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文献名1霊界物語 第12巻 霊主体従 亥の巻
文献名2第3篇 天岩戸開(三)よみ(新仮名遣い)あまのいわとびらき(三)
文献名3第21章 立花島〔517〕よみ(新仮名遣い)たちばなじま
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2020-11-12 00:58:43
あらすじ乗り合わせていた高光彦の宣伝使は、石凝姥宣伝使、時置師宣伝使に丁重に挨拶すると、宣伝歌を歌い始めた。宣伝歌は橘姫の神徳を称え、四柱の牛、馬、鹿、虎に対して、神の道に誠を尽くすように諭していた。舟は立花嶋に安着した。無事に上陸した牛、馬、鹿、虎ははしゃいで馬鹿話をしている。時置師は、ここは橘姫の鎮まる聖地なので、慎むようにと一同に注意した。この島は、世界一切の草木が繁茂し、穀物や果物が自然になる楽園の島であった。邪神の邪気によって地上は涸れて生気を失っていたが、この島の植物だけは繁茂していた。玉光彦、国光彦は島を賛美する宣伝歌を歌った。行平別は、世界が凶作にあえいでいるのに、この島だけは反映している、橘姫よこの恵みを一人占めせずに人々の悩みを癒せよ、と歌った。橘姫は姿を表し、右手に稲穂、左手に橙を携え、天の数歌を歌い、稲穂を天空高く放り上げた。稲穂は四方に散乱して、豊葦原の瑞穂の国を実現した。左手の木の実を高く投げ上げると、豊葦原の瑞穂の国は、食物果物よく実る神代となった。これは、天の岩戸開きのご神業の一部である。橘姫は、国光彦と夫婦となってこの島に鎮まり、国土鎮護の神となった。天の真奈井における誓約の際に現れた三女神の多岐都比売命は、橘姫の後身である。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年03月10日(旧02月12日) 口述場所 筆録者北村隆光 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年9月30日 愛善世界社版172頁 八幡書店版第2輯 689頁 修補版 校定版182頁 普及版75頁 初版 ページ備考
OBC rm1221
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本文  高光彦の宣伝使は石凝姥、時置師の二人に向ひ慇懃に挨拶を述べ、朝日に向つて宣伝歌を歌ひ始めたり。
『朝日は光る月は盈つ  大海原に潮は満つ
 潮満球や潮干の  大御宝と現はれて
 波押し分けて昇る日の  光は清く赤玉の
 緒さへ光りて白玉の  厳と瑞との其神姿
 愈高く美はしく  豊栄昇る天の原
 コーカス山も唯ならず  大海原に漂へる
 四方の国々島々は  皆明けく成りにけり
 日の出神の一つ火は  天津御空や国土に
 照り渡るなり隈もなく  清き神代の守護神
 三五教の御教を  千代に八千代に橘の
 島に在します姫神の  齢も長き竹生島
 橘島と名を変へて  呉の海原照しつつ
 憂瀬に落ちて苦しまむ  百の罪人助け行く
 神の尊き試錬に  遭ひし牛、馬、鹿、虎の
 ウラルの神の目付役  心の嵐も浪も凪ぎ
 今は漸く静の海  波風立たぬ歓喜に
 枉の身魂を吹き払ふ  旭日は空に高光彦の
 貴の命の宣伝使  天津神より賜ひてし
 玉光彦の神身魂  直日に照りて顕国
 有らむ限りは光彦の  この三柱の宣伝使
 国武丸に乗り合ひて  名乗り合ひたる十柱の
 珍の御子こそ尊けれ  畏き神の御恵を
 一日片時忘れなよ  神の恵を忘れたる
 時こそ曲の襲ふ時  身に過ちの出る時
 身に災の来る時  天と地との神々の
 深き恵を忘るるな  神に次いでは父母の
 山より高く海よりも  深き恵も片時も
 忘れてならぬ四柱の  牛、馬、鹿、虎神の御子
 朝日は照るとも曇るとも  月は盈つとも虧くるとも
 仮令曲津は荒ぶとも  大地は泥に浸るとも
 誠の力は世を救ふ  現界、幽界、神界を
 通して我身を常久に  救ふは誠の道のみぞ
 誠を尽せ何時迄も  身魂を研け常久に
 朝な夕なに省みて  心を配れ珍の御子
 アヽ惟神々々  御霊幸ひましませよ
 御霊幸ひましませよ』
と歌ひ終つて旧の席へ復り合掌する。
 船は漸くにして橘の島に安着した。六人の宣伝使を初め船中の人々は一人も残らず島に上陸した。
牛公『ヤア有難い有難い、この橘島丸に乗つて居れば、どんな風が吹いた処で最早沈没する虞は無いわ。仮令天が地となり地が天となり、如何なる暴風吹き来るとも、岩より堅い此船は牛公の腕の様なものだ。オイ馬鹿虎、何だ青黒い面をしよつて鼻を拭かぬか、醜い』
馬公『チツト風を引いたものだからナア』
牛公『風を引かなくても貴様の鼻は年中だ、恰度下水鼻だ』
時置師『コラコラ、また噪ぎよるか。此島は無駄口を言ふ処で無いぞ。畏れ多くも須佐之男大神様の珍の三柱の御子、剣の威徳に現はれ給うた橘姫さまのお鎮まり遊ばす神島だ。チツト言霊を慎むだが宜からう。心得が悪いと又帰りがけに海が荒れるぞ』
 牛、鹿、馬、虎の四人はハイハイと畏まり、力無げに俯向いて居る。
 此島は世界一切の所有草木繁茂し、稲麦豆粟黍の類、果物、蔓物総て自然に出来て居る蓬莱の島である。地上の山川草木は涸れ干し、萎れて生気を失ひたるにも拘はらず、此島のみは水々しき草木の艶、殊更美はしく味良き果物枝も折れむ許りに実りつつあるのである。何処とも無く糸竹管絃の響幽かに聞え、百花千花の馥郁たる香気は人の心魂をして清鮮ならしめ、腸をも洗ひ去らるる如き爽快の念に充さる。
 玉光彦は潮水に手を洗ひ口を漱ぎ声爽かに歌ふ。
『天津御神や国津神  選びに選びし此島は
 花も非時薫るなり  薫りゆかしき樹々の実は
 味も殊更美はしく  色鮮かに光るなり
 神の造りしパラダイス  永久の教の花咲きて
 斯く美はしき珍の島  高天の原と開けしか
 荒び果てたる荒野原  山川越えて今此処に
 波を渡りて来て見れば  思ひも寄らぬ清の島
 大御恵は目のあたり  四辺輝く島山の
 橘姫の御神姿  鏡に映る如くなり
 高天原の神の国  高天原のパラダイス
 千代に八千代に此栄え  変らざらまし橘姫の
 神の命の御舎と  常磐の松の永久に
 色も褪せざれ葉も散るな  神の守護の永久に
 神の恩恵の常久に』
と歌つて神の御徳を讃美したりき。
 国光彦は又もや涼しき声を張り上げて、
『雲井の空の限りなく  海の底ひの極みなく
 満ち足らひたる神の徳  神の水火より生れたる
 此神島に来て見れば  百の草木は生茂り
 青人草の非時に  食ひて生くべき食物
 百の木の実も豊やかに  枝も撓わに実るなり
 天津日影はいと清く  波また清き呉の海
 神の御子たる民草の  心の色の清ければ
 此島のみか四方の国  何処の果ても天地の
 神の恵に潤ひて  楽み尽きぬパラダイス
 神の心を慎みて  深く悟りて三五の
 誠の教に服へば  御空は清く地清く
 波平けく山や野は  何時も青々松緑
 松の神世の常久に  栄えしものを現身の
 ねぢけ曲れる人心  日に夜に天地を穢したる
 醜言霊の醜の呼吸  草木を枯らし山河の
 水まで涸らす愚さよ  嗚呼この島を鑑とし
 心を清め身を清め  四方の国々皇神の
 誠の道を伝ふべし  世は常久に橘の
 姫の命の知食す  橘島のいと清く
 波も静まれ四つの海  魔神の猛ぶ葦原の
 醜の醜草薙払ひ  天の岩戸を押し開き
 天地四方の国々を  日の出国と開くべし
 嗚呼尊しや有難や  神の恵みの限りなく
 君の恵みの極みなく  親子夫婦は睦び合ひ
 人と人とは親みて  歓ぎて暮す神の国
 一度に開く白梅の  花の薫を松竹の
 清き操も変らざれ  清き神世も変らざれ
 堅磐常盤の松緑  ミロクの神が現はれて
 天津教を経緯の  綾と錦の機織らす
 アヽ惟神々々  御霊の幸を願ふなり
 千代に八千代に常久に  千代に八千代に常久に』
 行平別は大口を開けて又もや歌ひ始めた。
『山川どよみ国土揺り  青垣山は枯れ果てて
 何処も彼処も火を点す  野辺の百草露も無く
 萎れ返りて枯るる世に  神も守つて呉の海
 唐紅の如くなる  枯野の原の地の上
 露を帯びたる緑葉は  一つも無しと思ふたに
 これやマア何とした事か  この島だけは青々と
 五穀は稔り木は栄え  果物熟して甘さうな
 自然に唾が湍る  一視同仁神様の
 心に似合はぬ何として  此島だけは幸多き
 思ひまはせば廻す程  腹がたちばな島の山
 云ひたい理窟は山々あれど  心穢き人間の
 身の分際を省みて  理窟を言ふのは止めにしよう
 人さへ住まぬ此島に  米が実つて何になる
 果物熟して何とする  余りに神は気が利かぬ
 サアこれからは此方の  生言霊の力にて
 四方の国々島々に  緑の木草珍の稲
 豊の果物一々に  移して世人を救ふべし
 橘島の姫神よ  行平別の言霊を
 𪫧怜に委曲に聞こしめせ  若しも諾かれなそれでよい
 行平別にも腹がある  聞いた印にや一時も
 早く姿を変へられよ  此島山が枯れ果てて
 枯れ野の如くなつたなら  豊葦原の国々は
 皆生々とするであらう  橘姫は只一人
 栄えの国に安々と  其日を暮し四方国の
 青人草の悩みをば  他所に見るのか逸早く
 印を見せよ片時も  疾く速やけく我前に』
と大音声に呼つた。此時何処ともなく忽然として現はれたる高尚優美の橘姫は、右の手に稲穂を持ち、左の手に橙の木実を携へて来り、天の数歌淑かに歌ひ終つて右の手の稲を天空高く放り上げ給うた。稲穂は風のまにまに四方に散乱し豊葦原の瑞穂の国を実現する事とはなりぬ。左の手に持たせ給ふ木実を又もや中天に投げ上げ給へば、億兆無数の果物となつて四方に散乱しければ、豊葦原の瑞穂国の食物果物はこれより良く実り、万民安堵する神世の端緒を開かれにける。これ天の岩戸開きの一部の御神業なり。
『因に曰ふ』橘姫は三光の一人なる国光彦の宣伝使と共に夫婦となり、この嶋に永遠に鎮まりて国土鎮護の神となつた。天の真奈井に於ける日神との誓約の段に現はれたる三女神の中の多岐都比売命は橘姫命の後身なりと知るべし。
(大正一一・三・一〇 旧二・一二 北村隆光録)
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