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文献名1霊界物語 第15巻 如意宝珠 寅の巻
文献名2第3篇 神山霊水よみ(新仮名遣い)しんざんれいすい
文献名3第18章 婆々勇〔585〕よみ(新仮名遣い)ばばいさみ
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2021-01-16 02:17:23
あらすじ苦しみながらも黒姫は気を取り直して立ち上がり、ウラナイ教の一同を正気づけようと演説を行う。それによると、変性女子の霊や肉体を散り散りばらばらにして血をすすり、骨を粉となし、再びこの世に出てこないように封じるのがウラナイ教の宗旨である、とする。そして神素盞嗚大神を罵倒するのであった。しかしますます激しく響いてくる宣伝歌に逆上して、高姫や蠑螈別は同士討ちを始めてしまう。黒姫は一人、懐剣を持って門前に走り出た。しかし宣伝使たちの勇姿を見ると、肝をつぶしてその場に泡を吹いて立ち止まってしまった。その様子のおかしさに、宣伝使たちは思わず吹きだした。
主な人物 舞台 口述日 口述場所 筆録者加藤明子 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年12月5日 愛善世界社版230頁 八幡書店版第3輯 365頁 修補版 校定版229頁 普及版105頁 初版 ページ備考
OBC rm1518
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本文  高姫、黒姫、蠑螈別を始め、一座の者共は折から聞ゆる宣伝歌の声に頭を痛め、胸を苦しめ、七転八倒、中には黒血を吐いて悶え苦しむ者もあつた。宣伝歌は館の四隅より刻一刻と峻烈に聞え来たる。
黒姫『コレコレ蠑螈別サン、高姫サン、静になさらぬか、丁ン助、久助其他の面々、千騎一騎の此場合、気を確り持ち直し、力限りに神政成就の為め活動をするのだよ、何を愚図々々キヨロキヨロ間誤々々するのだい。これ位の事が苦しいやうなことで、何うして、ウラナイ教が拡まるか、転けても砂なりと掴むのだ、只では起きぬと云ふ執着心が無くては、何うして何うして此大望が成就するものか。変性女子の霊や肉体を散り散りばらばらに致して血を啜り、骨を臼に搗いて粉となし、筋を集めて衣物に織り、血は酒にして呑み、毛は縄に綯ひ、再び此世に出て来ぬやうに致すのがウラナイ教の御宗旨だ。折角今迄骨を折つて天の磐戸隠れの騒動がおつ始まる所迄旨く漕ぎつけ、心地よや素盞嗚尊は罪もないのに高天原を放逐され、今は淋しき漂浪の一人旅、奴乞食のやうになつて、翼剥がれし裸鳥、これから吾々の天下だ。此場に及んで何を愚図々々メソメソ騒ぐのだ。高姫さま貴女も日の出神と名乗つた以上は、何処迄も邪が非でも日の出神で通さにやなるまい。憚りながら此黒姫は何処々々迄も竜宮の乙姫でやり通すのだ。蠑螈別さまは飽までも大広木正宗で行く処迄遣り通し、万々一中途で肉体が斃れても、百遍でも千遍でも生れ替はつて此大望を成就させねばなりませぬぞ。エーエー腰の弱い方々だ。この黒姫も気の揉める事だワイ、サアサア、シヤンと気を持ち直し、大望一途に立て通す覚悟が肝腎ぢや。中途で屁古垂れる位なら、初からコンナ謀反は起さぬがよい。此黒姫が千変万化の妙術をもつて、瑞の霊の素盞嗚の神がもしも此処へやつて来たなら、乞食の虱だ、口で殺して仕舞ふ。海に千年、山に千年、河に千年の苦労を致した黒姫ぢや。高姫さま、蠑螈別さま、お前は未だ未だ苦労が足らぬ、苦労なしに誠の花は咲かぬぞや。これこれ丁ン助、久助何をベソベソ吠面かわくのだ、些と確り致さぬと此黒姫さまの拳骨がお見舞申すぞ。何だ宣伝歌が恐ろしいやうな事で、何うならうかい、女の一心岩でも突き貫く、無茶でも突き貫かねば此婆の顔が立たぬ、何うしてウラル彦の神に申訳が立つか、鬼雲彦に合はす顔があるまいぞ。エーエー、腰抜ばかりだなア。コレコレ高姫さま確りせぬかいなア、此黒姫がお前の傍について居なかつたら、お前さまはとうの昔に素盞嗚尊に骨も筋も抜かれて仕舞ひ、今頃は茹蛸のやうになつて居るお方だ。大将は看板とは云ふものの、これや又滅相弱い看板ぢやナア』
 此時宣伝歌は益々激しく、館の四辺より響いて来る。高姫と蠑螈別は逆上したか、互に目を怒らし牙を剥き猿の喧嘩のやうに、噛むやら掻くやらむしるやら、キヤツ、キヤツとキンキリ声を出して、上になり下になり、組んづ組まれつ黒姫の言葉も耳に入らぬ体にて掴み合を始めて居る。並居る数多の者共は互に鉄拳を振り上げ、彼我の区別なく入り乱れて打つ、蹴る、擲る、呶鳴る、泣く、喚く、忽ち阿鼻叫喚修羅の衢と化して仕舞つた。
 黒姫は懐剣を逆手に持ち表を指して韋駄天走り、表門を開くや否や、高国別以下勇士一行の姿に肝を潰し、アツと其場に腰を抜かし、蟹のやうな泡を吹き、目玉を二三寸ばかり前に飛び出させ、口をポカンと開けたまま、一言も発し得ず、開いた口が閉まらぬ其為体の可笑しさ、一同は思はず吹き出し、
『ワハヽヽヽ、オホヽヽヽ』
(大正一一・四・三 旧三・七 加藤明子録)
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