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文献名1出口王仁三郎全集 第1巻 皇道編
文献名2第5篇 皇道と国体よみ(新仮名遣い)
文献名3第1章 皇道と国体よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考
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ページ243 目次メモ
OBC B121801c34
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本文  皇道大本は、今年から皇道大本と云ふやうになつたと思うて居る人があるかも知れませんが、皇道大本と云つたのは明治卅一年からの事であります。其の自分惟神の道を説くもには今の学者や宗教家や大学の教授では駄目である。今の学者や宗致家や大学の教授と云ふ連中の云ふて居る事は、本当の日本の国体を説いてゐるのではなく、却つて我国の害になる様な事ばかりやつて居るので、これはどうしても皇道大本で開かなければ可けないと考へ、皇道大本といふ事に其時したのであります。
 祖先崇拝は日本の美風であります。
 俳教は印度で既に亡びて居りますが、日本へ出て来て、日本の祖先崇拝の美風によつて保つてゐるのであります。印度の仏教には祖先崇拝ということはないのであるが、日本へ渡って来て、位牌をこしらへ墓を拵へ日本の祖先をすつくり抵当に取つて了つた。日本人は忠であり孝であり仁義道徳を重んずる国であるから、途中から宗旨替をするのは先祖にすまんとか何とか云ふが、坊主も坊主でさういつて居る。坊主は人が死んだら発達する、墓の数が増えるほど喜んでをるが、本当のことは何にも知らない。地獄があるか、極楽があるか、さう云ふものはあるのか無いのか実際は知らんと云ふ、さういふ盲目坊主に引導を渡して貰っても、死んでから何処へ行くのかさつぱり分からない。暁烏敏氏が北海道で『死後の世異等は無い、人間は死んだらそれ迄や』と云ふ事を言ひました。其処で、或る大本信者が詰間すると『死後の事は私は知らん、大本の王仁さんはよう知つてゐるから、聞いておいで』かう云ふ様に、一向宗の中でも一番偉い坊主と言われる人がそんな状態であります。これでは宗教の本当の統一は出来ない。尚其位でありますから、日本の国土を守つて行くと云ふ事を、夢にも思はんのは当然の事であります。今のハイカラ連中、学者連中、凡て科学文明に心酔している連中は、宗教の事を頭から迷信扱ひにしてゐる状態であります。
 皇道の大本を歴史の上から説いて行けば、今日の世の中は皆皇室中心主義と云ひますが、皇室中心主義になれば反中心主義があると云うことになる。それで我々は皇室は国家の大本である。国民の大本は皇室である。それで大本を説かねばいかんと思つてやつた所が、頭の室気の抜けた智者や学者や新聞記者等が、大本に皇道があり、皇道は大本である、かう云う具合に取ったものですから、大本事件が起こり検挙されたのでありますが、こちらは故意にやつたのではなく、神の命令通りにやつて居るのだから、決して神様は怪我さすのではないと云ふ強い強い観念を持つて居りましたから、あの大本事件の時に、上からは飛行機が飛んで来たり、新聞雑誌は攻撃するし、債権者は迫って来ると云ふ具合で、四方八方から敵を受けて殆ど完膚なきまでやられたのでありますが、それでも自分は何とも思はなかった。平然として七十五冊の『霊界物語』を口述していたのであります。
 それから国民の目を覚ましてやらうと思つて、蒙古へ行つて馬賊数萬を率ゐて暴れ廻して来たのであります。これはどうしても満洲蒙古は日本がやつて置かん事には、将来日本は亡ぼされて了ふ。又世界各国と戦争せなばならん時機が来るが、満州蒙古があったならば持久戦も出来るし、軍需品も凡てあそこでとゝのふ、さうすれば経済封鎖をやられても困らない。最も必要な重油も無尽蔵に出て来る。石炭も金銀、食料、皮革類等が出る。この宝庫を捨てゝ置いたならぱ日本は立つて行かないと思ひましたから、私は裁判中にも拘はらす、飛ぴ出して行つたのであります。そして張作霖に会ひ、其外の向うに雇はれて居る日本の少将やとか、大佐、中佐といふ連中にも会ひ、蒙古を言向け和さうぢやないかと云う相談をして、どんどん進んで行ったのでありますが、張作霖の誤解を受け、戦争には負けなかつたが弾丸が無くなつて、たうとう捕へられ、パインタラで正に銃殺されようとした時に、御手代のお蔭で助かり、日本の官憲に引き渡されたのでありますが、其の時の日本の外交は事勿れ主義で、とても腰が弱かったのであります。かう云ふ弱い外交でも、矢張り一人の日本人の為には力一杯支那に対して、日本人を守ってくれると云うことを悟りまして、日本の国位尊い国は無いといふ事を初めて感じたのであります。 この蒙古行きは無茶かも知らんが、皇道の一部を実行して行った積もりで、左にコーランを持ち、右に剣を持って、服はざる者は打つ、かう考へて行つたのであります。それ迄と云ふものは満洲蒙古間題に対し、日本上下国民は無関心であったもので、私が蒙古入りをしてからは本当に満州問題を喧しく言ひ出した。愈々それが導火線となって満州事変が突発した様に私は感じて居ります。
 然し満洲国には五色の民族が居つて三干萬の民衆が居るのであります。明治維新になつてからも明治十年にまだ西南戦争があつた位で、この点から見ても満州国は況して一年や二年の間に治まる筈はない。いろいろとこれから満洲国にも擾乱が突発すると云ふ事は覚悟せねばならん。又日本の三倍もあるに於ては尚更である。
 今迄の日本は七十年聞の屈辱外交、追従外交が、いよいよ自主的外交になりかけたのは満洲事件が元であります。それでゼネバ会議を脱退したのも自主的外交の端緒であつて、日本の為には国威発激の上において非常に結構な事と思ひます。然し乍ら満州事件だけですんだと思ってはいけない。此位の戦争ではすまんのであります。
 皇祖皇宗の御遺訓はアジアだけではない。全地の上に及ぼして居るのである。それには先づアジアを先にせねばならん。これに就ては余程国民も緊張しなければならないのであります。
 日清戦争の時には支那は大国である。丁汝昌が鎮遠、定遠と云ふ七三五〇トンの船を二つ連れて来たが、日本には二千トンか千五百トン位の船しかないので、上下の国民は驚いて居ったのであります。それ位であつて丁汝昌が中々偉い者に思はれて居つた。支那と戦争したら日本はやられて終うと思っで居たが、やつて見ると何でもなかつた。ロシアはも一つ恐ろしいと思つたが、あの通りに勝った。満州事件の如きも、満州国の二十五萬と八萬の兵を、関東軍一萬六千を以って八千キロメートルの鉄道沿線を保護して居る。そして八十萬の在留那人を保護して居つたのであります。それで向ふはラプソン、北京大学総長李石曾、王以哲といふやつが抗日排日を煽つて居ったが、たうとうあゝいふ九月十八日事件になつたのであります。
 其時の日本兵は六百であつて、六百を以て北大営の一萬二千の兵を向ふに廻して七時間戦つたのであります。放順港は六時間で陥落て居るけれども、北大営の苦戦の状況が判る。それから朝鮮師団が行く様になり、あゝ云ふ大勝利を得たのであります。日本には日本魂がありいよいよの時になれば、色々の思想にかぶれて居つても、国家と云ふ観念が湧いて来るのが有難い事である。それが為にあの様に行きましたが、又ゼネバ会議でも五十一ケ国を相手にしては、今までの外交であつたならば、ビクビクもんであるけれども、今度は国体をよく理解してゐる人がやつたから強くなつた。
 南洋委任統治でもさうである。南洋は地勢上からいっても、何処から云つても、日本のものに定まつてをる。あの時には外交が弱すぎたから、日本のものと分って居っても、世界のものを委任さして貰うといつていたが、今日海軍は委任統治も糞もない、と発表している。さうすれば世界五十一ケ国を向ふへ廻して戦ふ覚悟をせねばならぬ。これは早晩何れ口ばつかりの弱い国であるけれども、何というてもガキも人数で五十一人のガキが出て来ると、何ぼ強うても一人では確かに弱つて了ふ。日本国民はこれからいよいよ国体を闡明して、日本の尊い事、外国に比類のない事を知らねばならない。又日本の道もさうである。日本の道は生きて居る。外国の道はもう既に死んで居る。どこから見ても、バイブルを読んでも、何も彼も矛盾して居ります。日本だけが絡始一貫してをる。日本の道は真理であるが故に、幾萬年の後までも揺るがない。今はいろいろの思想が五月蝿の如く起って、日本の国をけがさうとしてゐるのであります。それを洗ふと云ふのが、いよいよ日本魂を発揮し、国体の使命を覚ると云ふのが一番急務である。それを悟るには、歴史を読んで充分だと思ってはいけない。それで十分ならば学者や政治家が分らねばならん筈である。実際皇道に徹底せんことには分らん。我々も実際の神に徹底して初めて決心が固まったのであります。思想が氾濫するのも国体が判って居らんから氾濫するものですから、国体闡明運動にはさう云ふお考えを以て、一生懸命に君国の為に御尽力あらんことを希望致します。
(昭和八年六号 昭和誌)
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