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文献名1霊界物語 第30巻 海洋万里 巳の巻
文献名2第3篇 神縁微妙よみ(新仮名遣い)しんえんびみょう
文献名3第11章 言霊の妙〔853〕よみ(新仮名遣い)ことたまのみょう
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2022-01-26 18:49:20
あらすじ言霊の妙用は一声よく天地を震動し、一音よく風雨雷霆を叱咤し駆使する絶対無限の権力があるのだが、これを使用する人々の正邪によって非常な違いが出てくる。昨日まで誤った信仰を続け心がねじまがった石熊は、万有に対して少しも感動を与えないのは、実に神律の厳然として動かすことのできないことから来るのである。捨子姫の言霊は簡単なものであったが、清明無垢の捨子姫の臍下丹田からほとばしる、万有愛護の至誠から出た言霊には、大蛇といえどもこれに抵抗する余地なく、心和らぎ、言霊の権威によって黒雲も払拭されてしまったのである。神界最大の重宝である言霊の神器は、混濁する身魂では容易に使用することができないことがわかるのである。末子姫は厳然として立ち上がり、凪ぎ渡った水面に向かって言葉さわやかに歌い始めた。その歌は、大神の徳を称え、改心と救いを大神に求めるようにと大蛇に促していた。歌い終わると池の水は二つに分かれ、白竜が姿を表し、末子姫の側近く進んでくると、感謝の涙をはらはらと流し、首を垂れた。しばらくすると白竜はその体を縮小し、見えなくなってしまった。頭上からは音楽が聞こえて来た。竜神解脱を喜び祝う天人たちが、麗しい女神の姿となった巽の池の竜神を守りつつ天空高く消えていった。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年08月15日(旧06月23日) 口述場所 筆録者松村真澄 校正日 校正場所 初版発行日1923(大正12)年9月15日 愛善世界社版131頁 八幡書店版第5輯 619頁 修補版 校定版141頁 普及版51頁 初版 ページ備考
OBC rm3011
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本文  言霊の妙用は一声よく天地を震動し、一音よく風雨雷霆を駆使し叱咤する絶対無限の権力あれ共、之を使用する人々の正邪に依りて、非常なる径庭のあるものである。昨日迄バラモン教を開き、誤りたる信仰を続け、心は拗け、魂は曇り、言霊の曇りたる者は、如何に完全に、能弁に善言美詞を述べ立つればとて、万有一切に対し毫末も、其感動を与へざるは、実に神律の厳として冒す可らざる所以である。又魂よく研け慈愛に富み、心中常に寛容の徳ある捨子姫の言霊は、前者に比して極めて簡単なものであつた。されど暴悪無道の醜の大蛇も、厳として動かす可らざる捨子姫の清明無垢の臍下丹田より迸れる万有愛護の至誠より出でたる言霊には、如何に頑強なる邪神と雖も、到底之れに抵抗するの余地なく、漸く心和らぎ、浪静まり、雨は止みあたりを包む黒雲も次第に、言霊の権威に依つて払拭されて了つたのである。これにしても神界の最大重宝たる言霊の神器は、混濁せる身魂の容易に使用し得可からざる事を知らるるであらう。あゝ惟神霊幸倍坐世。
 末子姫は厳然として立上り、漸く凪渡りし水面に向ひ言葉さわやかに歌ひ始めた。其歌、
『誠の神の造らしし  此天地の不思議さよ
 天津御空は青雲の  底ひも知らぬ天の川
 森羅万象睥睨し  清く流れて果てしなく
 星の光はキラキラと  永遠に輝く美はしさ
 天津日の神東天に  昇りましては又西に
 清き姿を隠しまし  夜は又月の大御神
 清き光を投げ玉ひ  下界の万有一切に
 恵の露を垂れ玉ふ  月日は清く天渡り
 浜の真砂の数の如  光眩ゆき百星の
 或は白く又赤く  淡き濃き色取交ぜて
 際涯も知らぬ大空を  飾らせ玉ふ尊さよ
 眼を転じて葦原の  瑞穂の国を眺むれば
 山野は青く茂り合ひ  野辺の千草はまちまちに
 青赤白黄紫と  咲き乱れたる楽しさよ
 河の流れはいと清く  稲麦豆粟黍の類
 所狭きまで稔りつつ  味よき木実は野に山に
 枝もたわわに香りけり  天津御空の神国を
 此土の上に相写し  四方の神人木や草や
 鳥獣や虫族の  小さきものに至る迄
 神の御水火をかけ玉ひ  尊き霊を配らせて
 天と地とは睦び合ひ  影と日向は抱き合ひ
 男子女子は相睦び  上と下とは隔てなく
 互に心を打明けて  暮す此世は神の国
 高天原の活映し  天地の合せ鏡ぞや
 あゝ惟神々々  神の御霊の幸はひて
 風吹渡り荒波の  巽の池に現れませる
 神の御水火に生れたる  大蛇の神よ活神よ
 汝は神の子神の宮  吾れも神の子神の宮
 汝と妾とのみならず  山河木草鳥獣
 大魚小魚虫族も  神の恵に漏れざらめ
 况して尊き汝が姿  人の体にいや優り
 いよいよ太くいや長く  陸にも棲めば水に棲み
 雲にも乗りて大空を  翔りて昇る神力を
 生れ乍らに持たせつつ  何故狭き此池に
 鎮まりまして世の人に  悪き災なし玉ふや
 神素盞嗚大神が  八洲の国に蟠る
 八岐大蛇や醜神を  稜威の言霊宣べ伝へ
 伊吹の狭霧吹棄てて  すべての物に安息を
 与へ給はる大神業  此神業の一つだも
 補ひ奉り万有に  恵の乳を含ませて
 救はむものと末子姫  捨子の姫を伴ひて
 まだ十六の莟の身をば  雨に曬され荒風に
 梳づりつつ霜をふみ  雪を渉りてやうやうに
 浜辺に着きて荒波に  猛り狂へる和田の原
 漸く越えてテルの国  テル山峠の急坂を
 登りつ下りつ膝栗毛  鞭うち進む二人連れ
 かよわき女の身を持つて  天涯万里の此島に
 渡り来るも何故ぞ  顕幽神の三界の
 身魂を助け救ふ為  あゝ惟神々々
 神の水火より生れたる  末子の姫の言霊を
 完美に委曲にきこしめし  一日も早く此池を
 見すてて天に昇りませ  如何なる罪のあるとても
 千座の置戸を負ひ玉ふ  神素盞嗚の贖ひに
 忽ち消ゆる春の雪  花は紅、葉は緑
 吾言霊に汝が命  感じ玉はば今直に
 此れの古巣を振棄てて  元つ御座に返りませ
 あゝ惟神々々  御霊幸はひましませよ』
と歌ひ終つた。不思議や池水は左右にパツと開けて、白竜の姿忽然として現はれ、末子姫が側近く進み来り、感謝の涙をハラハラと流し、頭首を垂れ、暫しは身動きもせず俯伏しゐる。稍あつて白竜は其体を縮小し、遂には目に止まらなくなつて了つた。──頭上に聞ゆる音楽の声、一同空を仰ぎ眺むれば、竜神解脱の喜びに数多の天人舞ひ下り来り、さも麗しき女神の姿と化したる巽の池の竜神を守りつつ、天空高く消えて行くのであつた。
(大正一一・八・一五 旧六・二三 松村真澄録)
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