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文献名1霊界物語 第30巻 海洋万里 巳の巻
文献名2第2篇 珍野瞰下よみ(新仮名遣い)うづのかんか
文献名3第8章 露の道〔850〕よみ(新仮名遣い)つゆのみち
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2022-01-18 17:21:24
あらすじ一行は楠の森を出て、大蛇が潜むという巽の池を指して進んで行った。カールは自分の足の長さが左右違ってびっこを引くのを隠すために、歌を歌い踊りながら先頭を進んで行く。一行七人が、国人を困らせる悪魔を言向け和すために進んで行くという勇ましい歌からはじめた。そして、このたびの大蛇退治を自分に任せてくれと石熊が末子姫に頼み込んで許されたが、末子姫らを差し置いて自分が大蛇に立ち向かおうという石熊の慢心を厳しく責め、これも友達として気をつけるのだ、と歌った。石熊はカールの諭しを聞いて、思案しながら首をうなだれて歩いていく。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年08月15日(旧06月23日) 口述場所 筆録者松村真澄 校正日 校正場所 初版発行日1923(大正12)年9月15日 愛善世界社版96頁 八幡書店版第5輯 606頁 修補版 校定版103頁 普及版38頁 初版 ページ備考
OBC rm3008
本文のヒット件数全 1 件/楠の森=1
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本文  久方の天津御空の月も日も  いとうららかにテル山峠の
 山の麓の樟の森  露の宿りの夢枕
 夜は漸くに明け放れ  鵲の声、小雀の
 囀る声に目を醒まし  あたりを見れば草も木も
 神の恵の露にうるほひ  昼の暑さに萎れたる
 姿も水のしたたりて  涼味うるほふ夏の朝
 気もサヤサヤと勇み立ち  神素盞嗚大神が
 八人乙女の末子姫  旦の風にゆらぎつつ
 デリケートなる山百合の  花の色こそ床しけれ
 百合の花にも擬ふなる  乙女の姿ユラユラと
 楠の森の下蔭に  佇む姿は芍薬か牡丹の花か
 菖蒲も薫る五月空  見るも涼しき優しの姿よ
 末子の姫に近く侍りて  まめまめしくも朝夕に
 心の有らむ限りを尽し  身もたなしらに主の為
 舎身の活動続けたる  神の教の司人
 捨子の姫のあだ姿  何れ劣らぬ花と花
 色香も淡き濃きあり  雲突く計りの荒男の子
 心も固く骨節の  巌の如き石熊が
 足の運びもカールの司  心も口も身も共に
 カールカールと鳴く烏  羽の色にも擬へたる
 日に焼きつけられし黒面  あゝされどされど神の御前に只管に
 尽す心も血も赤く  雲焼けしたる東の空に
 日の大神の豊栄昇りに昇ります如く  清き心ぞ雄々しけれ
 アルゼンチンの宇都の国  其名も高き正鹿山津見の神の
 永久に鎮まりゐましける  教の館を預りし
 従僕の神の国彦が  御子と生れし松若彦は
 主の君に三五の  教の道を任けられて
 謹み仕へまつりつつ  日々に栄ゆる言霊の花芳ばしく
 教の林も日に月に  茂り合ひたる宇都の国
 道のほまれも高砂の  花と歌はれ来りける
 あゝ惟神々々  誠の神の功績に
 集まり来る撫子の  汚れに染まぬ神心
 誠一つに身を固め  松若彦の教司に
 左守の神と仕へたる  心も清き正純彦や
 魂も直なる竹彦の  朝な夕なの起伏にも
 心を配り大神の御為  世人の為に村肝の
 心尽すぞ雄々しけれ  宇都の館の松若彦が
 山海万里を越えさせ玉ひ  はるばる茲に出でませし
 珍の乙女の神司  迎へむ為に遥々と
 春、幾、鷹の三人を  心も厚き出迎へ
 赤き心は提灯の明りの如く  十曜の神紋唐紅の色に見えにける
 末子の姫は捨子姫  石熊司、春、幾、鷹の大丈夫を
 或は前或は後に  守らせ乍らしづしづと
 晨の露を踏み分けて  宇都の国にて名も高き
 巽の池に荒ぶる神を皇神の  生言霊に言向け和さむと
 か弱き女の身にも似ず  いそいそ進み出で給ふ
 実にも尊き神人の  厳の雄健び言霊の
 如何に照るらむ如何に輝き渡るらむ  あゝ惟神々々
 皇大神の御経綸  仰ぐも尊し三十余万年の
 清き神代の物語  厳の御霊の名に負へる
 伊豆の神国田方の郡  狩野の川の激流を
 眺めて茲にあらあらと  述べ伝ふこそ楽しけれ
 あゝ惟神々々  御霊幸はひましませよ。
 樟の森を立出でて、巽の池の大蛇の魔神を帰順せしめむと、末子の姫に従ひて、一行は心もいそいそ、三里の道程を朝露をふみしめ乍ら、涼しき朝風に送られ、霧こむる山野を、南へ南へと進み行く。
 カールはコンパスの長短の醜さを隠す為、又もや歌を謡ひ、ヤツコス踊りをし乍ら、大地をドンドン威嚇させつつ、先頭に立つて進み行く。
『悪魔の大蛇が潜むなる  池の堤に立出でて
 動きの取れぬ言霊を  遠慮会釈も荒波の
 おのもおのもに発射して  神の力を発揚し
 霧立昇る魔の池を  隈なく払ひ清めつつ
 汚れ切つたる曲霊魂  心の底より帰順させ
 栄え久しき松の世を  治し召します大神の
 神素盞嗚の神の水火  世界の曲を払ひつつ
 底ひも知れぬ此池に  立籠りたる醜大蛇
 力と頼む三五の  尽きせぬ神の御光に
 照らし清めて潔く  艮めを刺さむ此カール
 七人揃ふ其中に  二人のナイスを別にして
 抜き出て偉い此男  根底の国に潜むとも
 望みの通り口鉾に  屠り散らして暗の世を
 日の出の御代と立直し  古き司や新しの
 隔て構はぬ吾れ先に  屠り散らさむ今日の旅
 魔神の猛ぶ此池を  見すてて是が帰られうか
 昔の神の神力に  目出たく大蛇を言向けて
 百の人々平けく  安らかなれと只管に
 祈る誠の宣伝使  雪より清き神心
 選りに選りたる七人が  世人の為に今茲に
 ラリルレローと濁りたる  悪神共の棲処をば
 一時も早く掃き清め  珍の国なる人々の
 疫病災禍平らけく  鬼も大蛇も打払ふ
 あゝ惟神々々  五十鈴川の言霊に
 汚れを洗ふ勇ましさ  神が表に現はれて
 善と悪とを立別ける  巽の池に潜みたる
 醜の大蛇を逸早く  誠の道の言霊に
 服従ひ和し世の人の  曲をことごと払拭し
 カール司の腕前は  先づ先づ斯くの通りだと
 宇都の都に立帰り  松若彦の御前に
 法螺吹き立てる頼もしさ  あゝ惟神々々
 神の御霊の幸はひて  石熊さまの言霊に
 必ず兆のなき様に  カールが願ひ奉る
 乾の滝に現はれた  大蛇の牡に狙はれて
 此世乍らの活不動  思ひ廻せばまはす程
 あんな恥し事はない  それでもヤツパリ石熊は
 早慢心の登り口  末子の姫に打向ひ
 巽の池の醜神に  向つて宣らむ言霊は
 私に任して下されと  頼んだ心の可憐らしさ
 それ程任して欲しければ  遠慮は要らぬドシドシと
 大蛇に巻してやりませう  まかれて石熊舌を巻き
 尾を巻き乍ら鉢巻を  前に結んでスタスタと
 生命カラガラ一散に  逃げて行くのは目のあたり
 カールの歌ふ言霊を  聞いて恨むでない程に
 お前の大事と思ふから  悪い事は言はないぞ
 末子の姫の御座るのに  力も足らぬ石熊が
 虎の威を仮る古狐  池の大蛇を言霊に
 服従へますとは何の事  身の上知らずも程がある
 早く心を改めて  謙遜りつつ姫様の
 御後に従ひ来るが良い  何程弱そに見えたとて
 お前は大蛇に相対し  服従ひ和す資格なし
 あゝ惟神々々  神の心に省みよ
 昨日が日迄三五の  神の教に敵対うて
 千変万化の計略を  包み来れる曲津神
 お前の放つた醜犬は  珍の館にヤツと居る
 改心したとは云ひ乍ら  お前は神の罪人ぞ
 如何に末子の姫様が  お許しありとて鼻高く
 先頭に立つは何事ぞ  お前の前途が案じられ
 口がカールか知らね共  友達甲斐に言うておく
 俺の誠の親切が  チとでもお前に分つたら
 今日は遠慮をするが良い  呉れ呉れ気を付けおきまする
 あゝ惟神々々  御霊幸はひましませよ。
 旭は照る共曇る共  月は盈つとも虧くる共
 仮令大地は沈むとも  お前の様な魂で
 大蛇が言向け和されよか  控えて居るが第一だ
 くどい乍らも気を付ける  必ず必ず俺のこと
 悪くは取つて呉れるなよ  神々様も見そなはせ
 カールの赤き胸の内  あゝ惟神々々
 神の心に立帰れ  神の心に通へよや』
と歌ひつつ足拍子を取り進んで行く。石熊はカールの此歌に首を傾け、手を組み、思案に暮れ乍ら、力なげに従ひ行く。
(大正一一・八・一五 旧六・二三 松村真澄録)
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