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文献名1二名日記
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名36月3日 於第十五宇和嶋丸よみ(新仮名遣い)
著者月の家(出口王仁三郎)
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2018-08-19 19:43:49
ページ344 目次メモ
OBC B117500c30
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本文の文字数2583
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本文
有明の月は御空にかがやきて如宝寺山にほととぎす啼く。
朝まだき起き出で今日の旅立ちの準備せはしく洗面もせず。
朝飯も喰はず拝礼する間なく自動車にのり大洲駅馳す。
大洲駅来たれば聖師乗用の札張ありき特別待遇で。
大勢の信徒等に見送られ五時半汽車は動き出したり。
五郎駅春賀の駅を乗り越えて汽車トンネルに吸はれけるかな。
八多喜駅越ゆれば又もやトンネルに吸はれて走る心地悪しさよ。
加屋の駅トンネル越えて上老駅トンネル又越え長浜につく。
吾衝きし万両の杖記念とし佐賀晴江氏に贈りけるかな。
第十五宇和島丸に一行の客十余人乗り込みにけり。
一等室四人二等室十二人宇和島丸の船客となる。
桟橋へ見送る信徒十四人別れ惜みてハンカチーフ振る。
桟橋を離れんとする折もあれ細雨頻りに降り出しにけり。
波の上おだやかにして左手の海に青島 由利島遠く浮く見ゆ。
山口県大島郡の島々の景色は一入眺め清しき。
右手の方伊予の連山雨雲の幕を被りて横たはる見ゆ。
五色浜近くに見えて牛小ケ原並木松原長く浮かべり。
興居の島近く浮かびて伊予小富士かすみの衣を被ぶりて立てり。
岩の上に松茂りたる四十島見ゆれば高浜港に船入る。
午前八時八百二十八噸の宇和島丸に信徒訪ひ来ぬ。
大洲より吾見送りし石丸氏土井 北村 宣使上陸す。
佐賀晴江夫人と倶に亀岡へ吾を見送る事と決れり。
本部まで吾送らんと道後町上野宮崎両使乗り込む。
松山分所金亀に出口道後支部二十二人は此処より別れし。
甲板ゆテープを投げて右諸氏と今日の袂別を告げにけるかな。
桟橋に立ちてハンカチ傘なぞを打ち振り互に別れ惜みぬ。
岩上に松生ひ立てる九十九島波の上に浮く姿美はし。
山青き白石の鼻過ぎゆけば伊予の小富士は後に廻りぬ。
頂きに一本松を頂ける犬頭島小さく浮かべる。
野忽那島 中島及び睦月島左手の方にかすみて浮けり。
堀江湾右にながめて北條の沖に浮かべる鹿島清し。
雉に鹿数多住まへる鹿島の山の姿の風致佳きかな。
鏡如す海のおもてに真帆片帆幾百となく静かに浮く見ゆ。
右左青き島影点々と浮かべる間を走る楽しさ。
大空は照りつ曇りつ雨降りつ風静かにて浪平なり。
吟月は休憩室にペン持ちて吾歌日記書き写し居り。
湯に入りて顔剃り清め茶を飲めば始めて人間心地せしかな。
雨晴れて海の面明く陽は刺しぬ時しも午前十一時前。
波妻の鼻に進めば大空に青雲あちこち覗き初めたり。


真帆片帆風をはらまぬ五月かな。


大藍島 小藍島や斎島いと面白くかすみに浮きたり。
梶取の鼻にかかれば西北に大崎下島近く浮く見ゆ。
極東の桃源郷と称せられ紅霞靉靆の大崎島かな。
岡村島大下の島や肥島の緑は左手の海に浮かべり。
大山祇神を祭りし大三島山と対して大角岬栄ゆ。
大角岬千間磯の岩の上に赤き灯台一基建ちあり。
東北の楫東南に転じけり来島海峡間近くなりて。
来島や馬島 大島 小島なぞ海峡擁して波間に浮かべり。
島々の影うるはしく水に浮く瀬戸のながめは見飽かざりけり。
来島の海峡近み潮水の流れも急になりにけるかな。
正午前宇和島丸は柔波を分けて今治港内に入る。
今治の片山支部長始めとし信徒七人桟橋に出迎ふ。
今治の宮田茂光求道者大阪市まで同乗してゆく。
今治の港の上空音高く水上飛行機かけ巡りつつ。
午後一時今治港出帆し浪切り分けて東に向へり。
吾船は燧ケ灘を馳せにけり四国本土に船遠みつつ。
大島や伯方の島を左手に見右手に比岐島 平市島浮く。
四坂島噴煙高く上りつつ勢ひ強く東に進みぬ。
新居浜の白石御代島深霧に包まれ眺めむ術もなきかな。
内海と思へぬ斗り南方の海広くして山々見えず。
北の方海の表は大小の島々碁列し眺め雄なり。
左手なる高井神島よく見れば八合目まで麦畠開けり。
魚島は人家磯辺に立ち並び山又大半畑を作れり。
島影は次第々々に遠ざかり備後の山々遥かにかすめり。
小股島 大股島や門上島伊吹の島は右手に青ずむ。
島山の影に漁船の数多く浮かべる上を鴎飛び交ふ。
鈍き陽は波の面に照り映えてゆく大船の靄にかすめる。
右手の空高く聳ゆる霊峯は讃岐小富士の雄姿なるらむ。
雲薄く鈍き陽照りて讃州の山々遥かに見え初めにけり。
走島 宇治島 大飛島の影清く浮かびて漁船群がる。
目に立ちて大なる汽船沖近く二隻並んで烟吐きゆく。
吾船の讃岐の三崎にかかる折時計は午後の四時を指したり。
三崎島岸に黄色き水苔の生ひて眺めも殊に妙なり。
真鍋島 武島後にいつかなり左手に二個島珍らしく浮く。
右手海粟島 志志島 風致佳く浮かびて海鳥低空飛び交ふ。
高見島 佐柳島や小島山清く浮かびて讃岐富士見ゆ。
広島や亀笠島の中間を多度津に進む船脚迅し。
午後の五時夕飯終れば吾船は多度津の港に早着きにけり。
薄雲の幕を破りて天津日は多度津の港清く照らせり。
新居浜の白石夫婦恵子夫人少女と四人まち迎へけり。
新居浜の白石宣使少女一人汽笛合図に船下りゆく。
恵子夫人母堂と二人同乗し聖地をさして詣でてぞゆく。
刈こもの乱れ果てたる世の中に清きは二名の島影なりけり。
清らけき讃岐の小富士 伊予小富士木の花姫の姿なりけり。
国魂の神の幸ひか二名島山野の姿さやけく美はし。
景色佳き二名の島は地の上の天津御国か霊の御国か。
午後六時多度津の浜を立ち出でて夕映え清き海原を行く。
一直線白砂青松列なれる浜の景色の眺め珍らし。
島々は墨絵の如く動きつつ暮色漸く深くなり行く。
讃岐富士夕陽に映ゆる海の面に上下真島静かに浮く見ゆ。
真帆片帆往き交ふ海の面清く浮かぶ島山水彩画に似し。
広島県塩飽本島左手の海に淡く浮かびて夕陽落ち行く。
沙弥島 瀬居島 与島 牛島と青く浮かべる海の面うるはし。
西海に夕陽落ちて曇りたる空に五色の瑞雲たなびく。
瀬戸内の与島の灯台赤緑明滅交々雅趣ただよふ。
発動船七八隻の小舟をば曳きてせはしく渡り行く見ゆ。
乃生岬 まはれば大槌 小槌島清く並べる中を船行く。
槌の戸の瀬戸を過ぐれば高松の港の電灯かがやき初めたり。
男木の島女木の島なぞ黄昏てほのかに影を浮かぶるのみなる。
中国と四国本土と接近し海幅狭き槌の戸の海。
北の方遠く望めば吉備国の日比や宇野等の光ほの見ゆ。
午後八時二十分頃漸くに高松港に船は着きたり。
高松港見送り四十有余名桟橋に立ち吾を迎へし。
高松ゆ井上六合雄氏牛窪氏聖地へ行かんと同乗せしかな。
十六夜皆既月蝕海暗く曇りて空に眺むる由なし。
高松を出帆したるそのあとは霊国旅行の途に上りけり。
疲れ果て前後も知らず白川の夜船海船波音聞かず。

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