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文献名1霊界物語 第1巻 霊主体従 子の巻
文献名2第5篇 御玉の争奪よみ(新仮名遣い)みたまのそうだつ
文献名3第50章 死海の出現〔50〕よみ(新仮名遣い)しかいのしゅつげん
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ
鬼熊・鬼姫が竹熊との争いに敗れたことで、竜宮城はやや安静になった。国常立尊はこの功績により、稚姫君命と大八洲彦命に霊国天使の神位を授けた。

竹熊は高杉別、森鷹彦の裏切りを恨み、両神を滅ぼそうと考えたが、そのためには両神の上に立つ大八洲彦命を滅ぼそうと画策していたのである。

竹熊はエデン城を回復すると、木常姫軍と連携して、大八洲彦命を襲撃しようと計画をめぐらしていた。しかしこの計画は、猿飛彦・菊姫の密告により、大八洲彦命に伝えられた。

これを知った大八洲彦命は、竜宮城の守りを部下に固めさせると、高杉別、森鷹彦、時代彦らの神将を従えてシオン山に出発した。そして天神に竹熊の暴虐を奏上した。諸天神はこれを受けて、竹熊征伐の神策を定めた。

天上の天使・天明彦命は大八洲彦命に、危機一髪の場合は、天軍の応援があるだろう、と伝え、頭槌(くぶつち)の玉を授けた。玉を三個授けると、この精霊で魔軍を掃討するように、と神示を下して天に帰って行った。

そのとき、竹熊・木常姫連合軍は竜宮城を取り囲んでいたが、守備の神将たちの活躍によって攻めあぐんでいた。竹熊、木常姫は大八洲彦命がシオン山に居ることを知ると、軍を返してシオン山に攻め寄せた。

竹熊らは空中からシオン山の大八洲彦命に攻め寄せたが、命は頭槌の玉の一個を、魔軍に向かって投げつけた。すると玉は爆発して数万の黄竜となり、竹熊を取り囲んだ。力尽きた竹熊は十個の黄金水の玉とともに地上に落下した。

落下した竹熊が体勢を立て直そうとするところへ、金勝要神、未姫命の二柱が天の逆鉾を竹熊に向かって投げつけた。二つの逆鉾は竹熊を貫き、竹熊はその場に息絶えた。

竹熊の血はあふれて湖水となった。これを死海という。竹熊の悪霊は棒振彦となって、大八洲彦命を執念深く悩ますことになる。竹熊の部下たちも死海の怨霊となって世界に広がり、水死の災厄をもたらし続けている。

一方、大八洲彦命はさらに頭槌の玉を木常姫軍に投げつけると、玉の爆発の神威に打たれた魔軍は墜落して最期を遂げた。木常姫の悪霊はのちに高虎姫となって、棒振彦とともに、大八洲彦命を悩ますことになる。

竹熊の所持していた黄金水の十個の玉と、二個の偽玉は死海に沈んだ。そして竹熊の血に汚されて悪霊と化し、雲気となって舞い上ると世界各地に墜落して邪気を散布した。これらの玉が散布した地は、もっとも国魂の悪しき土地となってしまった。

天の一方から村雲を押し開いて天使の群れが幾百千となく地上に下ってくるのが見えた。するとたちまち瑞月の身体は極寒を感じた。目を開けると、身は高熊山の岩窟の前に、寒風にさらされて坐していた。
主な人物 舞台 口述日1921(大正10)年10月26日(旧09月26日) 口述場所 筆録者桜井重雄 校正日 校正場所 初版発行日1921(大正10)年12月30日 愛善世界社版261頁 八幡書店版第1輯 139頁 修補版 校定版261頁 普及版135頁 初版 ページ備考
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本文  鬼熊、鬼姫は竹熊との戦ひに敗れ、ウラル山およびバイカル湖の悪鬼邪霊となり、一時は其の影を潜め、ために竜宮城はやや安静になつてきた。
 国常立尊は大八洲彦命および稚姫君命の功績を賞し、ここに霊国天使の神位を授けたまうた。さても竹熊は高杉別、森鷹彦の変心に恨みを呑み、いかにもしてふたりを亡ぼし仇を報ぜむと企てた。ついては第一に又もや天使大八洲彦命を滅ぼすの必要を感じたのである。
 今や竹熊はエデンの城塞を回復し、中裂彦、大虎彦を部将とし、牛熊、牛姫を参謀として再び事を挙げむとし、鬼城山に割拠せる木常姫の応援軍を必要とした。木常姫は魔鬼彦、鷹姫、松山彦らの部将を督し、前後より天使大八洲彦命を攻撃せむと計画を回らしつつあつた。
 大八洲彦命は猿飛彦、菊姫の密告により竹熊、木常姫の反逆的挙兵の消息を知り、竜宮城は、花照彦、花照姫、香川彦、速国彦、戸山彦、佐倉彦の部将をして城の各門を守らしめた。もはや後顧の憂ひなければ、ここに大八洲彦命は高杉別、森鷹彦、時代彦の部将とともに神命を奉じて、シオン山に向つて出発した。この用務は大神の神勅を諸天神へ報告のためであつた。諸天神は命の報告を聞き、天軍を起して竹熊、木常姫の暴逆を懲すの神策を定めたまうた。時しも天上より天使天明彦命あまたの天軍を従へ、シオン山頂の高原に下り、大八洲彦命に向ひ、
『危機一髪の場合は天軍の応援をなさむ、されど竹熊、木常姫の魔軍は決して恐るるに足らず』
とて金色の頭槌をもつて地上を打ちたまへば、シオン山の地上より瑞気顕はれ天に舞ひ上り再び大八洲彦命の前に降下した。これを頭槌の玉といふ。
 かくして三個の玉を鳴り出で給ひ、「この精霊をもつて魔軍を掃蕩せよ」との言葉とともに、天明彦命は群神を率ゐて天使は天に還らせたまうた。大八洲彦命は天を拝し地に伏して、神恩の洪大無辺なるに感謝された。
 竹熊、木常姫は全力を尽して前後左右より竜宮城を取り囲んだ。勇猛なる香川彦以下の神司は全力を挙げて之を撃退し、押し寄する敵の魔軍は或ひは傷つき或ひは倒れ、全軍の三分の一を失つた。時に探女あり、「天使大八洲彦命は、シオン山に在り」と密告した。竹熊、木常姫は時を移さず、黒雲を起し風を呼び、シオン山の空をめがけて驀地に攻め寄せた。
 この時、大八洲彦命は天明彦命より賜はりし頭槌の玉を一つ取りだし、竹熊の魔軍にむかつて空中高く投げ打ちたまへば、その玉は爆発して数万の黄竜となり、竹熊に前後左右より迫つた。この空中の戦ひに竹熊は通力を失ひ、真贋十二個の玉とともに無惨にも地上へ墜落し、たちまち黒竜と変じ、地上に打ち倒れた。しばらくあつて竹熊は起上がり、ふたたび魔軍を起して防戦せむとする折しも、天上より金勝要神、未姫命の二柱の女神は、天の逆鉾を竹熊が頭上目がけて投げ下したまうた。一個は竹熊の頭にあたり一個は背にあたり、その場に倒れ黒血を吐き、ここに敢なき終焉を告げた。
 竹熊の血は溢れて湖水となつた。これを死海といふ。竹熊の霊魂はその後死海の怨霊となつた。死海の水は苦くして、からく粘着性を帯ぶるは、天の逆鉾の精気と血のりの精の結晶である。竹熊の霊はふたたび化して棒振彦となり、天使大八洲彦命を執念深く幾度も悩ました。竹熊部下の悪霊もまた此の湖水の邪鬼となつた。そしてその怨霊は世界に拡まり、後世に至るまで、種々の祟りをなすにいたつた。その方法は淵、河、池、海などに人を誘ひ、死神となつてとり憑き溺死せしめるのである。故にこの湖水を禊身の神業をもつて清めざれば、世界に溺死人の跡は絶たぬであらう。
 シオン山の後方の天より襲ひきたる最も猛烈なる木常姫の魔軍に対して、大八洲彦命は第二の頭槌の玉を空中に投げ捨てたまへば、たちまち爆裂し、木常姫の一軍は神威におそれ狼狽の極、死海の周囲に屹立せる禿山の山上に墜落し、岬角に傷つき、最後を遂げた。木常姫の霊はふたたび変じて高虎姫となり、棒振彦とともに、大八洲彦命を絶対的に悩まさむとした一切の径路は、おひおひ述ぶるところによつて判明する。
 竹熊の所持せる十個の玉と、二個の偽玉は一旦死海に沈み、歳月を経ておひおひに雲気となつて舞ひ上り、世界の各地に墜落し邪気を散布し、あらゆる生物を困ましめたのである。さしもの黄金水より出でたる十個の宝玉も、竹熊の血に汚されて悪霊と変じ、諸国に散乱して種々の悪事を現出せしむる悪玉と変化したのである。この玉の散布せる地は最も国魂の悪き国土である。
 天の一方より村雲押開きて天使の群、幾百千となく現はれ、地上に漸次降りくるよと見るまに、瑞月の身体はたちまち極寒を感じ、ふと眼を開けば、身は高熊山の巌窟の前に寒風に曝されてゐた。
(大正一〇・一〇・二六 旧九・二六 桜井重雄録)
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