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文献名1霊界物語 第65巻 山河草木 辰の巻
文献名2第3篇 虎熊惨状よみ(新仮名遣い)とらくまさんじょう
文献名3第14章 山川動乱〔1670〕よみ(新仮名遣い)さんせんどうらん
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグスーラヤの湖(スダルマ湖の別名) データ凡例 データ最終更新日2018-07-07 22:28:45
あらすじ
主な人物 舞台 口述日1923(大正12)年07月16日(旧06月3日) 口述場所祥雲閣 筆録者加藤明子 校正日 校正場所 初版発行日1926(大正15)年4月14日 愛善世界社版164頁 八幡書店版第11輯 669頁 修補版 校定版171頁 普及版77頁 初版 ページ備考
OBC rm6514
本文のヒット件数全 1 件/エトナの山=1
本文の文字数2174
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本文 デビス姫『三五教の神司  厳の教の三千彦が
 妻となりたるデビス姫は  スダルマ湖の岸辺にて
 初稚姫の誡めを  蒙り茲に三千彦と
 互に袂を別ちつつ  山川渡り野路を越え
 深霧包む谷道を  潜りて漸く虎熊の
 山の麓の密林に  かかる折しも岩窟に
 巣を構へたる泥棒の  手下の奴に囚へられ
 縛られて岩窟の  牢獄の中に投げ込まれ
 セールの曲の横恋慕  朝な夕なにつき纏ふ
 其のうるささを科戸辺の  風吹き払ふことの如
 厳言霊の限りをば  尽して曲を逐除けつ
 清き操を保ちけり  かかる所へブラヷーダ
 姫の命も隣室に  悪魔の擒となり果てて
 苦しみ居るを悟りしゆ  以心伝心歌をもて
 互に心を通はせつ  救ひの神の出でますを
 神に祈りて待つ内に  又もや入り来る治道居士
 牢獄の中にありますと  聞くより心勇み立ち
 心も清きヤク、エール  二人を密に使とし
 作戦計画打ち合せ  三人の身代りこしらへて
 漸く牢獄を逃れ出て  時を計らひセールをば
 改心させむと思ふ折  岩窟の中をとどろかし
 響き来れる宣伝歌  夜光の玉を携へし
 珍の司の伊太彦が  救援隊と知るよりも
 蚊竜忽ち時を得て  天に上りし其如く
 互に力を協せあひ  セール其他を言向けて
 醜の岩窟に火を放ち  又もや此処に治道居士
 伊太彦司ブラヷーダ  をしき別れを告げながら
 神の教を相守り  いとも淋しき山路を
 妾は女のただ一人  神を力に進み来る
 あゝ惟神々々  神は吾等と共にあり
 天地はすべて皇神の  守らせたまふ懐ぞ
 まことの道に叶ひなば  仮令百千万億の
 虎狼や曲津神  醜の大蛇の現はれて
 行手にさやる事あるも  何かは恐れむ敷島の
 大和御霊の神の御子  朝日は照るとも曇るとも
 月は盈つとも虧くるとも  仮令大地は沈むとも
 誠の力は世を救ふ  誠は此世の御宝
 夜光の玉や如意宝珠  黄金の玉の其光
 如何に奇しくあるとても  直日の霊の御光に
 比ぶる宝あらざらめ  此世を造りし神直日
 心も広き大直日  直日の御霊を経となし
 厳の御霊を緯として  瑞の御霊の大神の
 珍の教を伝へ行く  吾等は清き宣伝使
 三千彦司の妻なれば  如何でか道に迷ふべき
 正義に刃向ふ刃なし  仁慈の太刀を抜きかざし
 信仰の楯を身に帯て  生言霊を打ち出し
 寄せ来る曲を言向けつ  国治立の大神の
 いや永久に鎮まれる  貴の都に進むべし
 あゝ惟神々々  守らせ玉へ一人旅
 恵ませ給へ吾が魂  偏に願ひ奉る』
 斯く謡ひ、とある山の裾を進む折しも、轟然たる大音響と共に、背後にあたる虎熊山は俄に爆発し、熔岩を降らし、山野の樹木、禽獣を傷つけた。デビス姫は此爆音に思はず知らず立ち止まり、後ふり返り眺むれば、満天墨を流したる如く、空翔つ鳥はバタリバタリと地上に落ちて来た。デビス姫は一生懸命に神言を奏上し、一時も早く熔岩の雨の止まらむ事を祈願し始めた。そこへ何者かの悲しげな声が聞えて来た。よく見れば傍の叢に、尾の半分許り白い野狐が、熔岩の断片に臀部を打たれて、もだえ苦しんで居る。デビス姫は見るより野狐の前に走り寄り、両眼に涙を浮べながら、天津祝詞を奏上し、且つ親切に四辺の土を掘起し、唾をつけ、臀部の岩片をえぐり出し、傷痕を埋て、労はつた。野狐は頻りに頭をさげ、尾を幽かにふつて感謝の意を表はしてゐる。暫くすると野狐はむつくと起き上り、足をチガチガさせ乍ら、後ふりかへり ふりかへり、身の丈にも余る茅草の中に隠れて行く。
デビス姫『虎熊の山は俄に破裂して
  艱ましにけり野狐の身までも。

 草も木も鳥も獣も虎熊の
  猛き唸りに恐れ戦く。

 獅子よりも虎熊よりも恐ろしき
  彼の爆音に天地ふるひぬ。

 皇神の教へ給ひし現世の
  あらたまり行くしるしなるらむ。

 野も山も熔けたる岩や火山灰
  被りてふるふ今日ぞ淋しき。

 人は皆皇大神の生宮と
  ほこれど今は顔色もなし。

 虎熊の山の荒びにあらし野の
  虎熊獅子もふるひ戦く。

 三千彦の珍の司を禍に
  合はせたまひそ是の艱みに。

 玉国別教司の身の上を
  偲びけるかな此爆発に。

 ブラヷーダ姫の命は幼ければ
  ひやしたまはむ小さき胸を。

 治道居士この爆音を聞きまさば
  勇みたまはむ法螺を吹きつつ。

 法螺の音はいとも大きく聞ゆとも
  虎熊山に及ばざるらむ。

 初稚姫伴ひたまふスマートの
  吠猛る声偲ばるるかな。

 虎熊の此爆音を耳にして
  勇みたまはむスマートの君。

 野も山も怪しき霧に包まれぬ
  虎熊山の伊吹なるらむ。

 古のエトナの山の噴火より
  いと恐ろしき虎熊の山。

 言霊別神の命のあひましし
  百の艱みを偲ばるるかな。

 エトナ山震ひ出して地の上は
  大水あふれ風吹きまくる。

 救ひをば叫び悲しむ民の声も
  この爆音に聞えずなりぬ。

 東の山の御空を眺むれば
  日は落ち月は後に輝く。

 盗人のたて籠もりたる高山を
  破らせにけむ神は怒りて。

 虎熊の生血を絞る岩窟も
  火の洗礼を受けて清まる。

 噴火のみか山の尾上に山潮の
  みなぎりおつる様ぞ恐ろし。

 熔岩を数多噴き出四方八方の
  人の命をやぶらむとしぬ。

 爆発の後の山地ひきならし
  太しく立てむ神の宮居を。

 日も月も皆みあらかに納まりて
  常夜の暗を照したまはむ』

(大正一二・七・一六 旧六・三 於祥雲閣 加藤明子録)
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