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文献名1霊界物語 第2巻 霊主体従 丑の巻
文献名2第7篇 天地の大道よみ(新仮名遣い)てんちのだいどう
文献名3第49章 猫の眼の玉〔99〕よみ(新仮名遣い)ねこのめのたま
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ常世姫の雄たけびによって世界中が戦乱の巷と化してしまった。これには夫の八王大神もなすすべが無く、困惑してしまった。そのとき、ふと東北の天に平和の女神が幾柱も現れて舞い遊ぶ光景が見えた。そこは地の高天原であった。八王大神は高尾別と名を偽って地の高天原を訪ね、言霊別命に面会した。命はすぐに、邪神であることを見抜いて審神すると、八王大神であることを白状した。言霊別命は八王大神を許し諭し、八王大神は改悛の情を表した。神国別命が教導にあたり、八王大神の従者たちも国治立命の神律を奉じることとなった。この旨を国治立命、国直姫命に進言すると、改心すれば元の善神であるから、この神を竜宮城の総轄とし、常世姫を改心させよ、とのことであった。高尾別(=八王大神)は言霊別命の上位につき、神国別命らを伴って意気揚々と常世城に引き揚げた。常世姫を改心させようというのである。常世の国は常世姫の荒びによって、惨憺たる光景を現していた。高尾別(=八王大神)はまず、自らが仕える盤古大神の館に赴いて、主君に国治立命の律法のほか、天下を治める神策がないことを奏上した。盤古大神はただただ微笑を浮かべて高尾別の進言を聞くのみであった。高尾別(=八王大神)は盤古大神の態度を心もとなく思い、この戦乱の世に戴くべき主君は、国治立命であろうと思いをなし、その決心を大自在天の従神らに告げた。しかし大自在天の従神らは高尾別の変心をなじり、国治立命は邪神であろう、と決め付けた。また常世姫はその場に現れてともに高尾別の不明をともになじった。高尾別は進退窮まり、せっかくの決心を翻してふたたび盤古大神を奉戴し、国治立命に反抗の態度を取るようになった。
主な人物 舞台 口述日1921(大正10)年11月09日(旧10月10日) 口述場所 筆録者桜井重雄 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年1月27日 愛善世界社版248頁 八幡書店版第1輯 247頁 修補版 校定版252頁 普及版118頁 初版 ページ備考
OBC rm0249
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本文  常世姫の雄猛びにより、世界の各地はほとんど戦乱の巷と化し、天に妖雲みなぎり、地に濁流あふれ、猛獣悪蛇の咆吼する声、呑噬の争ひはますます烈しくなつてきた。
 盤古大神もその部下の八王大神も、さらに策の施すところがなかつた。大自在天はこの惨状を坐視するに忍びず、いかにもしてこれを平定せむと苦心した。八王大神は妻常世姫の暴動を制する能はず、最初は一小部分の小火災くらゐにみなしてゐたが、火は意外に猛烈となり、全世界を焼尽せんず勢ひとなつた。八王大神は案に相違し、その処置に困りはてたのである。ここにいよいよ前非を悔い、善道をもつて世界を鎮定するよりほかに策なきを自覚した。
 八王大神は常世城にあつて東北の天を仰ぎ見る折しも、一道の光明天に冲するを見た。熟視すればその光明の中より、平和の女神の姿幾柱となく現はれ、琴や笛などの音楽を奏し、日の丸の扇を手にもてる女神の舞ひ遊ぶ光景を眺めて、おほいに怪しみつつ盤古大神に奏上しおき、ただちに風雲に乗じ光明をたづねて進んだ。この光明は地の高天原より現はれてゐた。
 八王大神はあまたの従臣とともに地の高天原に降りついた。そして自ら高尾別と名乗り竜宮城の門戸をたたき、主神に謁を請ふたのである。若豊彦は来意をたづね、喜んでこれを言霊別命に通じた。言霊別命はただちに面会を許した。高尾別は慇懃に礼をのべ、かつ世界の平和を来さむための神策を開示せられむことを乞ふのであつた。言霊別命は一見して、こは正しき神に非ざるべしと直ちに審神の室へともなつた。たちまち正体露はれ大蛇の姿となり、
『われは実は八王大神なり』
と自白するのやむなきに立ち至つた。されど言霊別命は、「いかなる悪神にもせよ悔い改めなば善神なり。また天地の律法に照し敵を愛するは大神の御心なり」として、これを許し、厚く導き諭し、
『一時も早く天地の律法を守り、正道に立ちかへりなば天下は治平ならむ』
と懇々として説示されたのである。八王大神の高尾別は本心より改悛の情を表はし、喜んで教へをこふこととなつた。この神司の教導には、神国別命これにあたることとなつた。高尾別に従ひ来れる神司も、共に正道に帰順し、いよいよ国治立命の神律を奉じ、神業に奉仕せむことを誓つた。神国別命はおほいに喜び、言霊別命を通じてこれを国治立命に進言したのである。大神はまづ、
『国直姫命の裁断をえよ』
と厳命された。高尾別は恐るおそる国直姫命の御前に出で、所信を逐一奏上した。
 国直姫命は、
『いかに悪神なりとて改心せば元の善神なり。高尾別をして竜宮城を総轄せしめ、この神司の力によりて、常世姫を心底より改心せしむるに如かず』
とし、言霊別命の上位につかしめ、神務に奉仕させられたのである。
 ここに高尾別は意気揚々として神国別命、神国彦、照彦とともに常世城に帰還し、まづ常世姫を悔い改めしめむとし、天の磐船に乗りて常世の国へ帰つていつた。帰りみれば常世の国は目もあてられぬ常夜の暗であつて、万の災ことごとく起り、山河草木色を失ひ、実に惨憺たる光景であつた。
 高尾別は神国別命以下の神司を常世城に休息せしめ、自らは立つてただちに盤古大神の館に参向し、天下治平の神策は国治立命の律法によるの外なきを奏言した。盤古大神は何の答へもなく、ただ微笑をうかべて高尾別の進言を聞くのみであつた。高尾別は盤古大神が何の答辞も与へざるをもどかしがり、天下擾乱の場合かかる主将を戴き、事をなさむとするは吾のあやまちなり。むしろ国治立命を奉じて事をなさむと心を決し、大自在天の従神松山別、小鹿彦に決心をのべ、盤古大神は平和の世の主将にして、天下の混乱を案配するの器に非ずと説きつけた。
 松山別、小鹿彦は大いに怒り、
『汝は今まで盤古大神を奉戴して諸神司を率ゐ、天下の経綸にたいして赤心をこめゐたりしに、国治立命の神示を聞き、たちまち猫眼のごとく心を変ずるはその意をえず。善悪正邪にかかはらず何ゆゑ初志を貫徹せざるや。思ふに国治立命は邪神ならめ。すみやかに汝は神国別命以下の神司を捕虜にし、これを質となして盤古大神に帰順すべく厳しき交渉を開始せよ』
と大自在天を笠に、虎の威をかる狐の厳命であつた。
 折しも常世姫その場に現はれ、口をきはめて高尾別の不明をなじり、かつ松山別の応援を求めた。松山別は常世姫の言を一も二もなく採納した。ここに高尾別の八王大神は進退これきはまり、折角の決心を翻し、ふたたび盤古大神を奉戴して、国治立命に反抗の態度をとることとなつた。
(大正一〇・一一・九 旧一〇・一〇 桜井重雄録)
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