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文献名1霊界物語 第5巻 霊主体従 辰の巻
文献名2第1篇 動天驚地よみ(新仮名遣い)どうてんきょうち
文献名3第1章 栄華の夢〔201〕よみ(新仮名遣い)えいがのゆめ
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2017-04-03 00:08:13
あらすじ国祖をはじめ、部下の天使たちが隠退して以来、聖地の宮殿はまったく常世彦の館となってしまい、小さな宮が申し訳程度に橄欖山に設けられて、一年に一度祭りが行われるのみとなってしまった。常世彦と常世姫の間には、常治彦、玉春姫が生まれた。常治彦は額に牛のような角があった。常世彦は律法を無視し、放縦な政治を行ったために、聖地には奇怪なことが続出した。天には三個の太陽が一度に現れたり、三個の月が現れたり、星は大音響を立てて飛び散り、彗星が現れて衝突した。しかし神々はこれを盤古大神・塩長彦の神政の瑞祥であるとして、かえって喜ぶ有様であった。あるとき常世彦は恐ろしい不吉な夢を見てやや反省の色を表し、橄欖山の神殿を改築して各地の八王たちに、神殿を作って大神を祀るようにと通達を出した。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年01月04日(旧12月07日) 口述場所 筆録者外山豊二 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年4月15日 愛善世界社版15頁 八幡書店版第1輯 523頁 修補版 校定版17頁 普及版8頁 初版 ページ備考
OBC rm0501
本文のヒット件数全 5 件/橄欖山=5
本文の文字数2060
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本文  国祖国治立命、豊国姫命、大八洲彦命、その他聖地における錚々たる神人は、全部各地に退隠されてより、八王大神常世彦の聖地における神務はまつたく破滅され、天地の神を信ずるものなく、聖地の宮殿は全く八王大神の居館となり、申訳的に小さき宮を橄欖山の頂上に建設し、ただ一年に一回の祭典を行ふのみであつた。神殿の柱は風雨に曝され、自然の荒廃に任せ屋根は漏り、蜘蛛の巣は四方に引廻し、至聖至厳なるべき神殿は、つひに野鼠の棲処となつて了つたのである。
 一方竜宮城の三重の金殿は、その最下層の間は常世姫の遊楽の場所と定められた。されど顕国の御玉を祭りたる最高段に上ることは、いかに常世彦といへども、神威に畏れて敢行することが出来なかつた。
 常世彦、常世姫二神の間に常治彦が生れた。つぎに玉春姫といふ妹神が生れた。父母両神はこれを掌中の玉として愛育してゐた。愛児常治彦は長ずるにおよんで前頭部に牛のごとき角が二本生えた。神々はこれを常治彦といはず鬼治彦と密かに綽名してゐた。聖地の八王大神にして、かくのごとく律法を無視し、神を涜し、放縦不軌の神政をおこなひ、悪逆日々に増長して、聖地は昼夜の区別なく奇怪なることのみ続出した。『上の為す所、下これに倣ふ』の諺のごとく、各山各地の八王八頭は、邪鬼、悪狐、悪竜の霊に憑依されて神命を無視し、暴逆無道の神政を行ふにいたつた。聖地はすでに神霊を宮殿より分離し、橄欖山に形ばかりの神殿を建てたるに倣ひ、各地の八王八頭もその宮殿より国魂を分離して、山上または渓間に形ばかりの神殿を造り、祭祀の道を怠つた。
 天上には三個の太陽一度に現はれ、月また中天、東天、西天に一度に三個の月球現はるるにいたつた。しかして太陽の色は、一は赤く、一は青赤く、一は青白く、月また青く赤く白く、おのおの色を異にしてゐた。天上の星は間断なく、東西南北に大音響を立てて飛び散り、巨大なる彗星は、一は東天より、一は南天より、一は西天より現はれ、三個は地の上空に合して衝突し、火花を散らすこと大花火のごとくであつた。八王大神はじめ八王八頭はこの光景を見て、頑迷不霊の国祖国治立命退隠ありてより、天の大神は大に歓びたまひ、太陽はかくのごとく三体現はれ、月また三体現はるるは、天下泰平の瑞祥なりとして、各自に喜び勇んだ。
 また彗星の衝突して地上に火花を落下したるは、天の三体の大神、盤古大神の神政を祝したまふ瑞祥なりと謳つて、ますます和光同塵的神政を遂行した。
 春の花は秋に咲き、秋咲く花は春に咲き、夏大雪降り、冬は蒸し暑く、気候は全く変換した。大地の主脳神たる国祖国治立命の精霊の脱出したる天地は、日夜に大変調をきたし、妖気は天に漲り、青葉は黒く、あるひは茶褐色となり、紅き花は黒く咲き、白き花は青く咲き、斯かる宇宙の大変調を見て、八王大神以下の神々は、少しも国祖大神の御威霊なきがために、斯く天地の不順不祥を来したりとは夢にも知らず、至善、至美、至楽の神政成就の先駆の象徴として、この光景を祝賀したのである。すべての神々は神業を放擲し、昼夜の区別なく踊り狂ひ廻つた。
 霧は天地六合を罩めて、次第に太陽は光を曇らし、月また出でざること数年におよんだ。この間かの円満なる太陽の形を見ることなく、昼夜の区別はほとんどつかなかつた。されど地上の神人は、その暗黒に苦しむほどでもなかつた。あたかも大地は朧月夜のごとき光景である。
 八王大神はわが宮殿の奥に当り、怪しき声のしきりに聞ゆるに驚き、急ぎわが居間を出で走り行き見れば、こはそもいかに、常治彦は妹を引捕へ、その腕をむしり、血の流るるまま、長き舌をだして美味さうに喰つてゐる。
 常世彦は大に驚き、長刀を引抜き常治彦を目がけて、
『わが子の仇敵、思ひ知れよ』
と言ひつつ真向上段より斬りつくるその途端、常治彦の姿も、妹の姿も白雲となつて消え失せ、ただわが頭上にげらげらと笑ふ声がするのみであつた。怪しみて奥殿くまなく探せども、何の異変もなかつた。ただ怪しきは、長三角形の率塔婆のごときもの五六本、常世彦の前にツンツンツンと音を立て、目鼻口のみムケムケさせながら、上下、前後、左右より常世彦に突つかかつてきた。
 常世彦は、長三角形の尖端に面部その他の全体を突刺された。これ全く神明を無視し、神殿を橄欖山に移したるがため、大神の激怒に触れたるならむと、橄欖山に駈上り、ほとんど朽果てたる神殿の前に、息も絶えだえになつてその罪を謝した。たちまち神殿鳴動して無数の金色の鳩現はれ、常世彦の頭上目がけて幾十回ともなく、鋭利な嘴に啄んだ。常世彦は鮮血滝のごとく、漸く正気に復した。
 見れば身はヱルサレムの大宮殿の中に、寝汗を瀑布のごとく流して夢を見てゐたのである。常世彦は、この恐ろしき夢より醒めて、少しは前非を悔い、聖地の従臣に命じて橄欖山の神殿を改造せしめた。また各山各地の八王にたいして、神殿を新に建築し、大神の神慮を和め奉ることを伝達したりける。
(大正一一・一・四 旧大正一〇・一二・七 外山豊二録)
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