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文献名１惟神の道
文献名２よみ（新仮名遣い）
文献名３皇道の神政策よみ（新仮名遣い）
著者出口王仁三郎
概要
備考「昭和」昭和九年八月号所収「万人が心から喜ぶ政治」一とほぼ同じ
タグ
データ凡例
データ最終更新日----
ページ227
目次メモ
OBC B123900c077
本文のヒット件数全 1 件/国常立尊=1
本文の文字数1152
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本文
皇国固有の言霊の活用を知らざる国民は、今や外国と同様に強食弱肉の露骨な紛争に日も足らざる状態である。国民は軽佻浮薄なる功利主義に傾注し、ますます社会の不安を醸成し、自ら生活難の苦しみに没入して、真理に基きて国家を守り繁栄を来す道程を知らず、いたづらに世界の不景気に藉口して何の手段も方法をも講じない。坐して亡国の惨を見るより手のつけやうがない有様である。
これは要するに、皇道の真髄に生くる事を、国民の上下一般が認識してゐない結果である。吾人は明治三十一年来一日も欠かさず皇国日本の使命に生くべく、皇道を唱導して来たものである。皇道の真髄が了得されたならば、生活難の如き問題は自然に解消さるべきものである。
声調の揃はぬ不完全なる外国人の真似ばかりして来た皇国上下の民衆は、今ややうやく眼を皇道に転ずるに到つたが、何れも皮相の研究にして、これを完全に生かし、国家を泰山の安きに救ふ事は知らないのである。
吾人は未だ皇道政治を行はむとするには、あまりに不利益な地位に立つてゐるので、万人の耳には入りがたく、又はいりても自尊主義の為政者や国民の多数に徹底しないのは、実に遺憾千万である。要するに皇道言霊学の普及が足らないからである。否普及せむと日夜焦慮するも、西洋崇拝者、学問万能主義の人物多き現状の皇国には如何ともする方法がないのである。二十億円や三十億円の一ヶ年間の経済に泡を吹いてゐるやうな政治家では全然駄目である。皇道の神政策を用ふるならば、富豪の懐中をあてにせなくとも百億円や一千億円の産出は易々たる茶飯事である。吾人はすでにその経綸を蔵してゐるのである。嗚呼言霊の天照る国よ。
○
現代人生活を目撃する時、実に神聖なる祖宗の御遺訓に悖戻してゐる事は最も明かな事実である。安逸飽食して巨万の財を収め、かつこれを増殖してますます蛮的欲望を逞しうする。一方には僅々少額の資財を得むとして得られず、艱苦辛労その生を終るに至るものあり、他方には日夜孜々として勤労し、なほ妻子を養ふに困難せるものもある。貧富の懸隔激甚なることかくの如く、その状の惨然たるかくの如きは何故ぞ。全くこれ人生悖理上より湧起せる国家経済矛盾の因果的現象と謂はねばならぬ。然るに古今東西の学者や為政者輩は、これを以て人生不離の必然的結果なるが如く信じゐるは、即ち人文未開の証拠である。
天運循還、ここに世運の進展は国祖国常立尊の世界の中心に顕現せられ、神聖なる皇祖の御遺訓を顕彰し給ひ、済世安民の鴻業を大日本皇国によつて大成せしめ給ふ千載一遇の時機となつたのである。現代世界の惨状を根本から消滅せしめ、神国の世に復活せしめる天地神明の大経綸を、経済的国家家族制度と為すは、畏くも皇祖の御遺訓に垂示し給ヘる経済の根本要義である。
これは要するに、皇道の真髄に生くる事を、国民の上下一般が認識してゐない結果である。吾人は明治三十一年来一日も欠かさず皇国日本の使命に生くべく、皇道を唱導して来たものである。皇道の真髄が了得されたならば、生活難の如き問題は自然に解消さるべきものである。
声調の揃はぬ不完全なる外国人の真似ばかりして来た皇国上下の民衆は、今ややうやく眼を皇道に転ずるに到つたが、何れも皮相の研究にして、これを完全に生かし、国家を泰山の安きに救ふ事は知らないのである。
吾人は未だ皇道政治を行はむとするには、あまりに不利益な地位に立つてゐるので、万人の耳には入りがたく、又はいりても自尊主義の為政者や国民の多数に徹底しないのは、実に遺憾千万である。要するに皇道言霊学の普及が足らないからである。否普及せむと日夜焦慮するも、西洋崇拝者、学問万能主義の人物多き現状の皇国には如何ともする方法がないのである。二十億円や三十億円の一ヶ年間の経済に泡を吹いてゐるやうな政治家では全然駄目である。皇道の神政策を用ふるならば、富豪の懐中をあてにせなくとも百億円や一千億円の産出は易々たる茶飯事である。吾人はすでにその経綸を蔵してゐるのである。嗚呼言霊の天照る国よ。
○
現代人生活を目撃する時、実に神聖なる祖宗の御遺訓に悖戻してゐる事は最も明かな事実である。安逸飽食して巨万の財を収め、かつこれを増殖してますます蛮的欲望を逞しうする。一方には僅々少額の資財を得むとして得られず、艱苦辛労その生を終るに至るものあり、他方には日夜孜々として勤労し、なほ妻子を養ふに困難せるものもある。貧富の懸隔激甚なることかくの如く、その状の惨然たるかくの如きは何故ぞ。全くこれ人生悖理上より湧起せる国家経済矛盾の因果的現象と謂はねばならぬ。然るに古今東西の学者や為政者輩は、これを以て人生不離の必然的結果なるが如く信じゐるは、即ち人文未開の証拠である。
天運循還、ここに世運の進展は国祖国常立尊の世界の中心に顕現せられ、神聖なる皇祖の御遺訓を顕彰し給ひ、済世安民の鴻業を大日本皇国によつて大成せしめ給ふ千載一遇の時機となつたのである。現代世界の惨状を根本から消滅せしめ、神国の世に復活せしめる天地神明の大経綸を、経済的国家家族制度と為すは、畏くも皇祖の御遺訓に垂示し給ヘる経済の根本要義である。
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