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文献名1霊界物語 第3巻 霊主体従 寅の巻
文献名2第5篇 万寿山よみ(新仮名遣い)まんじゅざん
文献名3第18章 神霊の遷座〔118〕よみ(新仮名遣い)しんれいのせんざ
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ旗照彦(旗輝彦) データ凡例 データ最終更新日2019-09-01 19:30:25
あらすじ磐樟彦は霊鷲山の霊窟のそばに神殿を造営した。社殿の完成とともに神人らが参拝し、祭典を催すことになった。清川彦、常立別が神饌を司り用意したが、その中には鴨、山鳥、いのしし、海魚、川魚などが含まれていた。旗照彦、久方彦はこれらの供物を見て、禽獣・魚類の肉は不浄にして、神饌としてふさわしくない、また殺生は天地の律法に違反する、と怒った。清川彦、常立別は祓戸の神事によって、どんな供物でも穢れは一切取り除かれるのである、と反論した。斎主・神世彦は議論を止め、岩窟に入って大神の御神慮を問うた。その神示は、『神は一切の万物を愛す。神の前に犠牲とさるる一切の生物は幸いなるかな。そは一つの罪悪を消滅し、新しき神国に生れ出づればなり』というものであった。双方はこの神示を尊重し、うやうやしく祭典を執行した。
主な人物 舞台 口述日1921(大正10)年11月17日(旧10月18日) 口述場所 筆録者栗原七蔵 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年3月3日 愛善世界社版104頁 八幡書店版第1輯 297頁 修補版 校定版106頁 普及版46頁 初版 ページ備考
OBC rm0318
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本文  霊鷲山は磐樟彦が修業の霊場にして、天神地祇の中にてももつとも先見の明ある神々のひそみて時を待ちたまふ神仙境なれば、等閑に附すべき所にあらずとし、磐樟彦は諸神司と議り霊窟のほとりに大宮柱太敷く造営し、神人らの修業所として鄭重に設備をほどこし、三ツ巴の神紋は、社殿の棟に燦然として朝日に輝き、夕日に照り映えじつに壮観をきはめたりける。満山ことごとく常磐の老松をもつて覆はれ、得もいはれぬ神々しさなり。社殿の境内には千年の老松、杉、桧、楓、雑木苔生して中天高く聳えたち、諸鳥の囀る声はあたかも天女のきたりて音楽を奏するかと疑はるるばかりなりける。
 ここにいよいよ社殿は完全に建て上げられたり。八王神磐樟彦、磐樟姫をはじめ、八頭神なる瑞穂別、瑞穂姫は神霊鎮祭のため神衣を着し、参拝さるることとなりけり。
 祭官としては、神世彦斎主となり、守国彦副斎主となり、大川彦は祓戸主となり、国清彦は後取を奉仕し、清川彦は神饌長となり、常立別は神饌副長を奉仕し、供物は海山河野の種々の珍らしきものを横山なして献られける。神饌のなかに鴨、山鳥、猪、海魚、川魚等あまた八足の机代に盛られあり。ここに旗照彦、久方彦はこの供物を一見して、
『穢らはしき物を神前に献るは何の故ぞ。神は清浄を喜び汚穢を嫌はせたまふ。しかるにかくのごとき禽獣や魚類の肉を献り、机上や神殿を汚し神慮を怒らせ、加ふるに博く万物を愛せよとの、天地の律法を侵害し生物を殺して神饌に供するは、何たる心得違ひぞ。神は律法を定めて殺生を固く禁じたまへり。神威を冒涜するの罪軽からず。すみやかにこの神饌を撤回し清浄無穢の神饌に改めよ』
と二神司は肩をゆすりながら顔色赤く気色ばみて述べ立てたり。これを聞くより清川彦、常立別は容をあらため襟を正し、二神司に向つていふ。
『貴下らは今吾らが献らむとする神饌にたいして色々と故障をいれたまふは心得ぬことどもなり。いはンやかかる芽出度き大神遷座の席においてをや。せつかく選りに選り、清めし上にも清め千辛万苦の結果、山野河海をあさりて漸く集め得たる宇豆の神饌を、汚穢の供物なればすみやかに撤回せよとの貴下の暴言、実に呆然たらざるをえず。貴下らは祓戸の行事を何ンと心得らるるや。恭しく祓戸の神の降臨を仰ぎ奉り、清きが上にも清き神饌なり。万一これをも汚穢の供物なりとせば、祓戸の神の御降臨は一切無意義にして、ただ単に形式のみに終らむ。吾らは大神の祭典に奉仕せむとする以上は、つねに霊主体従の法則により赤誠をこめて奉仕す。いづくンぞ形式的に祓戸の神業を奉仕し、体主霊従の逆事に習はンや。つつしンで二神司の御熟考を請ひ奉る』
と顔色をやはらげながら陳弁したりしに、旗照彦、久方彦は直ちに反対していふ。
『貴下の言は一応もつともらしく聞ゆれども、すべて大神は仁慈をもつて神の御心となし、博く万物を愛育したまふ。しかるにその広き厚き大御心を無視し、神の愛によりて成り出でたる生物を殺し、天地の律法を破壊し、大罪を犯しながら、なほもこれを大神の清き神饌に供せむとするは何事ぞ。仁慈の神の大御心を無視したる暴逆無道の挙動にして、これに勝れる無礼の行為はなかるべし。是非々々この供物は瞬時も早く撤回されたし。貴下は強情をはり神饌長の職をもつて、このままにして吾らの言を容れず、汚穢に充ちたる祭事を敢行さるるにおいては、我らはただ今かぎり折角の御盛典に列すること能はず』
 吾意を固執して動く色なく、清川彦、常立別は大いに当惑しつつありしが、双方の論争を聞きかねたる斎主神世彦は、
『諸神司暫時論争を中止したまへ。我いま大神の神慮を奉伺し神示をえて正邪を決すべし』
と、ただちに件の大岩窟に白き祭服のまま進み入り神の教示を乞ひ、ふたたび祭場にかへりて神教を恭しく諸神に伝へたり。神教はきはめて簡単にして要を得たものなりき。すなはちその教示は、
『神は一切の万物を愛す。神の前に犠牲とさるる一切の生物は幸なるかな。そは一の罪悪を消滅し、新しき神国に生れ出づればなり』
との理義明白なる神示なりける。双方の争論はこの神示を尊重し、うやうやしく祭典を完了し、天地にとどろく言霊の祝詞に四方の神人集まりきたりて、荘厳無比の遷座祭の式は執行されたりけり。
(大正一〇・一一・一七 旧一〇・一八 栗原七蔵録)
(第一六章~第一八章 昭和一〇・一・一六 於みどり丸船室 王仁校正)
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