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文献名1霊界物語 第44巻 舎身活躍 未の巻
文献名2第2篇 月明清楓よみ(新仮名遣い)げつめいせいふう
文献名3第14章 思ひ出の歌〔1183〕よみ(新仮名遣い)おもいでのうた
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2023-02-14 17:51:22
あらすじ治国別は河鹿峠の山口まで送り届けた晴公親子と別れたのち、足を早めて山口の森に向かった。万公は足拍子を取りながら進軍歌を歌っている。万公は若いころに両親に苦労をかけた身の上を歌い、自身の精進と両親に対していつか苦労に報いることができるようにと、述懐を歌っていた。一方治国別は、霊界における霊国と天国の違いを歌に歌い、天人の様子とその責務を宣伝歌に歌った。一行は楓に出会った山口の森まで戻ってきた。万公はここで再び野宿をしようと提案したが、治国別は浮木の森まで先を急ごうと発破をかけ、一行は南を指して進んで行った。
主な人物 舞台山口の森 口述日1922(大正11)年12月08日(旧10月20日) 口述場所 筆録者加藤明子 校正日 校正場所 初版発行日1924(大正13)年8月18日 愛善世界社版187頁 八幡書店版第8輯 205頁 修補版 校定版196頁 普及版81頁 初版 ページ備考
OBC rm4414
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本文  治国別一行は、河鹿峠の山口にて親子四人に訣別し、再び足を早めて山口の森に向つた。万公は道々足拍子を取りながら進軍歌を歌つた。
『神が表に現はれて  善と悪とを立分ける
 この万公は幼少から  あいつは偉い男だと
 村人たちにほめられて  奇童神童と讃へられ
 吾両親も喜びて  家の宝が生れたぞ
 キツト家をば起すだらう  天下無双の豪傑に
 出世をするに違ない  なぞと頻りにほめそやし
 蝶よ花よと育てあげ  二つの眼へ入つても
 痛ない所までかはいがり  噛ンだり吐いたり抱いたり
 背中におぶつて山路を  助けて日夜に甘やかし
 たうとうこンなガラクタに  寄つてかかつて育て上げ
 里人達に蚰蜒の  やうに嫌はれ痰唾を
 吐きかけられて犬のよに  杓に水を汲み取つて
 追ひかけられるよな浅ましい  極道息子にして仕舞つた
 親を恨むぢやなけれども  可愛がりよが違た故
 鼻垂れ小僧の俺達に  呑ました甘茶が毒となり
 挺子でも棒でも動かない  やんちや男に作りあげ
 女に溺れる賭博打つ  人の物こそ取らないが
 酒泥棒のやんちやくれ  厄介者にして了うた
 あゝ惟神々々  それでも尊き神さまは
 見捨て給はず俺のよな  仕様もようもない奴を
 仁慈無限の手を延べて  可愛がつて下さつた
 二人の親の愛よりも  神の恵は幾倍か
 分らない程有難い  仁慈の教を聞いてから
 拗け曲つた魂も  根本的に改良し
 今は嬉しき三五の  名さへ目出度き宣伝使
 治国別のお伴して  悪魔の征討に上りゆく
 尊き身とはなりにけり  此世を作りし神直日
 心も広き大直日  直日に見直し聞直し
 救ひ玉ひし皇神の  恵を思ひ浮べては
 涙の露の晴れ間なし  俺もこれから赤心を
 一生懸命に研き上げ  押しも押されもせないよな
 神の司と選まれて  先祖の御名は云ふも更
 吾両親の御名迄も  現はしまつり養育の
 その大恩に報はむと  飯食ふ間も忘れない
 年の薬と云ふものか  此頃親が恋しなり
 早く安心させたいと  思ひは胸に満ち溢れ
 気が気でならぬ吾身魂  二人の親に孝行を
 したい時分にや親はなし  それぢやと云つて石塔に
 温い布団も着せられず  何程甘い飲食を
 供へた処で甘いとも  何ともかとも云はぬよに
 なつて了つたらどうせうぞ  三五教の神様へ
 どンな事でも致します  どうぞ二人の親達の
 命をのばして万公が  天晴手柄を致すまで
 生かして置いて下さンせ  それが私の第一の
 朝な夕なの願ひぞや  森の木蔭で晴公が
 恋しき親に廻り会ひ  妹と遇うた嬉しさを
 眺めた時の吾心  飛び立つばかり嬉しうて
 じつと済まして居れなンだ  慌者だと笑はれよが
 剽軽者だと誹られよが  あの場に臨むでそンな事
 構うて居るよな間があろか  あゝ惟神々々
 私を育てた両親も  朝な夕なに神様に
 両手を合せ万公が  一時も早く改心し
 一人前の益良雄に  なつて故郷に錦をば
 飾つて帰り来ますやうと  祈つて御座るに相違ない
 山より高い父の恩  海より深い母の慈悲
 それに増してなほ高い  深い恵は神の恩
 あゝ惟神々々  この万公の赤心を
 諾なひたまひて吾霊を  清く守らせ玉へかし
 吾師の君に従ひて  旗鼓堂々と神の道
 今や進むで出でて往く  朝日は照るとも曇るとも
 月は盈つとも虧くるとも  如何でか忘れむ親の恩
 忘れてならうか神の恩  神は吾等と倶にあり
 人は神の子神の宮  こンな嬉しき御教を
 聞いたる上は一日も  仇に月日は送れない
 あゝ惟神々々  恩頼を願ぎまつる』
 治国別は道々歌ふ。
『高天原はいづくなる  清く正しき神の国
 栄え久しきパラダイス  御霊の清き人々の
 現世の衣をぬぎすてて  常磐堅磐に栄えゆく
 いと珍しき神の国
    ○
 高天原はいづくなる  主の御神のあれませる
 夜なき清き神の国  月日は清く明けく
 星の影さへキラキラと  地上の世界に比べては
 幾百倍の光あり  この楽園に住む人は
 皆天人と讃へられ  不老と不死の境界に
 置かれて主神を信愛し  無上の正覚開きつつ
 いや永久に栄えゆく  あゝ惟神々々
 神の御国ぞ尊けれ  高天原の天界は
 茲に二つの区別あり  其第一を霊国と
 称へて神の在す国  第二の国を天国と
 称へて清き身霊等の  地上を捨てて天人と
 成り済ましたる人々の  喜び勇み遊ぶ国
 霊国、天国諸共に  愛と信との日月は
 夜昼なしに輝きて  金銀瑪瑙瑠璃硨磲
 玻璃や珊瑚の殿堂や  樹木は野辺に繁茂して
 玲瓏玉の如くなる  天人男女は永久に
 手を携へて神業に  勤しみ仕へまつり居る
 宇宙唯一の神の国  あゝ惟神々々
 御霊幸倍ましまして  地上に生れし吾々の
 身霊を汚す事もなく  現世の事皆終へて
 御魂となりて天国へ  上りし時は主の神の
 尊き恵みに包まれて  安く楽しく永久に
 住まはせ玉へ天津神  国治立大神や
 ミロクの神の御前に  畏み畏み願ぎまつる
 朝日は照るとも曇るとも  月は盈つとも虧くるとも
 神に任せし吾々は  如何でか曲に汚されむ
 至粋至純神ながら  神に禀けたる御魂をば
 信と愛とに培ひて  此身此儘天国の
 神の御国に神籍を  置かさせ玉へ惟神
 神の御前に願ぎまつる  仁慈無限の大神は
 地上に人の種を蒔き  肉の宮をば胞衣として
 清き御霊を養ひつ  成人したる其上は
 主神のまします天界へ  迎はせ玉ひ天国の
 大神業に仕ふべく  依さし玉ひしものならば
 人と生れし神の子は  善をば励み悪を避け
 神をば信じ 且つ愛し  神の御子たる本分を
 尽す身霊となるならば  如何でか捨てさせ給ふべき
 思へば思へば人の身は  実に有難いものぞかし
 万公さまよ五三公よ  竜公さまよ皇神の
 仁慈の心汲み取りて  神の教をよく守り
 小さき欲に囚はれて  身霊を汚す事勿れ
 限りも知らぬ生命を  保ちて栄ゆる天国の
 御民となりて地の上の  青人草を守るべき
 身霊とならば人として  もはや欠点なきものぞ
 ミロクの神が現はれて  現幽神の三界を
 立て分け玉ふ世となりぬ  斯かる尊き大御代に
 生れあひたる吾々は  至幸至福の者ぞかし
 喜び祝へ神の恩  讃へまつれよ神の徳
 神は吾等と倶にあり  人は神の子神の宮
 決して汚す事勿れ  あゝ惟神々々
 みたまの恩頼を願ぎまつる』
 斯く歌ひて治国別一行四人は凩荒ぶ荒野を渡り、煌々たる太陽の光を面に受けながら、意気揚々として、又もや山口の森に差かかる。万公は、
『先生、夜前の活劇場へ又もや到着致しました。随分夜前はよい獲物がありましたな。今晩もここで一つお宿をかる事に致しませう。今度はひよつとしたら、ヒウドロドロがやつて来るかも知れませぬぜ』
『ハヽヽヽヽ、夜前のやうに蒟蒻の幽霊と早替りせらるると困るからなア。此森は危険だよ、サア今日の中に膝栗毛に鞭を打つて浮木の原まで遠乗りをせうかい』
浮木の森迄は幾等程里程がありますか』
『まアざつと五十里位のものだらう』
『それや大変だ。何うしてコンパスが続くものですか』
『又万公弱音を吹き出したなア、神様のお力を借れば五十里位は一息だ、サア往かう』
と山口の森を一寸目礼し、委細構はずスタスタと、南を指して急ぎ行く。
(大正一一・一二・八 旧一〇・二〇 加藤明子録)
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