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文献名1霊界物語 第81巻 天祥地瑞 申の巻
文献名2第1篇 伊佐子の島よみ(新仮名遣い)いさごのしま
文献名3第4章 遷座式〔2031〕よみ(新仮名遣い)せんざしき
著者出口王仁三郎
概要
備考
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あらすじ
荘厳な宮居が完成し、修祓を終わったアヅミ王は恭しく神殿に登って祓いの儀式を行った。そして、遷宮式の祝詞を奏上した。

主の大御神、高鉾の神、神鉾の神の前に畏まり奏上するに、敵に攻められイドム城を失ったのは、先祖の志を軽んじ、大神の御恵みを忘れてほしいままな政を行ってきた罪であると悟りました。。

ここに心を改めて、月光山のいただきに大宮柱太敷き立てて主の大神の大御霊をお迎えすることにいたしました。

ついては、月光山を益々栄えしめたまいて、イドムの城を奪還せしめ給うよう願い、そのあかつきには、上下ともに心の驕りを戒めて、大神の大御心にかなうよう誓い奉ります。

この神殿に天降りまして、イドムの国とともに、サールの国までもことごとく、大御神の御恵みに潤いますよう、直く正しき心を持ちますよう、お願い申し上げます。

そして伊左子島の安泰を祈願する歌を歌った。王妃、大臣たちもそれぞれ前非を悔い、心を新たにする決意を神前に歌った。

すると突然殿内が鳴動し、地鳴り、振動が激しく起こった。アヅミ王は畏れかしこみ、罪を悔いる歌を歌った。

すると、神前に三柱の天津神が現れた。一柱は主の大神と見えて、お姿は光に包まれてわずかに御影を拝することができるばかりであった。白衣をまとい、右手におのおの鉾を持った神は、まぎれもなく高鉾の神・神鉾の神であった。

一同は神々の降臨にひれ伏し、感謝と喜びにただうずくまっていた。アヅミ王はおそるおそる奏上し、イドム城を奪ったサール国の国津神を「醜神(しこがみ)、鬼」と呼び、彼らをイドム城から追い払って下さるよう、神々にお願いした。

高鉾の神・神鉾の神は、醜神はアヅミ王をはじめとするイドム国の国津神たちの心の中に潜んでいるのであり、鬼は自らの心が生んだものであると託宣した。そして、誠の力は「真言」であると諭した。

そして三柱の神々は御姿を隠してしまった。再び天地が振動すると大空の雲が左右に分かれ、虹のような天の浮橋がかかると、三柱の神々の荘厳な姿をほのかに仰ぎ見ることができるのみであった。

アヅミ王は謹みの色をあらわにし、サール国のエールス王に国を奪われたのも、すべてイドム国の国津神の御魂の罪であることを粛然として悟った。一同は、イドムの国津神の罪が深いために、神殿に大御神が鎮まることかなわないことを悟り、百日の禊を決意した。

そしておのおの述懐の歌を歌いながら神前に感謝の祝詞を捧げ、神殿を後にして月光山城内に帰って行った。
主な人物 舞台 口述日1934(昭和9)年08月04日(旧06月24日) 口述場所伊豆別院 筆録者白石恵子 校正日 校正場所 初版発行日1934(昭和9)年12月30日 愛善世界社版 八幡書店版第14輯 442頁 修補版 校定版78頁 普及版 初版 ページ備考
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本文  アヅミ王が発起のもとに、軍神等が百日百夜丹精を凝らしたる結果、月光山の頂上にさも荘厳なる瑞の御舎は建てられにけり。
 茲にアヅミ王は、七日七夜の修祓を終り、恭しく神殿に昇り祓ひの式を修し、且つ遷宮式の祝詞を奏上しける。
 神々等は此の聖場に襟を正し、恐懼して控へ居る。禊祓の祝詞の文に曰ふ。

『掛巻くも畏き、紫微天界の真秀良場高日の宮に、大宮柱太敷きたて、高天原に千木高知りて、永久に鎮まりいまし、大宇宙を領有ぎ給ふ主の大御神、高鉾の神、神鉾の神の貴の大前に斎主元イドム城の主アヅミ王、謹み敬ひ畏み畏みも白さく。
アヅミの国は大御神の恵弥深く、田畑繁り木の実豊かに、国津神は朝な夕なの厚き恵に、楽しく世を送りける折もあれ、サールの国の国司エールスは、数多の兵士を率ゐて大栄山の峰を渡り、真珠の湖を占領し、進んで平和の楽土と聞えたる、吾祖先より弥次々に守りたる、イドム城を取り囲み、弓矢をもちて攻め寄せ来りけるにぞ、吾も此猛き仇を防がむとして射向ひたりけるに、果敢なくも味方の大方は敵に滅ぼされ、吾娘は行方分かずなりにける。かかる禍の吾に迫り来るは、全く祖々の志を軽んずるの余り、主の大神の御恵を忘れ、恣なる政治を為せし罪故と、ここに前非を悔い真心より改めて、大神の御子たる事を悟らひにける。吾ここをもて悔い改めの心の千重の一重のしるしにもと、月光山の頂の最も清く最も涼しき、常磐木茂る上津岩根に、大宮柱太敷きたてて、主の大神の大御霊を招ぎ奉るとして、海川山野の種々の美味物を、八足の机代に置き足はし、御酒御饌御水献りて願ぎ奉るさまを、安らけく平らけく聞食し、相諾ひ給ひて、月光山のこれの聖所は、弥益々も常夏の国と栄え、神の恵を戴きて再びイドムの城を奪ひ返さしめ給へ。イドムの城の再び吾手に返りし上は、上下共に驕りの心を戒め、火、水、土の恵を悟らしめ、大御神の大御心に叶ひ奉るべく教へ諭すべきを誓ひ奉る。仰ぎ願はくは主の大御神、これの大殿に天降りましまして、貴の御霊を永久に止めさせ給ひ、イドムの国は言ふも更なり、サールの国も悉く、大御神の恵の露に潤はしめ、直く正しき心を持たしめ給へと、畏み畏みも祈願奉らくと白す。

 一二三四五六七八九十百千万
 千万の栄えあれ
 八千万の恵あれ』

 かく歌ひ終り、再び神前に敬礼しながら、
『久方の天津御神の大御かげを
  吾はたしかに拝みまつりぬ

 ありがたき神の天降りに我国は
  弥ますますも栄え行くらむ

 主の神の御霊天降らす今日よりは
  我国原は安けかるべし

 天を仰ぎ地に額づき朝夕を
  主の大神に仕へ奉らむ

 月光の山は清しも主の神の
  御霊の永久に止まり給へば

 草も木も色艶やかになりにけり
  神の天降りし此のたまゆらに

 過ちし心をとみに清めたる
  吾は神の子神の宮なり

 永久にこれの宮居に止まりて
  伊佐子の島根を照らさせ給へ』

と拍手して元の座に直りける。
 ムラジ姫は神前に拝礼し静かに歌ふ。
『八十日日はあれども今日の吉き日こそ
  わがたましひの蘇り知る

 主の神はこれの聖所に天降りまして
  わがたましひの勇みやまずも

 嘆かひの日数重ねて嬉しくも
  今日の吉き日にあひにけらしな

 愛娘チンリウ姫の行く先を
  守らせ給へ主の大御神

 わが娘齢しあれば一日だも
  早く吾目にうつさせ給へ

 何となく心嬉しく勇みたちて
  吾手吾足舞ひ狂ふなり

 祖々の守りし城に立ち帰り
  神のまつりを行はせませ』

 シウランは歌ふ。
『久方の主の大神の御霊を
  斎きし今日は喜びあふる

 厳かな王の祝詞の言霊に
  主の大御神天降りましけむ

 言霊の助くる国と知りながら
  行ひ得ざりし事を悔ゆるも

 言霊を朝夕宣りつつありしならば
  イドムの城は滅びざりけむ

 言霊の厳の力を忘れたる
  報いは滅びの他なかりけり

 武士を数多引き連れ敗れたる
  われも言霊忘れ居たりき』

 斯く歌ふ折しも、殿内忽ち鳴動して地鳴震動烈しく、新築の社殿も殆ど覆へらむばかり思はれにける。
 アヅミ王は恐れ畏み、再び神前にひれ伏して静かに歌ふ。
『大神の御旨にそむきし為なるか
  天地一度に揺ぎそめたる

 罪あれば吾を譴責めよ天津神
  われに倣ひしものにありせば

 わが教曇りたるより国津神
  神を忘れて乱れたりける

 吾生命召すも厭はじ国津神の
  罪を偏に許させ給へ』

 かく歌ふ折もあれ、突然として神前に現はれ給ひし三柱の大神あり。
 一柱の神は主の大神と見えて御姿いたく光らせ給へば、拝み奉るよしもなく、わづかにその御影を想像するばかりなりけるが、白衣を纒ひ右手に各自鉾を持たして立ち給ふ神は、正しく高鉾の神、神鉾の神にましましける。
 高鉾の神は厳かに宣らせ給ふ。
『吾こそは高日の宮ゆ天降りてし
  高鉾の神ぞ心安かれ

 この国は生言霊の死せる国
  神の助けのあらぬ国ぞや

 アヅミ王元津心に立ちかへり
  宮居造りしわざを嘉すも

 天地の一度に揺りしは主の神の
  天降り給ひししるしなるぞや

 アヅミ王よ恐るるなかれ主の神の
  御国助くと天降りませしぞや』

 神鉾の神は御歌詠ませ給ふ。
『主の神の御供に仕へ八重雲を
  かき分け此処に天降りし神ぞや

 神鉾の神はわれぞや村肝の
  心清めてわが面を見よ』

 この降臨にアヅミ王をはじめ左守、右守、軍師其他の神々は広庭にひれ伏し、感謝と喜びに身をふるはして蹲り居る。
 アヅミ王は恐る恐る謹み歌ふ。
『罪深き吾身の願ひ聞召し
  天降り給ひし神ぞ畏し

 今日よりは心を清め身を浄め
  神の御旨に叶ひ奉らむ

 力弱き吾に力を添へ給へ
  イドムの国は醜はびこれば』

 高鉾の神は御歌詠ませ給ふ。
『醜神は汝が心に潜むなり
  みたま清めて追ひ出すべし

 刈菰と乱れはてたる此の国も
  汝が心の汚れし故ぞや

 今日よりは元津心にたちかへり
  誠の上にも誠を尽せよ』

 アヅミ王は歌ふ。
『ありがたき仰せなるかも知らず知らず
  わが魂に曲津の潜めるか

 主の神の厳の力にわが魂の
  醜の鬼神退ひ給はれ』

 神鉾の神は御歌詠ませ給ふ。
『ゐやなきは汝が言葉よ魂の
  鬼は自らつくりしものを

 肝向ふ心の鬼を退ふべき
  誠の力は真言なるぞや』

 斯く歌ひ給ふや、三柱の神は消ゆるが如く御姿を隠させ給ひける。再び天地震動して大空の雲は左右に分れ、虹の如き天の浮橋かかるよと見る間に、三柱の神は荘厳なる雄姿を現はし給ふ御姿、ほのかに下界より拝むを得たりける。
 アヅミ王は天を仰ぎ拍手しながら、謹みの色を面に漲らして歌ふ。
『主の神は善言美詞の言霊を
  われに授けて帰りましけり

 御教委曲に聞きてわが魂の
  汚れはてたる事を悟りぬ

 大宮は新たに仕へ奉れども
  鎮まりまさずて帰らせ給ひぬ

 真心のあらむ限りを尽しつつ
  われは誠をもちて仕へむ

 主の神の怒りに触れしか吾魂は
  穏かならず震ひをののく

 エールスに城奪はれしも吾魂に
  潜む曲津のわざなりしかな

 上下の序を乱し誇りたる
  国津神らの罪また深けむ

 さりながら吾魂の曇りゐて
  世の乱れをば悟らず居たるよ

 乱れしと悟りし頃は早や既に
  吾住む城は落ちにけらしな

 掛け巻くも綾に畏き大神の
  恵賜はれこれの御国に』

 ムラジの姫は歌ふ。
『三柱の神の御姿拝みてゆ
  われは頭をもたげ得ざりき

 頭上より押しつぶさるる心地して
  御稜威畏みふるへ居たるも

 天地にかかる尊き神坐すと
  知らざる罪の報い来しよな

 エールスの襲ひ来るも宜ようべ
  神に背きしイドムの城は

 天地は神の住処と知らずして
  驕り暮せし罪恐ろしも

 七日七夜の禊はおろか百日日も
  身体みたま清め澄まさむ

 主の神の御霊をこれの新殿に
  迎へむとせし罪恐ろしも

 吾々がみたまの曇り晴れざれば
  如何で天降らむ三柱神は

 恐れ多き事をなしけり曇りたる
  みたまかかへて神祀るとは

 新殿は厳かなれど主の神は
  鎮まりまさず心もとなや

 磨きたる上にもみたまみがきあげ
  神の御前に仕へ奉らな』

 シウランは歌ふ。
『恐れ多き事をなしけり汚れたる
  身を省みず神を招ぎしは

 神殿も毀れむばかり唸りつつ
  動き揺れしは神罰なるべし

 今日よりは弓矢の道を改めて
  言霊軍の司とならむ』

 ナーマンは歌ふ。
『年古く左守の神と仕へつつ
  この過ちを悟らざりしよ

 吾王の輔弼の役を勤めつつ
  王を誤らしめし吾なり

 主の神よ許し給はれわが生命
  よしや召すとも厭はざりせば

 チンリウ姫敵に奪はれ給ひしも
  われらが罪と思へば悲しき』

 ターマンは歌ふ。
『長からむ月日を王に仕へつつ
  神の恵を悟らずに来し

 罪といふ罪のことごと集まりて
  イドムの城は滅びしなるらむ

 かくなるも吾等が神を忘れたる
  罪と思へば身の置場もなし』

 アヅミ王は歌ふ。
『汝たちは嘆かふなかれ皆われが
  神をなみせし罪なりにける

 今日よりは心あらため愛善の
  神の心に抱かれ進まむ

 如何ならむ罪科あるも愛善の
  主の大神は救ひ給はむ』

 シウランは歌ふ。
『吾王の優しき心聞くにつけ
  われ自ら涙こぼるる

 今となり歎くも詮なし村肝の
  心清めて仕ふるのみなる

 地の上の欲に離れて惟神
  神の誠に従はむかな』

 ムラジ姫は歌ふ。
『形ある宝を捨てて形なき
  宝求むと心を磨かむ

 吾魂は曇りて居たり主の神の
  貴の教を聞くまで悟らず』

 かく各自述懐を歌ひ、神前に感謝の祝詞を奏上し後しざりしながら、月光山の頂上なる神殿を降り、俄造りの城内に帰り行く。
 大空の月は皎々として輝き渡り、時ならぬ百鳥の囀り百花の香り、空中の音楽嚠喨として響き渡り、短き春の夜は遂に明け放れたり。ああ惟神霊幸倍坐世。
(昭和九・八・四 旧六・二四 於伊豆別院 白石恵子謹録)
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