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文献名1霊界物語 第15巻 如意宝珠 寅の巻
文献名2第1篇 正邪奮戦よみ(新仮名遣い)せいじゃふんせん
文献名3第10章 神楽舞〔577〕よみ(新仮名遣い)かぐらまい
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2021-01-16 01:39:48
あらすじ神素盞嗚尊がしろしめす大海原の国々には、国治立尊が野立彦神と現れて、埴安彦命に神言を依さし給い、黄金山下に三五教の基を開かしめた。豊国姫尊は野立姫神と現れ、神素盞嗚尊の水火を合わせて埴安姫命となった。そして、三五教を経緯に天下に宣伝し、神人はみなその徳に浴して、一時天下は泰平に治まった。しかし邪神は次第次第に天下に広がって、やがて荒ぶる神たちは天下を充たすにいたった。神素盞嗚大神は大海原の国を治めかねて涙に暮れた。母のいる根の堅洲国に行きたいという神素盞嗚大神に対し、御父・神伊邪諾大神は、望みのままにするがよい、ただしこの国から出て行くように、と厳しく答えた。コーカス山を天の鳥船で立ち出た神素盞嗚尊は、天教山は高天原の姉・天照大神に暇乞いを告げようと、降り立った。しかし姉大神は弟神の心を疑い、高天原を占領しに来たのではないかと武備重々しく出迎えた。神素盞嗚尊は自分の潔白を晴らすために、誓約の神事を姉神と執り行った。その結果、神素盞嗚尊の心が証明された。しかし神素盞嗚尊の部下の八十猛神たちは、疑われたことに腹を立てて、誓約の後にかえって荒ぶり、諸所で乱暴を働いた。そのために天照大神がお隠れになってしまうという事態に立ち至った。そこで、金勝要神の分霊たる思兼神は、天照大神の再出現を乞う神事を執り行うことを提案した。出雲姫命は天鈿女命と現れ、天の数歌を歌って舞い狂った。天照大神が岩戸をわずかに開けたところ、手力男神が岩戸をひき開けた。八百万の神々は、今回の事変の罪を神素盞嗚尊に帰し、追放した。神素盞嗚尊は一人旅に出て、悪神の征服に向かわれた。
主な人物 舞台 口述日 口述場所 筆録者松村真澄 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年12月5日 愛善世界社版115頁 八幡書店版第3輯 322頁 修補版 校定版115頁 普及版52頁 初版 ページ備考
OBC rm1510
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本文  神素盞嗚尊の治食す大海原の国々島々は、国治立尊、野立彦の神と現はれて、埴安彦命に神言依さし、黄金山下に現はれて三五教を開き給ひ、豊国姫尊は野立姫神と現はれ、神素盞嗚尊の水火を合して、埴安姫命となり、三五教を経緯より天下に宣伝し、神人皆其徳に悦服し、天が下四方の国は一時は無事泰平の神国と治まりけるが、天足彦、胞場姫の霊の邪気より現はれ出でたる、八頭八尾の大蛇を始め、金狐、悪鬼諸々の醜女、探女は油の浸潤するが如く、忍び忍びに天下に拡がり、邪悪充ち、荒ぶる神の訪ふ声は、山岳も揺ぐ許り、河海殆ど涸れなむとす。
 神素盞嗚大神は、大海原の国を治めかね、熱き涙に咽ばせ給ふ折しも、御父神なる神伊邪諾大神、尊の前に現はれ給ひ、
『爾は何故に吾が依させる国を守らず、且女々しくも泣きつるか』
と言葉鋭く問はせ給ひければ、神素盞嗚大神は、
『われ、大神の勅を奉じ、昼夜孜々として神政に心力を尽すと雖も、地上の悪魔盛にして、容易に帰順せしむ可らず。到底吾等の非力を以て、大海原の国を治むべきにあらず、吾は是より根の堅洲国に至らむ』
と答へ給ひぬ。此時父伊邪諾大神は、
『然らば汝が心の儘にせよ、この国には住む勿れ』
と言葉厳しく詔らせ給ひぬ。茲に素盞嗚尊は已むを得ず、母の坐します根の堅洲国に至らむと思はし、天教山の高天原に坐ます姉の大神に暇乞ひをなし、根の堅洲国に至らむと、雲霧押分けて、天教山に上らせ給ふ。その勢当るべくもあらざる如く見えければ、御姉の大神は、いたく驚かせ給ひ、
『吾が弟神の此処に上り来ませるは、必ず美はしき心ならざらめ、此高天原を奪はむとの汚き心を持たせ給ふならむ』
と部下の神々に命じ、軍備を整へ、防戦の用意に掛らせ給ひける。
 神素盞嗚尊は、姉大神の斯くも深き猜疑心に包まれ給うとは夢にも知らず、コーカス山を立出でて、天磐船に乗り、天空を翔りて、天教山に下らせ給ふ時、姉の大神は伊都の竹鞆を取佩ばして、弓腹振立て、堅庭に現はれ給ひ、淡雪の如く、土石を蹶散らし、勢猛く弟神に向ひ、高天原を占領するの野心ある事を厳しく詰問されたりける。
 茲に神素盞嗚尊は、案に相違の顔色にて答へ給ふよう、
『吾れは、貴神の思さるるが如き汚き心は露だにもなし、父大神の御言もちて、吾泣く有様を言問はせ給ふが故に、応へ難くて、吾れは母の坐します根の堅洲国に行かむと思ふ、恋しさの余り泣くなりと答ふれば、父大神は、然らば汝が心の儘にせよと仰せあり。母の国に行かむとするに先だち、姉大神に一目遭ひまつらむと思ひてこそ上り来つれ、決して怪しき心なし。願はくば姉の大神よ、吾が心の清き事を悟り給へ』
と涙と共に答へ給ひぬ。
 茲に姉大神は、
『然らば汝が心の清き事、何を以て証明せむ』
と詰り給へば、弟神は、
『吾が持てる十握の剣を姉の命に奉らむ、姉の命は御身にまかせる八尺の曲玉を吾にわたさせ給へ』
と請ひ給へば、姉大神も諾かせ給ひて、玉と剣の交換の神業を始め給ひ、天の安河を中に置き各も各も天の真名井に振り滌ぎ、佐賀美にかみて吹き棄ち給へば、素盞嗚尊の神実なる十握の剣より三柱の女神現はれ給ひ、姉大神の纒せる八尺の曲玉より五柱の男神現はれ給へば、ここに神素盞嗚大神の清く、若く、優しき御心現はれ玉へり。姉大神は始めて覚り、
『此三柱の女神は、汝が霊より現れませるやさしき瑞の霊なり。また五柱の男神は、あが霊より生れませる雄々しき男神なり』
と了解け給ひぬ。
 ここに姉大神の疑は全く晴れたれども、未だ晴れやらぬは、神素盞嗚大神に仕へまつれる八十猛の神々の御心なりき。吁、八十猛の神の無謀なる振舞に依りて、天照大御神は、天の岩戸の奥深く隠れ給ひ、再び六合暗黒となり、昼夜咫尺を弁ぜず、万妖悉く起り、草の片葉に至る迄、言問ひさやぐ悪魔の世を現出したりける。茲に高天原に坐します、思慮分別最も深き神と聞えたる、金勝要の大神の分霊思兼神は、八百万神を天の安の河原辺に、神集へに集へ、神議りに議りて、再び日の大神の御出現を請ひ奉る其神業を行はせ玉ひける。
 三五教の道を伝へたりし数多の宣伝使は、天の安の河原に集まり来り、尚も進んで天教山の天の岩戸の前に現はれ給ひ、五伴男の神、八十伴男の神を始め八百万の神達、天津神籬を立て、真榊を囲らし、鏡、玉、剣を飾り、出雲姫命は天の鈿女命と現はれて、岩戸の前に桶伏せて、一二三四五六七八九十との天の数歌うたひ上げ、舞ひ狂ひ給ひし其可笑しさに、八百万の神は思はず吹き出し、常暗の世の苦しさも忘れて、笑ひ興じ給へば、天照大神も岩戸を細目に押開き給ふ折しも、手力男神は岩戸を開き御手を取りて引出しまつり、六合の内、再び清明に輝きわたる事を得たり。ここに八百万の神は此度の事変を以て神素盞嗚尊の罪に帰し、手足の爪まで抜き取りて、高天原を神退ひに退ひ給ひしなり。是より神素盞嗚大神は、今迄海原の主宰神たる顕要の地位を棄て、心も細き一人旅、国の八十国、島の八十島にわだかまり、世人を損ふ八岐大蛇の悪神や、金狐、悪鬼の征服に向はせ給ひける。嗚呼、今後の素盞嗚大神の御身は如何になり行くならむか。
(大正一一・四・二 旧三・六 松村真澄録)
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