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文献名1大本史料集成 2 >第1部 明治・大正期の運動
文献名2第1章 出口王仁三郎関係文書よみ(新仮名遣い)
文献名3随筆『神霊界』大正9年9月21日号掲載「的外れ」よみ(新仮名遣い)
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ページ99 目次メモ
OBC B195502c110717
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本文    的外れ
 日本紀の六合の内昼夜を弁ぜずとの御本文は恰も現代の世態を予示されたものである。二十世紀人は文明開化と乎謂つて大変に誇つて居るけれども、精神界の暗黒にして盲目者の多数なのには驚かざるを得ないのである。去月十九日王仁は少しく身体に異状の箇所が在つて有馬の温泉へ浴湯に行つて序に同地の別荘に滞在せる憲政会の院外総務なる片岡直温氏に面会し、皇道大本の主義宣伝を試みた。同邸には京都の名士江羅直三郎大阪の岸田勉氏が来合せて居られたを幸ひ皇道大本の見地より現代の政治、教育、宗教、経済及び言霊学等に附ひて根本的略解を試み、幸に諸氏の諒解を得て帰綾する事となつた所が、同地の官憲は何んと思つたもの乎、王仁と片岡氏との会見を政治的意味の会見と疑つたらしく一時に大変な狼狽で在つたらしい。或る新聞紙は嘘八百を並べて此事を書き立てて居るかと思ヘば、又一方の新聞では皇道大本は大正日々新聞を経営して、政府と握手為て居るとか大本教と政友内閣との題下に天理教を公認した政友内閣は百万円の運動費を大本教から支出させて独立を許可するだろうと乎。大本教と原内閣の情意投合だとか所在憶測を逞ふして誠らしく書き立てて居るのを見ると実に可笑しくて堪らないのである。皇道大本は皇国固有の国教を宣伝する聖なる団体であつて、政党以外宗教以外に卓立したる真の国民教育機関である。何を苦んで憲政会と握手する必要があるか。何の為に政友会と情意投合の必要を感ずる乎、憶測も好い加減に為ておけと言ひたくなるのである。
 皇道大本の宣伝機関として大正日々を経営するのは我等の主張たる敬神尊皇報国の大義を今日の紛乱せる思想界に向つて教示し以て国民の指導に資せむとするより外に何も意義は無いのである故に、政党政派に向つて常に不偏不党であつて正を正とし邪を邪として論議する迄である。
 現代の誤れる政治や教育や宗教や経済学や哲学や凡てに向つて活生命を与ふる神助の大団結である。要するに大本の経綸は神示の儘に遂行するのみで在るから、軽薄なる記者学者の容喙すべき範囲のものでは無いのである。
 都鄙の各新聞紙や雑誌に出口派と浅野派とが、大本には両立して居つて相互に新旧思想の懸隔より嫉視反目して居るとか何んとか出鱈目を書き並べて数十万の読者を誑惑して居るが憶測も爰に到つて極まれりと言ふべきである。王仁も浅野氏も同じ大本大神の至道に一身を捧ぐるものである以上、一点の反目も嫉視も誤解も在るベき道理が無い。何れも大本を嫉視誤解せる斉東野人の世迷言で在る。其世迷言を堂々たる新聞や雑誌が真面目くさつて貴重な紙面を賑はして居るのは的外れも茲に到つて寧ろ気の毒と云ふの外は無いのである。
 世間一般の人々の考では皇道大本の発展は浅野総裁の大本で在る。無学者の出口は単に傀儡に過ぎない。皇道大本から浅野氏と出口の長髪とを除いたら王仁三郎は何んにも無い、彼等は生来の低脳児だと言つて居る。成程世評の如く王仁は低脳児には相違ない。併し神様は阿房に成れと平素教へられて居る。王仁は神勅を奉じて層一層現代人より低脳児視されん事を望んで日夜阿房の修業に余念ないのである。又た或る識者は皇道大本の今日あるは一は神徳の然らしむる所とは言へ浅野総裁の力大に与つて功あり、併し今日茲まで大本を天下に宣伝し立派にしたのは浅野氏であるが、今後発展させぬのも亦浅野氏であると評する人があるさうだ。成る程是には一分の真理が在ると謂つて居る人もまた在るさうだ。
 是も或は一種の的外れであると思ふ。
 的外れの最大なるものは皇道大本経営の大正日々新聞で在ろう。現在の大本の勢力では到底大新聞の経営は不可能で在ろうと高を括つて居つた各地の新聞雑誌が経済界沈滞の今日大本の手に依つて突如として実現した事である。万一発行するに為ても御神諭の宣伝で「世の立替が在るぞよ」を並べ立てるだろうと冷評して居た新聞や雑誌が、敬神尊皇愛国の全使命を負へる大本が第一に現代新聞紙界の立替立直しを以て満天下に雄飛せんとするの計画を見ては実に自分ながら其的外れの余りに大なりしに驚くで在ろう。一政党一宗派の宣伝機関紙の如く思つて居た操觚界(注 文筆に従事する人の社会。新聞・雑誌の記者・編集者や評論家・著述家などの社会。ジャーナリズム)の連中は政党宗派に卓立して天地の大道に基き世界人類の指導に任ずるてふ大抱負に対して大々的外れたりしに驚くで在ろう。皇道大本は至誠一貫皇道の神髄を宣伝する聖なる神団で在るから断乎として資本家に媚びず衆俗に阿らず権勢に諂はず真個社会の木鐸として現代新聞紙の模範たる大正日々の計画は世間の億測の裏を掻く事甚大にして是また的外れの一つで在ろう。政治、教育、宗教、実業、外交、国防其他一切に関し活生命を与へ且つそれ等の出来事に就ては報道的確を旨とし天地の縮図たるの実を挙げ以て皇国の使命を明かにし現代の謬れる思想界を指導開発し無明の暗を照破し時に宇宙の玄妙なる神機を漏らし世界二十億の人類に向つて一大警告を与へんとするのである。亦た間断なく社会の事相に対して霊的観察を下だし大本独特の批評眼を以て人心趨向の針路を明かにし彼の社会に害毒を流布しつつ在る新聞雑誌記事の如く挑発捏造誇張の筆を捨て善良なる家庭の好伴侶たる可き新聞を発行する事其他の諸般の出来事に関して至誠至実の報道に任ずる事等は一般人の意想外に出でし事実にして、一部反対論者の見解の浅薄軽佻にして大々的外れなる事を悟るで在ろうと思ふ。
「妖言者〔中村〕古峡は容れられず、大本教で一息し」と云ふ川柳が作られたさうだ。彼れの的外れ記事を見ると却つて憐れな感じがする大本で鎮魂を受けたと言つて居るが、僅かに二三十分間幽斎場を傍観して早々逃げ帰り、反対者の無根的記事や道聴途説を唯一の楯として盲目的攻撃を羅列し変態心理とか云ふ雑誌を売り付ける為の道具に使つて居るに過ぎない「大本教の解剖」とか云ふ単行本を発売して世俗を迷はす妖言者である。其他友清だとか狩野だとかのデモ文士の世迷言を真に受けて居る其稚気は真に気の毒な次第である。学者の的外れとは古峡氏一派の盲目者の行動で在ろう。
(「神霊界」大正九年九月二十一日号)
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