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霊界物語あらすじ

説明を読む
ここに掲載している霊界物語のあらすじは、東京の望月氏が作成したものです。
まだ作成されていない巻もあります(55~66巻のあたり)
第69巻 山河草木 申の巻 を表示しています。
篇題 章題 〔通し章〕 あらすじ 本文
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曰く、天運循環した甲子の年に、葦原の瑞穂国(全地球)のどこかに、一大聖人が現れてもおかしくはない。
そのような聖人でなければ無明暗黒の今日の世界を救うことは到底できないであろう。
そこで、自分は排他主義を廃し、米国バハイ教、支那朝鮮の宗教と提携し、現代世界を救うべき宗教家を探しつつあるのが、今日の活動である(大正十三年一月十五日)。
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01 01 〔1746〕
三五教の宣伝使国依別命が、神素盞嗚大神の末女、末子姫を娶ってより治めていた珍の国(アルゼンチン)が舞台となります。
天下泰平、四民和楽の治世も、次第に常世の国よりウラル教の思想が入り来たり、国内には他にもさまざまな悪思想がはびこり始めていました。
物語は、国司・国依別の補佐を長年勤めて来た松若彦が、部下の伊佐彦・岩治別に辞任の意を漏らすところから始まります。
松若彦は自分の老齢と、現代の情勢の厳しさを考え、退任して部下のいずれかに後を任せようとします。
伊佐彦:これまでのやり方を守り、あくまで松若彦を中心にして国を治めるべき。
岩治別:年老いた松若彦は早く退陣し、新しい考えをもった自分が国司の補佐となり、元の太平を取り戻す覚悟。
伊佐彦、岩治別は互いに意見が合わず、言い争っている。そこへ、国司国依別の長子、国照別がやってきます。若君は、浴衣の上に帯をグルグル巻きにして、鼻歌を歌いながら登場。
国照別:3人とも中途半端な骨董品だから、自分が親父に勧告して、皆職を解き、平民となって気楽に余生を送らせたいと思っているのだ。。。と3人を煙に巻いて退散します。
松若彦は若君のこの有様を見て逆に発奮し、隠退の言を撤回します。そして改革派の岩治別の任を解いてしまいます。
それだけでなく、松若彦・伊佐彦は岩治別を捉えて獄に投じようと画策します。しかし岩治別は国照別の手引きにより、城を脱出していずこかへ姿をくらまします。
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01 02 〔1747〕
岩治別が行方をくらました後、松若彦と伊佐彦は、善後策について、謀議をめぐらします。そこへ再び国照別が入ってきて、二人の古い考え方をやっつけます。国照別は、近いうちに城を出て、社会改革のために自ら民間に下るとの謎をかけて、その場を立ち去ります。
また、次に妹の春乃姫がやってきて松若彦、伊佐彦に隠退を勧告し、その古い頭を非難して、去って行きます。
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01 03 〔1748〕
国依別は珍の国の国司になって以来、政治は松若彦に一任し、自分は朝夕皇大神の前に礼拝する以外は、花鳥風月を楽しみ、宣伝使時代の気楽さを懐かしんでいました。
国依別は球の玉の神徳によって世の中を達観していたので、時が至るまでは実際の政治を松若彦一派に委任していたのでした。
国依別は歌を詠んでいます。すべて、今の世の暗さ、しかし夜明けが近いこと、また夜明けの前には大きな「地震」があること、を歌っています。
そこへ妻の末子姫がやってきて、息子と娘の暴言に松若彦が憤慨していると諫言に来ます。
国依別は逆に、時代遅れの親爺連に引退を迫ったのはさすが自分の子、あっぱれと言って、自分の子供たちが立派に育ったのは神様のおかげ、と拝礼を始めます。さすがに末子姫はあきれてしまいます。
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01 04 〔1749〕
珍の都にも、貧しい人々がかなり出てくるようになり、松若彦以下の施政方針に対して、いたるところに不平不満が勃発してきています。
人力車の帳場に、三人の車夫が、政治談義にふけっています。
国公:上流階級の出だが、わけあって車夫になっているようです。
愛公:社会改造のために地位を捨て、民情を研究し、上下揃え升掛けひきならす活動をしようと目論んでいます。
浅公:現在の不公平な施政に不満を持つ車夫。
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01 05 〔1750〕
国、愛、浅の三人が政治談義に気勢を上げているところへ、話を立ち聞きしていた取締りが入ってきます。
浅公は空とぼけて取締りを帰そうとしますが、この取締りはブルジョア階級に敵意を露にし、逆に三人の政談に乗ってきます。
ここにいたって愛公は自らの素性を明らかにします。自分は実はヒルの国の国司・楓別の倅、国愛別であり、珍の都で出会った国公と一緒に民衆のために活動している者である、と名乗ります。
取締り(松若彦の御家人で幾公)は、愛公・国公と意気投合し、仲間になってしまいます。そして、それぞれ愛公、国公を親分として結党し、都の南北に侠客として覇を利かせようと相談します。
そうしているうちに、外が騒がしくなり、「国司・国依別の倅、国照別(国公)が車夫となって帳場に潜伏」との号外が出てしまいます。夕暮れにまぎれて四人は裏口から姿をくらまします。
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01 06 〔1751〕
珍の城下に愛州(国愛別)は数百人の子分を集め、賭場を開帳しています。賭場の表看板には、世の風潮・施政を風刺した文句を金文字で大きく掲げてあります。
その看板を見て、一人の取締りが親分に会いたいとやってきます。取締りは、役頭の命令で風刺看板を取り下げさせにやってきたのでした。
応対に出た愛州の子分、照公は逆に、今の政治を批判し、取締り(佐吉)を仲間にしようと口説きます。佐吉は照公の言霊に打たれ、看板を取り下げさせに来たのがあべこべに侠客になってしまいます。
一方、大親分の愛州は二三人の幹部と共に、都の街頭に立って大演説を始めます。偽善・虚偽の生活を捨て、新しい思想に目覚めよ、と呼びかける愛州を、数十人の取締りが取り囲み、しょっ引かれます。愛州は城の牢獄に投げ込まれてしまいました。
大親分が囚われたと聞いた子分たちは手に手に武器を持って牢獄へ押しかけ、付近はたいへんな混乱・闘争が繰り広げられます。
そこへ現れたのは、馬に乗った春乃姫でした。春乃姫はまず、取締りたちを退散させ、侠客たちにも声をかけます。
子分の源州は、親分・愛州を返して欲しいと自分たちの願いを申し上げます。春乃姫は、十日の間にきっと愛州を開放すると約束します。子分たちはそれを聞いて春乃姫に感謝し、帰っていきますが、果たしてこの結果はどうなるでしょうか。
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02 07 〔1752〕
進歩派の老中・岩治別が、守旧派の追及を逃れて城を飛び出して以来、社会の不安が増し、世の中の立替が起こるとの流言が飛び交い、容易ならぬ雰囲気になってきた。
実は岩治別は侠客・愛州のもとに潜んでいた。
さて、高砂城内では、世継の国照別が城を飛び出し、行方をくらましてしまった件について、協議がなされていた。
結論:監督責任のあった老中伊佐彦、松若彦は今回の件おとがめなし、そして、国照別の代わりに妹の春乃姫を世継に立てる。
ただし、春乃姫は世継になるにあたって、城の出入りの自由、結婚相手選択の自由、進退の自由、老中任免権、を要求する。老中もしぶしぶこれを認めざるをえなかった。
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02 08 〔1753〕
伊佐彦の妻、樽乃姫は嫉妬深く、残虐な性格であった。連夜、政務に追われる夫が帰ってこないことを怒り、ついに春乃姫からの手紙を勘違いして、狂乱してしまう。
街中に剣とピストルを携えて飛び出し、誰彼かまわず切りつけ、狙撃する。ついに、取り締まりに捕縛され、牢獄に投げ込まれる。
隣の牢獄に入れられていた愛州は、樽乃姫の狂乱の様から世の中の乱れを見て取り、その感興を歌に詠んでいる。
一方、春乃姫は侠客たちに約束したとおり、牢獄にやってきて愛州を開放し、城を抜け出す手引きをする。春乃姫は、兄・国照別から知らされて、愛州が実はヒルの国の国司の長子・国愛別であることを知っていたのであった。
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02 09 〔1754〕
愛州の子分たちは春乃姫の約束にしたがって、親分が帰ってくるのを待っていた。
すでに約束の十日目になっており、痺れを切らした子分たちが、牢獄へ押し寄せて腕ずくで愛州を取り戻そうと、出陣の酒盛りの準備を始める。そこへ、ひょっこりと愛州が戻ってくる。
出陣の酒盛りは、そのまま祝いの酒盛りとなり、愛州の館には万歳の声が響く。
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02 10 〔1755〕
城下の外れのうどん屋で、四、五人の若者が新聞を見ながら、このごろの珍の国の世相に話の花を咲かせている。
大地震、エトナ山の爆発、世継・国照別の逐電、進歩派老中・岩治別の失踪、老中伊佐彦の妻・樽乃姫の狂乱と逮捕、侠客・愛州の投獄、とざっとこれだけの事件が、すでに起こっている。
そこへ、宣伝歌の声が聞こえてくる。
厳と瑞の二柱の神が、天津空より降り、助けの神として善悪・正邪を立て分ける。
誤解・矛盾に満ちた悪魔の世界を射照らして、松の神代に立て直す。
民草はみな、神の御子であり、神が子供たちを見捨てることはない。
神には備えがあるので、何が起ころうとも、勇んで天地の時を祈り、待つべし。
我は、斎苑の館に現れた、瑞の御霊の大神の教えを世に弘く述べ伝える。
うどん屋の若者たちは、この女宣伝使の後をつけていくが、すると向こうより、侠客・愛州が馬に乗ってやってくる。
四辻で愛州は馬上から、宣伝歌を歌い始めた。
神人和楽・四民平等の神代が、常世の曲つ教えにより、物質本位・優勝劣敗の世となり果てている。
我ら侠客は背水会を組織して、社会の大掃除をなし、衆生を救おうと活動している。
義侠のある奴は、我らの参加に集まり着たり、奮起せよ。
先の女宣伝使は、実は春乃姫が化けた姿であった。春乃姫は愛州の宣伝を見て、横道へそっと姿を隠してしまった。
愛州の宣伝はなおも続く。
物質界に神の天国を建設するには、肉体を持った真人の力でなくてはならない。
それを感じた我は、世の中の模範を示そうと、侠客の身分となって人類愛善という本当の目的を遂げようと励んでいる。
神は万物普遍の霊であり、一方、人間は天地の経綸を実行するための器である。
神と人とが合一して強く大きな力を発揮する、という三五教の教えを自分の身で示そうと決意した自分である。
いかなる妨害があっても、決して恐れてはならない。屈してはならない。人々よ、神の世のために勇み奮い立て。宝も名誉も打ち捨てて尽くすべし。
この宣伝に、道筋に人が集まり、愛州の人気は支柱に沸き上がった。
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02 11 〔1756〕
一方、都大路の中心では、公園内で浮浪階級大演説会が始まった。出口・入り口は多数の取締りで固められ、警戒ものものしい様子である。
浮浪階級演説会の会長・ブルドックはたいへんな勢いで演説を始めた。
世の中がこうも乱れた原因は、松若彦・伊佐彦の老中が私欲を満たそうと、衆生から搾り取っているためである。
この難しい世を切り抜ける唯一の手段は、世を暗がりにしている張本人を打ち切って棄てるより他に手立てはない。
神や仏はなにもしてくれない。ただ自分の腕力のみが頼りだ。
取り締まりはこれを聞いて中止・解散を命ずるが、弁士たちは応じず、大乱闘の騒ぎとなり、町々には火の手があがった。
するとそこへ侠客たちが消防隊を組織してやって来て、たちまち火災を消し止め、引き上げてしまった。
火事の騒ぎが収まると、群集はまたもや公園に集まり来たり、内閣倒壊、金持ち階級の討滅、清家階級の打破を叫びだした。再び取締も集まり、第二の闘争が始まり、ほとんど戦場のようになってしまった。
そこへ、白馬にまたがり、被面布で顔を覆い隠した女が宣伝歌を歌いながら現れた。
自分はオリオン星座より降り立った神の使い、松代姫である。
汝ら一同は皆、皇神の珍の子、兄弟である。争いあうとは何事か。
神の目から見れば、上に立つ者も下にいる者も、どちらも名利物欲を第一にしている。
どちらも神を忘れ、自らの魂のありかを忘却している。
人は神の子神の宮、天津国の聖霊が、神の御心を謹んで承り、この世の人と生まれ来ているのである。
このことを知り、悔い改め、上下貴賎の区別なく、心を合わせて珍の国を守るべし。
女は馬に鞭打ち、駈け去っていく。これは実は、松若彦の娘、常盤姫であった。常盤姫は春乃姫と示し合わせ、騒動を治めるために天使と化けて現れたのであった。
憲兵、取締、群集、主義者らは麗しい天使の出現に肝をつぶし、闘争をやめてただ呆然と女天使の後を見送っていた。
そこへまた、蓑笠、草鞋、脚絆のいでたちで、布で顔を覆い隠した女が、宣伝歌を歌いながら進み来た。
女は自ら春乃姫であると名乗る。
世の人々は上下の区別なく互いに合い親しんで、神の宝を分かち合い、満遍なく分配するのが神の決まりである。
この神の教えにすがって世を開くより道はない。
今や天の時が来た。上下各階級の人々よ、目覚めるべし。
歌い終わると、春乃姫と名乗る女は煙のように姿を隠してしまった。人々は春乃姫と聞いて感嘆し、取締も群集も文句も言わずに各々家路に帰り行く。
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02 12 〔1757〕
松若彦の長男・松依別は、父親に恋人との仲を無理やり裂かれてやけになり、毎日遊郭通い。娘の常盤姫は出歩いてほとんど家に戻らない。
松若彦は子供たちの行状に、妻の捨子姫に小言を言っている。
そこへ家僕の新公が慌しく入って来て、プロ階級演説会で取締と群集が衝突した事件を報告する。:闘争は不思議な天女が現れて鎮静したが、その天女の顔が常盤姫そっくりであった。また、白馬も家のものに間違いない、と。
松若彦はそれを聞いて、娘がプロ運動に参加したことに怒り、帰って来ても家に一歩も入れないように新公に言いつける。
やがて、常盤姫が帰って来る。新公は、松若彦の言葉を伝えるが、常盤姫はそれを聞いて逆に喜び、「もう二度と家には戻らない」と言って出て行ってしまう。
常盤姫は、途中で兄の松依別とすれ違う。松依別は遊郭帰りで酔っていたが、兄妹は別れを交わす。
松依別は遊郭帰りの体で屋敷に入り、酔った勢いで父親の松若彦に悪態をつく。
松若彦はそれを見て肝をつぶし、倒れて腰を打って唸ってしまう。
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03 13 〔1758〕
国照別は、魂を磨き、真の神徳を治めるため、生まれ故郷の珍の国を出ていく。
共の浅公とともに、アリナ山を下り、最初の目的地、懸橋御殿を指して、歌を歌いながら進む。
霧は深く、太陽も沈み、やむを得ず山中にて一夜を明かすことになった。
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03 14 〔1759〕
霧や大雨、大風に悩まされる中、国照別と浅公は互いに弱音を吐いたりからかったり強がったり、面白いやり取りを交わしている。
すると、怪しい口笛のような声が聞こえてくる。浅公はてっきり魔神の出現とおびえ出す。
実は梢を渡る風の音であった。国照別は風だとわかっていたが、面白半分に浅公をからかっている。
国照別は、浅公に言う。『魔神は退却したけれど、浅公がうまいものを沢山食って脂がのったら、またやって来て食おうと言っていたよ。だからこれからの道中、うまいものはみんな俺に食わせろ。』
主従、滑稽なやりとりをするうちに夜は明け、二人は急坂を下り、アリナの滝の懸橋御殿を指して進んでゆく。
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03 15 〔1760〕
国州、浅州の二人は、アリナの滝の御殿にたどり着き、月次祭に参列し、滝の禊に行く。
すると、信者風の男たち十四五人に囲まれ、取り押さえられてしまう。国照別は息を整えて跳ね起き、たちまち四五人を取って投げ、啖呵を切る。
この勢いに、男たちの中の大将・駒治は平伏し、自分たちは伊佐彦老中の手下の捕り手で、世継である国照別を連れ戻しにやってきた者たちである、と白状する。
国照別はあべこべに、自分の子分となって珍の国の立て直しに協力するよう、捕り手たちに呼びかける。駒治、市公、馬公の三人だけが十手を捨てて国照別に従い、他の捕り手は一目散に逃げていった。
一行五人は捕り手たちは捨て置き、名にし負う霊跡、鏡の池へ禊に向かっていく。
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03 16 〔1761〕
国照別一行は三日三晩禊を修し、鏡の池の霊場に参拝し、宣伝歌を奏上した。その歌、
珍の国にはびこる曲がった道を根本的に改良し、
清き太祝詞を世界の為に宣り上げて、
迷った身魂を救い上げ、常世の国まで救い行く。
珍の国をまこと一つの三五の神代に立て替えて、
諸々の神人らが勇み立ち、安く楽しくいつまでも栄えしめ給へ、永遠無窮の命をよさし給えと願い奉ります。
一行の中で、まず浅公が鏡の池に言霊を発し、託宣を祈った。浅公は、子分5人中の上下を問う。すると鏡の池は「実力のある者が上になるべし」と託宣し、駒治を一の子分と定めた。
浅公は不満を訴えるが、ここに駒治と浅公は角力を取り、結果、駒治が一の子分と定まった。
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04 17 〔1762〕
国愛別の祖国、ヒルの国(=インカ国=日の神の子孫の国)もまた、珍の国と同様、常世国より来た悪思想により人心動揺し、社会は不穏な形勢となっていた。
折りしも国司・楓別命の長子・国愛別が逐電したというので、長老秋山別・モリスは国内をくまなく捜索したが行方を得られなかった(実は珍の国で侠客として活躍していたことは、これまでの物語に述べられている)。
そこで、やむなく妹の清香姫を世継として立てていた。
清香姫は、兄がこの国家の危機を立て替えなおそうと、まずは世情の調査の為に城を抜け出したことを知っていた。城に居ては、昔かたぎの両親や長老たちが、新しい考え方をさえぎるばかりであったからである。
清香姫の意見も常に入れられず、国家の刷新を神明に祈って、ただ身はやせ衰えるばかりであった。
ところが、秋山別、モリスの両老は姫の様子を見て、恋の病と勘違いし、婿選びの準備をはじめてしまう。これに愛想をつかした清香姫はついに、兄と同じように城を出て国の改革に身を投じようと決心するに至る。
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04 18 〔1763〕
清香姫は侍女・春子姫の手引きで深夜一緒に館を抜け出すが、秋山別・モリスはいち早く変事に気づく。
秋山別・モリスは、清香姫の逐電が人に知られて責任を問われる前に、姫を連れ戻そうと、二人だけで追いかけてゆく。
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04 19 〔1764〕
秋山別より先に行ったモリスは、木株につまづいて倒れ、老体のこととて、息も絶え絶えになってしまう。
その様を見かねて、春子姫はモリスの手当てをする。モリスは息を吹き返すが、自分を助けてくれたのが春子姫とは知らず、うわごとに春子姫を責める。
後から秋山別は追いついて、倒れているモリスと合流する。二人はとうてい姫に追いつけないと判断し、辞職を覚悟で家路についた。
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04 20 〔1765〕
一方、清香姫と春子姫は高照山の山麓にたどり着いた。
二人はヒルの国の現状を嘆き、下に下って身魂を磨き立て直しをなさんとの意思を表し、歌に歌っている。
そこへ、山賊・源九郎一党が現れ、二人を取り囲んでしまう。
春子姫は啖呵を切り、あくまで賊に屈しない意気を見せるが、多勢に無勢、危機に陥ってしまう。しかし、今まさに捉えられようとするとき、宣伝歌の声が聞こえてくる。
本文
04 21 〔1766〕
宣伝歌の主は、国照別一行であった。
国照別は、二人の女が山賊に襲われているところに出くわし、間に飛び込んで加勢をする。その勢いに山賊たちは切りたてられ、ほうほうの体で逃げていく。
清香姫・春子姫は、国愛別の密使により、国照別の素性をあらかじめ知っていた。また清香姫は兄より、国照別こそ将来の夫、と聞かされていた。そこで、一緒にヒルの国で立て直しの活動をしようともちかける。
国照別も、ヒルの国にやってきたのは、実は国愛別との約束「珍の国の改良は国愛別が、ヒルの国は国照別が改革する」にしたがってのことであったと、明かす。
一行はヒルの都の場末にやって来た。
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04 22 〔1767〕
一行はあばら家を借りて住み、子分たちが畑で野菜を作り、国照別がそれを町に売りに出て、一年ほど暮らしていた。
しかし、ふとしたことから一行の素性が秋山別・モリスの耳に入り、両老中は清香姫に自分の至誠を表すために地位・名望を投げ捨てて共に耕作に従事し、その上で城に帰るように懇願した。
城に帰った清香姫は、両親に自分たち兄妹の意中を明らかにした。楓別命夫婦は吾が子らの誠に感じ入り、自分たちは退隠して清香姫、国照別に政治を譲った。
清香姫・国照別らは仁恵を行い、徳政を施し、貧富を収まるべきところに収め、上下の障壁を取り、老若男女に選挙権を与えた。ここに騒乱はたちまち収まり、地上の天国が実現した。
国照別は選ばれて、ヒルの国の大王となった。
一方、その後珍の国では、上下の乖離がますますはなはだしく、国愛別・岩治別、春乃姫・常盤姫らの活動により人心はやや緩和したけれども、いよいよ状況は厳しくなってきていた。
そこへ、ヒルの国の大王となった国照別は多数の部下を従えて、救援に駆けつけた。国照別は三年ぶりの故国の惨状に心を痛めたが、民衆は国照別の行軍に恭順の意を示して迎えた。
国愛別らは、国照別を導いて城内深く入り、ここにおいてようやく、松若彦・伊佐彦は今までの地位・爵位を投げ打って、民衆の前に罪を謝すこととなった。
国愛別は春乃姫と夫婦となり、また民衆に推されて珍の国の大王となった。ここに貧富の懸隔は打破され、上下の待遇は改善され、ようやく珍の国は平安無事に治まった。
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