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文献名1霊界物語 第8巻 霊主体従 未の巻
文献名2第1篇 智利の都よみ(新仮名遣い)てるのみやこ
文献名3第2章 五十韻〔352〕よみ(新仮名遣い)ごじゅういん
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2020-05-30 19:48:01
あらすじ同じ船に乗っていた日の出神は、雑談をそ知らぬふりに聞き流していた。自称宣伝使・清彦は諄々として三五教の宣伝歌を歌い始めた。駒山彦と猿世彦は、それに対してウラル教の宣伝歌を歌ってまぜっかえす。どういうわけか船中の人々は、三五教の教えを聞きたがって、清彦の肩を持って説教を求める。清彦は知らぬものはない、と大法螺を吹くが、猿世彦が茶々を入れる。清彦が猿世彦・駒山彦を罵り返すと、猿世彦・駒山彦は怒って清彦に飛びかかった。清彦は一度だけ反撃するが、その後は猿世彦・駒山彦を罵りながらも、殴られる一方になっている。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年02月06日(旧01月10日) 口述場所 筆録者加藤明子 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年6月15日 愛善世界社版11頁 八幡書店版第2輯 155頁 修補版 校定版13頁 普及版6頁 初版 ページ備考
OBC rm0802
本文のヒット件数全 6 件/駒山彦=6
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本文  日の出神は雑談を床しげに、世道人心の傾向を探る羅針盤として耳を澄まして船の小隅に屈み、素知らぬ振りに聞き流しゐたり。清彦の自称宣伝使は諄々として三五教の宣伝歌を歌ひ始めたり。
 駒山彦、猿世彦はウラル彦の宣伝歌を歌うて混ぜ返しに全力を注ぐ。されど船中の人々は何故か三五教の清彦に同情し、清彦の説教を頻りに求めて止まざりける。
 清彦は得意満面に溢れて矛盾脱線だらけの講釈を始め且つ鼻高々と、
『世の中の事は一切万事この方の心の鏡に照り渡つてゐる。大は宇宙の根本より小は虱の腹の中までよく透き通つてゐる。三五教の宣伝使清彦とは吾事である。何を問はれても知らぬといふ事はない。三五教の一つも欠点のない、いはゆる穴の無い宣伝使だ』
と大法螺を吹き立てける。
甲『貴郎は小野の小町の再来か、穴が無いと仰有つたが大小便はどうなさりますか』
清彦『夫れは穴ではない、筒と洞とだ。筒と洞とはあつても穴は無い』
猿世彦『筒ツ洞を吹くない。貴様の耳、鼻、口はそりや何だい。夫れでも穴が無いのか。さうだらう、麝香と屁の臭とを一緒にしたり、酒と泥水の味を一緒にしたり、鬼の叫び声と天人の音楽とをごつちや混ぜにする宣伝使だから穴が塞がつて、三五教だらうよ。イヒヽヽヽ』
清彦『黙つて此方の宣伝を聴け、酒喰ひ教奴が。ウラル彦の唱へだした大中教の奴は、何時も酒に酔つたやうな、支離滅裂な説教を吹き立てよつて人を困らす駒山彦、人真似の上手な猿の尻笑ひの猿世彦だよ』
 猿、駒二人は烈火の如く怒つて清彦に飛びつくを、清彦は、
『何を小癪なツ』
と云ひながら拳骨を固めて二人の頭をぽかりとブンなぐる。二人は左右の手を確と握り、
『コラ、清彦、三五教は直日に見直せ聞き直せ、といふ教ださうな。俺が貴様をブン擲つても、真に三五教の信者なら見直すのぢやぞよ』
と云ひながら、
『この腰抜野郎』
と又もや拳骨を固めてポカツと打つ。
猿世彦『コラ清彦、三五教は聞き直すのだぞ。馬鹿野郎と云はれても聞き直せ。腰抜野郎、穴探し野郎』
駒山彦『三五教は宣り直すのだ。今まで俺等の欠点を大勢の中で吹き立てよつて、これも今此処で宣り直さぬか。自分の悪いことは棚から降してすつかりここで白状するのだ。さうして俺等の悪口を云つたことを残らず嘘言でございましたと船客一同に嘘言吐きのお詫をするのだ。貴様が今ここで大耻をかくのも三五教の教理からいへば惟神だ、御経綸だ』
清彦『エヘン、オホン、アハン、ウフン、イヒン』
駒山彦『ソンナ事を云つて分るかい』
清彦『カンカン』
猿世彦『カンカンぢやない、堪忍して呉れと云へ』
清彦『キンキンだ』
猿世彦『謹慎すると云ふのか』
清彦『謹聴せい、この方の天来の大福音を。ケン、ケン、喧嘩なら何処迄も行くぞ、コンコンさまに抓まれよつて、クンクンと苦しんで吠面かわいてサツサツと鬼城山を逃げ出し、シヽヽ死物狂ひになつて、スヽヽ凄い目にあつて煤煙のやうな黒い顔をして、セヽヽ雪隠虫奴が糞垂れ腰になつて、ソヽヽ其処らあたりを、タヽヽ立ちん坊の乞食姿となり……』
猿世彦『貴様何を吐かす。大勢の前で人に恥を掻かせよつてちつとは前後を考へぬか』
清彦『チヽヽちつとは貴様も考へて見い。恥辱と思ふならもちつと智慧を光らして、人の欠点をなぜ包まぬか。人を呪へば穴二つだ。三五教には穴は無いぞ。ツヽヽ聾の奴盲人の大中教とは、訳が違ふのだ。テヽヽ天然棒の星当り、手癖の悪い猿駒の、トヽヽ徹底どんづまりは栃麺棒の頓珍漢の蜻蛉返りの……』
猿世彦『コラ清彦、口に関所が無いと思つてあまり馬鹿にすな。何を吐かしよるのだ』
清彦『ナヽヽ何も彼も吐かしよるので情なからう。情なくとも何ほど難儀でも泣面かわいても、情容赦があつて堪まらうかい、スペリオル湖の木乃伊先生が。ニヽヽ憎まれ子世に覇張る。憎まれても睨らまれても、二進も三進も口の開ぬやうにしてやるのだよ、ウフヽヽヽ』
猿世彦『清彦、貴様あまりぢやないか』
とまたボカンとなぐる。
猿世彦『サー吐かすなら吐かして見い、また拳骨のお見舞だぞ』
清彦『ヌヽヽ吐かさいでかい。糠に釘、豆腐に鎹、盗人猛々しいとは貴様の事だ。人の家へヌーと這入よつて、人の物を何しよつて、スーと出て来よる手癖の悪いヌースー人奴が、ネヽヽ捻け曲つた奴根性、ノヽヽ野太い野良猫奴が、ソコラぢうをのさばり歩きよつて、ハヽヽあまりをかしうて笑ひが止まらぬ。恥を知れ、薄情者、禿頭、腹が立つたらもつともつと擲れ、俺の頭は鉄で作つてある。終には貴様の手が痺れるだけだ。ヒヽヽ非道い目に遇ふぞ。僻み根性の非常識のヒンダのかす、蟇蛙の放尻腰のヒンガラ眼、フヽヽ不思議な猿のやうな、面をふくらしよつて、不足さうに梟鳥の宵企み、昼目の見えぬ盲ども、ヘヽヽ屁なと吸はしてやらうか、屁古垂れ奴。返答はどうだ、閉口したか。ホヽヽ呆け野郎、ほろ年寄つて若い者の尻を追ひまはして肱鉄を喰ひよつて、マヽヽ真赤な恥を柿のへた、下手なことばかりして見つけられ大地に屁太張つて屁古垂腰で、閉口さらした猿世彦、マヽヽ間男好の駒山彦、困つた腰抜け困りもの、ミヽヽ身の上知らずの蚯蚓虫、腐つた土の中から這ひ出しよつて、大地を我物顔にのたくり廻り、酷い日光に照されて、体は干乾のカンピンタン、駒山彦のカンピンタンに猿世彦の木乃伊とはよく揃つたものだワイ』
 猿、駒、一時に拳骨を固めて、
『エヽやかましいワイ、もつと拳骨をお見舞申さうかい』
と又もや打ちかかる。
清彦『ムヽヽむかづくか、無念なか、むかつ腹が立つか、俺のいふことを無理と見るか、虫けら同様の駒猿奴、メヽヽ眼を剥きよつて其態は何だ。迷惑さうな面を曝しよつて面目玉を全潰しにされて、めそめそと泣きだしさうな其態、面喰つたか盲ども、モヽもうこれで許してやらうと思つたが盲目同様の貴様たちは物が分らぬから、もつと揉んでやらう。揉んでやらうといつても按摩ぢやないぞ』
猿、駒『人を馬鹿にするない、黙つて聞いてをりや言霊の練習をしよつて、ヤヤヽ喧しいワイ、イヽヽ何時までもウヽヽ迂闊者の狼狽者の嘘言吐きの言霊もウンザリしてしまふワイ。エヽヽ偉さうに三五教の宣伝使ぢやなんて、オヽヽ大きな法螺ばかり吹きよつてお尻が呆れるわ』
清彦『コラ貴様らは何時の間にか俺のお株を占領しよつて。ヤイ貴様は真似した心組だが、ヤイウエオといふことが何処にある。俺の云ふことをもう一度聞け、ヤヽヽやいやい吐かすな八岐大蛇の乾児奴。イヽヽ鼬に最後屁をひつかけられたやうな面つきをしよつて、ユヽヽ言ひ損なひばかりしよつて、エヽヽえい加減に恥を知つたがよからう。ヨヽヽようソンナ馬鹿気たことが云へたものだ、ラヽヽ』
猿、駒『もうこれで耐へてやるから後は止めてくれ。云はしておけば終にはドンナことを吐しよるか分つたものぢやないワイ』
清彦『ラヽヽ埒もない、リヽヽ理屈を並べよつて、ルヽヽ留守の家ばかり狙つて歩きよつて、レヽヽ連子窓を暗の夜に覗いて廻りよつて、女の臭い尻をつけ狙ふ、ロヽヽ碌でなし奴が、論にも杭にもかかつた代物ぢやないぞ。許すの許さぬのつてワヽヽ笑はしやがる、己のことを棚に上げて威張り散らして、ヰヽヽ井戸の底の蠑螈奴がウヽヽ五月蠅いで、もう止めてやらうか、ヱヽヽ遠慮しといてやらうか、ヱー加減に甚う俺も疲れたからな、ヲヽヽ終りだ』
猿、駒『もう貴様そこまで五十韻を並べよつたら得心だらうかい、それだけ欠点を探したらもう探がさうたつて有りはせまい。さつぱり穴無教だ、南無三五教の宣伝使様、アハヽヽヽイヒヽヽヽウフヽヽヽエヘヽヽヽオホヽヽヽ』
(大正一一・二・六 旧一・一〇 加藤明子録)
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