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文献名1霊界物語 第2巻 霊主体従 丑の巻
文献名2第2篇 善悪正邪よみ(新仮名遣い)ぜんあくせいじゃ
文献名3第10章 タコマ山の祭典 その二〔60〕よみ(新仮名遣い)たこまやまのさいてん その二
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ竜宮城の言霊別命の従神・田野姫は、表面忠実に働き、竜宮城の内事に通じており、発言力があった。しかし実は田野姫は、国照姫の間者だったのである。天使・大八洲彦命は、言霊別命の軍勢が神命を奉じてタコマ山で祭典を行ったことに関して、言霊別命が帰城してから、竜宮城でも祭典を行うように、と命令した。田野姫は大八洲彦命の前に進み出て、言霊別命がタコマ山で祭典を行うのと同時刻に、竜宮城でも祭典を行うのが双方一致の真理にかなう、と進言した。大八洲彦命は田野姫の案を稚桜姫命に伺うと、稚桜姫命は良案であるとして賛成した。祭典の準備が行われている最中、田野姫は毒鳥の羽を膳部の羹にいちいち浸して回っていた。この様子を怪しんだ神島彦は、芳子姫を呼んで、羹の毒味をさせた。たちまち芳子姫は黒血を吐いて倒れ、苦しみ始めた。芳子姫の苦悶の原因がわからずに右往左往する諸神の前に、言霊別命が帰城すると、毒の羹の椀を取って庭木に注ぎかけた。すると、みるみる草木は枯死してしまった。一同は、膳部の羹に毒が盛られていたことをようやくさとり、田野姫の行方を追ったが、早くも田野姫は姿をくらました後であった。タコマ山の宴で言霊別命の身代わりに毒を飲んだ時野姫はようやく病気回復し、言霊別命軍とともに帰還してきた。また、神国別命が神前に祝詞を奏上して祈願すると、時野姫、言霊別命、芳子姫の病状はたちまち全快した。
主な人物 舞台 口述日1921(大正10)年10月29日(旧09月29日) 口述場所 筆録者外山豊二 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年1月27日 愛善世界社版51頁 八幡書店版第1輯 176頁 修補版 校定版52頁 普及版25頁 初版 ページ備考
OBC rm0210
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本文  竜宮城には言霊別命の侍臣に田野姫といふのがあつた。田野姫は表面忠実にたち働き、つねに言霊別命の身の廻り一切の世話をしてゐた。田野姫は実は高虎姫の偽名国照姫の探女として入り込んでゐたのである。
 田野姫は竜宮城の内事に関し、非常な信任と勢力があつた。ここに田野姫の発案によつてタコマ山祭典の祝祭を行ふことになつた。天使大八洲彦命は、言霊別命の帰城の後に祝祭を執行せよと命ぜられた。そのとき田野姫は命の前に進みいでて、顔色を和げ甘言追従いたらざるなく、
『諺にも善は急げといふことあり、タコマ山の祭典の時間を考へ、同時刻に祭事を行ふには双方一致の真理に適ふべし』
と言辞も滑らかに奏上した。
 大八洲彦命はまづ大神に奏上して、その上にて決せむと座をたち奥にいり、稚桜姫命に伺はれた。命は嬉々として直ちにこれを許したまうた。一方田野姫は竜宮城の諸神将にむかつて、一時も早く祝宴を開くべきことの可なるを、言葉たくみに進言した。上下一致の賛成に、城内はにはかに色めきたちて祝祭の準備に着手し、膳部の献立はすべて田野姫が監督することに一決し、神前の祭典は荘厳に開かれ、祭典をはつて諸神司の談話会に移り、ついで直会の宴を開く順序となつた。
 梅若彦、正照彦は上座に立ちて言霊別命の功績を賞めたたへ、つぎに田野姫の斡旋努力を激賞した。つぎに梅若彦も双方一時の祭典については、田野姫の斡旋努力おほいに功ありと感謝した。城内は神国別命をはじめ一同の神司手を拍つて賛同した。そのまに田野姫は鴆の羽を取だし、膳部の羹に一々これを浸してゐたのである。様子をうかがひし神島彦は芳子姫に命じ、その羹を呑み試さしめた。たちまち芳子姫は黒血を吐いて七転八倒苦悶しはじめた。諸神司は驚き水よ薬よと騒いだ。芳子姫は羹を指さして、自分の口を苦しきうちに押さへて見せた。神司は芳子姫の心を知らず、羹を要求するものと早合点し、膳部の羹を取りて口を捻開け、無理に飲ました。芳子姫の苦しみはますます激烈になつてきた。そこへ言霊別命は生命からがら遁げ帰つてこられた。しかして自分の口を押さへて、その羹を用心せよとの意を示された。諸神司は羹を要求したまふものと信じて、恭しく机に之をのせて献上した。
 言霊別命はその羹を手にとるやいなや、庭園の草木に注ぎかけられた。見るみる草木は白煙を発し枯死してしまつた。ここに諸神司ははじめて気がつき、田野姫の悪逆無道の所為たることを悟り、これを捕へむとした。田野姫は早くも風をくらつて姿をどこかに隠してしまつたのである。
 そこへ時野姫はやうやく病気恢復し、宮比彦以下の諸神司とともに、鼇に尻を吸はれたる如き恍惚けた顔つきして帰つてきた。一同はアフンとして、開いた口が塞まらぬばかりであつた。注意すべきは実に飲食物である。
 神国別命は驚いてただちに神前に祝詞を奏上して、大神に祈願しをはるとともに、言霊別命、時野姫および芳子姫の病気は、たちまち拭ふがごとく全快した。
(大正一〇・一〇・二九 旧九・二九 外山豊二録)
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