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文献名1霊界物語 第46巻 舎身活躍 酉の巻
文献名2第2篇 狐運怪会よみ(新仮名遣い)こうんかいかい
文献名3第13章 通夜話〔1223〕よみ(新仮名遣い)つやばなし
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2023-03-15 19:33:39
あらすじ大広前に残った数人のウラナイ教の男女が夜更けまで懐旧談にふけっている。一同は大声で他愛もない馬鹿話を夜遅くやっていたので、文助がカンテラを持ってやってきて注意した。一同はなんやかやとおかしな理屈をつけて、まだ夜更けまで話を続けるつもりだと文助を追い返した。文助は仕方なく、せめて静かに話をしてくれと頼んで戻って行った。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年12月15日(旧10月27日) 口述場所 筆録者外山豊二 校正日 校正場所 初版発行日1924(大正13)年9月25日 愛善世界社版169頁 八幡書店版第8輯 418頁 修補版 校定版178頁 普及版67頁 初版 ページ備考
OBC rm4613
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本文  八岐大蛇や醜狐  曲鬼どもの棲み居たる
 ウラルの山や常世国  ロツキー山に現はれし
 常世の姫の系統が  悪鬼邪神に憑依され
 ウラルの道やバラモンの  教を四方にひらきつつ
 天が下をば攪乱し  汚し行くこそゆゆしけれ
 国治立の大神は  神の恵みも大八洲
 彦の命を始めとし  言霊別や大足彦
 神国別の四柱を  国魂神と任け給ひ
 島の八十島八十の国  隈なく守らせ給へども
 悪魔の勢たけくして  刈り取る草の其跡に
 又もや芽を出し伸びる如  根絶せざるぞ忌々しけれ
 バラモン教に仕へたる  ウラルの系統の高姫は
 三五教やウラル教  三つの教をこきまぜて
 実にも怪しきウラナイの  教の射場をフサの国
 北山村に建設し  羽振りを利かして居たりしが
 遂に我を居り三五の  教の道に帰順せし
 後をばついで蠑螈別  魔我彦二人が語り合ひ
 坂照山の山腹を  岩を切りとり土ならし
 へぐれのへぐれのへぐれ武者  へぐれ神社といふやうな
 怪しき社号をつけながら  辺りの老若男女をば
 鼠が餅をひくやうに  チヨビリ チヨビリとつまみとり
 今は漸く四五百の  堅き信者を得てければ
 茲にいよいよ宮殿を  営み仕へ羽振よく
 教を開きゐたりしが  天地を守る生神は
 何時まで醜の曲業を  許させ給ふ事やある
 松彦一行現はれて  ユラリの彦となりすまし
 別れて程経し吾妻の  松姫及び吾娘
 優しきお千代にめぐり合ひ  一夜をあかす時もあれ
 神の神罰めぐりきて  蠑螈別は酒に酔ひ
 お寅と喧嘩をおつ始め  土崩瓦解の運命を
 自ら招き大広木  正宗さまと自称する
 蠑螈別は夜にまぎれ  信者のお民と諸共に
 此場を遠く逃げ去りぬ  お寅は後に地団駄を
 ふんで無情を怒りつつ  後追つかけて行て見れば
 榛の根元に結へたる  綱に足をばひつかけて
 もろくも其場に転倒し  神楽鼻をば打砕き
 ウンウンウンとうなり居る  そこへ又もや魔我彦が
 お寅の後を追ひかけて  力限りにかけ来り
 お寅の体につまづいて  ウンとばかりに転倒し
 膝の頭をすりむいて  苦しみ悶えゐたる折
 五三公、万公他三人  後追つかけて出で来り
 二人を助けて小北山  教祖館に連れ帰り
 ヤツと安心する間なく  いろいろ雑多の奇怪事が
 次から次へと突発し  ウラナイ教の内面は
 麻の如くに乱れける  あゝ惟神々々
 一度は曲は栄ゆとも  誠の神力なき故に
 脆くも自ら破れけり  これぞ全く神界の
 犯し方なき御稜威  発露し給ひし証なり
 あゝ惟神々々  如何なる曲も天地の
 神の眼は濁し得ず  自らつくりし其穴に
 陥り自滅を招くもの  ただウラナイの道のみか
 世のことごとは一として  悪のほろびぬものはなし
 之を思へば人の身は  誠一つを立て通し
 撓まず屈せず何処迄も  真理のためには奮進し
 一歩も退く事勿れ  あゝ惟神々々
 御霊幸はひましませよ。
 大広前に残つた数人の男女は夜の更ける頃まで、いろいろと懐旧談に耽つてゐる。
甲『これお徳さま、お前さまは花依姫の命さまぢやないかい』
トク『どうだか、しつかり知りませぬけれど、教祖さまがさう仰有るのだから、マアそれにしときまほかいなア』
源公『アハヽヽヽ、お徳さまもよつぽどお目出度いなア。鼻売姫なんて、一つよりない鼻を売つたら、後は何うするつもりだ』
『サア一つの鼻を売るまでには中々苦労が要りますよ。男の百人や二百人は今迄迷はして来たけれど、まだ鼻が落ちるとこまで行きませぬからなア、此鼻をソツクリと売つて了ふ迄には三百人や五百人は手玉にとつても大丈夫ですよ。せめて千人のお客をとつたら鼻を売つて了つても得心ですわ』
『サウするとおトクさま、お前は今まで売女をやつてゐたのだなア』
『コレも悪神さまの御用だからなア、仕方がないのよ。併しモウ妾も改心したのだから、誰か一人にきめておかうかと思つて居るのよ』
『四辻の小便桶見たよなナイスを、誰が真面目に女房にするものがあらうカイ。両屏風の姉さまだからなア』
『おかまいツ、放つといて下さい、自由の権ですわ。源さま、お前は奥さまを何うしたのだイ』
『かもて呉れなイ、放つといて貰ひませうカイ。滅多にお前の婿にはなる気遣ひはないからなア』
『ホヽヽヽヽ、おかんさまにはほつとけぼりをくはされ、自分が使うて居つた僕と手に手をとつて駆落され、後にシヨンボリと力をおとして十日許りも泣きくらし、それから弁当持ちで三年許り山の神の所在を探しなさつたぢやないか。それでもカラツキシ御行方がわからぬのだから、気の毒なものぢや。此頃は嬶に置去りにせられた男の代名詞をサツパリ源助と言ひますぞや、オホヽヽヽ』
『アーねぶたい、ドレもう寝ようかい。アタ面白うもない。鰯のどうけん壺をかきまぜたよな匂ひのする女にひやかされとつても、根つから気が利かないからなア』
『源さま、一寸お待ち、だまつて聞いてをれば、妾を屏風だとか、鰯のどうけん壺だとか、余りぢやないカイ。それだからお前は源助といふのだよ。ゴンボ先生はゴンボらしくして居りさへすれば、こんな恥はさらさいでもよいのだけれど、あまり口がすぎるものだから、到頭すつぽりぬかれるのだよ』
『帆立貝の虐使に堪ふべく焼酎をふいてふいて吹きさがすものだから、堤防も何にも硬ばつてゐるぢやないか』
『大きに憚りさま、お前のお世話になろといふのでなし、お気をもませましてすみませぬなア』
初公『時にお徳さま、あの鉄灯籠は何うなつたのだ』
トク『ハア、鉄灯籠かいなア。灯籠だけは最早出来て来たのだから、神様に早く奉納したいと思つてゐるのだけれど、まだ蝋燭が揃はぬので躊躇してゐるのよ。何処ぞ一本でもいいから、売つとる所はないのだろかね』
初公『一本でいいのか、それなら源さまに頼んで見なさい。何時も一本持つてゐると云ふ事だよ』
源公『馬鹿にするなイ。お徳さまの土器に油を注して奉納したらそれでいいのだ。アハヽヽヽ、アー眠たい、初、トク、マアゆつくり話でもしたがよからう、左様なら』
初公『ヤア、これは遠方の所御労足で厶いました』
 源公は、
『エー八釜しワイ』
と云ひすて、自分の宿舎へ帰つて行く。
初公『お徳さま、お前一体この先何うするつもりだ。何処迄も後家を立通すつもりカイ、好い加減に婿を定めぬと年がよつたら困るぢやないか』
トク『何ほど婿をきめよと云つたつて、広い世界に妾の夫になるやうな男がないぢやないか』
『馬鹿いふない。これだけ沢山な鰥がそこら中にあるぢやないか。どれなつとお望み次第願をかけて見たらどうだい』
『妾も今迄どれだけ探したのか知れないが、まだ一人だつてありはしないわ』
『お前の気に入る夫といふのは一体どんな男だ。聞かしてくれ。さうすりや私も世間を歩くから考へておかぬものでもない』
『初さま駄目だよ。今の男に碌な奴はありやしないよ。私の理想の夫はマア、ザツとこんなものだ。先づ第一に三日月眉毛の男、其次に黒目勝な目許の涼しい、何とも言へぬ優味のある目で、鼻は高からず低からず、小鼻の出ない鼻筋のよく通つた口許は尋常で、八の字髯がピンと生え、耳たぶの豊な、額口のあまり狭くない広くない、色白で、而も体は中肉中背で、而して仕事は朝から晩迄よく働き、夜分は女房の守をしてくれ、糞や小便は肥料になるから些でも余計垂れて、味ないものを些と食ひ、うまいものは女房に沢山食はし、さうして心意気のよい人で一言も女房の云ふ事を反かず、外の女に心を移さない、一寸も外へ出ずに、女房と朝から晩まで顔見合して暮す職業を持つてゐる人で、手先の器用な、世界に名の出た男でないと、おトクさまの気には入らぬのだよ。馬は馬連、牛は牛連といふ事があるからなア、あまり完全に生れすぎたものだから相手がなくて困つてゐるのよ。何処か一所でもよいから不完全に生れて来なかつたのだらうと、それが神様に対して恨めしい位だ。アーア、いい女に生れて来るのも迷惑なものだ』
『何を吐しやがるのダイ。オタンチン奴が、貴様はそんな事を望んで待つてゐたとて、仮令千万年経つても出て来る気遣ひはないぞ。自惚れも好い加減にしとつたがよからう。お前の完全なといふのは頭の禿と、出歯と、獅子鼻と、鰐口とで、しかもトベラで両屏風と来てゐるのだから天下一品だ。ようマアそんな高望みが出来たものだなア』
『ナアニ何時か小説を読んだら、そんな事が書いてあつたのだ。その話をしとるのよ、オホヽヽヽ』
『コラおトクさま、人を馬鹿にすない、エー』
『馬鹿にしよたつて馬鹿の骨頂に達した男を、どうして馬鹿にする余地がありますかいなア。お前も分らぬ事を云ふ男だなア』
 斯く他愛なき雑談に耽つてゐる所へ、カンテラに火をとぼし、恭しくやつて来たのは受付の文助さまであつた。
文助『これこれ皆さま、此夜更まで何をしやべつて厶るのだ。一寸も寝られはせぬがなア。サア早くお寝間へ帰つて休んで下さい、皆が迷惑だからなア』
初公『ハイ、一緒に寝ると御迷惑だと思つて、実は此処に御通夜をさして頂くつもりで居りますのだ』
『何故又そんな事を云ふのですか』
『なんといつても牡丹餅ひぜんだから、寝さしてくれませぬワイ。それだから、遠慮して此処に徳義を守つて居るのですよ』
『ソレは感心だ。併しお徳さまは休んだら好いぢやないか』
トク『ハイ、一緒に休みたいのだけれど、皆の連中さまが、妾が側へ行くと麝香の匂ひがして鼻が曲るとか云つて、ワイワイ仰有るものだから、遠慮して此処に夜伽をして居りますのですよ』
文助『アーそれはどうも仕方がない。それなら成る可くおとなしうしてゐて下さい。受付までお前さま等の大きな声が筒ぬけになつて、寝られなくつて困るからなア。私は朝早うから日の暮れ一杯まで受付の御用を勤めねばならぬのだから、何卒静かにして下さい』
初公『ハイ畏まりました、左様なら』
(大正一一・一二・一五 旧一〇・二七 外山豊二録)
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