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文献名1霊界物語 第28巻 海洋万里 卯の巻
文献名2第3篇 光明の魁よみ(新仮名遣い)こうみょうのさきがけ
文献名3第18章 天下泰平〔818〕よみ(新仮名遣い)てんかたいへい
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2023-11-21 20:49:47
あらすじ直会の宴で、マリヤス姫は立ち上がって歌った。自らの生い立ちを歌に明かし、悪人たちの動向を探りつつ、三五教のために立ち働いたこれまでの経緯を歌った。続いて照代姫は、琉球にて代々三五教を奉じていた家の出であり、妹の八千代姫とともに照彦王に仕えていた身の上を歌に歌った。そして照彦王の命により、台湾島のために尽くす覚悟であることを歌った。カールス王は真道彦命にこれまでの無理解と無礼を謝し、突如、罪滅ぼしのために宣伝使となって各地を放浪するために、真道彦に王位を継ぐようにと懇願した。真道彦は驚き、互いの家系の使命を説いてカールス王を諌め、断固として王位に就く意思のないことを明かした。真道彦の清廉潔白なる精神に感じたカールス王は、真道彦を導師として、全島に王として範を示すことになった。カールス王はヤーチン姫を正妃となし、マールエースを宰相となし、ホールサースを副宰相とするなどして国の要職の人々を定め、ここに台湾島は治まった。王は琉球の照彦王に感謝の使いを遣わした。照彦王はカールス王の誠意に感じて台湾島に渡り、泰安城に迎えられて歓迎を受けた。ここに琉球と台湾は相提携して神業に奉仕することとなった。マールエースは八千代姫、ホールサースは照世姫を娶り、その子孫は永く繁栄し泰安城に仕えた。カールス王とヤーチン姫の間に、八千彦、八千姫の一男一女が生まれた。照彦王と照子姫の間にも、照国彦、照国姫の一男一女が生まれた。真道彦の媒酌によって八千彦と照国姫、照国彦と八千姫を娶わせ、両家は親族関係を結ぶこととなった。また、マリヤス姫はカールス王のいとこにあたるフエールスの妻となり、夫婦合わせて国王夫妻を助け、今まで混乱を重ねた台湾島を天国浄土となした功績が大いにあった。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年08月10日(旧06月18日) 口述場所 筆録者松村真澄 校正日 校正場所 初版発行日1923(大正12)年8月10日 愛善世界社版220頁 八幡書店版第5輯 432頁 修補版 校定版228頁 普及版99頁 初版 ページ備考
OBC rm2818
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本文  マリヤス姫は立あがり、自ら歌ひ自ら舞ふ。
『花森彦神の裔  アークス王の隠し子と
 生れ出でたる吾身魂  父の命の内命を
 奉じて侍女と身をやつし  セールス姫に従ひて
 サアルボースやホーロケース  其他の魔神の行動を
 朝な夕なに偵察し  悪人共の計略を
 一々胸にたたみつつ  時の来るを待つ間に
 セールス姫の一類は  ヤーチン姫を排斥し
 カールス王の妃となりて  泰安城の主権をば
 吾手に握り暴政を  布かむとしたる折柄に
 妾は堪らずセールスの  姫の一派を打懲らし
 泰安城を脱け出でて  真道の彦の現れませる
 日月潭の聖場に  忍びて神に仕へつつ
 朝な夕なに月鉾の  雄々しき姿を見るにつけ
 忽ち悩む恋の暗  折ある毎に言ひ寄りて
 心の丈を口説け共  信心堅固の月鉾は
 天地の道理を楯に取り  容易に妾が恋路をば
 諾なひ玉はぬ月鉾の  情なき心を恨みしが
 神の御前に額づきて  静に神意を伺へば
 アークス王が隠し妻  罪より生れし吾身体
 神に等しき月鉾の  尊き司に汚れたる
 吾身を以て妹と背の  契を迫るは何事ぞ
 誤つたりと悔悟して  茲に愈断念し
 天地の神に其罪を  詫ぶれば心天忽ちに
 真如の月は輝きて  恋路の暗は晴れにけり
 其れより妾は一心に  泰嶺聖地の神前に
 心を尽し身を尽し  仕へまつりてありけるが
 真道彦の神司  岩窟上の牢獄に
 縛められて千万の  責苦に会はせ玉ふ事
 聞くより心は焦り立ち  救ひ出さむと国魂の
 神の御前に朝夕に  祈る折しも月鉾や
 日楯の神やユリコ姫  照彦王に仕へたる
 照代の姫や八千代姫  尊き五つの神宝を
 持ちて聖地に帰りまし  朝な夕なに奉斎し
 心を研く折柄に  セールス姫の一類は
 シヤーカルタンやトロレンス  サアルボース、ホーロケースの
 悪神共を駆り集め  泰安城を陥れ
 暴威を振ひカールスの  王に仕へし司等を
 岩窟上の牢獄に  一人も残らず投げ込みて
 暴虐無道の限りを尽し  猶も進んで玉藻山
 聖地を蹂躙せむものと  セウルスチンを始めとし
 サアルボースやホーロケースを将となし  攻め来る勢なかなかに
 侮り難く見えにける  妾は少数の神軍を
 率ゐて聖地を出発し  玉藻の湖辺に到る折
 セウルスチンの率ゐたる  数多の軍と出会し
 獅子奮迅の勢に  槍を揃へて攻め来る
 猪武者に打向ひ  大蛇の鏡を取出し
 敵を照らせば鏡面の  烈しき光に目も眩み
 魂戦きて忽ちに  将棋倒しとなりにける
 神に受けたる言霊を  妾はすかさず宣りつれば
 今迄倒れし敵軍は  心の眼は云ふも更
 肉の目さへも忽ちに  元の如くに開かれて
 漸く悟る三五の  尊き神の御恵み
 心の底より正覚し  帰順なしたる嬉しさよ。
 妾はそれよりアーリスの  峰を乗越え泰安の
 城の馬場に攻寄せて  群がる数万の軍勢に
 向つて注ぐ照代姫  八千代の姫の宝鏡の
 光に敵は辟易し  眼眩みて打ち倒れ
 苦み藻掻く其中を  城内深く進み入り
 セールス姫に打ち向ひ  大蛇の玉を射照らせば
 悪狐の姿と還元し  数多の侍臣と諸共に
 怪しき正体現はしつ  雲を霞と消え失せぬ
 妾は茲に息休め  照代の姫や八千代姫
 テーリン姫やユリコ姫  其他の尊き神人と
 泰安城を守りつつ  カールス王や真道彦
 ヤーチン姫を始めとし  マールエースやホーレンス
 テールスタンや其外の  囚はれ人を救はむと
 日、月二人の兄弟を  岩窟上の牢獄に
 差遣はせば両人は  芽出度く使命を相果たし
 凱歌を挙げて堂々と  帰り来ませる勇ましさ
 あゝ惟神々々  御霊幸はひましまして
 カールス王を始めとし  誠の道を誤りし
 此場に控ゆる諸人に  神の恵の幸深く
 天より受けし魂の  曇りを晴らして元の如
 厳の御霊や瑞御霊  直日の霊に立直し
 救はせ玉へ天津神  国津御神の御前に
 謹み敬ひ願ぎまつる  あゝ惟神々々
 御霊幸はひましませよ』
と歌ひ了つて元の座に着いた。
 照代姫は立上り、自ら歌ひ、自ら舞ふ。
『神の都のエルサレム  国治立大神の
 御前に仕へし真鉄彦  神の御裔と生れたる
 暗き此世も照代姫  サワラの峰の山麓に
 父照若と諸共に  神の教を守り居る
 時しもあれや三五の  神の司の照彦が
 照子の姫と諸共に  四辺まばゆき神徳を
 照らして茲に降りまし  南の島の人々を
 神の光と御恵みに  服従へ和し善政を
 施し玉へば草も木も  恵の風に靡きつつ
 世は泰平に治まりぬ  父の照若喜びて
 照彦王の御前に  進み出でまし八千代姫
 照代の姫の姉妹を  命の前に奉り
 御側近く侍らせて  誠を示し玉ひけり。
 折しもあれや三五の  神の御霊を祀りたる
 玉藻の山の聖地より  日楯、月鉾兄弟は
 ユリコの姫を伴ひて  照彦王や照子姫
 珍の御前に現はれて  神の秘密を語り合ふ
 素より三人は口無しの  心と心に語りつつ
 照彦王の計らひに  大谷川を打ち渡り
 向陽山の岩窟に  心も堅き常楠の
 白髪異様の仙人に  五つの宝授かりつ
 エルの港を船出して  波を渡りてキル港
 人目を忍び山の尾を  伝ひてやうやう玉藻山
 神の集まる聖場へ  二男三女は潔く
 到着したる嬉しさよ。  間もなく聞ゆる泰安の
 都の空の大騒ぎ  セールス姫の一族が
 カールス王を幽閉し  尚も暴威を揮ひつつ
 三五教の聖場を  蹂躙せむと襲ひ来る
 高き噂を聞くよりも  マリヤス姫を将となし
 日楯、月鉾両人を  副将軍と相定め
 テーリン姫やユリコ姫  八千代の姫と諸共に
 僅に残りし信徒を  率ゐて玉藻の湖畔迄
 進み来れる折もあれ  セウルスチンの一隊と
 茲にいよいよ衝突し  大蛇の鏡を射照らせば
 神威に恐れて目も眩み  マリヤス姫の言霊に
 帰順の意をば表しける  セウルスチンの一軍を
 茲に改め味方とし  泰安城に立向ひ
 空前絶後の勝利をば  得たるは全く皇神の
 深き守りと知られけり。  あゝ惟神々々
 御霊幸はひましまして  泰安城は末永く
 カールス王やヤーチン姫の  神の司は睦じく
 妹背の契を結びまし  真道の彦の御教を
 朝な夕なに奉戴し  五六七の神代の仁政を
 台湾島に隈もなく  施し玉へ惟神
 神の御前に願ぎまつる。  八千代の姫や照代姫
 サワラの城の国王より  日楯、月鉾両人に
 従ひまつりて玉藻山  聖地に仕へまつれよと
 言ひ渡されし上からは  仮令如何なる事あるも
 再び国へは帰らまじ  カールス王よヤーチンの
 姫命よ真道彦  其他の尊き神人よ
 妾等二人の姉妹が  身霊を恵み玉ひつつ
 神の使命を永久に  立てさせ玉へよ台湾の
 島に時めく神人の  御前に祈り奉る
 あゝ惟神々々  御霊幸はひましませよ』
と歌ひ終つて、元の座に着いた。
 茲にカールス王は真道彦命に向ひ、従前の過ちと無礼を謝し、且つ、
『吾はこれより三五教の神司となり、罪亡ぼしのため宣伝使となつて天が下四方の国を遍歴したければ、貴下は尊き真道彦命の神裔なるを幸ひ、貴下が御子なる日楯、月鉾を左右の臣となし、泰安城に永く留まりて、政教両面の主権を握り、国家を平安に治し召せよ』
と宣示したるを、真道彦命は大に驚き、
『カールス王様、折角の御言葉なれ共、吾々は国治立尊の御退隠以前より、吾祖先は専ら神政に仕へ、現界の政治に容喙せざるを以て天職となし来りたるものなれば、如何なる事情あり共、吾は政教両面の主権者となり、王者の位地に進むべき者に非ず。何卒此事許りは御取消を願ひ奉ります。貴王は花森彦命の御裔、必ず此島国を治め給ふべき、祖先よりの使命おはしませば、一刻も早く元の王位に就き、ヤーチン姫を正妃として天下に君臨し玉へ。及ばず乍ら、真道彦命父子の者君が政事を蔭より麻柱奉り、天下泰平に世を治め玉ふべく守護し奉らむ。就ては王に進言したき事あり。信心堅固にして、仁慈と剛直とを兼ね備へたるマールエースを以て宰相となし、ホールサースをして副宰相となし、数多の罪人を赦し、シヤーカルタンやトロレンスをも重く用ゐ玉へば、天下は益々太平ならむ。これ真道彦が赤誠を籠めて、国家の為に進言する所以であります』
と毫も政治的野心なき事を告白した。カールス王は真道彦命の清廉潔白なる精神に感じ入り、真道彦命を導師と仰ぎ、自ら三五教の信者となり、全島に範を示し、天下は永久に三五教掩護の下に、枝もならさぬ高砂の芽出度き神国と治まることとなつた。さうしてヤーチン姫に対する王の疑は全く晴れ、茲に姫を容れて正妃となし、マリヤス姫を侍女の頭と定め、テールスタン、ホーレンス其他の人々をも悔い改めしめ、元の如く重用して、世は永久に治まり、万民鼓腹撃壌の楽みに酔うた。
 茲にカールス王は琉球のサワラの都へ、マールエース、ホールサースを遣はし、いろいろの珍らしき貢物を齎せ、照彦王の前に感謝帰順の意を表することとなつた。
 照彦王はカールス王の誠意に感じ、マールエース、ホールサースと共に始めて台湾島に渡り、泰安城に迎へられ、暫く此処に留まり、山野河海の饗応を受け、且つ真道彦命の鎮まり居ます玉藻山の聖場に参拝し、茲に固く手を握り、琉球、台湾相提携して、神業に奉仕する事となつた。
 真道彦、照彦王の媒介に依りて、マールエースは八千代姫を娶り、ホールサースは照代姫を娶り、夫婦相睦びて泰安城に仕へ、其子孫は永く繁栄した。
 末に至りてカールス王とヤーチン姫の間に八千彦、八千姫の一男一女が生れた。又照彦王と照子姫の間にも、照国彦、照国姫の一男一女が生れた。真道彦命の媒酌に依つて、照彦王の長子照国彦に八千姫を娶はせ、又カールス王の長子八千彦に照彦王の娘照国姫を娶はせ、茲に改めて親族関係を結ぶ事となつた。
 マリヤス姫はアークス王の弟エーリスの長子フエールスの妻となり、泰安城の花と謳はれて、上下の信望を担ひ、ヤーチン姫の政事を輔けて子孫永く繁栄し、今迄混乱に混乱を重ねたる台湾島も全く天国浄土と化するに至つたのは、フエールス、マリヤス姫の力大に与つて功ありと言ふべしである。あゝ惟神霊幸倍坐世。
(大正一一・八・一〇 旧六・一八 松村真澄録)
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