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文献名1霊界物語 第7巻 霊主体従 午の巻
文献名2第3篇 太平洋よみ(新仮名遣い)たいへいよう
文献名3第13章 美代の浜〔313〕よみ(新仮名遣い)みよのはま
著者出口王仁三郎
概要
備考
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あらすじ
白雪郷から三柱の宣伝使が旅立つにあたり、祝宴が催された。面那美司は見送りの歌を歌った。

三柱は名残尽きずと神言を奏上し、美代の浜の埠頭に向かった。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年01月31日(旧01月04日) 口述場所 筆録者谷村真友 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年5月31日 愛善世界社版77頁 八幡書店版第2輯 63頁 修補版 校定版81頁 普及版33頁 初版 ページ備考
OBC rm0713
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本文  烏羽玉の暗世を照らす宣伝使、日の出神の宣伝に、四方の曲津も祝姫、心も清き白雪郷、渋紙面の面那芸の、神と現れにし宣伝使、面那美姫を後にして、暗きこの世を照らさむと、別れに臨み門出を祝する酒宴は開かれたり。白雪郷の老若男女は、三柱の宣伝使の出発を見送るべく、酋長の家に一人も残らず集まり来り別れを惜む。
 振舞の酒に舌鼓を打ち、感極まつて泣くもの、酔うて笑ふもの、中には悪酒の癖ある男はブツブツ怒り出したりける。
牛公『ヤイ皆の奴、一体酋長てな奴は、訳が判らぬぢやないか。ウラル彦の宣伝使が来をつて、酒を飲めと言ひよつたその酒は、とてつもない味の好い酒だつたが、それをば死ンでも飲まぬ、神様の信仰は止めぬと気張つてな、俺らにまでその甘い酒を飲まさずに、エライ目に逢はされたが、それに酒は飲まな飲まぬで判つて居るが、今日の振舞は一体何の事だい。飲めば神様の信仰にならぬと云つて居るくせに、今日は宣伝使になつてその門出の祝に、酒を飲ますとは一体全体訳が判らぬじやないかイ。これからこンな甘い酒の味を知つたら、もうよう忘れぬ。ウラル彦の宣伝使について飲ンで飲ンで飲倒してやろかい』
乙『貴様の云ふことはヒヤヒヤするワ。黙つて居れ、物には裏と表があるのだ。酋長さまは酒は飲ンだら悪いぞと、表で眼を剥ながら小さい声で「チツトは飲めよ」と仰有る謎ぢや。貴様のやうに物は堅うなるといけないよ』
牛公『何が堅うなつたのだい。しようもない酒を沢山飲ましよつて堅くなつた処か、骨も魂もグニヤグニヤになつてしまひ、足もろくに立ちやしない。ほんたうに人を馬鹿にするのも程があるぢやないか。エーン』
丙『コラコラ牛、貴様は、もつたいないことを吐かす奴ぢや、ババ罰が当るぞ』
と目を拭ふ。
牛公『貴様は泣いてけつかるな。泣く様な酒なら飲まぬが好いわ』
丙『よう思つて見よ。酋長さまは俺らを何時も可愛がつて下さつたが、今日は結構な身の上を捨て、色の白い奥さまを後に残して、千里万里の海を越え、常世の国とやらへお越し遊ばすと云ふじやないか。それも俺らを捨てて俺らはどうでもよいと云ふのじやない。世界の人間を助けたさの御出立。奥さまは奥さまで、アノ色の黒い目許の涼しい口許のキツと締つた立派な夫に別れ、留守番をして今迄のやうに俺らを庇つて下さるといふ仕組だ。さうでなければ恋しい夫婦、奥さまと手に手を取つて一緒に御出発なさる筈だが、それもせないで一人で、御出で遊ばす事を思へば、俺はモウ有難くて涙が溢れる』
と又メソメソと泣く。
 面那美の神は立上り、この一行を送る可く歌を唱ひ始めたり。
『久方の天津御空は蒼々と  山野は清く花笑ひ
 鳥は梢に歌ひつつ  神の御国を祝ふなる
 白雪郷を立出でて  光も強き日の出神
 世の村雲を永遠に  伊吹き祝の姫司や
 恋しき夫の面那芸の  神の命の三柱は
 常世の闇を晴らさむと  汐の八百路の八汐路の
 汐掻き分けて渡ります  嗚呼天地の大神よ
 嗚呼海原の大神よ  この三柱の宣伝使
 恙も無しに送らせて  太しき功績を後の世に
 建てさせ給へ百の神  吾れは女のただ一人
 白雪郷に止まりて  郷の諸人守りつつ
 孱弱き女の一筋の  髪に引行く千鈞の
 重たき岩のその如く  朽たる綱に荒獅子や
 虎狼を繋ぐごと  実にも危き吾務め
 守らせ給へ百の神  嗚呼三柱の宣伝使
 また逢ふことも嵐吹く  風の朝や雨の夜に
 君に恙もあらせじと  祈る面那美真心の
 妾は留まり守るなり  稜威は高し天の原
 恵みは深し太平の  海の底ひも白浪の
 世人を救ふ宣伝使  救ひの舟に棹さして
 浮瀬に悩む人々を  神の御国に渡せかし
 神の御国に渡せかし』
と歌ひ終つて別れを告げたりければ、三柱は名残はつきずとここに改て神言を奏上し、集まる諸人に一場の訓戒を与へ、白雪郷を後に見て遂に美代の浜の埠頭に着きにける。
(大正一一・一・三一 旧一・四 谷村真友録)
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