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文献名1霊界物語 第5巻 霊主体従 辰の巻
文献名2第3篇 予言と警告よみ(新仮名遣い)よげんとけいこく
文献名3第18章 宣伝使〔218〕よみ(新仮名遣い)せんでんし
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ国祖が野立彦命として現れた天教山には、木花姫命の招きにより、四天使(大八洲彦命=月照彦神、言霊別命=少彦名神、神国別命=弘子彦神、大足彦=足真彦)、国直姫命=国照姫神、大道別=日の出神、磐楠彦(万寿山の八王)=磐戸別神、斎代彦(天山の八王)=祝部神、大島別(南高山の八王)=太田神、鬼武彦=大江神、月日明神(高倉、旭の合体神)をはじめとする神々らであった。召集された神々は、野立彦命の神勅を奉じて、予言者となって世界各地に派遣された。その神言は、『三千世界一度に開く梅の花、月日と土の恩を知れ、心一つの救ひの神ぞ、天教山に現はれる』というものであった。しかし神々はこの予言を軽視し、単なる流行歌としてのみ聞き流していた。あるとき、常世神王・大自在天は、門前に月日明神が予言歌を節面白く歌っているのを聞いて招き、宴席で歌い舞わせた。月日明神の歌舞に、宴席の神々らは感嘆して見とれていたが、常世神王は苦悶と恐怖の色を浮かべて、落ち着かない様子であった。部下の問いかけにも、常世神王はただ、月日明神を賓客として大切に扱うように、とだけ言い残して、奥殿に下がってしまった。月日明神は『世の終わりが近づいたため、心底より懺悔せよ』と言い残して、姿は煙のように消えてしまった。常世神王は、月日明神の童謡は普通の神人が作ったものではない、天上の神の予言警告である、として天地の神霊を奉斎すべき、と宣言した。そして、それについては盤古神王と心を合わせるべきであるとし、捕虜としていた盤古神王の娘・塩治姫とウラル彦の娘・玉春姫を送還した。アーメニヤでは、常世神王がにわかに前非を悔いて捕虜を送還してきたことに慢心し、意気盛んになった。そこへ、三千世界一度に開く梅の花、と歌う宣伝使・日の出神の声が聞こえてきた。盤古神王はその歌を聞くと、威徳に打たれてその場に平伏した。しかしウラル彦夫妻は冷笑を浮かべるのみであった。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年01月09日(旧12月12日) 口述場所 筆録者井上留五郎 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年4月15日 愛善世界社版105頁 八幡書店版第1輯 554頁 修補版 校定版107頁 普及版48頁 初版 ページ備考
OBC rm0518
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本文  ここに天教山(一名須弥仙山ともいふ)に鎮まり坐す木花姫命の招きにより、集つた神人は、
大八洲彦命(一名月照彦神)、大足彦(一名足真彦)、言霊別命(一名少彦名神)、神国別命(一名弘子彦神)、国直姫命(一名国照姫神)、大道別(一名日の出神)、磐樟彦(一名磐戸別神)、斎代彦(一名祝部神)、大島別(一名太田神)、鬼武彦(一名大江神)、高倉、旭の二神合体して月日明神
その他の神人なりける。
 それらの神人は、天教山の中腹青木ケ原の聖場に会し、野立彦命の神勅を奉じ、天下の神人を覚醒すべく、予言者となりて世界の各地に派遣せられた。その予言の言葉にいふ。
『三千世界一度に開く梅の花、月日と土の恩を知れ、心一つの救ひの神ぞ、天教山に現はれる』
 以上の諸神人はこの神言を唱へつつ、あるひは童謡に、あるひは演芸に、あるひは音楽にことよせ、千辛万苦して窃に国祖の予言警告を宣伝した。
 されど、大蛇や金狐の邪霊に心底より誑惑され切つたる神人らは、ほとんどこの予言を軽視し、酒宴の席における流行歌とのみ聞きながし、事に触れ物に接してただちに口吟みながら、その警告の真意を研究し、日月の神恩を感謝し、身魂を錬磨せむとする者は、ほとんど千中の一にも当らぬくらゐであつた。
 常世神王は、門前に節面白く「三千世界一度に開く梅の花云々」と歌ひくる月日明神の童謡を聞いて首をかたむけ、大鷹別をして月日明神をともなひ殿中に招き、諸神満座の中にてこの歌を謡はしめた。
 月日明神は、面白く手拍子足拍子を揃へ、かつ優美に歌ひ舞ひはじめた。いづれもその妙技に感嘆して見とれゐたり。
 神人らは、嬉々として天女の音楽を聴くごとく勇みたち、中には自ら起ちてその歌をうたひ、月日明神と相並んで品よく踊り狂ふものあり。殿内は神人らの歓喜の声に充されて春のやうであつた。独り常世神王は、神人らの喜び勇み踊り狂うて他愛なきに引きかへ、両手に頭を抑へながら苦悶に堪へざる面持にて、始終俯きがちにその両眼よりは涙を垂らし、かつ恐怖戦慄の色をあらはし、何となく落着かぬ様子であつた。
 この様子を窺ひ知つたる大鷹別は、常世神王の御前に恭しく拝礼し、かついふ、
『神王は、何故かかる面白き歌舞をみそなはしながら、憂鬱煩慮の体にましますや、一応合点ゆかず、御真意を承はりたし、小子の力に及ぶことならば、いかなる難事といへども、神王のためには一身を惜しまず仕へまつらむ』
と至誠面にあらはれて進言した。
 されど、常世神王はただ俯向いて一言も発せず、溜息吐息を吐くばかりであつた。大鷹別は重ねてその真意を言葉しづかに伺つた。常世神王はただ一言、
『月日明神を大切に饗応し、本城の主賓として優待せよ』
といひ残し、奥殿に逸早く姿をかくした。
 月日明神は衆神にむかひ、
『世の終りは近づけり、天地の神明に身魂の罪を心底より謝罪せよ』
といひつつ、姿は烟のごとく消えてしまつた。
 しばらくあつて常世神王は大鷹別にむかひ、
『旭明神とやらの唱ふる童謡は、普通一般の神人の作りし歌にあらず、天上にまします尊き神の予言警告なれば、吾らは一時も早く前非を悔い、月日と土の大恩を感謝し、天地の神霊を奉斎せざるべからず。是については吾々も一大決心を要す。すみやかに盤古神王の娘塩治姫およびウラル彦の娘玉春姫をアーメニヤの神都に礼を厚くしてこれを送還し、時を移さずロッキー山上に仮殿を建て、すみやかに転居の準備に着手せよ』
と厳命した。大鷹別は神王の真意を解しかね、心中に馬鹿らしく感じつつも、命のごとく数多の神人をして二女性をアーメニヤに送還せしめ、ロッキー山の頂上に土引き均し、形ばかりの仮殿を建設することとなつた。
 アーメニヤの神都にては、盤古神王をはじめウラル彦は、常世神王の俄に前非を悔い、心底より帰順したる表徴として安堵し、かつ軽侮の念を高めつつ意気衝天の勢ひであつた。
 頃しも仮宮殿の傍近く、
『三千世界一度に開く梅の花』
と謡うて通る言触神(宣伝使)があつた。盤古神王はこの声に耳をそばだて胸を抑へてその場に平伏した。この声の耳に入るとともに頭は割るるがごとく、胸は引き裂くるごとくに感じたからである。
 ウラル彦夫妻は、神王のこの様子を見て不審に堪へず、あわただしく駆けよつて介抱せむとした。神王は右の手を挙げて左右に振り、苦しき息を吐きながら、
『ただ今の言触神の声を聴け』
といつた。二神は答へて、
『彼は神人らに食を求めて天下を遍歴する流浪人なり、かくのごとき神人の言を信じて心身を悩ませたまふは、平素英邁にして豪胆なる神王の御言葉とも覚えず、貴下は神経を悩ましたまふにあらざるか』
とやや冷笑を浮べて問ひかけた。
 神王は二人の言葉の耳にも入らざるごとき様子にて、両手を合せ、或は天を拝し或は地を拝し、
『月日と土の恩を知れ、月日と土の恩を知れ、世界の神人の罪を赦し、吾ら一族をこの大難より救はせたまへ』
と流汗淋漓、無我夢中に祈願をこらす。
 ウラル彦夫妻は、この体を見て可笑しさに堪へかね噴出さむばかりになつたが、神王の御前をはばかつて、両眼より可笑し涙を垂らしてこの場を退きさがつてしまつた。そしてこの場に現はれた言触神は日の出神であつた。
(大正一一・一・九 旧大正一〇・一二・一二 井上留五郎録)
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