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文献名1霊界物語 第7巻 霊主体従 午の巻
文献名2第6篇 肥の国へよみ(新仮名遣い)ひのくにへ
文献名3第30章 天狗の親玉〔330〕よみ(新仮名遣い)てんぐのおやだま
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2020-05-06 19:08:25
あらすじ谷底には石出しをする人夫たちがあった。馬鹿話のうちに、喧嘩が始まった。そこへ日の出神一行がやってきて、何のために石を切り出しているのか、問いかけた。人夫たちは、八島別が肥の国の都にお出でになり、城を築くのだ、と答えた。日の出神は人夫たちに肥の国へ案内してくれ、と願い出た。人夫たちは日の出神の言霊の威厳に感じて、先にたって坂道を肥の国の都へ案内する。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年02月01日(旧01月05日) 口述場所 筆録者桜井重雄 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年5月31日 愛善世界社版190頁 八幡書店版第2輯 102頁 修補版 校定版196頁 普及版81頁 初版 ページ備考
OBC rm0730
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本文  暗き谷間は辿れども  心は明き宣伝使
 狭き山道通へども  心は広き宣伝使
 常夜の暗を晴らし行く  日の出神の宣伝使
 四方に塞がる村雲を  気吹き祝りの宣伝使
 連なる憂を薙ぎ払ふ  面那芸彦の宣伝使
 八島の国を開き行く  八島の別の宣伝使
 とどまる都も近づきて  心も勇む宣伝使
と、歌ひながら谷道を下り来る。谷底には石運に余念なき数十の人夫ありける。
伝『オイ八公、貴様の親分が来たぜ。ソレ、今そこを好い気な顔して鼻唄歌つて、宣伝使、宣伝使と仰有つてお通り遊ばすだらう。早く行つて拝ンで来い。石運どころぢやあるまい』
八『やかましう言ふない。チヤンと肥の国の都へ行つて、八島別の宣伝使と一緒に俺等のお出ましを、鶴のやうに首を長くして、八は来ぬか、まだ来ぬかと指折り数へて時の経つのを待つてゐて下さるのだ。この仕事が済みたら、俺は家へ帰る。さうすると、立派な乗物をもつて、サア八さま、宣伝使がお待ち受で御座います。八さまに来て貰はぬと宣伝使もねつからやりきれない。八さまでなければ夜も明けぬ、日も暮れぬ。鳥が啼かぬ日があつても、八さまの顔の見えぬ日があつたら、この世に生きとる甲斐が無いと仰有るのだ』
伝『馬鹿、何吐しよるのだ。惚けよつて、貴様はスベタ嬶アの真黒けの黒助の炭団玉の烏の親分みたいな嬶アのおせんに惚けよつて、おせんと宣伝使とを間違へたりして居るのだ、オイ確りせぬかい』
とポカンと横面を撲りつける。
八『喧嘩か、よし来い』
と捻ぢ鉢巻をしながら、手の掌に唾して、四股を踏む。今や両方から掴み合はうとする時、
『待てツ』
と大喝する者あり。この言霊に、伝と八は吃驚して、思はず谷底へペタリとへたばりける。
八『オイ伝公、立たぬかい。喧嘩しやうと吐したぢやないか。立て立て』
伝『泰然自若動かざること巌の如しだ。大丈夫正にこの慨なかる可からざらむやだ』
八『何を吐しよるのだい。腰を抜かしよつて、ビクとも動けねえのだらう。どうだ謝つたか、腰抜け野郎奴』
伝『最前のは戯談だ。どうぞ俺をおぶつて帰つて呉れ、腰が立たぬわい。あまり大きな声で雷が落ちたやうに呶鳴りよるのだからなア』
八『それや天狗さまだよ。貴様何時も鼻が高いから、天狗さまが鼻を折つてやらうとなすつたのだ』
 鼻を撫でて見て、
伝『まだそれでも鼻はあるぞ。鼻は大丈夫だが、腰の骨が折れよつたらしい。天狗奴勘違ひしよつたな』
 上の方から、
日出神『オイ、そこにゐる数多の人々、このやうに沢山の石を運ンで、一体何をするのか』
 二三人口を揃へて、
『これはな、八島別さまが肥の国の都へお出になつて、城を築き遊ばすその為に、吾々は朝から晩までエライ目に会うとるのだ。困つた奴が肥の国へ天降つて来よつてな、本当に堪つたものぢやありやしない』
日出神『ウンさうか、それで解つた。御苦労だがその肥の国の都へ案内して呉れないか』
二三人『ハイハイ御案内申上げます。貴方は見れば蓑笠をお召しになつて、みすぼらしいお姿をして御座るが、どこやらに貴方のお言葉に何とも言へぬ力がある。最前唸らしやつた大きな声で、伝公は腰を抜かすなり、吾々一同は膽を潰して了ひました。天狗さまの親方だらう。いつぺんあの八島別の奴、あまり吾々を酷き使ひよるから、貴方様のその大きな声をもつともつと大きうして、八島別を呶鳴つて腰を抜いてやつて下さい。あンな奴が居つては、肥の国の人民も気楽に遊ンで暮すことはできやしない。サアサア御案内いたします』
と、先に立つて坂道を二三人の黒い男が案内する。
(大正一一・二・一 旧一・五 桜井重雄録)
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