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文献名1霊界物語 第59巻 真善美愛 戌の巻
文献名2第4篇 六根猩々よみ(新仮名遣い)ろっこんしょうじょう
文献名3第21章 客々舟〔1521〕よみ(新仮名遣い)きゃっきゃぶね
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日----
あらすじ伊太彦は宣伝歌を朗々と歌い、自分の猩々ヶ島での活躍を滑稽交じりに織り交ぜる。猩々たちは拍子を取る。舟は数万の魚族に送られて南を指して帰って行く。
主な人物 舞台 口述日1923(大正12)年04月03日(旧02月18日) 口述場所皆生温泉 浜屋 筆録者北村隆光 校正日 校正場所 初版発行日1925(大正14)年7月8日 愛善世界社版268頁 八幡書店版第10輯 579頁 修補版 校定版284頁 普及版 初版 ページ備考
OBC rm5921
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本文  猩々王の肉体の  亡びし姿を見るよりも
 海竜王は雀踊し  猩々島に駆け上り
 小猿の群を悉く  呑み喰はむと蜒々と
 体も太く弥長く  島のかための岩石に
 三周り四周り巻きつきて  大きな口を開け乍ら
 一つも残さず丸呑みに  なさむものぞと控へ居る
 数多の猩々は驚いて  狼狽へ騒ぎキヤツキヤツと
 悲鳴をあげてヤッコスや  ハール、サボールの前に寄り
 救ひを乞へば三人は  猩々よりか身の大事
 仮令悪竜に喰はるるも  能ふ限りの抵抗を
 試み其身の万一を  僥倖せむと磯端の
 石を掴んでバラバラと  悪竜目蒐けて打ちつける
 三百有余の猩々は  猿の人真似各自に
 石を手にして投げつける  流石の悪竜も面喰ひ
 少時躊ふ折もあれ  三五教の宣伝使
 伊太彦司が現はれて  天津祝詞を奏上し
 厳の言霊一二三四  五六七八九十
 百千万の声共に  打出す言霊石の玉
 見る見る竜の体より  黒煙濛々立昇り
 硬き鱗の間より  紅蓮の舌を吐き出し
 その極熱に堪へかねて  海竜王は岩山を
 下りてバツサリ海中に  姿隠せし嬉しさよ
 ヤッコス、ハール、サボールは  ハツと胸をば撫で下ろし
 伊太彦司の率ゐたる  二十の船に打向ひ
 両手を合せて感涙に  咽びかへるぞ憐れなれ
 数多の猩々は掌を合せ  伊太彦司に打向ひ
 キヤツキヤツキヤツと鬨の声  嬉し涙に泣き叫ぶ
 忽ち湖水は湧き返り  熱湯の如くなり変り
 大小無数の鱗族は  皆水面にポカポカと
 腹を覆して浮び居る  伊太彦之を憐れみて
 忽ち天地の大神に  向つて祝詞を奏上し
 一二三四五つ六つ  七八九つ十百千
 万の声に千万の  海に浮びし鱗族は
 忽ち元気恢復し  溌溂として撥ね廻り
 一同首を並べつつ  感謝の意をば表しける
 神の使の伊太彦は  島に残りし三人の
 神の御子をば相救ひ  天王の森の眷族と
 仕へまつりし数百の  猩々の命を救済し
 海に浮べる鱗族の  生命までも救ひつつ
 真善美愛の神業を  最と極端に発揮して
 心も勇む波の上  天津神等国津神
 三五教を守ります  百のエンゼル神使
 その外海の神々に  感謝の祝詞を捧げつつ
 科戸の風に送られて  心いそいそ帰り行く
 かかる例はあら尊と  天地開けし初めより
 又と世界に荒波の  上漕ぎ渡る神の船
 実にも目出度き次第なり  あゝ惟神々々
 御霊幸はひましまして  この物語詳細に
 水も洩らさずスクスクと  述べさせ玉へと瑞月が
 畳の波に浮びたる  長方形の方舟に
 横たはりつつ舵をとり  敷島煙草のマストより
 歪まぬ煙を吹き乍ら  四月三日も北村の 北村隆光
 隆々光る朝日影  背に浴びつつ述べて行く
 伯耆の国の米子駅  一里半を隔てたる
 名さへ目出たき皆生村  浜屋旅館の二階の間
 生きた神代の引うつし  処女の著作の物語
 諄々ここに述べて行く  此世を造りし神直日
 心も広き大直日  只何事も人の世は
 直日に見直せ聞き直せ  身の過ちは宣り直す
 三五教の大御神  三十万年末の世に
 生れ出でたる瑞月が  雲霧分けて朦げに
 宣べ伝へ行く物語  脱線誤謬は多くとも
 広き心に宣り直し  許させ玉へ惟神
 神のまにまに述べ進む  そも瑞月が此里に
 一行五人来りしゆ  例もあらぬ豊漁と
 里の男女が囁くを  聞くともなしに聞き居れば
 大本教の神様が  此地に来りませしより
 この神徳を村人が  頂きたりと口々に
 語り居るこそ床しけれ  日本海に連なりし
 夜見の浜辺の波清く  日本国の要ぞと
 海底深く湧き出でし  簸野川上の大山は
 清き姿を天空に  雪の衣を被りつつ
 海を覗いた水鏡  天も清浄地も清浄
 松の林も海水も  人の身魂の六根も
 皆清浄と清めつつ  猩々島の物語
 心勇みて宣り伝ふ  波は太平の鼓うち
 清めの湖は塵もなく  竜宮海の乙姫が
 数多の魚族に送らせつ  方舟ならぬ猩々舟
 幾百万とも限りなく  大小無数の鱗族が
 ピンピンシヤンシヤン撥ね乍ら  神船を押して進み行く
 あゝ惟神々々  御霊幸はひましませよ。
 伊太彦は声も清らかに歌ふ。猩々は声を揃へて拍子をとる。
伊太彦『天津御空の影映す  塵もとどめぬキヨの湖
 二十の船を相並べ  猩々の島に立向ひ
 天王の森の眷族を  三百三十三人と
 人一化九の三人を  漸く救ひ帰り行く
 キヤツキヤツキヤツキヤツ キヤツキヤツキヤツ  ドンドコ ドンドコ ドコドコドン
 波も静に治まりて  一直線に水平の
 上辷り行く此船は  天津御国の助け舟
 処女の航路に猩々隊  二十の船に満載し
 酒の鏡を抜き放ち  勝手次第に飲み乍ら
 天国浄土の光景を  今目のあたり眺めつつ
 人も獣も化物も  喜び勇む今日の空
 実にも目出度き次第也  キヤツキヤツキヤツキヤツ キヤツキヤツキヤツ
 ドンドコ ドンドコ ドコドコドン  三五教に仕へてゆ
 此伊太彦は行先で  瓢軽者だ狼狽者
 出洒張者と笑はれて  玉国別の師の君に
 軽蔑されて居たけれど  誰憚らぬ今日こそは
 一人舞台の艦長さま  何程大きいと云つたとて
 牛の尻尾になるよりも  鶏の頭になるがよい
 凱旋将軍伊太彦が  此武者振を逸早く
 吾師の君や真純彦  三千彦夫婦に知らせ度い
 あゝ勇ましや勇ましや  今日は天地も殊更に
 清く涼しく広く見ゆ  キヤツキヤツキヤツキヤツ キヤツキヤツキヤツ
 ドンドコ ドンドコ ドコドコドン  人には一度は添ふて見よ
 馬には必ず乗つて見よ  何処の何処に何んな人が
 隠してあるか知れないと  三五教の筆先に
 明瞭り現はれ居りまする  誰様の事かと思ふたら
 一行の中の沓取と  自分でさへも信じたる
 此伊太彦の事だつた  真純の彦や三千彦が
 何程偉いと云つたとて  三百有余の団体の
 頭となつて権力を  振り廻したる事はない
 俺の身魂は何として  清浄のものであつただろ
 キヤツキヤツキヤツキヤツ キヤツキヤツキヤツ  ドンドコ ドンドコ ドコドコドン
 いや待て暫し待て暫し  三百人の頭ぢやと
 何程メートル上げたとて  あンな顔した人間を
 統率したとて偉さうに  威張れた道理ぢやない程に
 人の面した奴ならば  乞食でも泥棒でも構やせぬ
 頭になつたら面白い  一寸此奴は閉口だ
 とは云ふものの魂は  矢張り人に優れたる
 猩々さまと云ふからは  チツとは誇つてもよいだらう
 こんな事迄考へりや  俄に力が落ちて来た
 大きな顔してベラベラと  誇る訳にはゆくまいぞ
 玉国別の師の君が  汝が身魂の相応ぢやと
 選て迎へにやつたぞと  もしも一言仰有らば
 それこそサツパリ水の泡  真純の彦や三千彦や
 デビスの姫に殊更に  馬鹿にされるに違ひない
 思へば思へば阿呆らしや  阿呆と云はれる悲しさに
 せめてはマストを裸にし  阿帆の帆をば巻き下し
 腕の力で漕ぎ帰る  俺の勇気はこんなもの
 あゝ惟神々々  神のまにまに任します
 キヤツキヤツキヤツキヤツ キヤツキヤツキヤツ  ドンドコ ドンドコ ドコドコドン。
 (都々逸調)浪も静まるキヨメの湖に
  瑞の御魂の水鏡。
 水鏡、チヨイと覗けばアラ不思議
  俺の面まで皺が寄る。
 その筈ぢや、波の上漕ぐ此船は
  板と板との継ぎ合せ。
 年並も寄らぬ姿に波が打つ
  人並勝れた吾ちから』
と歌ひ乍ら長柄の杓で酒をグイグイひつかけつつ数万の魚族に送られて南をさして帰り行く。
(大正一二・四・三 旧二・一八 於皆生温泉浜屋 北村隆光録)
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