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文献名1開祖伝
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名315 開祖の自己審神よみ(新仮名遣い)
著者愛善苑宣教部・編
概要
備考
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ページ 目次メモ
OBC B100600c15
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本文  明治二十五年旧正月十日、はじめて神がかり状態になられましたことは、開祖様御自身としても思いがけぬ突発的の出来事であり、はじめての経験でもありましたから、非常に驚かれました。しかしやがて心が平静になられてから、静かに腹の中の神様と問答を始められたのです。
「あなたは一体どなたですか」
「わしは艮の金神であるぞよ」
と神様がお答えになります。
「そんなことを言って、私をだますのではありませんか」
と重ねてお聞きになりますと、
「わしは神である、神は嘘をつかぬ」
「あなたは本当にそんな偉い神様ですか、狐か狸かがついて、私をだますのではありませんか」
とあくまでもお確かめになりますと、
「狐や狸ではござらぬ、この神は三千世界を立替立直す神じゃぞよ」
とお答えになる。こういう風に昼夜となき問答によって、神様をお調べになりました結果、最後に自分にかかられた神様は偉大な神様であって、自分が従来幾多の苦労をさせられたのも、昔から定められてあった因縁であり、神の試練であり、自分の肉体と精神を浄化洗練させて、大神業の神柱としてお使いになるための神のお計いであったということを自覚され、神命に対しては絶対服従の外はないと、固い決心をされたのです。
 しかしこの決心に至るまでには、もしも「三千世界の立替立直し」というような大宣言が間違いであったならば、世間に対して相すまぬと、慎しみ深い御性格だけに、一方ならず心を痛められ、時々は祈祷僧や占い師に見てもらったりして調べに調べ抜かれたのでした。
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