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文献名1霊界物語 第9巻 霊主体従 申の巻
文献名2第3篇 天涯万里よみ(新仮名遣い)てんがいばんり
文献名3第13章 訣別の歌〔406〕よみ(新仮名遣い)けつべつのうた
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2020-06-23 22:17:20
あらすじ照山峠に上った一行は休息を取った。淤縢山津見は智利には狭依彦が宣伝し、秘露には紅葉彦が宣伝をしているので、自分たちはハラの港から直接カルの国へ渡ろう、と提案した。三姉妹は峠の上から、父親のいる珍の都へ別れを告げる歌を歌った。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年02月13日(旧01月17日) 口述場所 筆録者土井靖都 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年7月5日 愛善世界社版104頁 八幡書店版第2輯 312頁 修補版 校定版110頁 普及版41頁 初版 ページ備考
OBC rm0913
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本文  淤縢山津見の宣伝使  心の駒山鞭撻ちて
 進む珍山彦の神  朝日もてるの神国に
 月雪花の三柱の  姫の命と諸共に
 心の色も照彦の  従属の司を随へつ
 たださへ暑き夏の日を  蓑と笠とに凌ぎつつ
 草鞋脚絆の扮装は  甲斐々々しくぞ見えにける
 平群の山を乗り越えて  照山峠の頂上に
 一行漸く着きにけり。
淤縢山津見『大変汗をかきました。此の山頂の木蔭で暫く息を休めませうかな』
珍山彦『勿ですよ、山の頂上へ登れば、吾々は休息するに決めてゐる。これは吾々宣伝使の守るべき一個の不文律だ。松代姫様その他の御二方様も、もう此の峠を下ると、御父さまの居られる珍の国は見えませぬよ。十分よく見て置かれるがよろしからう。
 眸を放てば連巒畳峰  遠きは緑黛談るが如く
 近きは淡冶笑ふが如し  烟霞杳靄の裡
 伏して山河を眺望すれば  滔々渓流清く白帯を晒すが如し
 洋々茫々海に灌ぐ』
駒山彦『ヤア、珍山彦、そりや何だ。妙な詩歌だな』
『俺の詩はあや詩、可笑詩、面白詩、さうして苦詩、暑苦詩中に涼詩と云ふ珍詩奇詩だ、詩歌は味はつて見て貰はぬと困るよ。かう見えても大詩人だからね。南無大慈大悲観世音菩薩だ。アハヽヽヽ』
淤縢山津見『向ふに見ゆるはハラの港、智利の国には狭依彦、秘露の国には紅葉彦の宣伝使が控へて居るから、直様ハラの港から、アタルの都へ着いて、カルの国へツーと行つたら如何だらうな』
珍山彦『左様ですな、吾々は行く処が多いのに、智利や秘露の国へ行つて宣伝するのは、笠の上に笠を被つたやうなものだ。何れ脱線だらけの宣伝をやつて居るだらうが、それでも新水の通つたところは、マー好いとして、新しいカルの国へ海上を船でツーとこさと参りませうよ』
駒山彦『ヤア、三人の女神様、脚は何うでしたな。よくマー、手弱女の身で吾々と一緒に来られましたな。ヤア、感心々々』
竹野姫『妾は仰せの如き年若き手弱女。貴方がたの御供は出来るか如何か、途中で御迷惑をかけてはならないと心配して居りましたが、神様の御かげで、思はず脚が先へ先へと運びまして、ちつとも疲れませぬでしたワ』
梅ケ香姫『姉様たち、これが御父さまの御国を見離れるところですから、一遍何か別れに歌ひませうか』
松代姫『姉妹三人が一つ歌つて、珍の国に別れませう』
と、三人一度に声を揃へて歌ひ始めた。
『父と母との永久に  鎮まりいます珍の国
 珍の都を後にして  大加牟豆美の神となり
 この智利山の坂の上に  登り了せし三人連
 今吹く風は東風か  妾三人が父母を
 慕ふ心の思ひねを  乗せて往け往け珍の国
 深山の空の風薫る  色も目出度き桃上彦の
 神の命や五月姫  妾は常世へ進む身の
 進みかねたる珍の空  空往く雲の心あらば
 思ひを乗せて吾父の  御許に送れ青雲の
 棚引くかぎり白雲の  墜居向伏すその極み
 神の教を伝へ行く  松竹梅の宣伝使
 心の色も照彦の  清き従神の御護りに
 ハラの港を船出して  波風荒き海原を
 アタルの港を指して行く  身装もカルの国境
 心の花や目の国の  空を仰ぎつ常世国
 ロッキー山も踏越えて  又も海原打ち渡り
 曲津の猛ぶ黄泉島  黄泉軍を言向けて
 淤縢山津見の神様や  勇む心の駒山彦や
 珍山彦と諸共に  太しき勲を後の世に
 芙蓉の山より尚高く  竜の海より弥深き
 神の光と御恵みを  いや永久に現さむ
 嗚呼父上よ母上よ  名残は尽きじ山の上
 山より高き御恵みの  その一つだも報い得ず
 出で行く妾を宥しませ  進む吾らを恕せかし
 只何事も人の世は  直日に見直し聞き直し
 身の過ちは宣り直す  三五教の神の教
 いと平らけく安らけく  妾の罪を宣り直せ
 朝日は照るとも曇るとも  月は盈つとも虧くるとも
 仮令大地は沈むとも  わが垂乳根の慈愛
 何時の世にかは忘るべき  いつの世にかは忘るべき
 松、竹、梅の三人連  心も智利の山の上
 遥に拝み奉る  遥に拝み奉る』
と歌ひ了りて芝生の上に淑やかに腰を下して休らふ。
珍山彦『ヤア、流石は女だ。女らしい優しい歌だ。それで結構々々、サアサア、一同参りませう』
と先に立ちて照山峠を下り行く。
(大正一一・二・一三 旧一・一七 土井靖都録)
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