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文献名1大本七十年史 下巻
文献名2第8編 >第1章 >2 「大本」の名称復活よみ(新仮名遣い)
文献名32 「大本」の名称復活よみ(新仮名遣い)
著者大本七十年史編纂会・編集
概要
備考
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ページ959 目次メモ
OBC B195402c812
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本文  一九五一(昭和二六)年四月三日、宗教法人令にかわって宗教法人法が施行され、それに準拠する教団諸規則の改訂が必要になった。そこで文部省宗務課長篠原義雄らの協力をえて、昭和二六年秋から鋭意その作業がすすめられた(七編四章)。方針としては教団の本質を純粋かつ明確にあらわすことを主眼とし、規則を三本立にして、第一には「大本教法」としてもっとも重要な教憲的規範を確定し、第二には教団運営に必要な重要事項いっさいをさだめた「大本教則」をつくり、第三には宗教法人法の要求する事項にしたがってまとめた「宗教法人大本規則」をつくることにした。
 このとき本質を純粋・明確にあらわすには、まず教団の名称を本来の「大本」に復帰すべきであるとの考えがすでにまとまっていた。そこで改正案はこれを基本にすすめられた。同年一二月六日の審議会で宗教法人「大本」の設立が決定され、一九五二(昭和二七)年四月一日には大本教則の施行とともに、教団の名称は「大本愛善苑」から「大本」へと変更された。地方機関の冠称も同日付で「大本」とあらためられている。
 教団の名称を「大本」と改称したことについて、出口総長は新生記念祭(昭和26・12・8)で、つぎのようにのべている。「愛善苑新発足に際しては、過去の大本に対する誤解を一掃し、信仰の革新的発展を期するためのある時期までの教団の名称として、聖師様が『愛善苑』と命名されたのでありますが、教団の信仰は、申すまでもなく、明治二十五年以来の大本に根ざしていることであり、新発足における所期の目的も概ね達せられましたので、昭和二十四年の十月に『大本愛善苑』と改められたのであります。次いで翌昭和二十五年の節分大祭に信条も発表され、大本の信仰はいよいよ明確になって参りましたので、このたび法人規則を制定するに当り慎重審議の結果、苑主(二代苑主)にお伺い致しましたところ、『大本』と改めたいという御意向でありましたので、審議会に諮り決定した」。大本の名称は公的にはこのようにして復活したが、外との連絡においては「OOMOTO」の名が新発足後も比較的おおくつかわれ、一九五〇(昭和二五)年から再刊されたエス文機関誌の名称では、すでに「OOMOTO」がもちいられていた。

〈大本教法〉 一九五二(昭和二七)年三月二八日(旧三月三日)付で大本教法が公布され、四月一日から施行された。この教法は、さきに制定された「大本愛善苑信条」にくらべると内容がいっそうゆたかになり、さらに祭・教に関する根本法則としてのおもみがくわわっている。大本教法は左の一二章からなりたつ。

第一章(祭神) 大本は、天地万有を生成化育したもう霊力体の大元霊にまします独一真神をはじめ奉り、大地を修理固成したまえる祖神厳霊国常立尊、瑞霊豊雲野尊その他もろもろの天使を大本皇大神と仰ぎて斎きまつる。
第二章(発祥) 大本は、明治二十五年旧正月、京都府綾部本宮の地において、国常立尊の神霊、艮の金神の御名により、開祖出口なおに神かかりまし、三千世界の立替え立直し、みろく神世の実現を啓示したもうたのに始まる。
第三章(教祖) 大本は、開祖出口なお、聖師出口王仁三郎を二大教祖と仰ぐ。開祖は厳霊の神格に充たされて神諭を伝達し救世の基を開き、顕幽両界を守りたまい、聖師は瑞霊の神格に充たされて愛善信真の大道を啓示し、万民の罪を贖わせたまい、救世主神として顕幽両界を救いたもうことを信奉する。
第四章(教主) 大本は、神定により教主が二大教祖の道統を継承し、神意を受けて救いの神業を遂行されるものであることを信奉する。
第五章(聖地) 大本は、綾部梅松苑及び亀岡天恩郷を神業の根本聖地とし、梅松苑を祭祀の中心地、天恩郷を宣教の中心地とする。
第六章(霊場) 大本は、沓島、冠島、神島、弥仙山、瑞泉苑、高熊山及び鉢伏山等神縁の地を霊場とし、その他関係由緒ある地をこれに次ぐ霊場とする。
第七章(教典) 大本は、二大教祖によって伝達啓示せられた経綸の神諭、並びに霊界物語にもとづき、教主の裁定発表されたものを教典とする。
第八章(教旨) 大本は、左の聖言をもって教旨とする。神は万物普遍の霊にして人は天地経綸の主体なり、神人合一して茲に無限の権力を発揮す。
第九章(学則) 大本は、独一真神の無限絶対にましまし、神徳の広大無辺なることを覚るため、左の三ヵ条を学則とする。
 一、天地の真象を観察して真神の体を思考すべし。
 一、万有の運化の毫差無きを視て真神の力を思考すべし。
 一、活物の心性を覚悟して真神の霊魂を思考すべし。
第十章(綱領) 大本は、左の四大綱領をもって、人類生活の根本原理とする。
 一、祭 惟神の大道  一、教 天授の真理  一、慣 天人道の常  一、造 適宜の事務
第十一章(主義) 大本は、左の四大主義をもって、大道実践の根本原理とする。
 一、清潔主義 心身修孩の大道  一、楽天主義 天地惟神の大道  一、進展主義 社会改善の大道  一、統一主義 上下一致の大道
第十二章(使命) 大本は、万有一体、万教同根の真理にもとづき大和協力し、人類愛善の実践につとめ、みろくの世実現のため、あなないのまことをつくし、神業に奉仕することを使命とする。

〈大本教則〉 大本教則は、大本教法の公布と同時に、一九五二(昭和二七)年三月二八日に公布され、四月一日から施行された。これは教団大本および総本苑の諸機関や所属団体の管理運営、ならびに祭務・教務に関することがらを定めた基本規則である。
 大本愛善苑教団規則が一四章・七七条であったのにくらべ、大本教則は一八章・一二一条よりなり、事項の配列順序にも相当の変更がくわえられて、参議会・審査院・大本社会事業団・外廓団体・褒賞および懲戒等の諸事項があらたにとりいれられた。規則改正としてもっとも顕著な点は、教団の名称を「大本」と復活したことであり、「苑主」にかわるに「教主」の名称が用いられ、「参務」を「総務」、「会員」を「信徒」とよぶことにしたことなどである。
 大本教則施行にともない、四月一日付で出口日出麿は教主補となり、同時に役職員がそれぞれ任命された(二章)。
 つぎに参考のため、教則のなかから重要なものを抄出しておく。

  第一章総則
第一条 この教団は、大本といい、開祖出口なお、聖師出口王仁三郎を教御祖と仰ぎ、「おほもとすめおほかみ」を奉斎し、大本教法による神教を信奉して、祭儀をいとなみ、教義をひろめ、信徒を教化育成し、大本総本苑を中心として別院、分苑、支部その他所属団体を包括し、公益事業を営み、社会の福祉増進に寄与し、世界の恒久平和と人類永遠の救いのためにつくすを目的とする。
第二条 大本の紋章は、神定により「十曜の神紋」及び「丸に十の紋」とする。
第三条 大本は、本部を京都府南桑田郡亀岡町天恩郷に置く。
第四条 大本は、大本教法及び大本教則をもって基本法則とする。
第五条 大本に属するすべての団体及び信徒は、教法、教則その他の規則を誠実に遵守し、大本を護持し、大本の目的を達成するため神業に奉仕すべきものである。
  第二章 教主及び教主補
第六条 大本は、神定により二大教祖の道統を継承する者をもって教主とする。
 2 教主は、開祖の血統をうけ、出口の姓を名乗る女性でなければならない。
 3 教主の継承者については、別に定める教主継承規範による。
第九条 教主は、教主補一人をおくことができる。
 2 教主補は、教主をたすけ、教主事故あるときは、これを代理する。
  第七章 信徒
第三十四条 大本の教義を信奉し、入信手続を経た者を信徒という。
 2 信徒は、すべて総本苑に帰属し、大本を護持し、その運営に参与する。
第三十五条 信徒は、入信届書及び入信玉串料を納め、本部の信徒名簿に登録せられ、信徒章を受け、総本苑及び所属の別院、分苑、支部の名簿に登録せられた者でなければならない。
  第八章 祭務及び教務 第一節 総長及び総務
第三十六条 大本に総長一人、総務若千人を置く。
第三十七条 総長は、教主が審議会に諮って任命する。
 2 総務は、総長が審議会に諮って推薦した者を、教主が任命する。
第三十九条 総長及び総務は、総務会を組織し、教主をたすけ、大本及び総本苑の祭務及び教務を決定する。
  第九章 教学院
第五十二条 大本に教学院を置く。
 2 教学院は大本の教義を研鑚、闡明し、宗教、芸術、思想その他各般の社会事象を調査研究して、現実の社会に適応活用する指導精神を確立し、人材の養成につとめることを目的とする。
 3 教学院は、大本の史実を編纂する。
  第十章 審議会 (略)
  第十一章 参議会
第七十一条 総長の諮問機関として参議会を置き、参議若千人で組織する。
第七十二条 参議は、教義伝統に通暁し、且つ、識見が卓越した者のうちから、総務会において推薦し、教主が任命する。
  第十二章 審査院
第七十四条 審査院は、大本の財産の管理、決算、出納その他の財務を監査して、審議会に報告し、並びに規則の遵守及び業務の適正を審査して、必要がある場合に総務局に勧告する。
  第十四章 大本社会事業団
第九十六条 大本は、立教の本旨に基き、大本社会事業団を設け、社会福祉を増進し、人間改造の実を上げて、愛善の社会を実現することを目的とする。
第九十七条 事業団は前条の目的を達成するため、左に掲げる事業を行う。
 一 児童福祉事業 一  民生保護事業  一 医療福祉事業  一 育英事業  一 共同社会意識を啓発向上させる事業  一 その他目的達成のため必要な事業
  第十六章 外かく団体
第百十二条 大本の外かく団体は、左に掲げるものとする。
 一 人類愛善会  一 天声社  一 花明山窯芸道場  一 エスペラント普及会

〈宗教法人「大本」規則〉 宗教法人法による「大本規則」は、一九五一(昭和二六)年一二月六日の審議会で議決された。そして昭和二七年ニ月七日に文部省に認証手続の書類を提出していたが、五月二一日に認証をみた。そこで同日宗教法人「大本」の設立登記を完了し、その日から大本規則が施行された。その規則は六章・六七条からなる。教則にくらべて簡略になっているが、法人法の要求する事項についてのみ規定したものであって、それ以外の事項は、教則によって運営することをたてまえとした。

  第一章 総則
第一条 この教団は、宗教法人法による宗教法人であって、「大本」という。
第二条 この宗教法人は、事務所を京都府南桑田郡亀岡町大字荒塚小字内丸一番地(天恩郷内)に置き、これを「本部」という。
  第二章 役員その他の機関 第一節 代表役員及び責任役員
第六条 この法人には、五人の責任役員を置き、そのうち一人を代表役員とする。
第七条 代表役員は、大本教則により総長の職にある者をもって充てる。
 2 代表役員以外の責任役員は、教則により総務の職にある者のうちから、教則で定められた教主が選任する。

 この規則施行当初の代表役員は出口伊佐男、責任役員は出口栄二・大深浩三(大国以都雄)・土井三郎・伊藤栄蔵であった。

〈宗教法人「大本総本苑」〉 「大本規則」では、総本苑について、「この教団の神定の根本聖地たる綾部市の梅松苑及び亀岡町の天恩郷にある宗教団体をもって総本苑とする」とし、綾部・亀岡の両地にまたがって総本苑があることになっている。さらに「総本苑は、この教団依立の本拠、大本信仰の根源であって、教主が止住し、常に神務を行うところとする」と、その性格を規定し、あわせて信徒についての規定のなかに「信徒は、すべて総本苑に帰属し……」とうたわれている。
 しかし同時に、宗教法人法の解釈にしたがって、第三章(被包括団体)のなかに、「この法人に包括される宗教団体は、総本苑、別院、分苑及び支部とし、そのうち総本苑、別院及び分苑は、宗教法人とする」と規定された。そこで総本苑も法人格を取得するために、所在地の地方長官の認証が必要となった。そのため宗教法人大本総本苑は京都府知事の認証をうけ、一九五二(昭和二七)年一〇月二〇日に登記を完了した。
 すなわち、信仰的には綾部と亀岡は一体であり、総本苑が全信徒の帰属するものでありながら、法律的には独立の法人格をもった一地方教会として宗教法人大本に包括され、予算・役員・財産の登記なども別箇にもうけねばならないことになった。そこで人事及び運営においては、できるかぎり教団本部と一元化されるようにはかり、代表役員と責任役員は、すべて「大本」のそれらがそのまま就任して、事務所を綾部におくこととした。
 また出口聖師出生の地である穴太の瑞泉郷別院も、信仰的には亀岡天恩郷・綾部梅松苑と一体のものであるが、同じ理由から宗教法人として昭和二七年一〇月一三日に京都府知事の認証をうけることになり、一八日にその登記を完了した。

〔写真〕
○新発足後すでに10年の歳月がながれ しだいに整備されてゆく亀岡天恩郷 昭和30年 ①葉がくれ居②照明館④月照山④宣霊社⑤瑞祥館④月宮宝座⑦大銀杏⑧万祥殿敷地⑨愛善みずほ会館⑩亀岡保育園⑪東光館⑫西光館⑬瑞月舎⑭鳳雛館⑮天声社⑯梅園⑰くるみ園⑱旧製本場(一番最初の建物)⑲愛善診療所 p964-965
○梅 桃 さつき 萩が一面に植えこまれ面目を一新した元屋敷付近 綾部梅松苑 p966

〔図表〕
○出口家の系図 p963
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