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文献名1霊界物語 第1巻 霊主体従 子の巻
文献名2第4篇 竜宮占領戦よみ(新仮名遣い)りゅうぐうせんりょうせん
文献名3第36章 一輪の仕組〔36〕よみ(新仮名遣い)いちりんのしぐみ
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ
国常立尊は邪神から守るために、冠島・沓島に三個の神宝を隠したのだが、実は島には珠の体のみを納めておき、珠の精霊はシナイ山の山頂へ、誰にも知らせずに隠しておいたのである。これが一厘の仕組といわれる神示である。

武熊別は、三個の珠が冠島・沓島に隠されたことを知ってからよからぬ心を起こし、竹熊とはかって、両島を襲撃して神宝を奪おうとした。

攻め寄せる竹熊・武熊別の大軍に、両島の国魂神は迎撃するが旗色悪く、神宝の神力を使って敵を滅ぼそうとしたが、珠には何の力もなく、効果を発揮しなかった。これは、珠の霊を国祖がシナイ山に隠しておかれたからである。

国魂神は急を知らせる信書を、信天翁(あほうどり)の足にくくりつけて、竜宮島に送った。信書を受け取った金勝要神は、金幣で邪気を祓い、信天翁の背に金幣の一片を括り付けて送り返した。

すると信天翁は金の鳶と化して、空から魔軍に火弾の雨を降らし、敵を悩ませた。また天の雲間から高津神が現れて旋風を巻き起こし、魔軍の艦隊を沈没させた。

国常立尊はこの戦闘の様を見て、魔軍を憐れに思い、神言を奏上した。すると天は晴れ渡り、沈没した魔軍は浮かび上がって救われた。

敵味方を問わず、国常立尊の大慈大悲の御心に感謝の念を抱かない神人はなかった。
主な人物 舞台 口述日1921(大正10)年10月23日(旧09月23日) 口述場所 筆録者桜井重雄 校正日 校正場所 初版発行日1921(大正10)年12月30日 愛善世界社版192頁 八幡書店版第1輯 114頁 修補版 校定版192頁 普及版100頁 初版 ページ備考
OBC rm0136
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本文  国常立尊は邪神のために、三個の神宝を奪取せられむことを遠く慮りたまひ、周到なる注意のもとにこれを竜宮島および鬼門島に秘したまうた。そして尚も注意を加へられ大八洲彦命、金勝要神、海原彦神、国の御柱神、豊玉姫神、玉依姫神たちにも極秘にして、その三個の珠の体のみを両島に納めておき、肝腎の珠の精霊をシナイ山の山頂へ、何神にも知らしめずして秘し置かれた。これは大神の深甚なる水も洩らさぬ御経綸であつて、一厘の仕組とあるのはこのことを指したまへる神示である。
 武熊別は元よりの邪神ではなかつたが、三つの神宝の秘し場所を知悉してより、にはかに心機一転して、これを奪取し、天地を吾ものにせむとの野望を抱くやうになつた。そこでこの玉を得むとして、日ごろ計画しつつありし竹熊と語らひ、竹熊の協力によつて、一挙に竜宮島および大鬼門島の宝玉を奪略せむことを申し込んだ。竹熊はこれを聞きて大いに喜び、ただちに賛成の意を表し、時を移さず杉若、桃作、田依彦、猿彦、足彦、寅熊、坂熊らの魔軍の部将に、数万の妖魅軍を加へ、数多の戦艦を造りて両島を占領せむとした。
 これまで数多の戦ひに通力を失ひたる竹熊一派の部将らは、武熊別を先頭に立て、種々なる武器を船に満載し、夜陰に乗じて出発した。一方竜宮島の海原彦命も、鬼門島の国の御柱神も、かかる魔軍に計画あらむとは露だも知らず、八尋殿に枕を高く眠らせたまふ時しも、海上にどつとおこる鬨の声、群鳥の噪ぐ羽音に夢を破られ、竜燈を点じ手に高く振翳して海上はるかに見渡したまへば、魔軍の戦艦は幾百千とも限りなく軍容を整へ、舳艪相啣み攻めよせきたるその猛勢は、到底筆舌のよく尽すところではなかつた。
 ここに海原彦命は諸竜神に令を発し、防禦軍、攻撃軍を組織し、対抗戦に着手したまうた。敵軍は破竹の勢をもつて進みきたり、既に竜宮嶋近く押寄せたるに、味方の竜神は旗色悪く、今や敵軍は一挙に島へ上陸せむず勢になつてきた。このとき海原彦命は百計尽きて、かの大神より預かりし潮満、潮干の珠を取りだし水火を起して、敵を殲滅せしめむと為し給ひ、まづかの潮満の珠を手にして神息をこめ、力かぎり伊吹放ちたまへども、如何になりしか、この珠の神力は少しも顕はれなかつた。それは肝腎の精霊が抜かされてあつたからである。次には潮干の珠を取りいだし、火をもつて敵艦を焼き尽くさむと、神力をこめ此の珠を伊吹したまへども、これまた精霊の引抜かれありしため、何らの効をも奏さなかつた。
 鬼門ケ島にまします国の御柱神は、この戦況を見て味方の窮地に陥れることを憂慮し、ただちに神書を認めて信天翁の足に括りつけ、竜宮城にゐます大八洲彦命に救援を請はれた。
 このとき地の高天原も、竜宮城も黒雲に包まれ咫尺を弁せず、荒振神どもの矢叫びは天地も震撼せむばかりであつた。
 ここにおいて金勝要大神は秘蔵の玉手箱を開きて金幣を取りだし、天に向つて左右左と打ちふり給へば、一天たちまち拭ふがごとく晴れわたり、日光燦爛として輝きわたつた。金勝要神は更に金幣の一片を取欠きたまひて信天翁の背に堅く結びつけ、なほ返書を足に縛りて、天空に向つて放ちやられた。信天翁は見るみる中天に舞ひ上がり、東北の空高く飛び去つた。信天翁はたちまち金色の鵄と化し、竜宮島、鬼門島の空高く縦横無尽に飛びまはつた。今や竜宮島に攻め寄せ上陸せむとしつつありし敵軍の上には、火弾の雨しきりに降り注ぎ、かつ東北の天よりは一片の黒雲現はれ、見るみる満天墨を流せしごとく、雲間よりは幾百千とも限りなき高津神現はれきたりて旋風をおこし、山なす波浪を立たしめ敵艦を中天に捲きあげ、あるひは浪と浪との千仭の谷間に突き落し、敵船を翻弄すること風に木の葉の散るごとくであつた。このとき竹熊、杉若、桃作、田依彦の一部隊は、海底に沈没した。
 国常立尊はこの戦況を目撃遊ばされ、敵ながらも不愍の至りと、大慈大悲の神心を発揮し、シナイ山にのぼりて神言を奏上したまへば、一天にはかに晴渡りて金色の雲あらはれ、風凪ぎ、浪静まり、一旦沈没せる敵の戦艦も海底より浮揚り、海面はあたかも畳を敷きつめたるごとく穏かになつてきた。
 このとき両島の神々も、諸善竜神も竹熊の敵軍も、一斉に感謝の声をはなち、国常立大神の至仁至愛の恵徳に心服せずにはをられなかつた。広く神人を愛し、敵を敵とせず、宇宙一切の衆生にたいし至仁至愛の大御心を顕彰したまふこそ、実に尊き有難ききはみである。
(大正一〇・一〇・二三 旧九・二三 桜井重雄録)
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