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文献名1霊界物語 第1巻 霊主体従 子の巻
文献名2第3篇 天地の剖判よみ(新仮名遣い)てんちのぼうはん
文献名3第20章 日地月の発生〔20〕よみ(新仮名遣い)にっちげつのはっせい
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ盲目の神使に迎えられて地の高天原に着くと、大地の主宰神である国常立大神と、稚姫君命が現れた。自分はこの両神から天眼鏡を賜って、神界探検の命を拝受したのである。眼前の光景が変じて、すばらしく高い山がそびえ立ち、山にはケーブルカーのようなものが架かっていた。山に登ろうと踏み込むと、自分の体は何物かに引き上げられるようにすうっと昇っていった。これは仏教で言うところの須弥仙山であり、宇宙の中心に無辺の高さで立っているのだが、霊界の山であって物質的な山ではない。自分も、霊で登ったのである。須弥仙山の頂上に立って、天眼鏡で八方を眺めた。すると、茫々たる宇宙の混沌の中に、ひとつの丸い塊ができるのが見えた。鞠のような形で、周辺には泥水が漂っている。みるみるその丸い塊は膨大になり、宇宙全体に広がるかと思われるほどであった。眼も届かないほどの広がりに達すると、球形の真ん中に鮮やかな金色をしたひとつの円柱が立っていた。円柱はしばらくすると、自然に左旋運動を始めた。周辺の泥は、円柱の回転につれて渦巻きを描いた。渦巻きは次第に外側へと大きな輪に広がっていった。はじめは直立して緩やかに回転していた円柱は、その速度が加わって行くにつれて傾斜していき、目にもとまらない速さで回転し始めた。すると大きな丸い球の中から、暗黒色の小さな塊が、振り放たれたようにポツポツと飛び出して、宇宙全体に散乱した。それは、無数の光のない黒い星となって、あるものは近く、あるものは遠く位置して、左に旋回しているように見える。後方に太陽が輝き始めるとともに、星たちはいっせいに輝き始めた。一方、金色の円柱は竜体に変化した。そして、丸い球体の大地の上を東西南北に馳せめぐり始めた。すると竜体の腹、口、そして全身から、大小無数の竜体が生まれ出た。金色の竜体と、それから生まれた種々の色彩を持った大小無数の竜体は、球の地上の各所を泳ぎ始めた。もっとも大きな竜体の泳ぐ波動で、泥の部分は次第に固くなり始め、水の部分は希薄となり、水蒸気が昇っていった。竜体が尾を振り回すごとに、泥に波の形ができ、大きな竜体は大山脈を、中小の竜体はそれぞれ相応の大きさの山脈が形造られた。また低いところに水が集まり、自然に海も出来てきた。このもっとも大いなる御竜体を大国常立命と称え奉ることを知った。宇宙はそのとき、朧月夜の少し暗い状態であったが、海原の真ん中に忽然として銀色の柱が突出してきた。銀の柱は右回りに旋回し、柱の各所からさまざまな種が飛び散って山野河海のいたるところに撒き散らされた。しかしまだこのときは、生き物の類は一切発生していない。銀の柱がたちまち倒れたと思う見る間に、銀色の大きな竜体に変じ、海上を進み始めた。この銀色の竜神が、坤金神と申し上げるのである。金の竜体である国祖大国常立命と、坤金神は双方から顔を向き合わせて何事かをしめし合わされた様子であった。金色の竜体は左へ、銀色の竜体は右へ旋回し始めると、地上は恐ろしい音響を発して振動し、大地はその振動によって非常な光輝を発射してきた。このとき、金色の竜体の口からは、大きな赤い色の玉が大音響とともに飛び出して、天に昇って太陽となった。銀色の竜体は口から霧のような清水を噴出し、水は天地の間にわたした虹の橋のような形になって、その上を白色の球体が上っていく。この白色の球体が太陰(月)となって、虹のような尾を垂れて地上の水を吸い上げた。すると地上の水はその容量を減じた。金竜が天に向かって息吹を放つと、その形は虹のようになった。すると太陽はにわかに光が強くなり、熱を地上に放射し始めた。水が引いてくると、柔らかい山野は次第に固まり、銀竜がまいた種が芽を出してきた。一番には山に松が生え、原野に竹が生え、あちこちには梅が生え始めた。ついでその他の木々が生じてきた。山々はにわかに青々として美しい景色を呈してきた。地上に樹木が青々と生え始めると、今まで赤褐色であった天は、青く藍色に澄み渡ってきた。そして、にごって黄色じみていた海水も、天の色を映すように青くなってきた。地上が造られると、元祖の神様も竜体である必要はなくなり、荘厳尊貴な人間の姿に変化された。これは肉体を持った人間でなく、霊体のお姿である。このとき太陽の世界に伊邪那岐命が霊体の人体姿として現れた。伊邪那岐命は天に昇って撞の大神となり、天上の主宰神となりたもうた。白色の竜体から発生された一番力のある竜神は、男神として現れ給うた。容貌うるわしく、色白く、黒髪は地上に引くほど長く垂れ、髭は腹まで伸び、大英雄の素質を備えていた。この男神を素盞嗚大神と申し上げる。素盞嗚大神は白い光を発すると、天に昇って月界へとお上りになった。これを月界の主宰神で月夜見尊と申し上げるのである。大国常立命は、太陽と太陰の主宰神が決まったので、ご自身は地上の神界を主宰したまうことになった。須佐之男大神は、地上物質界の主宰となった。
主な人物 舞台 口述日1921(大正10)年10月20日(旧09月20日) 口述場所 筆録者谷口正治 校正日 校正場所 初版発行日1921(大正10)年12月30日 愛善世界社版115頁 八幡書店版第1輯 87頁 修補版 校定版115頁 普及版60頁 初版 ページ備考
OBC rm0120
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本文  盲目の神使に迎へられて、自分は地の高天原へたどりついたが、自分の眼の前には、何時のまにか、大地の主宰神にまします国常立大神と、稚姫君命が出御遊ばしたまうた。自分は仰せのまにまにこの両神より、貴重なる天眼鏡を賜はり、いよいよ神界を探険すべき大命を拝受したのである。
 忽ち眼前の光景は見るみる変じて、すばらしい高い山が、雲表に聳えたつてゐる。その山には索線車のやうなものが架つてゐた。自分は登らうかと思つて、一歩麓の山路に足を踏みこむと、不思議や、五体は何者かに引上げらるるやうな心持に、直立したままスウと昇騰してゆく。
 これこそ仏者のいはゆる須弥仙山で、宇宙の中心に無辺の高さをもつて屹立してゐる。それは決して、肉眼にて見うる種類の、現実的の山ではなくして、全く霊界の山であるから、自分とても霊で上つたので、決して現体で上つたのではない。
 自分は須弥仙山の頂上に立つて、大神より賜はつた天眼鏡を取り出して、八方を眺めはじめた。すると茫々たる宇宙の渾沌たる中に、どこともなしに一つの球い凝塊ができるのが見える。
 それは丁度毬のやうな形で、周辺には一杯に泥水が漂うてゐる。見るまにその球い凝塊は膨大して、宇宙全体に拡がるかと思はれた。やがて眼もとどかぬ拡がりに到達したが、球形の真中には、鮮かな金色をした一つの円柱が立つてゐた。
 円柱はしばらくすると、自然に左旋運動をはじめる。周辺に漂ふ泥は、円柱の回転につれて渦巻を描いてゐた。その渦巻は次第に外周へ向けて、大きな輪が拡がつていつた。はじめは緩やかに直立して回転してゐた円柱は、その速度を加へきたるにつれ、次第に傾斜の度を増しながら、視角に触れぬやうな速さで、回転しはじめた。
 すると、大きな円い球の中より、暗黒色の小塊体が振り放たるるやうにポツポツと飛びだして、宇宙全体に散乱する。観ればそれが無数の光のない黒い星辰と化つて、或ひは近く、或ひは遠く位置を占めて左旋するやうに見える。後方に太陽が輝きはじめるとともに、それらの諸星は皆一斉に輝きだした。
 その金の円柱は、たちまち竜体と変化して、その球い大地の上を東西南北に馳せめぐりはじめた。さうしてその竜体の腹から、口から、また全身からも、大小無数の竜体が生れいでた。
 金色の竜体と、それから生れいでた種々の色彩をもつた大小無数の竜体は、地上の各所を泳ぎはじめた。もつとも大きな竜体の泳ぐ波動で、泥の部分は次第に固くなりはじめ、水の部分は稀薄となり、しかして水蒸気は昇騰する。そのとき竜体が尾を振り廻すごとに、その泥に波の形ができる。もつとも大きな竜体の通つた所は大山脈が形造られ、中小種々の竜体の通つた所は、またそれ相応の山脈が形造られた。低き所には水が集り、かくして海もまた自然にできることになつた。この最も大いなる御竜体を、大国常立命と称へ奉ることを自分は知つた。
 宇宙はその時、朧月夜の少し暗い加減のやうな状態であつたが、海原の真中と思はるる所に、忽然として銀色の柱が突出してきた。その高さは非常に高い。それが忽ち右旋りに回転をはじめた。その旋回につれて柱の各所から種々の種物が飛び散るやうに現はれて、山野河海一切のところに撒き散らされた。しかしまだその時は人類は勿論、草木、禽獣、虫魚の類は何物も発生してはゐなかつた。
 たちまち銀の柱が横様に倒れたと見るまに、銀色の大きな竜体に変じてゐる。その竜体は海上を西から東へと、泳いで進みだした。この銀色の竜神が坤金神と申すのである。
 また東からは国祖大国常立命が、金色の大きな竜体を現じて、固まりかけた地上を馳せてこられる。両つの御竜体は、雙方より顔を向き合はして、何ごとかを諜しあはされたやうな様子である。しばらくの後金色の竜体は左へ旋回しはじめ、銀色の竜体はまた右へ旋回し始められた。そのため地上は恐ろしい音響を発して震動し、大地はその震動によつて、非常な光輝を発射してきた。
 このとき金色の竜体の口からは、大なる赤き色の玉が大音響と共に飛びだして、まもなく天へ騰つて太陽となつた。銀色の竜体はと見れば、口から霧のやうな清水を噴きだし、間もなく水は天地の間にわたした虹の橋のやうな形になつて、その上を白色の球体が騰つてゆく。このとき白色の球体は太陰となり、虹のやうな尾を垂れて、地上の水を吸ひあげる。地上の水は見るまに、次第にその容量を減じてくる。
 金竜は天に向つて息吹を放つ。その形もまた虹の橋をかけたやうに見えてゐる。すると太陽はにはかに光を強くし、熱を地上に放射しはじめた。
 水は漸く減いてきたが、山野は搗たての団子か餅のやうに柔かいものであつた。それも次第に固まつてくると、前に播かれた種は、そろそろ芽を出しはじめる。一番に山には松が生え、原野には竹が生え、また彼方こなたに梅が生えだした。
 次いで杉、桧、槙などいふ木が、山や原野のところどころに生じた。つぎに一切の種物は芽を吹き、今までまるで土塊で作つた炮烙をふせたやうな山が、にはかに青々として、美しい景色を呈してくる。
 地上が青々と樹木が生え始めるとともに、今まで濁つて赤褐色であつた天は、青く藍色に澄みわたつてきた。さうして濁りを帯びて黄ずんでゐた海原の水は、天の色を映すかのやうに青くなつてきた。
 地上がかうして造られてしまふと、元祖の神様も、もう御竜体をお有ちになる必要がなくなられたわけである。それで金の竜体から発生せられた、大きな剣膚の厳めしい角の多い一種の竜神は、人体化して、荘厳尊貴にして立派な人間の姿に変化せられた。これはまだ本当の現体の人間姿ではなくして、霊体の人間姿であつた。
 このとき、太陽の世界にては、伊邪那岐命がまた霊体の人体姿と現ぜられて、その神をさし招かれる。そこで荘厳尊貴なる、かの立派な大神は、天に上つて撞の大神とおなり遊ばし、天上の主宰神となりたまうた。
 白色の竜体から発生された一番力ある竜神は、また人格化して男神と現はれたまうた。この神は非常に容貌美はしく、色白くして大英雄の素質を備へてをられた。その黒い頭髪は、地上に引くほど長く垂れ、髯は腹まで伸びてゐる。この男神を素盞嗚大神と申し上げる。
 自分はその男神の神々しい容姿に打たれて眺めてゐると、その御身体から真白の光が現はれて、天に冲して月界へお上りになつてしまつた。これを月界の主宰神で月夜見尊と申し上げるのである。そこで大国常立命は、太陽、太陰の主宰神が決つたので、御自身は地上の神界を御主宰したまふことになり、須佐之男大神は、地上物質界の主宰となり給うたのである。
(大正一〇・一〇・二〇 旧九・二〇 谷口正治録)
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