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文献名1霊界物語 第58巻 真善美愛 酉の巻
文献名2第4篇 猩々潔白よみ(新仮名遣い)しょうじょうけっぱく
文献名3第21章 館帰〔1496〕よみ(新仮名遣い)かんき
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじアキスは館に帰る一行の先頭に立ち、元気よく主人の帰還を喜ぶ歌を歌いだした。続いてカールもバーチルの帰還を祝う歌を歌った。そのうちに一行は館に到着した。
主な人物 舞台 口述日1923(大正12)年03月30日(旧02月14日) 口述場所皆生温泉 浜屋 筆録者北村隆光 校正日 校正場所 初版発行日1925(大正14)年6月15日 愛善世界社版260頁 八幡書店版第10輯 463頁 修補版 校定版275頁 普及版106頁 初版 ページ備考
OBC rm5821
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本文  アキスは一行の先に立ち元気よく歌ひ出した。
アキス『ああ有難し有難し  恋に焦れた旦那さま
 番頭さまと諸共に  行衛失ふ其日より
 今日で殆どまる三年  流石平和の家中も
 主人の不在となり果てて  春は来れども花咲かず
 夏の木立も萎れ勝ち  秋の木枯吹き荒み
 樹々の梢は羽衣を  脱いでブルブル慄ふ如
 何とはなしに家の内  冷たく悲しく暮しける
 サーベル姫の奥様は  一人の坊さま力とし
 いつ帰るとも白波の  に消えたるバーチルの
 夫の君を慕ひつつ  涙片手に懇ろに
 問ひ弔ひを営みつ  朝は早うからバラモンの
 神の御前に拝礼し  主人の君の冥福を
 祈らせ玉ひ日の暮は  アヅモス山の御墓場
 香華を手向け水供へ  山野河の珍味物
 心を籠めて奉り  夫婦の情の何処迄も
 深きを面に現はして  貞女烈婦の鑑ぞと
 四方に謳はれ玉ひけり  主人の家に古くより
 仕へまつりし吾々は  女主人の御顔を
 見る度毎に涙ぐみ  胸に迫りてハアハアと
 吐息をつくも幾度か  測り知られぬ悲しみを
 やうやう忍びて早三年  皇大神は此様を
 憐れみ玉ひてバーチルの  家に降臨遊ばされ
 サーベル姫に神懸  遊ばしまして主の君の
 帰り来ますと厳かに  告げさせ玉ひし尊さよ
 余りの事に吾々も  半信半疑の村雲に
 包まれ乍ら炎天を  侵してスマの磯に立ち
 主人の君の帰りをば  首を延ばして待ち居たる
 時しもあれや白浪の  彼方に見ゆる白帆影
 主人の君か他人か  神ならぬ身の吾々は
 覚らむ由も夏の日の  芝生に尻を打据ゑて
 恋しき人は吾前に  帰りますかと待ち倦む
 心の暗の開け口  暗夜を照らして日の神の
 東の山の端昇りまし  下界に光明投げ玉ふ
 嬉しき時は来りけり  ああ惟神々々
 三五教の御教を  四方に伝ふる宣伝使
 玉国別の一行に  無人の島より助けられ
 アンチーさまと諸共に  帰りますこそ嬉しけれ
 サーベル姫は云ふも更  五歳になつた坊様も
 欣喜雀躍遊ばして  嬉し悲しの活劇が
 奥の一間で遺憾なく  演出さるるでありませう
 ああ有難し有難し  バーチル一家は云ふも更
 恩顧を受けし里人は  主人の君が恙なく
 三年振りで吾家に  帰りましたと聞くならば
 爺々も婆々も孫連れて  お祝申しに来るであらう
 門前忽ち市をなし  歓喜の声は一時に
 潮の寄せ来る其如く  館の周囲は人山を
 築いて歓喜の花開き  常世の春の賑しさ
 眺めて祝ふ瑞祥を  今目のあたり見る心地
 心も勇み胸躍り  体は宙に立つ如く
 重たき足も軽々と  知らず知らずに進み行く
 ああ惟神々々  神の恵みの幸はひて
 憂ひに沈む此館  地獄の様な光景も
 忽ち変る天国の  弥永久の春となり
 飲めよ唄への大歓喜  ああ惟神々々
 神の恵みを慎みて  遥かに感謝し奉る
 朝日は照るとも曇るとも  月は盈つとも虧くるとも
 仮令大地は沈むとも  神の恵みに助けられ
 無事でお健で莞爾と  帰りましたる吾主人
 その高恩は何時の世か  必ず忘れ玉ふまじ
 僕に仕ふる吾々も  神の恵を嬉しみて
 心の鬼を追ひ出し  誠一つの御道に
 真心籠めて朝夕に  仕へ奉りて主の為
 力の限り身の極み  誠を尽し守るべし
 守らせ玉へ大御神  御前に祈り奉る』
 カールは又歌ふ。
『有為転変は世の習ひ  とは云ふものの情ない
 スマの里にて第一の  大物持と聞えたる
 主人の君は朝夕に  漁り許りを楽しんで
 暇ある毎に舟を漕ぎ  大原に網を打ち
 大小幾多の魚族を  捕獲し玉ひ里人に
 惜しげもなしに与へまし  うまいうまいと舌鼓
 打つ里人の声を聞き  これが唯一の楽みと
 家の業をも打忘れ  凝り固まりし漁りの
 妙技は益々発達し  漁師の神と仇名され
 清めのの魚族をば  鬼の如くに驚かせ
 一大得意になりまして  益々漁業に勉励し
 遂に悪魔に魅られて  レコード破りの暴風に遇ひ
 山と寄せ来る荒波に  船諸共に呑まれまし
 浮きつ沈みつ猩々島  神の守りに救はれて
 三年の憂を忍びつつ  三五教の司等に
 送られ帰り玉ひけり  ああ惟神々々
 神の恵みの有難さ  主人の君のバーチルよ
 これから心を取直し  仮令魚族の端と云へ
 天地の恵みを楽しみて  悠々遊べる生物を
 必ず苦しむ事勿れ  禽獣虫魚は云ふも更
 虫族草木に至る迄  皆神様の生身霊
 宿らせ玉ふ御霊物  無益の殺生し玉ふな
 カールの僕慎みて  お家の為に真心を
 捧げて諫め奉る  ああ惟神々々
 御霊幸はひましませよ  館の森に近づいて
 木々の梢は青々と  主人の帰りを待つて居る
 牡丹の花は広庭に  媚びを呈して打笑ひ
 腮を外した芍薬の  花は舌をばペラペラと
 風のまにまに動かせつ  祝ひの酒を待ち兼ねつ
 喉を鳴らして待つて居る  屋根の間に巣を組んだ
 雀の群はチヨチヨと  お家の栄えを祝ひつつ
 軒端に匂ふ花燕子花  菖蒲の剣はヒラヒラと
 刃を翳して警護する  実にも目出度き今日の日は
 幽冥界より帰り来る  主人の君の甦り
 竜宮城に遥々と  亀の背中に乗せられて
 進みましたる浦島が  乙姫さまの玉手箱
 戴き帰りませし如  その喜びは何物も
 譬へむ術ぞなかるべし  ああ惟神々々
 神に感謝し奉る』
と歌ひ乍ら一行は早くも宏大なる邸の表門に着いた。
(大正一二・三・三〇 旧二・一四 於皆生温泉浜屋 北村隆光録)
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