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文献名1霊界物語 第33巻 海洋万里 申の巻
文献名2第3篇 時節到来よみ(新仮名遣い)じせつとうらい
文献名3第18章 神風清〔933〕よみ(新仮名遣い)かみかぜきよし
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2022-09-01 05:07:09
あらすじ秋山別は東助ら聖地から集まった人々の前に現れ、言依別命が責任を負って聖地から退任された麻邇の宝珠の大事件の顛末について報告した。秋山別は、麻邇の宝珠は高姫たち四人の熱誠によって再発見されたと宣言し、四人は後程宝珠を携えて聖地に戻るだろうと告げた。一同は高姫らの活躍で大事件の解決がついたことを意外に思いながらも、聖地に戻って行った。東助は聖地に戻り、秋山別の言葉を取次ぎの紫姫と英子姫に伝えた。それを聞いた玉照彦と玉照姫はニコニコと頷き、喜び、祝詞を上げると信徒たちに目礼をして奥殿に姿を隠した。紫姫は東助に、玉照彦、玉照姫、英子姫の三柱によれば、高姫ら四人は明日、宝珠を携えて聖地に戻るだろうから、歓迎の準備をするようにと依頼した。明けて九月八日、高姫たち四人は、それぞれ麻邇の宝珠を携えて聖地に現れた。そして神殿に進み、各々玉を奉持して無言のまま控えている。そこへ、玉照彦、玉照姫、英子姫、紫姫が礼装を整えて現れた。そして各々一つずつ麻邇の宝珠を受け取り、頭上高く捧げて錦の宮の神前に進んで安置した。そして八尋殿に戻ってくると、高姫ら四人を殿内に導き入れ、共に感謝祈願の祝詞を奏上した。八人は教主殿の奥の間に進んで、互いに神業成就の歓を尽くし、無事の帰国と成功を祝した。英子姫は高姫にねぎらいの言葉をかけた。高姫は英子姫に対し、神様のお道を思うあまりにかえって道を踏み外し、瑞霊の行いを悪だと思いつめて力いっぱい妨害していたことを心から詫び、身魂の相応の御用を仰せ付けてくださるようにと謙虚に赦しを請うた。英子姫は、高姫の言を聞いて喜んだ。鷹依姫、黒姫、竜国別もそれぞれ、感謝の思いを披露した。玉照彦と玉照姫は、四人に鎮魂を施した。高姫は初めて今までの我を払しょくし、青色の麻邇の宝珠の神業に参加することを決意し、金剛不壊の如意宝珠は吾が身の業ではないことを悟ったのであった。金剛不壊の如意宝珠の御用を務めた初稚姫は、錦の宮の八尋殿の教主となった。紫色の玉の御用を務めた玉能姫は、夫の若彦とともに、生田の森の神館に仕えることとなった。若彦は、後に国玉別という名を賜ることになった。黄金の玉の神業に奉仕した言依別命は、少彦名神の神霊とともに斎苑の館を立ち出でて、アーメニヤに渡りエルサレムに現れた。そこに立派な宮殿を造り、黄金の玉の威徳と琉の玉の威徳をもって、あまねく神人を教化し給うた。梅子姫は父神のおわす斎苑の館に帰った。紫の麻邇の玉の威徳によってフサの国の神業に参加した。高姫は、黒姫、鷹依姫、竜国別らとともに聖地において紫姫の部下となり、神妙に神務に奉仕し、神政成就の基礎的活動に励むことになった。これらの神々の舎身的活動によって、四尾山麓に時節が到来し、国常立尊と現れて現幽神三界の修理個性を開始し玉うことを得るに至ったのである。これがすなわち、国祖国常立尊が変性男子の身魂・出口教祖に帰神して、大本の教えを神宮本宮の坪の内より現れ給うた原因なのである。また言依別命の舎身的活動によって、黄金の玉の威霊より変性女子の身魂が高熊山の霊山を起点として現れ、大本の教えを輔助しかつ開くことになったのである。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年08月29日(旧07月7日) 口述場所 筆録者松村真澄 校正日 校正場所 初版発行日1923(大正12)年11月10日 愛善世界社版194頁 八幡書店版第6輯 322頁 修補版 校定版203頁 普及版75頁 初版 ページ備考
OBC rm3318
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本文  秋山彦は東助、玉治別其他一同の集まる広間に現はれ、
『皆様、御苦労で御座いました。高姫様初め黒姫、鷹依姫、竜国別の御一行は漸く惟神の御経綸に依り、私の館までお帰り下さいまして、実にこれ位喜ばしい事は御座いませぬ。就いては言依別命様が責任を負うて、聖地をお立退きになりました大事件の根源たる麻邇の宝珠の所在が、高姫様以下御一同の熱誠に依つて、判明致しましたに付いては、軈て近き内に麻邇の宝珠を持つてお帰りになることで御座いませう。皆様はどうぞ、これより聖地に帰り、歓迎の御準備を願ひます。国治立命様、豊国姫命様を初め、神々様の御仁慈は到底吾々の語り尽すべき所では御座いませぬ』
と嬉し涙に湿つた声を張上げて挨拶をするのであつた。東助、玉治別其他の一同は、秋山彦の案に相違の言葉に驚き且つ怪しみ乍ら、高姫以下の此場より何処ともなく消えたるに拍子抜したる面色にて、急ぎ聖地を指して帰り行くのであつた。
 聖地の錦の宮の八尋殿には、玉照彦、玉照姫、英子姫は、紫姫と共に数多の幹部を従へ、一行の帰り来るを待ちつつあつた。東助は三人の神司の前に恭しく進み寄り、頭を下げ両手をつかへ、
東助『由良の港の秋山彦の館へ、高姫一行を迎への為参りました所、竹島丸に乗込み、高砂島より一行八人お帰りになりました。それより秋山彦館にお迎へ致し、一夜を明かし、いろいろの款待に預り、無事の帰国を祝して居る際、黒姫もお帰りになり高姫一行四人の方々は麻邇の宝珠の所在が分つたとかで、ソツトどこかへ御出でになりました。就いては近日其玉を得て聖地へお帰りになるから、早く帰つて歓迎の準備をせよとの事で御座いました。何が何だか、私には一向要領を得ませぬが、是非なく此処まで帰つて参りました。如何致せば宜しいので御座いませうか。紫姫様、どうぞあなたより三柱の神司へ宜しく言上を願ひます』
と云つた。紫姫は『ハイ』と答へて高座にのぼり、三柱の前に額づき、東助の言葉を一々言上した。英子姫、玉照彦、玉照姫の三柱の神司はニコニコし乍ら、頭を縦に振つてゐられる。其の様子がどこやらに深き確信あるものの如く見られた。三柱の神司は神前に向ひ、恭しく祝詞を奏上し終つて、一同の神司及び信徒に目礼を施し乍ら館の奥深く忍び入り給うた。
 紫姫は東助に向ひ、
『只今三柱の大神司より承はりますれば、高姫様は明日四人連れにてお帰りのはずで御座いますから、どうぞ歓迎の準備を遊ばして下さいませ』
東助『ハイ委細承知仕りました』
と此場をさがり、歓迎の準備に全力を尽し、高姫の帰るを今や遅しと待ちつつあつた。
 明くれば九月八日、高姫、鷹依姫、黒姫、竜国別の四人は嬉々として、麻邇の宝珠を捧じ、錦の宮の八尋殿指して帰り来り、直に神殿の前に進み、各玉を捧持して、無言の儘控へて居る。紫姫は此体を見て、直に三柱の大神司に奉告した。
 茲に玉照彦、玉照姫、英子姫、紫姫は礼装を調へ、四人の前に無言の儘現はれ、玉照彦は高姫の手より青色の麻邇の宝珠を受取り、玉照姫は黒姫の手より赤色の宝珠を受取り、英子姫は鷹依姫の手より白色の宝珠を受取り、紫姫は竜国別の手より黄色の麻邇の宝珠を受取り、頭上高く捧げ乍ら悠々として錦の宮の神前に進み、案上に恭しく安置され、再び八尋殿に下り来り、高姫外三人の手を取り、殿内に導き感謝祈願の祝詞を共に奏上し、八人相伴ひて、教主殿の奥の間さして進み入り、互に歓を尽して、無事の帰国と其成功を祝し玉うたのである。
英子姫『皆様、随分御苦労で御座いましたなア。神界の御経綸は到底、人間共の量り知る所で御座いませぬ。只何事も神様の御命令に従ふより外に途は御座いませぬ』
高姫『ハイ、有難う御座います。私も余り神様の御道を大事に思ふ余り、言依別命様の行方を見て、大神様の御経綸を妨害し、再び天の岩戸をとざす悪魔の所為と思ひつめ、いろいろ雑多と誤解を致し妨害のみ致して参りました。今日となつて顧みれば実に恥かしう御座います。私の改心が遅れた計りで、皆様にいろいろの御苦労をかけ騒がしました。言依別の教主様も、私の為に大変な御艱難を遊ばし、実に申訳が御座いませぬ。大化者だとか、体主霊従の身魂だとか、世界悪の映像だとか、いろいろ雑多と云ひふらし、邪魔計り致して来ましたが、顧みれば私こそ悪神の虜となり、知らず識らずに体主霊従の行ひをなし、世界悪の根本を敢てしながら人の事計り喧しく申上げて来ました。私の迂愚迂濶、今更弁解の辞も御座いませぬ。大化者と云ふ事は、決して悪い意味では御座いませなんだ。余り人物が大き過ぎて、吾々の身魂では測量することが出来なかつた為に、訳の分らぬ教主だと思ひ、大化者だと云つて罵つたので御座いました。仁慈の深き、到底吾々凡夫の知る所ではないことを、深く深く身に沁み渡つて感じまして御座います。何程あせつても、身魂の因縁だけの事より出来るものでは御座いませぬ。どうぞ今迄の不都合をお許し下さいまして、身魂相応の御用を仰せ付け下さいますれば、有難う存じます』
英子姫『其お言葉を聞いて、妾も安心致しました。玉照彦様、玉照姫様、さぞお喜びで御座いませう。第一、国治立大神様の御化身国武彦命様、神素盞嗚大神様は貴女の御改心をお聞き遊ばして、さぞ御満足に思召すで御座いませう。貴女の御改心が出来て、身魂の御因縁が御了解になれば、三五教は上下一致して御神業に参加し、五六七神政の基礎が確実に築き上げられる事と喜びに堪へませぬ』
高姫『ハイ、何から何まで、御注意下さいまして有難う存じます』
黒姫『私は最早何にも申上げる事は御座いませぬ。只感謝より外に道は御座いませぬ。どうぞ万事宜しく、今後とても不都合なき様、御注意を願ひます』
鷹依姫『私も高姫様に聖地を追ひ出され、いろいろと艱難苦労を致しまして、一時は高姫様をお恨み申したことさへ御座いましたが、今となつて考へて見ますれば、何事も皆神様の御仕組で、曇つた魂を研いて、神界の御用に立ててやらうとの御取りなしであつたことを、今更の如く感じました。実に申上げ様もなき有難き瑞の御霊の思召し、言依別命様のお心遣ひ、お礼は口では申上げられませぬ』
と嬉し涙にかき暮れる。
竜国別『神恩の高き深き、感謝の外御座いませぬ。何卒万事不束な者、宜しくお願ひ致します』
 玉照彦、玉照姫は四人に向ひ鎮魂を施し、悠々として我居間に帰り玉うた。高姫は初めて今迄の我を払拭し、青色の麻邇の宝珠の玉に対する神業に参加することを決意し、金剛不壊の如意宝珠の御用の吾身に添はざることを深く悟ることを得たのである。
    ○
 茲に金剛不壊の如意宝珠の御用を勤めたる初稚姫は初めて錦の宮の八尋殿の教主となり、紫色の宝玉の御用に仕へたる玉能姫は生田の森の神館に於て、若彦(後に国玉別と名を賜ふ)と夫婦相並びて、生田の森の神館に仕ふることとなつた。
 又黄金の玉の神業に奉仕したる言依別命は少名彦名神の神霊と共に斎苑の館を立出で、アーメニヤに渡り、エルサレムに現はれ、立派なる宮殿を造り、黄金の玉の威徳と琉の玉の威徳とを以て、普く神人を教化し玉ふこととなつた。
 又梅子姫は父大神のまします斎苑の館に帰り、紫の麻邇の玉の威徳に依つてフサの国の斎苑館に仕へて神業に参加し、高姫は八尋殿に大神司を初め紫姫の部下となつて神妙に奉仕し、黒姫、鷹依姫、竜国別もそれぞれの身魂だけの神務に奉仕し、神政成就の基礎的活動を励む事となつたのである。
 此等の神々の舎身的活動の結果、いよいよ四尾山麓に時節到来して、国常立尊と現はれ、現幽神三界の修理固成を開始し玉ふことを得るに至つたのである。これが即ち大本の教を国祖国常立尊が変性男子の身魂、出口教祖に帰懸し玉ひて神宮本宮の坪の内より現はれ玉うた原因である。又言依別命の舎身的活動に依つて黄金の玉の威霊より変性女子の身魂、高熊山の霊山を基点として現はれ、大本の教を輔助し且つ開くこととなつたのである。あゝ惟神霊幸倍坐世。
(大正一一・八・二九 旧七・七 松村真澄録)
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