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文献名1霊界物語 第1巻 霊主体従 子の巻
文献名2第5篇 御玉の争奪よみ(新仮名遣い)みたまのそうだつ
文献名3第48章 鬼熊の終焉〔48〕よみ(新仮名遣い)おにくまのしゅうえん
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2019-07-07 18:39:13
あらすじエデン城を奪取した鬼熊夫婦は、竜宮城の裏口からひそかに潜入した。そして、今度は病に伏せっている大八洲彦命を二人で襲撃した。鬼熊夫婦が大八洲彦命の籠もる部屋を打ち破ろうとしているとき、竜宮城の諸神司が駆けつけて、二人を取り押さえた。そこへ竹熊が現れて、鬼熊に鉄槌を打ち下した。また、真澄姫と竜代姫は、鬼熊を茨の鞭で打ちすえた。大八洲彦命は驚いて病床より立ち上がって部屋を出ると、この惨状に出くわした。そして怒って、鬼熊を打った無法者は誰だ、と詰問した。鬼熊は自分を打った者が竹熊だとはわからなかったので、竜世姫、高杉別、虎彦の名を挙げたが、事件の目撃者である小島別が、竹熊の仕業であると証言した。稚姫君命はそれを聞くと怒って、竹熊を根の国底の国に下そうとした。大八洲彦命は、このような不祥事が生じたのも、自分の不注意のせいであるので、代わりに自分を根底の国に落とすよう、涙ながらに嘆願した。稚姫君命は大八洲彦命の真心に感じ、この場はお咎めなしとした。しかし鬼熊はこの負傷が原因で落命してしまった。鬼姫は竹熊の仕打ちを恨んで、武熊別と組んで弔い合戦を計画していた。また、鬼熊の怨霊は凝って、ウラル山の黒竜となった。
主な人物 舞台 口述日1921(大正10)年10月26日(旧09月26日) 口述場所 筆録者外山豊二 校正日 校正場所 初版発行日1921(大正10)年12月30日 愛善世界社版254頁 八幡書店版第1輯 136頁 修補版 校定版254頁 普及版131頁 初版 ページ備考
OBC rm0148
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本文  ここに鬼熊はエデンの城塞を奪取し、牛熊、牛姫をして数多の魔軍を統べて之を守らしめ、鬼熊、鬼姫のふたりは竜宮城の裏門より潜かに忍び入つた。鬼熊は巨大なる鉄棒を提げ、鬼姫は都牟苅の太刀を懐に秘め、奥殿深く進みいり、大音声に叫んで曰く、
『鬼熊、鬼姫これに在り、大八洲彦命は何処に在るぞ、見参せむ』
とますます奥深く獅子奮迅の勢をもつて、ふたりは襲ひいつた。
 このとき大八洲彦命は病に臥して、戸を堅く閉鎖し差籠もつてをられた。鬼熊、鬼姫は満身の力をこめて、その室の扉を叩き破らむとした。その声に驚いて馳集まりしは竜世姫、高杉別であつた。たちまち彼我のあひだに大格闘がはじまつた。高杉別は今や鬼熊のために亡ぼされむとする時、小島別駈来つて、忠臣蔵の加古川本蔵が塩谷判官を抱止めたやうに背後より無手と組みついた。他の神司は鬼熊の手や足に組みついた。鬼熊は進退谷まつて、鬼姫の救けを叫んだ。鬼姫は鬼熊を救はむとして走りゆかむとするを、ここに菊姫現はれて後より八尋縄を首に打ちかけ仰向けに倒した。あまたの女性は群がりたかつて鬼姫を縛しあげた。時しも竹熊は中殿より現はれ来りて、進退谷まり身動きのままならぬ鬼熊の面上目がけて、鉄鎚を打下した。血は流れて泉のごとく、惨状目もあてられぬ有様である。かかるところへ現はれ出でたる真澄姫、竜世姫は、日ごろの鬱憤を晴らし悪心を懲すは今この時なりと、女性の浅果敢にも弱りきつたる鬼熊を荊の鞭にてやみくもに乱打打擲する。一同の猛り狂ひ叫ぶ声は四辺に洪水のごとく響きわたる。
 病床にありし大八洲彦命は、スワこそ一大事勃発せりと病の床をはね起き、現場に馳着け、小島別、高杉別を宥め、かつ鬼熊の負傷を懇切に見舞ふた。まことに智仁勇兼備の神将である。
 稚姫君命は沓島の神業を了へ、二柱の従臣と共に帰城され、この場の光景を眺めて大いに怒らせたまひ、眉をひそめて、
『鬼熊を討ちし無法のものはたれぞ』
と色をなして詰問された。このとき鬼熊は狼狽のあまり、その下手人の誰なるかを知らなかつた。されど彼は邪推を廻らし、
『わが面体を打ちしは確に竜世姫、高杉別、虎彦ならむ』
と血泥の物凄き顔を振りたてて奏上した。小島別は鬼熊の言葉を遮り、
『否然らず、小臣はその現場を目撃せる証神なり。鉄棒をもつて討ちしことは竹熊の所為なり』
と、言葉に力をこめて言明した。
 稚姫君命は竹熊に向ひ、
『汝の行動はなはだ暴逆無道なり、妾はいまだ心底より汝が改心の実証を認むる能はず。今はもはや是非なし、神界の規定にしたがひ速に根の国底の国に降るべし』
と厳命された。竹熊は首を左右に振り、
『否々、下手人はわれに非ず、高杉別以下の所為なり』
と強弁した。小島別以下は現場の実状を目撃せるをもつて、あくまで竹熊の所為なりと主張した。
 大八洲彦命は、
『大神の神業に出嶋されし不在中にかくのごとく不祥事を惹起せしめたるは、全く吾不注意の罪なり。何とぞ吾を根の国、底の国へ追放りて竹熊の罪を赦したまへ』
と涙とともに言上された。
 稚姫君命は大八洲彦命の慈愛に厚き真心に感じ、諸神にむかつて今後を戒め、この場は事無く事済みとなつた。鬼熊はこの負傷が原因となり、運命尽きて遂に落命するにいたつた。妻の鬼姫は竹熊の非道を怒り、仇を報ぜむとし、武熊別とともに弔ひ合戦を計画した。しかして鬼熊は怨霊凝つて、終にウラル山の黒竜となつた。
(大正一〇・一〇・二六 旧九・二六 外山豊二録)
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