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文献名1霊界物語 第5巻 霊主体従 辰の巻
文献名2第1篇 動天驚地よみ(新仮名遣い)どうてんきょうち
文献名3第4章 奇縁万状〔204〕よみ(新仮名遣い)きえんばんじょう
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ
盤古大神の信書には、塩光彦と玉春姫の間柄の経緯がのべられ、玉春姫を読めとしてつかわすように、と書かれていた。

常世彦は、娘が主上である盤古大神の息子の妃となるのは、立身であるとして、承諾することとなった。そして、自分の息子の常治彦には、盤古大神の娘・塩治姫をめあわすように、と要求した。

盤古大神夫妻は娘に対し、常治彦の妃となるよう言い渡した。塩治姫は悲しんで、ついにエデンの園の宮殿を飛び出してしまった。

いつまで経っても塩治姫がやってこないので、常治彦はみずから盤古大神の宮殿に出向いた。宮殿内は、塩治姫を捜索する神々で騒然としていた。

常治彦はこの様子に身の危険を感じて引き返した。常治彦がエデンの河辺までやってくると、人々が騒いでいる。何事かと聞いてみると、盤古大神の娘・塩治姫が河に飛び込んでしまった、という。

騒ぎを聞きつけて、宮殿から塩光彦と玉春姫もやってきた。常治彦は妹の玉春姫を認めると、聖地へ帰ろうと言って小脇に抱えると、共にエデンの大河に飛び込んでしまった。

塩光彦は玉春姫が奪われたことを悲しんでいたが、白雲が降りてくると、雲の中から玉春姫が現れた。塩光彦は喜んで手をとって宮殿に帰還した。

一方、聖地エルサレムには常治彦が塩治姫を携えて無事に帰還していた。本物の常治彦はエデンの大河に妹と飛び込んでしまっている。聖地に帰還した常治彦と塩治姫は、一体何者であろうか。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年01月04日(旧12月07日) 口述場所 筆録者外山豊二 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年4月15日 愛善世界社版29頁 八幡書店版第1輯 528頁 修補版 校定版31頁 普及版15頁 初版 ページ備考
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本文  盤古大神の信書の趣きは、
『わが長子塩光彦は貴下の娘玉春姫の愛に溺れ、もはや膠漆不離の間となり、いかに理義を説き諭すといへども、恋に上下の隔てなしとかや、吾々としては之をいかんともすること能はず、願はくは貴下の娘玉春姫をつかはされたし』
と云ふのであつた。
 常世彦は外ならぬ盤古大神の要求といひ、かつ娘の立身なりとして常世姫と謀り、これを承諾することとなつた。その代償として、
『わが長子常治彦に、貴下の御娘塩治姫を妻として与へ給はむことを』
と懇請した。
 盤古大神は妻の塩長姫と謀り、塩治姫を一間に招いて、
『八王大神の長子常治彦の妻たるべし』
と厳命した。塩治姫は卒倒せむばかりに驚き呆れ、ただ目をギロつかせて父母両親の顔を視守るのみ。口はひきつけて一言も発すること能はず、両眼よりは滝のごとき涙が滴るのであつた。盤古大神夫妻は、最愛なる娘のこの様子を見て、胸に釘、鎹を打たるる思ひであつた。
 八王大神の請求は、日に日に急を加へた。
『万一貴下にして塩治姫を下し給はずば、わが最愛の娘玉春姫を一時も早く、聖地に帰させたまへ』
と進退ならぬ強談判である。塩治姫は七日七夜泣き叫んで、つひには声も得上げなくなつた。一方常治彦は、深き大なる冠を被りて角を覆ひ、エデンの大河を渡り、四五の侍者を随へ、盤古大神の返事の煮え切らぬのに業を煮やし、自ら直接談判せむと進み入つた。
 このとき塩治姫は、父母両親の強要に堪まりかね、門内より脱出し、いづこにか身を匿さむとして河辺に馳せ着いた。このとき常治彦は、塩治姫に河辺にて都合よく出会した。されど窶れはてたる姫の姿に誤られ、他の者と思つてエデン城に進み入つた。
 常治彦はただちに盤古大神夫妻に面会を求め、塩治姫をわが妻に下したまはむことを懇請した。この時エデンの宮殿内は、姫の姿の見えざるに驚き、数多の侍者は右往左往に広き園内隈なく捜索の真最中である。常治彦はこの光景を見て、
『われ自ら鬼のごとく、角の生じたる身を隠し来りたるを以て、姫はわれを嫌ひ、姿をかくし、あまたの侍者は、われを打ち殺さむとして、かくのごとく騒げるならむ。永居は恐れあり、一先づ聖地に立ち帰り、あまたの神軍を率ゐてエデンの宮殿を攻め滅さむ』
と心中深く意を決し、勃然として踵をかへし、宮殿を後にエデンの河辺に帰つて来た。
 河辺に来てみれば、あまたの神人は河の両岸に立騒いでゐる。
『何事なりや』
と訊ねて見た。神人は口を揃へて、
『ただいま盤古大神の姫御子塩治姫、河中に投身したまひ、その御姿さへも見えざれば、吾らは如何にもして救ひまゐらせむと騒いでゐるのだ』
と答へる。
 急報によつて盤古大神は、あまたの神人を随へ河辺に走り着き、河をながめて号泣した。塩光彦、玉春姫も後を追つて、その場に現はれた。そこには兄神の常治彦が、河をながめて茫然と立つてゐる。玉春姫は、
『兄上』
と声をかけた。常治彦は妹の声に驚き振返つて、
『おう、玉春姫か、われと共に聖地に帰れ』
と言ふより早く、姫を小脇に拘へ、河中へザンブと飛び込んだまま、その姿は見えなくなつた。
 アヽこの三柱の神はどうなつたであらうか。
 塩光彦は最愛の妻を失ひ、茫然自失、天を仰いで、その不遇を歎くをりしも、忽然として白雲その前に来るよと見るまに、入水せし玉春姫は、莞爾として立ち現はれ、固く命の手を握り、宮殿に勇ましげに導き帰つた。
 盤古大神夫婦も、この光景をみて大いに喜び、宮殿に立帰り、天地の神明に感謝したのである。アヽ今現はれたる玉春姫は、はたして何者であらうか。
 聖地ヱルサレムの宮殿においては、八王大神常世彦は、常治彦の帰りの遅きに欠伸しながら、大門の前に出た。前方よりは数多の神人に送られ、常治彦は塩治姫の手を携へて、さも睦じ気に、莞爾として帰つて来た。アヽこの二神は、何神の化身であらうか。
(大正一一・一・四 旧大正一〇・一二・七 外山豊二録)
(序文~第四章 昭和一〇・三・二九 於吉野丸船室 王仁校正)
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