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文献名1大本七十年史 下巻
文献名2第8編 >第5章 >2 エスペラント運動よみ(新仮名遣い)
文献名3エスペラントによる文化活動よみ(新仮名遣い)
著者大本七十年史編纂会・編集
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
ページ1274 目次メモ
OBC B195402c8522
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本文 〈文書活動〉 エスペラントによる文化活動としては、エス文「OOMOTO」による文書活動をまずあげねばならぬ。エス文「OOMOTO」の役割については、四章の一節でのべたとおりであるが、日本における唯一の国際的綜合月刊誌として、エスペラントによる文化一般の紹介、ならびにエスペラント思想の普及とその理想の実現にはたしている役割はきわめておおきい。ここでは一般的な文化活動について、項目ごとに要約してのべることにしよう。

(1)エス文「OOMOTO」による宗教的交流 大本の教典や教書、さらにおもな著述から主として、「一つの神、一つの世界」を主張したものをえらんでエス訳し、また歴代教主の芸術作品をとおして芸術と宗教の関係を説き、人類人主義(世界同胞主義)の普及・実現につとめてきたが、その一斑はつぎのとおりである。出口聖師著『霊の礎』を三回にわたって連載し、大本がその神霊観の一端を知らせてからは、心霊主義者の読者や団体から、心霊主義に関する原稿がよせられるようになり、とくにブラジルの心霊主義者と、エスペラントによる文書交換が緊密となった。なかでもA・カルデク編纂の『精霊の書』出版百年記念の記事や、カルデクの伝記などが「OOMOTO」誌に掲載され、そのことがブラジルの「レフォルマドル」誌やメキシコの「ヴォル・インフォルマディバ」誌にも宣伝されて、ひろくその存在が紹介された。またブラジルのエスペランチスト、P・C・ネートがみずからの霊能を利用して、霊界からのいろいろなエスペラント詩を書き、二ヵ年にわたって寄稿してきた。その他の宗教関係の記事としては、大本と提携関係にあるマルチヌス学会、ブルガリアの白色連盟、世界紅卍字会の紹介記事や、それらからよせられた記事のほか、「印度の宗教」、その他の宗教記事がいろいろとりあつかわれた。

(2)平和活動への寄与 エスペラント運動の終局の目標が、人類の幸福と世界の平和である以上、「OOMOTO」がおおくの頁をさいて、平和思想の普及と平和運動の促進につとめたことはいうまでもない。一九五〇(昭和二五)年の復刊第一号からは、六回にわたって「世界憲法シカゴ案」をエス訳して紹介したのをはじめとして、出口人類愛善会会長の世界憲法制定会議への参加、三回にわたる世界連邦アジア会議、世界連邦都市宣言運動など世界連邦運動に関する記事、原水爆禁止世界大会や被害状況など原水爆禁止運動に関する報道、あるいは宗教世界会議に関する記事など、大本ならびに日本でおこなわれたおおくの平和活動が詳細に報道された。これらの記事は、オランダのエスペラント綜合雑誌「ラ・プラクティーコ」など、外のエスペラント雑誌にも転載されておおきな反響をよび、平和活動の輸を世界的にひろげ、各国の平和関係や平和活動家の協力関係に寄与した。

(3)日本文化と外の紹介 とくにシリーズものとして連載でとりあつかったのは、宇野三吾(四耕会主宰、前衛陶芸家)の特別寄稿による「日本の美」の紹介で、これは日本の起源から現代にいたる歴史的な変遷から、各時代ごとの文化的特徴を紹介したものである。中村陽宇は、日本の文化を外に紹介し、あわせて来日するエスペランチストへの便宜と、日本のエスペランチストたちの翻訳上の参考のために、「日本小百科事典」を逐次誌上に発表し、れは後に単行本としてコスモ社から出版された。二、三年間連載として発表されたものには「郷土人形」「日本の仏像」「日本の新しい切手」などがあり、かなりまとまった文化紹介記事としては、「日本における宗教の問題」「日本における秦人の由来」「日本書道」「ローマ字の問題」「アイヌの言語」「日本語化したポルトガル語」「親和体道」「日本建築における禅の影響」などがある。文学の紹介としては、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」「籔の中」「お銀」、夏目漱石の「吾輩は猫である」(一部)、森鴎外の「高瀬舟」「寒山拾得」、深沢七郎の「姥捨山」(楢山節考)などで、これは中村の翻訳によったものである。
 その他日本のエスペランチストの寄稿による、日本現代詩や俳句の訳などがあり、専門にわたるものとしては、群馬大学の堀正一教授(自然科学)からよせられた「日本の烏」「日本の食虫植物」などがある。健康問題としては、「自然療法」「西医学」の紹介、「タバコの弊害」「健康について」などの寄稿もあり、たまに「原子科学と遺伝」などの科学や、「知識の一般論理」といった式のものもある。さらに外のものとしては、「イスラエルの紹介」「ニュージーランドの紹介」「オランダの築堤」など地理的な記事もあつかわれた。投稿として最もおおいのは、エスペラントの原作詩や翻訳詩、また平和思想の記事などである。

(4)エスペラントの諸問題 中村陽宇がエスペラント学士院(Akademio de Esperanto)の一員であり、言語上の諸問題に長じているところがら、エスペラントの表現上・文法上の問題についての有意義な論文を発表して話題を世界のエスペラント界に提供した。この方面の、世界の読者からの投稿もおおく、エスペラントの発展に寄与するところがおおきかった。

(5)機関誌外の文書活動 エス文「OOMOTO」に掲載された文化記事のなかから、時おりおもしろいものを、「おほもと」誌や「人類愛善新聞」のために日本語訳をして紹介したり、「人類愛善新聞」にたえずエスペラント関係の文化記事を提供するために、「ラ・プラクティーコ」誌を毎月の航空便でとりよせ、興味ある読みものをつぎつぎに紹介した。その他、エスペラント訳のぼうだいな著書、A・カルデク編纂『精霊の書』(A5判五〇〇頁)のうち霊界に関する部分(三〇〇頁)を、「おほもと」と「人類愛善新聞」に三ヵ年にわたり翻訳紹介した。この書は日本ではあまり知られていなかっただけに反響もおおきかった。世界の数おおい読者のなかには、日本についての観光案内書、スライド、原爆に関する資料などをもとめる依頼状や、それらに関する調査を依頼してくるものかおおくなり、外宣伝部やエスペラント普及会では、つとめてそれらの求めに応じて積極的な通信活動をつづけている。

〈その他〉 本部から外へ派遣された人々が、民間文化使節として活動した面をみのがすことはできないが(四章二節)、そのほかに文化交流の一助として、一九五九(昭和三四)年一二月から毎年、カレンダーを外におくっている。これは全国の信徒からカレンダーの寄贈をうけ、世界の有力なエスペラント団体や、大本と協力関係にあるエスペランチストたち約四〇ヵ所へ寄贈しているもので、日本の文化や自然・風俗などのうつくしさが、すぐれた印刷技術をとおして紹介され、好評をえている。

 すでにのべてきたように、大本をおとずれてくる外国のエスペランチストはあとをたたないが、これらの人々とは、人種・宗教・思想の如何にかかわらず、ひとしく同志としての交流につとめている。旅行や見学の斡旋・案内、研究活動などにも協力し、他のエスペラント団体との連絡などの労もとって、世界のエスペランチストの交流をたすけ、友好の輪の拡大とエスペラント界の発展に努力している。

〔写真〕
○大本は日本エスペラント界で指導的役割をはたしている 宣伝使として活躍するウースター(右)とコックス 和歌山 新宮市役所 p1275
外で発行されているエスペラント記念切手 ハンガリー ポーランド オーストリア ブルガリア ブルガリア オーストリア ハンガリー ブラジル ソビエト連邦 ユーゴスラビア ブルガリア p1276-1278
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