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文献名1霊界物語 第32巻 海洋万里 未の巻
文献名2第1篇 森林の都よみ(新仮名遣い)しんりんのみやこ
文献名3第3章 兎の言霊〔894〕よみ(新仮名遣い)うさぎのことたま
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2022-04-25 18:45:04
あらすじ兎の王は、モールバンドやエルバンドら八岐大蛇の眷属に悩まされていた自分たちの一族を救うために、宣伝使をお迎えすることができたことを感謝する歌を歌い、舞った。鷹依姫は面白い仕草で歌い舞い、自分もかつては曲がった道を歩いていたが、神の御光に照らされて身魂が開いたように、大神の大慈大悲によって悪神たちもまつろわせることができる世も来るだろう、と諭した。そして禽獣虫魚に至るまで、神の恵みがあまねく降り注ぐようにという祈願をこめて歌を終わり、座に就いた。兎をはじめ、この言霊歌を聞いて喜び勇んで集まってきた鰐たちも、ただ感謝するのみであった。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年08月22日(旧06月30日) 口述場所 筆録者松村真澄 校正日 校正場所 初版発行日1923(大正12)年10月15日 愛善世界社版29頁 八幡書店版第6輯 161頁 修補版 校定版30頁 普及版13頁 初版 ページ備考
OBC rm3203
本文のヒット件数全 1 件/葦原の瑞穂国=1
本文の文字数2834
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本文  兎の都にては、一族此処に集まり来り、形ばかりの月の大神の宮の前に、芭蕉の葉を数多敷き並べて筵となし、バナナ、林檎、梨、山桃、苺などの果物を数多並べ立て、鷹依姫の一行を神の如くに敬ひつ、茲に歓迎の宴会を開きたり。
 兎の王は立上がり、恰も天上より天津神の降臨せし如く打喜び、吾等を救ふ王者は現れたりと、歌をうたつて祝意を表しぬ。もとより兎の言語なれば、其真意は判然と分り兼ぬれども、其動作形容表情と言葉の抑揚頓挫に依つて、大体の意味は解さる。
 其歌を訳すれば左の如し。
『昔の昔の其昔  天に輝く月の大神様の
 恵の露に霑ひて  アマゾン河の北南
 広袤千里の森林を  吾等が千代の棲処ぞと
 依さし給ひて永久に  与へ給ひし楽園地
 天津御空の星の如  浜の真砂の数の如
 吾等が種族は日に月に  生めよ栄えよ育てよと
 神の恵の言の葉は  弥益々に幸はひて
 時雨の森を吾々が  玉の命の繋ぎ所と
 喜び暮す折柄に  天足の彦や胞場姫の
 醜の魂より現れし  八岐大蛇の成れの果て
 アダムの霊を受けつぎし  大蛇の魂はモールバンド
 エバの霊を受けつぎし  悪狐の霊はエルバンド
 さも恐ろしき悪神と  生まれ変りてアマゾンの
 河の上下隈もなく  数多の子孫を生み生みて
 蟠まりつつ吾々が  種族を彼等が餌食とし
 旦に五百夕べに五百  日々に千兎を捕り喰ひ
 吾等は悲しき今の身よ  千代の棲処を失ひし
 兎族一同止むを得ず  仁慈の深き鰐族に
 固く守られ青垣山を  四方に繞らす此島に
 清けき湖を隔てつつ  僅に生を保ちけり。
 さはさりながら吾々は  此湖をうち渡り
 鰐の子供に守られて  青垣山を打越えて
 さも香しき餌食をば  探ね求めつ行く度に
 モールバンドは来らねど  さも恐ろしき獅子熊や
 虎狼は云ふも更  醜の大蛇や禿鷲に
 貴き命を奪はれて  日々に減り行く吾種族
 心淋しき折柄に  天津御空の雲わけて
 神の使の神人が  天の河原に船浮べ
 アマゾン河の河口に  降り給ひて悠々と
 貴き歌をうたはせつ  上り来ませる嬉しさよ
 吾等が救ひの神とます  天津御空の月の神
 汝が命を遣はして  此苦みを救はむと
 降させ給ひしものならむ  思へば思へば有難し
 恵の露は草の葉に  浮びて月の御姿
 宿らせ給ふたふとさよ  あゝ惟神々々
 神の御霊の幸はひて  此月島は永久に
 神の守りの弥深く  栄え栄えて瑞御霊
 神素盞嗚大神の  恵も開く教の花
 紅緑こき交ぜて  吾等が赤き心根を
 神の御前に表白し  救はせ給へ神司
 鷹依姫よ竜国別よ  御供の神と仕へます
 テーリスタンやカーリンス  此四柱の御前に
 兎一同代表し  謹み敬ひ願ぎまつる
 旭は照るとも曇るとも  月は盈つとも虧くるとも
 仮令大地は沈むとも  モールバンドは猛くとも
 虎狼や獅子熊の  醜の猛びは烈しとも
 なぞや恐れむ吾々は  救ひの神を得たりけり
 守りの王を得たりけり  喜び勇めわが子供
 これより後は永久に  月の社と諸共に
 尽きせぬ千代の喜びを  味はひまつり神国の
 其楽しみを味はひて  此世を造り給ひたる
 国治立大神は  すべての罪を赦しまし
 百の災打払ひ  此世を洗ひ清めます
 神素盞嗚大神の  御稜威を尊み敬ひて
 此世のあらむ極まで  朝な夕なに神恩を
 称へ奉らむ惟神  御霊幸はひましませよ』
と歌ひ了り、兎の王は四人の前に平伏し、
『誠に不調法な不完全な歌をうたひ、舞曲を演じまして、さぞお困り遊ばしたで御座いませう』
と耳を打振り打振り、さも慇懃に挨拶をする。鷹依姫は立上り、兎の群に向つて、手を拍ち体を揺り、面白可笑しき身振りしながら、うたひ始めた。
『豊葦原の瑞穂国  波に浮べる五大洲
 何れの山も海河も  皆大神の御水火より
 生れ出でたるものぞかし  神の宮なる人の身は
 云ふも更なり鳥獣  魚虫草木に至るまで
 国治立大神や  金勝要大神の
 御水火に依りて世の中に  現れ出でしものなれば
 神の御目より見給へば  何れも尊き貴の御子
 恵に隔てあるべきや  天津日光は人の身も
 木草の上も鳥獣  虫族までもおし並べて
 光り輝き給ふなり  天地の間に人となり
 獣となりて生るるも  皆大神の御心ぞ
 神の慈眼に見給へば  尊き卑きの区別なし
 吾も神の子汝も又  神の尊き貴の御子
 御子と御子とは睦び合ひ  弱きを助け強きをば
 なだめすかして睦まじく  此世を渡り祖神の
 大慈悲心に酬ゆべし  モールバンドは云ふも更
 虎狼や獅子熊の  猛き獣に至るまで
 神の授けし言霊の  恵の水火の幸はひば
 服従ひ来らむ事あらむ  あゝ惟神々々
 神の御子と生れたる  汝の一族兎ども
 天津神たち国津神  国魂神の御恵を
 朝な夕なに嬉しみて  清き此世を送りつつ
 凡ての曲に打勝ちて  月の御神の依さします
 汝が天職を尽すべし  われも一度は村肝の
 心曇りて豹狼の  獣に劣らぬ醜の道
 朝な夕なに辿りたる  人の衣を被りたる
 モールバンドとなりたれど  尊き神の御光りに
 照らされ今は執着の  雲霧晴れて惟神
 神の身魂となりにけり  三千世界の梅の花
 一度に開く時来り  神の仕組か白波の
 上漕ぎ渡り漸うに  高砂島の土を踏み
 アリナの滝に身を浄め  再び玉の執着に
 心を濁り曇らせつ  慈愛の笞に叩かれて
 漸く神に立帰り  大海原を乗り切りて
 やつと此処まで着きにけり  広袤千里果てしなき
 時雨の森の此霊地  いや永久に鎮まりて
 汝が一族云ふも更  虎狼や獅子熊の
 猛き獣を始めとし  大蛇猩々禿鷲の
 醜の魔神を言霊の  清き御水火に服従はせ
 モールバンドに至る迄  悪虐無道の行ひを
 改めしめて神国の  五六七の神世を建設し
 所在生物親しみて  常世の春を楽まむ
 あゝ惟神々々  御霊幸はひましまして
 鷹依姫を始めとし  竜国別やテー、カーの
 神の司を悉く  皇大神の御心に
 叶はせ給へ天津神  百千万の神等の
 御前に祈り奉る  旭は照るとも曇るとも
 月は盈つとも虧くるとも  高砂島は亡ぶとも
 アマゾン河は涸くとも  時雨の森は焼けるとも
 神に従ふ真心は  幾千代迄も変らまじ
 あゝ惟神々々  神の御霊の幸はひて
 これの兎のおとなしく  服従ひまつりし其如く
 猛獣毒蛇を始めとし  モールバンドやエルバンド
 其外百の獣をば  尊き神の言霊に
 言向け和せ給へかし  黄金の玉は見えずとも
 神に受けたる吾魂は  金剛不壊の如意宝珠
 紫玉か黄金の  玉の如くに照り渡る
 此御威徳をどこ迄も  発揮し奉りて御恵の
 露おく間なく禽獣の  上に注がせ給へかし
 神の恵に目醒めたる  鷹依姫の此願ひ
 完美に委曲に聞し召せ  あゝ惟神々々
 御霊幸はひましませよ』
と歌ひ終りて座に着けば、兎の王を始めとし、湖より此言霊歌を聞いて喜び勇み集まり来れる鰐の群は、嬉しげに耳を澄ませて聞き終り感謝するのみ。
(大正一一・八・二二 旧六・三〇 松村真澄録)
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