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文献名1霊界物語 第3巻 霊主体従 寅の巻
文献名2第10篇 神政の破壊よみ(新仮名遣い)しんせいのはかい
文献名3第41章 二神の帰城〔141〕よみ(新仮名遣い)にしんのきじょう
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ美山彦一派は地の高天原を占領し、国の広宮を破壊するために、大国彦・常世彦と手を結んだ。大国彦・常世彦の軍勢は大挙して攻め寄せると、国の広宮を破壊してしまった。なおも美山彦は、大八洲彦命に代えて竜山別を天使長にしようと運動し、言霊姫命、真澄姫を説きつけて、常世姫を竜宮城に迎えれば、常世の国の捕虜となっている言霊別命(言霊姫命の夫)、大足彦(真澄姫の夫)は解放されるだろう、と迫った。しかしそこに、大足彦、言霊別命が帰還したために、美山彦らの策略は暴かれて破れたが、美山彦らは厚顔にも一向に懲りず、大国彦・常世彦らに通じて、なおも地の高天原を転覆しようと企んでいた。
主な人物 舞台 口述日1921(大正10)年12月07日(旧11月09日) 口述場所 筆録者桜井重雄 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年3月3日 愛善世界社版240頁 八幡書店版第1輯 345頁 修補版 校定版244頁 普及版107頁 初版 ページ備考
OBC rm0341
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本文  美山彦、国照姫は、天の原なる国の広宮の建設されしより、邪鬼、悪狐の憑霊現はれ、八百万の神司の手前面目を失し、竜山別、広若、船木姫、田糸姫、猿若姫らとひそかに広若の館に集まり、地の高天原をはじめ竜宮城を占領せむことを企てたるが、到底その力のおよばざるを悟りて、大国彦、常世彦の助力を求め、第一に国の広宮を破壊し、厳粛なる神司の審判を廃止せしめ、そのうへ当初の目的たる地の高天原を占領せむとし、四方の魔軍を募り、かつ大自在天大国彦の部下、醜原彦、大鷹彦、中依別、藤高、鷹取、遠山その他の暴悪非道の曲神の率ゐる数万の魔軍を、天の原にむかつて攻めよせしめたり。
 宮司の武直彦、玉国彦をはじめ、竜宮城の従臣佐倉彦、白峰別は大八洲彦命の命によりて極力防戦したれども、暴悪なる魔軍はなんの容赦もなく、多数の権威を頼みてたちまちこれを破壊し、凱歌をあげていういうと引揚げたりける。しかるに美山彦、国照姫の一派は、この残虐を自己の関知せざる態によそほひ、なほも依然として竜宮城内に留まり、言霊姫命、真澄姫、杉生彦を甘言をもつて説きつけ、地の高天原の主宰者なる大八洲彦命をはじめ、神国別命その他の重職にある神司を排除し、竜山別をして天使長の職に代らしめむとしたりける。
 されど強直無比の曙姫、梅ケ香姫、玉若彦、豊日別の若き神人のために遮られて、せつかくの計画も九分九厘のところにて一頓挫を来したりけるが、あくまで執拗なる美山彦、国照姫、船木姫、杵築姫らは、弁舌たくみに言霊姫命、真澄姫を利害得失をもつて説きつけ、
『万々一我らの進言を用ゐたまはざるにおいては、大自在天大国彦の軍勢は、直ちに竜宮城へ押寄せきたりて、国の広宮のごとく一挙に地の高天原もろとも破壊さるるのみならず、大八洲彦命以下の神司は残らず滅ぼされむ。我らの言を採用し、常世姫を迎へたてまつり、かつ竜山別をして天使長の職に就かしめなば、地の高天原も竜宮城も安全無事なるのみならず、言霊別命、大足彦は常世国より解放の歓びにあふは必然なり。真澄姫、言霊姫にして、夫の危難を救ひ本城を永遠に保ち、神徳を四方に発揮せむと欲したまはば、速やかに我らの忠言を容れられよ。夢にも我らの言を否みたまふにおいては、後日のため面白からぬ結果を招き、つひには貴女らの御身の上にも大事の発生せむこと、火を睹るよりも明白なり』
と脅喝したりければ、さすが女人の心よわく、真澄姫、言霊姫は、その賛否に迷はざるを得ざりける。曙姫、梅ケ香姫、佐倉姫らの女性は、いたつて強剛の態度をとり、真澄姫、言霊姫にむかつて、
『断じて美山彦一派の言に耳を傾けたまふべからず』
と進言したりけるに、二人はやや思案にくれつつありき。そこへまたもや国照姫、杵築姫、船木姫、広若らの邪神現はれ来たり、二女にむかひて、
『如何にしても吾らの忠言を容れて諸神司を放逐し、竜山別以下の神人を採用せざるときは、災禍たちまちいたりて本城は大国彦の部下に亡ぼされ、言霊別命、大足彦は常世国の刑に処せられ、末代帰還さるべき機会なし。一時も早く吾らの言を容れて大改革を断行されよ』
と前後左右より攻めよするをりしも、竜宮城の門外にはかに騒がしく、諸神司の歓呼の声、鬨の声、百雷の一時に轟くごとく聞こえきたりぬ。これは言霊別命が神助の下に常世国に送らるる中途において、従者言代別命に救はれ、一たん高白山の城主となり各地をひそかに巡視し、詳細なる偵察を了へて緑毛の大亀にうち乗り、大足彦とともに突然帰還したまひしなりき。
 かくと知りたる美山彦、国照姫、杵築姫らの邪神は、たちまち周章狼狽して色をうしなひ、逃ぐるにも逃げ途なく、梟の夜食に外れし時のごとく面ふくらしながら二神司を迎へて、いやさうな、気乗のせぬ声にて、
『よくもお帰りありしぞ、マアマア御芽出度し』
と義理一遍の冷淡きはまる挨拶をのべ、早々わが居室に立ち去りにけり。
 あまたの神司は、二神司の無事に帰還せられしを心底より欣喜にたへず、天を拝し、あるひは地を拝し、枯木に花の咲きしがごとく勇み立ちにける。二神司はまづ天の三柱の大神に無事の帰城を感謝し、ついで国治立命の神前に拝跪して神恩の深きに涙を流し、真澄姫をはじめ留守中の諸神司に、永日の労苦を謝しをはりて、蓮華台上の聖地にのぼり、天神地祇、八百万の神々に感謝の祝文を奏上し、衆に守られて城内深く休息したまひける。
 ややあつて国照姫、杵築姫、広若は二神司の前に現はれ、
『妾らは、常世城に捕はれ獄中に呻吟したまふことを悲しみ、同情の涙にたへず、よりて妾らは種々の手続きを求めて大国彦に歎願し、かつ常世彦のもとに必死的運動の結果、貴神司らは今日無事に帰還するを得たるは御承知のことならむ。神明の加護とはいひながら、その大部分は妾らが犠牲的大運動のたまものなれば、今後は妾らの忠言を容れて、大々的改革を断行したまへ。この好機を逸する時は、地の高天原も竜宮城も、暗黒界と変ぜむこと明らかなり』
と喋々として述べ立つる。二神司は国照姫以下の邪神の、見えすきたる虚言にあきれて、言語も発し得ざりける。すなわち二神司は一旦ローマの戦ひに破れて捕はれたれど、神の佑助によつて中途に救はれ、言霊別命は一時高白山に隠れて時を待ち、それより不思議にも途中大足彦に会し相共に天下の諸山を歴視し、邪神の奸計を詳細に探求し還りたることを告げ、かつ国照姫、杵築姫らの言葉の事実に相反し、全然虚構なる旨を素破抜きたまひける。
 国照姫以下の邪神らは、二神司の言を聞きて赤面するやと思ひの外、厚顔無恥なる彼ら悪神は、少しの痛痒も感ぜざるごとき態度をよそほひ、かへつて二神司の言を虚言と言ひはなちつつ、なほも陰に陽に反抗的態度を持続し、あるひは大国彦の部神に通じ、あるひは常世姫とはかり、盛ンに地の高天原を顛覆せむと焦慮しつつ、表に善人の仮面を被ぶり、暗々裡に反逆的活動を続けたりける。
(大正一〇・一二・七 旧一一・九 桜井重雄録)
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