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文献名1霊界物語 第22巻 如意宝珠 酉の巻
文献名2第4篇 改心の幕よみ(新仮名遣い)かいしんのまく
文献名3第14章 初稚姫〔706〕よみ(新仮名遣い)はつわかひめ
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2022-10-15 01:17:38
あらすじ時置師神の再来である杢助は、高姫、若彦の改心の経緯を宣伝歌に歌い、またスマートボールらバラモン教徒に改心を促す宣伝歌を歌いながら、初稚姫と玉能姫を連れてこの場に現れた。鷹鳥姫、若彦、金助、銀公の四人は嬉し涙に咽びながら杢助の前に首を垂れた。鷹鳥姫や若彦は、杢助に感謝の辞を述べる。初稚姫は杢助の背から下ろされると神懸り状態となり、一同に教えを諭した。八岐大蛇を言向け和してミロク神政の神業に参加しようと思ったら、まず自分の心の娑婆世界を天国浄土となす必要がある、と説いた。初稚姫は教えを続けた。この世界は心によって天国ともなり、また地獄ともなる。完全無欠の神国に生を享けながら、これを娑婆世界と観じ暗黒無明の世界と観ずるのは、自らの心が暗いからである、と。鷹鳥姫と若彦は感謝の涙に身を震わせていた。杢助、初稚姫、玉能姫、スマートボール以下の人々も、いつしか消えてしまっていた。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年05月27日(旧05月01日) 口述場所 筆録者加藤明子 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年7月30日 愛善世界社版181頁 八幡書店版第4輯 447頁 修補版 校定版188頁 普及版84頁 初版 ページ備考
OBC rm2214
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本文 杢助『神が表に現はれて  善と悪とを立別ける
 此世を造りし神直日  心も広き大直日
 唯何事も人の世は  直日に見直せ聞き直せ
 身の過ちは宣り直す  三五教の宣伝使
 誠の道を踏み外し  心鷹ぶる高姫が
 小さき意地に囚はれて  錦の宮を守ります
 玉照彦や玉照の  姫の命や言依の
 別の命の御心を  空吹く風のいと軽く
 聞き流したる身の報い  鷹鳥山の頂きに
 現はれ給ひし黄金の  神の化身が誡めの
 礫に谷間へ顛落し  苦しみ悶ゆる娑婆世界
 心一つの持ちやうで  神の造りし此国は
 天国浄土地獄道  自由自在に開けゆく
 吾身の作りし修羅畜生  心の中の枉鬼に
 虐げられて高姫は  清泉忽ち濁り水
 湧きかへりたる胸の中  聞くも無残な今日の春
 花咲き匂ひ風薫り  小鳥は歌ひ蝶は舞ふ
 花と花とに包まれし  常世の春も目のあたり
 神の大道を白煙  深く包まれ目も鼻も
 口さへ利かぬ浅ましさ  それに続いて若彦が
 血気にはやる雄健びの  たけび外して久方の
 天津空より降り来る  神の礫に身を打たれ
 忽ち地上に倒れ伏し  息絶え絶えの瞬間に
 心の開く梅の花  天国浄土の楽園を
 初めて覚る胸の中  今迄犯せし身の罪や
 心の汚れ忽ちに  悟りの風に吹き払ひ
 初めて此処に麻柱の  真の司となりにけり
 あゝ高姫よ若彦よ  娑婆即寂光浄土ぞや
 神も仏も枉鬼も  大蛇醜女も狼も
 心を焦つ針の山  身を苦しむる火の車
 忽ち消ゆる水の霊  神素盞嗚大神の
 千座置戸の勲に  心の空の雲霧を
 払はせたまふ神言を  朝な夕なに嬉しみて
 尊き恵を忘れなよ  神は汝と倶にあり
 とは云ふものの拗けたる  身魂の主に何として
 正しき神の坐まさむや  あゝ惟神々々
 恩頼を蒙りて  心の岩戸を押し開き
 誠明石の浦風に  真帆をあげつつ往く船の
 浪のまにまに消ゆるごと  一日も早く八千尋の
 海より深き罪咎を  祓戸四柱大御神
 祓はせ給へ神の子と  生れ出でたる高姫や
 若彦つづいて玉能姫  金助、銀公其他の
 バラモン教に仕へたる  スマートボールを始めとし
 カナンボールや鉄、熊や  其他数多の教子よ
 早く身魂を立て直せ  神が表に現はれて
 善と悪とを立て別ける  朝日は照るとも曇るとも
 月は盈つとも虧くるとも  仮令大地は沈むとも
 誠一つの神の道  幾千代迄も変らまじ
 変らぬ誠の一道に  向ひまつりて松の世の
 光ともなり花となり  塩ともなりて世の中の
 汚れを清め味をつけ  神の柱とうたはれて
 恥らふことのなき迄に  磨き悟れよ神の子よ
 神に仕へし杢助が  赤き心を立て通し
 初稚姫の命もて  玉能の姫の神魂を
 此処に伴ひ来りたり  汝高姫、若彦よ
 神の御声に目を醒ませ  心にかかる村雲も
 忽ち晴れて日月の  光照らすは目のあたり
 あゝ惟神々々  御霊幸はひましませよ』
と歌ひつつ時置師神の杢助は、初稚姫を背に負ひ、玉能姫と諸共に此場を指して現はれた。
 此宣伝歌の声に鷹鳥姫、若彦、金、銀の四人は身体元の如く自由となりて立ち上り、杢助の前に嬉し涙に咽びながら両手を合せ、感謝の意を表し、恭しく首を垂れて居る。
杢助『皆さま、大変なおかげを頂きましたなア』
鷹鳥姫『ハイ、有難う御座います。余り吾々の偉い取違ひで、今迄開いた口のすぼめやうが御座いませぬ』
若彦『御神諭の通りアフンと致しました』
杢助『随分沢山な警護の役人が、竹槍を持つて御守護遊ばして居られますな。此方々は何時お出になつたのですか』
鷹鳥姫『ハイ、吾々の心に潜む悪魔を追出しに来て下さつた御恩の深いお方計りです』
若彦『此方々はバラモン教の蜈蚣姫さまの部下の方ださうです。厚いお世話になりました。何卒貴方から宜敷くお礼を云うて下さいませ』
 体は棒のやうになつて強直したバラモン教の連中も、首から上は自由が利くので互に首を掉り、顔を見合せ、小声になつて、
スマート『オイ、カナン、嫌らしい事を云ふぢやないか。散々悪口をつかれ、危ない目に遇はされた俺達に向ひ、礼を云つて呉れと吐しやがる。この御礼は中々骨があるぞ。確りして居らぬと、中空より飛行機墜落惨死の幕が切つて落されるかも知れない。困つたものだなア』
カナン『何と云うても、この通り不動の金縛りを食うたのだから謝罪るより仕方がない。抵抗しようと云うた所で、こんな木像では何うする事も出来ぬぢやないか』
と囁いて居る。杢助の背から下された初稚姫は一同の前に立ち、忽ち神憑り状態になつて仕舞つた。一同は期せずして初稚姫に視線を向けた。初稚姫は言静に、
『三五教の宣伝使鷹鳥姫、若彦其他一同の人々よ、八岐大蛇の猛り狂ふ世の中、暗黒無道の娑婆世界とは云ひながら、汝等が心の岩戸開けし上は暗黒無明の此世も、もはや娑婆世界ではない、天国浄土である。娑婆即寂光浄土の、至歓至楽のパラダイスだ。汝等は八岐大蛇を言向け和し、ミロク神政の神業に参加せむと欲せば、先づ汝が心の娑婆世界をして天国浄土たらしめよ。この世界は汝が心によりて天国ともなり又地獄ともなるものぞ。風は清く山は青く、河悠久に流れ、木々の梢は緑の芽を吹き出し、花は笑ひ小鳥は歌ひ、蝶は舞ひ、自然の音楽は不断に聞え、森羅万象心地よげに舞踏し、吾等の目を楽しましめ、耳を喜ばせ、馨しき匂ひは鼻を養ふ。木の実は実り五穀は熟し、魚は跳ね、野菜は笑を含みて吾等が食ふを待つ。大道耽々として開け、鉄橋、石橋、木橋は架渡され、道往く旅人も夕になれば旅宿ありて叮寧に宿泊せしめ、湯を与へ食を与へ暖かき寝具を提供し、往くとして天国の状況ならざるはない。遠きに往かむとすれば汽車あり、電車あり、郵便電信の便あり、斯くの如き完全無欠の神国に生を託しながら、是をしも娑婆世界と観じ、暗黒無明の世と見るは何故ぞ、汝の心が暗きが故なり、身魂の汚れたる為なり。宣伝歌に云はずや「此世を造りし神直日、心もひろき大直日」と、あゝ斯の如き直日の神の神恩天の高くして百鳥の飛ぶに任すが如く、海の深く広くして魚鼈の踊るに任すが如き、直日の心を以て一切衆生に臨めば、何れも皆神の光ならざるはなく恵ならざるはなし。鬼もなければ仇もなし、暗もなければ汚れもなし。一日も早く真心に省み、一切に対して心静に見直せ聞き直せ、以前の誤解は速かに宣り直せよ。これ惟神なるミロクの万有に与へ給ふ大御恵なるぞよ。あゝ惟神霊幸倍坐世』
と云ひ終つて初稚姫は元に復し、再び杢助の背に愛らしき幼き姿を托した。
 鷹鳥姫、若彦は一言も発し得ず地に噛りつき、感謝の涙止め度なく身を慄はして居た。今迄玉能姫と見えしは幽体にて、かき消す如く消え失せた。杢助父子の姿も、如何なりしか目にも止まらず、スマートボール以下の人々も何時しか消えて、白雲の漂ふ天津日は煌々として此光景を見下したまひつつあつた。あゝ惟神霊幸倍坐世。
(大正一一・五・二七 旧五・一 加藤明子録)
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