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文献名1霊界物語 第8巻 霊主体従 未の巻
文献名2第3篇 秘露より巴留へよみ(新仮名遣い)ひるよりはるへ
文献名3第11章 海の竜宮〔361〕よみ(新仮名遣い)うみのりゅうぐう
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2020-06-03 17:11:34
あらすじ日の出神は、面那芸の司の安否を案じて、海底の竜宮城へとやってきた。門前には、正鹿山津見、淤縢山津見の二柱の神が、仁王のように傲然として守っている。竜宮城に入ろうとする日の出神に対して、淤縢山津見は打ってかかった。しかし日の出神が乗っていた琴平別の化身の大亀が、二人の間に割って入り、千引きの岩となった。門内からはなにやら騒々しい音が聞こえてくる。日の出神は声を張り上げて名乗りの歌を歌い、自分は面那芸の司を助けるためにやってきたのだ、と明かした。日の出神と知った正鹿山津見、淤縢山津見は平身低頭して陳謝した。淤縢山津見は殿内へ日の出神来着を知らせに行き、正鹿山津見は日の出神を案内して別殿に迎えた。城内の一方には、ますます騒々しい音が聞こえてくる。日の出神はただ事ではないと、その音に聞き入っていたがふと正鹿山津見を見ると、それはかつてエルサレムの竜宮城で天使長を務めた、桃上彦であった。桃上彦はかつてエルサレムを混乱に陥れ、国祖ご退隠の遠因を作った神である。正鹿山津見は、根底の国に落ち行くところを高照姫神に救われて、正鹿山津見と名乗って竜宮城の門番を勤めている来し方を日の出神に泣く泣く語った。おりしも、竜宮城内の阿鼻叫喚の声はますます激しくなり、日の出神は正鹿山津見にわけを尋ねるが、正鹿山津見は頑として答えない。日の出神はどんどん奥殿に進もうとするが、正鹿山津見はあわてて先に立ち、奥殿に姿を隠してしまった。日の出神は後に取り残されてしまった。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年02月07日(旧01月11日) 口述場所 筆録者外山豊二 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年6月15日 愛善世界社版73頁 八幡書店版第2輯 177頁 修補版 校定版75頁 普及版32頁 初版 ページ備考
OBC rm0811
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本文  足曳の山の草木は枝繁り  葉も春風に霞み行く
 一望千里の波の上  浮び出たる八尋の亀の其の背に
 春日を受けて跨りつ  千尋の浪路を掻き分けて
 底へ底へと沈み行く  御稜威輝く伊弉諾の
 神の命の御子と生れし  大道別の命の後身
 日の出神はやうやうに  大和田津見の神の宮
 底ひも知らぬ大神の  経綸の奥を探らむと
 進み来ますぞ雄々しけれ
 門前には正鹿山津見神、淤縢山津見神の二柱が、仁王のごとく阿吽の息を凝らし、真裸体のまま、全身力瘤を現はして傲然として守り居る。淤縢山津見神は、真先に進み出で、
『ここは竜宮の入口なり。畏れ多くも大和田津見の大神の御住処、何神の許しを受けて此処に到着せしぞ。速かに本津国に引返さばよし、違背に及ばば此の拳骨を御見舞申さむ』
と云ふより早く、日の出神に打つてかかるを、琴平別の化身なる八尋の大亀は、二神の間に突立ち千引の岩と化し去りけり。このとき門内より騒々しき物音聞え来たり。日の出神は大音声を張上げ歌を歌ひ玉ふ。
『天津御神の御言以て  常世の暗を照さむと
 心も軽き蓑笠の  世界を巡る宣伝使
 天津御空も海原も  豊葦原の神国も
 大御恵の隈もなく  い行き渡らふ世の中に
 この竜宮の城のみは  神の守りの弥深き
 試しに漏るる事ぞある  天の御柱大神の
 任のまにまに出で来る  朝日輝く夕日照る
 日の神国の宣伝使  日の出神が現はれて
 迷ひ来れる面那芸の  神の命を救けむと
 琴平別の亀に乗り  ここに現はれ来るなり
 千尋の底の海の宮  其の岩屋戸を押開き
 音に名高き乙米姫の  貴の命の神業を
 探らむための此の首途  ただ一時も速かに
 これの金門を開けよや  吾は日の出神なるぞ
 淤縢山津見や正鹿山  津見の命の門守り
 深き経綸も不知火の  汝が身の心の愚さよ
 汝が身の心の愚さよ』
と、声たかだかと歌ひ玉へば、二柱の神はこの歌に驚き、平身低頭ぶるぶる慄ひながら、陳謝の意を表しけり。淤縢山津見は、一目散に門内に駈入り奥殿に進み、何事か奏上したり。正鹿山津見は、日の出神の先に立ち、別殿に迎へ入れたり。城内の一方にはますます騒々しき物音聞え来たりければ、平凡事ならじと、日の出神は、耳を澄まして聴き入りたまひ、正鹿山津見の顔をふと眺め、
『やあ、貴下は桃上彦に非ずや。かかる所に金門を守り給ふは何故ぞ。それにしても彼の騒々しき物音は如何に』
と言葉忙しく問い詰めたまへば、正鹿山津見は、
『御推量に違はず、われは聖地ヱルサレムに於て、暫し天使長の職を勤め遂には吾が身の失敗のために、国祖国治立大神に累を及ぼし、八百万の神人に神退ひに退はれ、根の国、底の国に落ち行かむとする時しも、慈愛深き高照姫神に救はれ、今は竜宮城の門番を勤むる卑しき身の上、貴下に斯る処にて御目にかかり、実に慙愧に堪へず、陸の竜宮に於て時めき渡りし桃上彦も有為転変の世の習ひ、世の荒波に浚はれて不知不識の身の過、昨日に変る和田の原、千尋の水の底深き、海の竜宮の門番の日夜の苦労艱難御察しあれ』
と、声も曇りて其の場に泣き伏しにける。
 日の出神は同情の念に堪へざるが如く、しばらく差俯向いて悲歎の涙さへ流し居けるが、更に言葉を継いで、
『貴下の今日の境遇は御察し申す。至急訊ねたきことあり。彼の騒がしき物音は何事ぞ、委しく述べられよ』
『竜宮海の秘密、門番の分際として申上げ難し。ただただ貴下の御推量に任すのみ』
と体よく刎ねつける。阿鼻叫喚の声はますます激しく、あたかも修羅場のごとき感じなりける。
 日の出神は突立ち上り、
『桃上彦、われを奥殿に案内されよ』
と云ひつつ、どんどんと進み行かむとする。桃上彦は周章て、
『あゝ、もしもし一寸待つて下さいませ。タヽヽヽ大変です。彼様な処へ御出でになつては乙米姫より、如何なる厳罰を蒙るやも知れませぬ。第一私も共にあの恐ろしい声のする処へ投り込まれねばなりませぬ。先づ先づ御待ち下され、一先づ伺つて参ります』
と、先に立ち足早に奥殿目がけて姿を隠したり。日の出神はただ一人茫然として四辺をキヨロキヨロと見廻し居たまひにけり。
(大正一一・二・七 旧一・一一 外山豊二録)
(序文~第一一章 昭和一〇・二・七 於東京銀座林英春方 王仁校正)
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