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文献名1霊界物語 第74巻 天祥地瑞 丑の巻
文献名2第2篇 真鶴新国よみ(新仮名遣い)まなづるしんこく
文献名3第18章 玉野の森〔1886〕よみ(新仮名遣い)たまののもり
著者出口王仁三郎
概要
備考
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あらすじ玉野の森は、東西十里、南北二十里。年老いた松の木が覆い茂り、地は白砂で覆われ、あちこちに水清き泉が湧いている。すがすがしく神々しい森である。玉野比女は、森の中央の小高い丘の上に宮を構え、自ら斎主となって主の大神の神霊を祀っていた。顕津男の神は、玉野の森に足を踏み入れると、駒を止めて歌を歌った。玉野の森をたたえ、玉野比女を呼ばわった。遠見男の神が一行の先頭に立った。従者の神々は次々に、玉野の森の荘厳さをたたえる歌を歌いながら、玉野比女の館を探して駒を進める。。生代比女も、馬上より玉野比女に呼びかける歌を歌うと、駒に鞭打って先に駆けて行ってしまった。一行は玉野の森の中央の、玉野比女の館を目指して進んでいる。
主な人物 舞台 口述日1933(昭和8)年10月27日(旧09月9日) 口述場所水明閣 筆録者谷前清子 校正日 校正場所 初版発行日1934(昭和9)年1月5日 愛善世界社版 八幡書店版第13輯 236頁 修補版 校定版285頁 普及版 初版 ページ備考
OBC rm7418
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本文  顕津男の神は、一行の神々に送られ、玉野の森の聖所に駒を進ませ給ふ。
 東西十里、南北二十里に渉る玉野森は、老松天を封じて立ち並び、白砂を以て地上を覆はれ、あなたこなたの窪所には、清泉の水を湛へ、自ら清しき神森なり。玉野比女の神の館は、この森の中央の小高き丘の上に、宮柱太敷立て、高天原に千木多加知りて、主の大神の神霊を厳かに祀り給ひて、玉野比女の神自ら斎主となりて、朝な夕なを真心の限りを尽し、仕へ給ふぞ畏けれ。
 顕津男の神は、玉野森に駒の蹄を一足二足踏み入れ乍ら、駒を止め御歌詠ませ給ふ。

『見渡せば目路の限は常磐樹の
  松の緑の栄ゆる聖所よ

 国土稚きこの天界に珍しも
  千歳を経にし松繁るとは

 わがい行く道の先々常磐樹の
  松は繁りて美し国原よ

 国土生みの神業仕ふと吾は今
  この神森を清しみ来にけり

 幾千万の田鶴の巣ぐへるこの森の
  緑に千代の色をそめたり

 老松は野路吹く風を抱へつつ
  神代とこしへを歌ふ聖所よ

 かくの如清しき広き神森の
  此処にあるとは知らざりにけり

 松清し地又清し水清し
  真鶴国の真秀良場にして

 玉野比女いづれに在すか御姿
  さへも見えなく今日の淋しさ

 生代比女御子孕ますと聞きしより
  玉野の比女はかくろひ坐ししか』

 遠見男の神は御歌うたひ給ふ。

『吾は今駒を止めて緑濃き
  この神森を清しみ見るも

 常磐樹の松の樹蔭に白々と
  匂へる花を主の神と見つ

 主の神の御霊ゆ生れし白梅の
  花と思へば尊かりけり

 時じくに白梅匂ふこの森は
  主の大神の宮居とこそ知る

 いざさらば吾前に立ちて御供せむ
  馬上ゆたかに御歌うたひつ』

 斯く歌ひ給ひ、遠見男の神は一行の前に立ち、白砂青松の清しき森蔭を、駒の蹄の音勇しく、西へ西へと進ませ給ふ。
 圓屋比古の神は、馬上より御歌詠ませ給ふ。

『真鶴山玉野湖のり越えて
  今日の吉日に聖所に着けり

 真砂踏む駒の蹄のさくさくと
  音の清しも松の下蔭

 わが面を吹くそよ風も香るなり
  木の間を飾る白梅の花に

 玉野比女います館はいづらなる
  岐美の出でまし迎へまさずや

 行けど行けど果しも知らぬ森蔭を
  果なき思ひもどかしみける

 真鶴の国を堅むる国津柱と
  生れ出でにけむこれの神森は』

 多々久美の神は御歌詠ませ給ふ。

『瑞御霊進ます道に隈もなく
  森かげ乍ら天津日は光る

 常磐樹の松の梢を射し通し
  ゆたかにかがよふ天津日の光

 右左前も後も常磐樹の
  松ケ枝清しく風を孕めり

 大空の蒼をうつしてこの森の
  松の梢はますます青し

 松の青御空の蒼と重なれる
  空に飛び交ふ白き真鶴

 白妙の真砂を敷ける森蔭を
  吾は清しく白馬に跨る

 梅匂ふこの神森のほがらかさ
  森のあちこち百千鳥啼く

 琴の音かはた笛の音か白鳥の
  鳴く音清しき玉野森蔭

 行けど行けど松のみ繁るこの森の
  深きを神の心ともがな』

 宇礼志穂の神は御歌詠ませ給ふ。

『久方の天晴れ地は清まりて
  常磐の松のしげる聖所よ

 まだ稚き真鶴の国かくの如
  老いたる松の繁る目出度さ

 神生みの神業終へましし瑞御霊
  また国土生ます尊さを思ふ

 行けど行けどまだ現れまさぬ玉野比女の
  貴の館はいづらなるらむ

 この森は主の大神の造らしし
  真鶴国の要なるらむ

 吾は今瑞の御霊に従ひて
  はろばろこれの聖所に来つるも

 玉野比女御心あらばいち早く
  出で迎へませ岐美のお成りを』

 美波志比古の神は御歌詠ませ給ふ。

『あちこちに清き真清水湛へたる
  この神森は瑞の御霊か

 水底の真砂も清く見えにけり
  澄みきらひたる水の光に

 濁りなきこの真清水を伏し拝み
  主の大神の御心悟りぬ

 光闇行き交ふ世にもかくの如
  清しきものの地に描かれぬ

 主の神の絵筆になりし玉野森
  緑のながめこよなく清し』

 産玉の神は御歌詠ませ給ふ。

『白砂に松の梢の樹漏陽は
  水玉の如うつろひかがよふ

 白砂は年ふるままにあからみて
  樹漏陽白く庭を描けり

 白駒の脚に踏みゆく樹漏陽を
  吾はおそれみ進み行くなり

 天津日の恵は松の樹蔭にも
  輝き給ふと思へば畏し

 国土生みの神業仕ふと出でましし
  岐美乗らす駒の脚早きかも

 瑞御霊乗らせる駒の脚早み
  はや御姿はかくれましぬる

 国土生みの神業助けむ吾にして
  かく後れしは御神の心か

 速くしてよき事もあり遅くして
  よき事もあり神のまにまに

 玉野森の真砂を踏みて進み行く
  駒の脚音清しき園なり

 真鶴の国とこしへに拓かむと
  出でます岐美の後姿雄々しも

 雄々しかる岐美に仕へて吾は今
  これの聖所をたどり進むも』

 魂機張の神は御歌詠ませ給ふ。

『主の神の生言霊や幸ひて
  この神森は生れましにけむ

 玉野比女の永久に守らす神苑と
  思へば何かつつましくなりぬ

 天津空に跼りつつ駒の脚
  静に進まむこれの聖所を

 駿馬もこれの聖所を畏みて
  蹐しつつ進む畏さ

 清らけき真砂にのこる蹄跡は
  瑞の御霊の通ひ路なりけり

 吾は今駒の蹄を辿りつつ
  瑞の御霊の御跡追はむか

 さしこもる梢の繁みところどころ
  鶴の巣籠る神苑清しき

 穹天に高く聞ゆる真鶴の
  声に国原明け渡るらむ』

 結比合の神は御歌うたひ給ふ。

『天の水火と地の水火とを結び合せ
  生れましにけむこれの神国は

 天地の中空にある心地して
  鶴の巣籠る松蔭を行くも

 生代比女神の神言も白駒の
  背に跨りて従ひませり

 生代比女神生みの業仕へますと
  これの聖所に来らす雄々しさ』

 生代比女の神は馬上より歌ひ給ふ。

『天と地を結び合せの神とます
  汝は吾胸悟りまさずや

 御子生みし吾は一入玉野比女
  したはしきままここに来つるよ

 玉野比女の神にし逢ひてわが胸を
  明かし奉らむ真心の水火に

 常磐樹の繁れるこれの神森に
  吾比女神と永久に住まむか

 玉野比女の神業助けて永久に
  この神森を守らむと思ふ

 真鶴の国土稚ければ国土造る
  神と議りて世を開くべし

 水火と水火結び合せて生れたる
  御子はまさしく国の御柱よ』

 斯く言挙げし乍ら、生代比女の神は駒に鞭打ち、一行の前に立ちて、雲を霞と駈け出で給へば、瞬くうちにその後姿さへも見えずなりける。結比合の神は、生代比女の神の後姿を見送り乍ら、御歌詠ませ給ふ。

『細女よああ賢女よ生代比女の
  神の姿のすぐれたるかも

 生代比女は伊向ふ神よ面勝神よ
  まつ先かけて駆け出し給ふ

 吾よりも前に立つべき神乍ら
  今まで後につづかせ給へり

 上下の序を正し今よりは
  国土生みの業に仕へ奉らむ

 生代比女神は貴の子孕ませり
  わが仕ふべき神にましける

 前立ちて進ませ給ふ後姿を
  はつかに見れば光なりけり

 松の間を輝かせつついち早く
  岐美の御後を追ひ給ひけむ』

 美味素の神は御歌詠ませ給ふ。

『行けど行けど果しも知らぬこの森の
  真砂に駒の蹄は悩めり

 さくさくと駒の蹄の音冴えて
  行き悩みたる真砂の森蔭

 玉野湖の湖水に潜み竜となりし
  生代の比女は面勝神なり

 生代比女面勝神の功績に
  なごみ給ひし瑞御霊はも

 世の中に女神の強さ悟りけり
  進むのみなる神のいさをし

 いざさらば駒に鞭うち真砂原
  急ぎ進まむ岐美をたづねつ』

 斯く歌ひ終り、一鞭あて蹄の音も勇ましく、松蔭の真砂路を一目散に打たせ給ふ。いや果に、真言厳の神は御歌うたひ給ふ。

『神々の貴の言霊まつぶさに
  吾は聞けるも澄める心に

 右左清水たたへし清池の
  光れる中を嬉しみ行くも

 天なるやスの言霊の鳴り鳴りて
  かかる聖所は現れにけむ

 わが生める荒金の地も主の神の
  御霊と思へば畏くぞある

 ざくざくと駒の蹄のひびかひも
  神の御声と思へば畏し

 今暫し駒に鞭うち進むべし
  玉野の比女の御舎近めば

 瑞御霊玉野の比女に見合ひまし
  言問ひ給はむこの潮どきに

 急ぐもよし急がずもよし惟神
  神のまにまに進むべきのみ』

 斯く各も各も馬上ゆたかに、御歌詠ませ乍ら、玉野森の中央なる小高き丘の上に、広く建てられし玉野比女の神の門前さして進み給ひぬ。
(昭和八・一〇・二七 旧九・九 於水明閣 谷前清子謹録)
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