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文献名1霊界物語 第3巻 霊主体従 寅の巻
文献名2第6篇 青雲山よみ(新仮名遣い)せいうんざん
文献名3第22章 神前の審判〔122〕よみ(新仮名遣い)しんぜんのしんぱん
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2020-01-14 17:09:49
あらすじ
主な人物 舞台 口述日1921(大正10)年11月18日(旧10月19日) 口述場所 筆録者土井靖都 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年3月3日 愛善世界社版128頁 八幡書店版第1輯 306頁 修補版 校定版130頁 普及版57頁 初版 ページ備考
OBC rm0322
本文のヒット件数全 2 件/天山=2
本文の文字数1977
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本文  天山には黄色の玉を祀り、宮殿を造営してこれを鎮祭し、埴安の宮と名づけられたり。斎代彦を八王神とし、妻神斎代姫をして神業を輔佐せしめ、谷山彦を八頭神となし、谷山姫をして神政を輔助せしめられける。谷山姫は嫉妬猜疑の念ふかく、斎代姫の命令をきくことを非常に不快に感じゐたり。夫婦は、つねに犬猿のごとく、たがひに嫉視反目をつづけ、それがために天山城内の神政は、つねに紛擾絶えざりける。
 ここに八王大神は、部下の邪神荒国彦を谷山彦の肉体に憑依せしめ、また荒国姫といふ邪神を谷山姫に憑依せしめたり。これより谷山彦夫妻の性行は俄然一変し、斎代彦夫妻をしりぞけ、みづから八王神たらむことを企てける。斯くのごとく悪心を起したるは全く憑霊の所為なり。ここに谷山彦は妻の使嗾により、埴安の宮司国代彦、国代姫の夫婦を手に入れ、国魂を盗ましめ、八王神の身に失策を招かしめ、その目的を達せむとし、種々の手段をめぐらしゐたりける。
 しかるに宮司の国代彦は正義の神司なれば、容易にその心を動かすべからざるを悟り、妻の国代姫を甘言をもつて説得せむと計りぬ。国代姫は谷山彦夫妻に招かれけるが、谷山彦はいふ、
『汝の弁舌をもつて夫国代彦の心を動かし、国魂を盗み出さしめなば、吾はただちに八王神の位に上り、汝ら夫妻を八頭神の地位に据ゑむ』
と言葉たくみに説き立てたり。国代姫はその成功を危ぶみ、かつ天地の律法に背く由を述べ、これを謝絶せむとするとき、何心なく夫の国代彦はこの場に現はれ来りぬ。谷山彦は国代彦にむかひて前述の謀計を打明けたるに、国代彦は一も二もなく賛成の意を表しけり。国代姫は夫の言に驚き、涙とともにその悪行を止めむとて泣きて諫言したりけれども、国代彦は決心の色を面に現はし、今この場において谷山彦の意見に反対を表せむか、いかなる危害の身辺に及ばむも計り難しと、わざと空惚けていふ、
『我は天則違反の行為ならむと察すれども、諺にも勝てば善神、敗れば邪神といふことあり。吾が出世栄達の道を開かせたまふならば、よろこンで貴下の命を奉ぜむ』
と即答したりける。
 谷山彦夫妻は大いに喜び、埴安の宮の祭典をおこなひ、これを潮に宮司国代彦をして玉を盗み出さしめむとしたりければ、国代彦は同形同色の偽玉を造り、深く懐に秘めて祭典に列し、みづから鍵を出して宮の扉を開き種々の供物を献じ、ひそかに偽玉を谷山彦に手渡ししたるに、谷山彦は素知らぬ顔を装ひ、これを懐中に秘しゐたりけり。祭典は無事に終了し、八王神斎代彦、斎代姫も列席し、直会の宴は盛ンに開かれ、八百万神司は神酒に酔ひ、歌をうたひ、踊り狂ふ。このとき国代彦はたちて歌をうたひ、しきりに踊りはじめけり。その歌は、
『時世時節は怖いもの  深山を越えて谷越えて
 常世の国の涯の涯  黄が気でならぬ玉の守り。
 時世時節は怖いもの  谷は変じて山となり
 山は代つて谷となる  変れば変る世の中よ。
 頭は今に尻尾となり  尻尾は転げて谷底へ
 落ちて苦しむ眼前  何の用捨も荒国彦の
 霊の憑りし谷と山  どこの国代か知らねども
 木々(黄々)の木魂に響くなり。  埴安宮の玉欲しと
 谷と山から攻めてくる  谷と山から狙ひをる。
 照る日の影は清くとも  雲霧たつは山の谷
 虎狼も隠れすむ  気をつけ守る国世彦
 玉は日に夜に曇るなり。  曇る玉こそ替玉よ』
といつて面白く踊り狂ふ。ここに八王神斎代彦はこの歌を聴き、谷山彦の謀叛を悟り、ただちに夫妻を捕へて厳しく詰問したり。谷山彦は答ふるに実をもつてせり。
 ここに斎代彦は谷山彦夫妻の職を免じ、国代彦、国代姫をして八頭神の後を襲はしめむと宣言せり。この時謙譲の徳高き国代彦夫妻は、
『命の大命実に有りがたく、身にあまる光栄なれど、われはかかる聖職に任ぜらるるの資格なし。願はくば以前のごとく宮司たらしめられたし。谷山彦夫妻は思ふに元よりかかる悪事を企つるごとき邪神にはあらず。悪霊の憑依によつてかかる無道の行動に出でられしならむ。すみやかに神前にともなひゆきて厳粛なる審神を奉仕し、その上にて裁断あらむことを』
と涙を流し赤心面にあふれて奏上したりける。斎代彦は打ちうなづき、直ちに二人の審神を開始されけるに、たちまち二神は上下左右に身体震動し、邪神荒国彦は谷山彦の体内より、荒国姫は谷山姫の体内より、神威に畏れて脱出し、悪狐の正体を現はし、常世の国にむかつて雲を霞と逃げ去りにけり。
 邪神の脱け出でたる後の谷山彦夫妻は、夢から醒めたるごとく前非を悔い、かつ邪神の謀計の恐ろしきを悟り、それより心をあらため、神々を篤く信じ、元の誠心に立ちかへりけり。斎代彦は今までの谷山彦夫妻の行動は、まつたく邪神憑依の結果となし、その罪を赦し、元のごとく八頭神の聖職に就かしめたりける。
(大正一〇・一一・一八 旧一〇・一九 土井靖都録)
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