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文献名1霊界物語 第45巻 舎身活躍 申の巻
文献名2第1篇 小北の特使
文献名3第2章 神木〔1192〕
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじお寅は松彦に向かって河鹿川の川岸の老松を指し、八百万の大神様がお休みする世界一の生き松であり、松彦の本守護神だという。万公がそれを茶化して、またお寅婆さんと言い合いになりながら進んで行く。
お寅は松の木の根に肝心のお仕組場があり、その因縁がわからなければ小北山の因縁がわからないと言って一同を引っ張っていく。松彦はいやいやながら付いていくと、大きな岩に玉垣をめぐらし、切り口の石を畳んで高いところに祀ってある。
そこには蠑螈別の筆跡で「さかえの神政松の御神木」と記してある。五三公がこれは何かと尋ねると、お寅は実のところは素盞嗚尊の生魂をここへ封じ込み、永遠に出てこれないようにしているのだという。
ウラナイ教総出で二十日間も寝ずに大岩を引っ張ってきて、素盞嗚尊の悪神をここに封じ込めたから、三五教は八方ふさがりになった。それで三五教の信者を小北山に引っ張り込もうという蠑螈別の御神策なのだと得意気に説明した。
万公と五三公は怒ってお寅をつかんで引き倒そうとするが、ビクともしない。二人はなぜか大岩を引っ張っており、お寅に馬鹿にされてしまう。
お寅が大門神社へ案内する急坂の途中で、松彦たちは腰を下ろして休息する。お寅は後を振り返って、万公がへたばっているのをなじる歌を歌い、万公はお寅をののしりかえす。一同は一通り歌でやり取りをした後、お寅についていく。
万公と五三公は婆の乙姫だとお寅をそしって一同の笑いを買う。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年12月11日(旧10月23日) 口述場所 筆録者北村隆光 校正日 校正場所
OBC rm4502
本文の文字数4749
本文のヒット件数全 1 件/教祖=1
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本文  お寅婆アさまは松彦に向ひ河鹿川の川岸に枝振りのよい老松が蜒々として枝を四方に広げ川の上にヌツと突き出て居るのを指し、
お寅『もし、末代日の王天の大神の生宮様、あの松を御覧なさいませ。立派なものぢや厶りませぬか』
松彦『成る程、川の景色と云ひ、あの枝振りと云ひ青々とした艶と云ひ、実に云ひ分のない眺めですな。随分鶴が巣籠りをするでせうな』
お寅『ハイハイ、鶴どころか、あの松には日の大神様、月の大神様を初め八百万の大神様がお休み遊ばす世界一の生松で厶ります。末代日の王天の大神様の、あれが御神体で厶ります』
松彦『さうすると、あの松は私の御霊の変化ではあるまいかな』
お寅『滅相な、変化どころか、あれが貴方の本守護神ですよ。時節と云ふものは恐いものですな。たうとう生神様の貴方様がお越しなさる様になつたのだから、ウラナイ教は朝日の豊栄昇り彦命になります。蠑螈別の教祖が仰有つた事は一分一厘違ひませぬがな』
万公『アハヽヽヽ松彦さま、貴方は不自由な体ですな、いつもあの川辺に水鏡ばつかり見て鳶鷹鷲等に頭から糞を引つかけられ泰然自若として川端柳を気取つて厶るのですな。道理で足が重いと思うて居た。本守護神があの松の大木だと分つての上は、松彦さまの無精なのも、あながち責る訳にも行きますまい。エヘヽヽヽ』
お寅『これこれブラリ彦、又口八釜しい。左兵衛治をするものぢやない』
万公『これ婆さま、わしは左兵衛治なんて、そんな老爺めいた名ぢやありませぬぞ。万古末代生通しと云ふ生々した万公さまだ。余り見損ひをして貰ひますまいかい』
お寅『オホヽヽヽ何と頭の悪い男だな。左兵衛治と云つたら差出物と云ふ事だ。何でもかンでもよく差出て邪魔ばつかり致すから、左兵衛治と云つたのだよ。大松のお前が差出る処ぢやない、芋掘奴めが』
万公『俺や、あんな大松とはチツと違ふのだ。なんぼ大松だつて松の寿命は千年だ。此方は万年の寿命を保つ万公さまだ。あんまり安う買うて貰ひますまいかい』
お寅『エーエ、何から何まで教育してやらねば訳の分らぬ困つた男だな。大松と云ふ事は大喰人足と云ふ事の代名詞だ。野良へやれば蕪をぬいて食ふ、大根をかじる、人参を喰ふ、薩摩芋から南瓜の生まで、噛じる喰ひぬけだから、それで大松と云ふのだ』
万公『大喰ひするものを大松と云ふのは可笑しいぢやないか。其言葉の起源を説明して貰ひたいものだな』
お寅『エーエ、合点の悪い代物だ、ランオン川の杭は、みんな長い大きな奴が要るので、それで大杭の長杭と云ふのだ。その大杭の長杭は大松ぢやなければ出来ぬのだから大松と云つたのだよ』
 万公は妙な手付をして、
万公『あゝさうでおまつか、ヘーン、松彦さまもさうすると松に因縁があるから大松でせうね』
お寅『お前の松は杭になつた松だ。此お方の松は、あの通り生々した生命のある松だよ。万古末代生通しの松と、幹を切られ枝を払はれ、年が年中頭を削られて逆トンボリにされ尻を叩かれて、突つ込まれて居る大松とは、松が違ふのだ。善悪混淆して貰うては大変困りますわい。然し松彦さま、あの松の木の根元に結構な御守護がしてあるのだから大門神社に行く迄に一寸そこの神様に参拝して貰ひたいのです』
松彦『あの松の根元に神様が祀つてあるのですかな』
お寅『ハイハイ、あそこが肝腎な御仕組場だ。あの因縁が分らねば小北山の因縁が分りませぬ。是非共来て貰ひ度いものです』
万公『さうすると、まだ外に神さまが祀つてあるのか。一遍に見せると食滞すると受付の爺さまが云ふた神さまだな。一つ見るも二つ見るも同じ事だ。序に観覧して来ようかな。おい、五三公、アク、タク、テク、何うだ、貴様も一つ見物する気はないか』
一同『ウン、面白からうな。参考の為にお寅さまの、亡者案内で見物して来ようかい。お寅さま、亡者案内賃は安うして置いてくれや、見掛どりをやられると此頃吾々はチツとばかり手許不如意なのだから困りますぞえ』
お寅『観覧だの、見物だのと、何と云ふ勿体ない事を仰有るのだ。見に行くのだない、参拝に行くのだ。何故参拝さして頂きますと云はぬのだ』
万公『三杯どころか、もう之丈け沢山に誤託宣を聞かして頂いた上は腹一杯胸一杯だ、アハヽヽヽ』
お寅『サア、末代様、御案内致しませう。何卒此婆について来て下さいませ』
 松彦はいやいや乍ら婆アの後に一行と共に枝振りのよい大松の麓まで進んで行つた。
 見れば途方途徹もない大きな岩が玉垣を囲らし切口の石を畳んで置物の様にチヨンと高い処に立派に祀つてある。さうして傍に案内石が立ち蠑螈別の筆跡で、
「さかえの神政松の御神木」
と記してある。
五三『もしお婆さま、此大きな岩は一体何だい。さうして御神木と記してあるが、こりや木ぢやない、岩ぢやないか』
お寅『そんな事は気にかけいでも、理屈いはいでも、いいぢやないか。お前達が神木する様に「さかえの神政松の御神木」と書いてあるのだよ。ここは善と悪との境だから小北山の地の高天原へ悪神の這入つて来ぬ様に千引岩が斯うして置いてあるのだ。表向きは弥勒様の御神体だと云つて居るのだ。さうして十六柱の神様がお祀りしてある標だと云つて十六本の小松が此通り植ゑてあるのだ。然し乍ら之は表向き、実の処は素盞嗚尊の生魂をここへ封じ込んで動きのとれぬ様に周囲八方石畳を囲らし、上から千引の岩を載せて、万古末代上れぬ様に封じ込めておいたのだ。そのために瑞の魂の素盞嗚尊は八方塞がり同様で、二ツ進も三ツ進もならぬ様になり困つてゐやがるのだ。此石をここへ運ぶ時にも随分苦労をしたのだよ。第一蠑螈別さま、魔我彦さま、大将軍さま、此お寅等の奮励努力と云つたら大したものだつた。夜も昼も二十日ばかり寝ずに活動して到頭素盞嗚尊の悪神を封じ込めてやつたのだ。三五教の奴は何にも知らずに馬鹿だからヤツパリ素盞嗚尊が此世に現はれて居る様に思うてゐるのだよ。斯うしておけば三五教の信者を鼠が餅ひく様に皆小北山に引張込むと云ふ蠑螈別さまの御神策だ。何と偉いものだらうがな』
 万公、五三公の両人はクワツと腹を立て両方から婆の手をグツとひん握り、
万公『こりや糞婆、もう量見ならねえ。此川へ水葬してやるから、さう思へ。怪しからぬ事を吐す』
五三『こりや、お寅、蛙は口から、吾と吾手に白状致した上からは、もはや量見ならぬぞ。サア覚悟せい。おい万公、其方の足をとれ、俺も此足を持つて川の深淵へ担いで行つて放り込んでやるのだ』
お寅『オホヽヽヽ、地から生えた木の様なものだ。此婆がお前達三人や五人に動かされる様なヘドロい婆か。竜宮の乙姫さまの御神力を頂いた上に艮の金神様の分け魂のお憑り遊ばした丑の年生れの寅さまだ。丑寅婆アさまを何と心得てるのだ』
万公『おい、五三公、随分重い婆だな。本当にビクともしやがらぬわ』
アク『アハヽヽヽ、ビクともせぬ筈だよ。婆アさまは其処に居るぢやないか。お前達は、岩を一生懸命動かさうとしたつて動くものかい。それが婆アさまに見えたのか』
五三『いや、ほんにほんに岩だつたな。おけおけ馬鹿らしい。お寅婆は彼処にけつかるぢやないか』
お寅『オホヽヽヽ三五教の信者の眼力は偉いものだな。お寅さまとお岩さまと取違へするのだから』
万公『エー』
アク、タク、テク三人『アハヽヽヽ、又いかれやがつたな』
お寅『あまり疑うて居ると真逆の時に眩惑がくるぞよ、足許の深溜が目に見えぬ様になるぞよ。ウフヽヽヽ』
松彦『お婆さま、いや如何も感心致しました。これから一つ大門神社へ参りませう』
お寅『あ、お前さまは末代様だ。身霊が綺麗だと見える。あんなガラクタは後廻しで宜しい。お寅さまの後から跟いて来なさい。竜宮の乙姫さまが末代さまを御案内致しませう』
松彦『ありがたう。然し乍ら此連中を捨てて置く訳にも行かぬから連れて行かう』
お寅『それは貴方、末代さまの御都合にして下さい。サア斯うおいで成さいませや』
と頭をペコペコさせ頻りに媚を呈し乍ら、もと来し道に引返し急坂を一行の先に立つて上り行く。
 急坂を二三丁ばかり登つた処にロハ台が並んでゐる。
万公『もし松彦さま、一寸ここで休息して行きませうか』
松彦『ウン、よからう』
と腰をかけ息を休める。お寅は怪嫌な顔をし乍ら後ふり返り、
お寅『逆理屈ばかり囀る万公が
  坂の中央で屁古垂れにけり。

 偉相に腮をたたいて居た万公
  此弱り様は何の事だい。

 鼈に蓼食はした様な息づかひ
  万々々公も休むがよからう』

万公『迷信の淵に沈んだお寅さま
  底知れぬ淵へバサンとはまつて。

 之程にきつい坂をばスタスタと
  登るは狐狸なるらむ。

 登り坂上手な奴は馬兎
  丑寅婆さまのの十八番なるらむ』

お寅『糞垂れて婆さまの登る山道を
  屁古垂れよつた万公の尻。

 芋蕪大根人参あつたなら
  万の野郎に喰はせ度きもの。

 大根や蕪がきれて息つまり
  何と茄子の溝漬け男』

万公『臭い奴吾一行の先に立つ
  腋臭とべらの婆の尻糞』

お寅『こりや万公、臭い奴とは何を云ふ
  貴様は臭い穴探しぞや。

 彼岸過ぎになつても穴の無い蛇は
  そこら辺りをのたくり廻る。

 穴ばかり探して歩く万公を
  岩窟の穴へ入れてやり度い』

万公『何吐す丑寅婆の尻糞奴
  尻が呆れて雪隠が踊る』

松彦『ロハ台に腰打ち掛て万公が
  尻のつぼめの合はぬ事言ふ』

五三公『ロハ台に尻を下した万公さま
  糞落ちつきのないも道理よ』

アク『アクアクと互に誹り妬み合ひ
  無性矢鱈に口をアクかな』

タク『いろいろとタクみし証拠は千引岩
  松の根元に沢山にある』

テク『山坂をテクる吾身は何となく
  足腰だるくなりにけるかな。

 面白もない婆さまに導かれ
  登るも辛し針の山坂』

お寅『万公よアク、テク、タクの御一同
  此坂道は神の坂だよ。

 神になり鬼になるのも此坂を
  越えぬ事には分るまいぞや』

アク『登りつめアクになつたら何とせう
  丑寅婆さまに欺かれつつ』

お寅『疑を晴らして竜宮の乙姫が
  後に来る身は大丈夫だよ』

松彦『サア一同、もう行つてもよからう。乙姫さま、宜しう頼みます』
お寅『ホヽヽヽヽ末代様、サア参りませう』
万公『ヘン、馬鹿にして居やがる。婆の乙姫さまも見初めだ。なア五三公』
五三『きまつた事だ。逆様の世の中だもの、乙姫さまだつて世界のために御心配遊ばして厶るのだもの、チツたあ年も寄らうかい。アハヽヽヽ』
一同『ウフヽヽヽ』
(大正一一・一二・一一 旧一〇・二三 北村隆光録)
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