王仁DBβ版 出口王仁三郎と霊界物語の総合検索サイト 文献検索 画像検索 単語検索 メニュー開く
サイトの全面改修に伴いサブスク化します。詳しくはこちらをどうぞ。(2023/12/19)

文献名1霊界物語 第74巻 天祥地瑞 丑の巻
文献名2第2篇 真鶴新国よみ(新仮名遣い)まなづるしんこく
文献名3第10章 心の手綱〔1878〕よみ(新仮名遣い)こころのたづな
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2021-04-09 07:21:05
あらすじそもそも宇宙の始め、大虚空の中心に、一点のヽ(ほち)が突然現れ、ヽは次第次第に円満さを増していき、ついに主(ス)の言霊が生まれ出た。スの声はだんだんと膨張して、ついに七十五声の言霊が、大虚空の中に現れるにいたったのである。スの言霊は、さらにますます大活動力を発揮することで、神となった。これが、天之峯火夫の神である。またの名を、大国常立の神言(みこと)という。スの大神の威光はますます発展して、大宇宙を生み成した。その中心である紫微天界に天津高宮を築き、スの大神は永遠にそこに鎮まることとなった。鎮まりつつ、大宇宙の生成を続け、国を生み、神を生み、幾億万劫の末の今日にいたるまで、一瞬たりともその活動を休まず続けているのである。主(ス)の神は、ウの言霊から天之道立の神を生み、またアの言霊から太元顕津男の神を生み、まず紫微天界の修理固成を始めた。国土を生み、神を生む神業を、二神に任せることとなったのである。天之道立の神は宇宙万有の精神界を守り、顕津男の神は紫微天界の霊的物質界を生成し育てるという神業を、それぞれ主の神よりおおせつかった。この二神による神業もまた、幾億万劫の末の今日まで継続・活躍しており、また限りなく終わりなく続いていくのである。ここではもっぱら、太元顕津男の神の活動について述べているが、その内容が膨大であるため、ただ数千万分の一程度を開示したに過ぎない。だから、読者はこの物語が天界のすべてではないことを、知って読まなければならない。国生み神生みについて顕津男の神と八十柱の比女神たちは、ただ水火(いき)と水火をいっしょに組み合わせる。すると、鳴り鳴りて鳴りの果てに、神霊の気が感応して、尊い国魂神が生まれるのである。宇宙一切の生成と育成は、スの神の幸魂である愛の情動より発してる。だから、愛を離れてはいかなる生産もありえない。神々といえでも、女男二柱が見合うときは、必ず恋愛の心が湧き出でるのは、自然の道理なのである。恋愛は魂がいついて離れないものである。だから、主の神は、国魂神を生ませるために八十柱の比女神を御樋代とするよう、顕津男の神に言いつけたのである。そして、もし一人の比女神が二柱の国魂神を生むと、権力地位の争いによって滅びてしまう。だから、一つの国に一つの国魂神と定めたのである。顕津男の神は、最初の国生み神生みのとき、如衣比女への恋着によって神業を遅らせた。その執着心が恐ろしい大蛇となって、如衣比女を葬り去る結果となってしまった。その前例に恐れ慎み、八十柱の比女神以外の女神に対しては、一切心を動かすことはない顕津男の神であるが、生代比女の恋は激しく、その扱いに困惑していた。顕津男の神とその従者神たち十一柱の神々は、生代比女の執着を取り払おうと、言霊の限りを尽くし、また祝詞を唱えたが、一向におさまらず、神業を妨害しつづけた。終に神々は七日七夜の間、主の神の降臨を祈願した。すると、宇宙に主の神の歌が響いた。主の神の定めた御樋代である八十柱の比女神とのみ見合い、その他の女神は、いかに美しい神であっても、心を動かしてはならない。すると、妖邪の気は払われ、辺りは一点の雲もないほどに清く明るい国となった。顕津男の神は主の神の神徳を感謝しつつ、どんな曲津神が襲い来ても、少しも動揺しない大勇猛心を発揮するに至った。
主な人物 舞台 口述日1933(昭和8)年10月23日(旧09月5日) 口述場所水明閣 筆録者加藤明子 校正日 校正場所 初版発行日1934(昭和9)年1月5日 愛善世界社版 八幡書店版第13輯 197頁 修補版 校定版137頁 普及版 初版 ページ備考
OBC rm7410
本文のヒット件数全 2 件/真鶴山=2
本文の文字数2572
これ以外の情報は霊界物語ネットの「インフォメーション」欄を見て下さい 霊界物語ネット
本文  大虚空の中心に、一点のヽ忽然として現れ、ヽは次第に円満の度を加へ、遂に主の言霊生れ出でぬ。ス声は次第々々に膨張して、遂に七十五声の言霊大虚空中に現れ給ふに至れり。スの言霊はいよいよ大活動力を発揮して、遂に神となり給ふ。之を天之峯火夫の神又の御名は大国常立の神言と称し奉る。茲に大神の御稜威は益々発展し給ひて、大宇宙を生みなし給ひ、其中心たる紫微天界に天津高宮を築き給ひ、大神永遠に鎮まり給ひて、大宇宙を生み国土を生み神を生み給ひつつ、幾億万劫の末の今日に至る迄、一瞬間と雖も其活動を休み給ひし事なし。
 スの言霊にして万々一、一秒間と雖も其活動を休止し給ふ時は、三千大千世界たる大宇宙の一切万有は、忽ち生命を失ひ滅亡するに至るべし。ここに主の神は、ウの言霊より天之道立の神を生み、又アの言霊より太元顕津男の神を生ませ給ひて、まづ紫微天界の修理固成を始め国土生み神生みの神業を依させ給ひしなり。而して天之道立の神はあらゆる神人を初め、宇宙万有の精神界を守り給ひ、顕津男の神は紫微天界に於ける、霊的物質界の生成化育の神業に奉仕し給ふの重大なる責任を、主の神の神言もて負はせ給ひしぞ畏けれ。此神業は幾億万々劫の末の今日に至ると雖も、無限絶対無始無終的に継続して活躍し給ふなり。
 茲に天之道立の神の御神業は暫くおき、太元顕津男の神の御活動情態に就て、大海の一滴に比すべき程の事蹟を述べむとするも、浩瀚にして容易に述べ尽す事能はざるなり。我は唯数千万分の一に当るべき御活動の情態を開示せむとす。故に読者は此物語を読みて、天界活動の全部に非ざるを弁へ知るべし。
 主の大神の依さし給ひし国土生み神生みの神業に就ても、八十柱の比女神を先づ賜ひたれども、現界人の如き、性的行動をなし給ふ如き事なく、唯単に水火と水火とを組み合せもやひ合せ、鳴り鳴りて鳴りの果てに神霊の気感応し給ひて、ここに尊き国魂神を生ませ給ふの神業なり。然しながら宇宙一切の生成化育は、スの神の幸魂たる愛の情動より発生するものなれば、愛を離れて絶対的に生産は求むべからず。然るが故に女男二柱の神々見合ひます時は、必ず愛恋の心湧出すべきは自然の道理なり。愛し愛され其結果は、遂に恋となり恋愛となりて、魂のいつきて離れざるものなるが故に、主の神は八十柱の国魂神を生ましめむとして、深き御心の在します儘に、八十柱の比女神を御子生みの御樋代として、顕津男の神に言依さし給ひたるなり。然るが故に瑞の御霊に在します顕津男の神は、一度見合ひますれば一つの国魂神を生み給ふが故に、一所に留まりて現代人の如く夫婦生活に居らせ給ふ事能はざりしなり。八十柱の神にしても、もし二柱生ませ給ふ事あらむか、必ず其国は遂に権力位置の争ひによりて崩壊すべし。茲に主の神は深謀遠慮の結果、一つの国に一つの国魂神を生ませ給ふべく言依させ給ひしなり。
 顕津男の神は、高日の宮に幾年の間を籠り仕へ給ひ、如衣比女の神の艶麗なる容色に恋々として国土生み神生みの神業を後れさせ給ひけるが、其執着心は忽ち鬱結して中津滝の大蛇と化し、如衣比女の神を遂に蛇腹に葬りけるにぞ、顕津男の神は恐れ畏み、我過れることを悟りて長く住みなれし高日の宮を後に、果しも知らぬ大野原を国土生み御子生まむと出で給ひけるが、茲に未だ国土稚く浮脂の如く漂へる真鶴の国を造り固め、国魂神を生まむと思ひ給ふ折しも、真鶴山の山霊より生れ出でませる生代比女の神は、顕津男の神の聖雄的神格に恋々の情止み難く、頻りに心火を燃やしつつ迫り給へども、顕津男の神は如衣比女の神去りにつき、甚く慎み恐れみ給ひければ、主の神の御樋代ならぬ女神に対して心を動かし給はざりける。生代比女の神は恋着益々深くして、瑞の御霊は其取捨に困惑し、朝な夕なに天津神言を奏上し生言霊を宣りあげて、生代比女の神の心を和らげむとなしたまふぞ畏けれ。嗚呼惟神主の大神の依さしならずば、何事をなすと雖も一々万々、成就せざるは今日の世と雖も同一なりと知るべし。
 太元顕津男の神を初め十一柱の神々は、清き明き正しき真の心を籠めて、生代比女の神の執着心を払ひ清めむと、言霊の限りをつくし、天津祝詞を奏上し、七十まり五の言霊を間断なく宣らせ給ひけれども、生代比女の神が恋着の心は容易にをさまらず、燃え立つ炎は胸を焼き、遂には黒煙を吐き出で給ひ、次第々々に拡ごりて真鶴山の国土を包み、咫尺暗澹として日月の光をかくし、暴風臻り豪雨降り大地忽ち震動して、まだ地稚き真鶴の国原は目もあてられぬ惨状と化せむとせしぞ歎けれ。生代比女の神の少しく心和ぎし時は天変地妖をさまり、再び恋着の猛火燃ゆる時は忽ち天地暗黒と化し、瑞の御霊の神業の妨害となる事甚しかりける。
 茲に顕津男の神初め諸々の神等は、各も各もあらむ限りの力を尽して、七日七夜の間主の神の降臨を祈願し給ひける。此時宇宙に主の神の御声ありて御歌詠ませ給ふ。

『国土を生み神を生むなる神業は
  なれに依させし道をこそゆけ

 言霊の清きすがしき水火をもて
  八十の御樋代のみに見合せ

 容貌如何に美しき神なりとも
  神業ならねば心染むるな

 瑞御霊はわが御霊代よ八十比女は
  わが御子生ます御樋代なるよ

 御樋代と我定めたる比女神の
  外に見合はむ神あらじかし』

 かく歌ひ終り給ふや、四辺をつつみし妖邪の空気は忽ち晴れ渡り、蒼空一点の雲なきまでに清く明るき国原となりぬ。顕津男の神は主の神の神言を畏み、且つ妖邪の空気を跡形もなく清め給ひたる主の大神の神徳を感謝しながら、御歌詠ませ給ふ。

『久方の天津宮より降りまし
  永久の神教を宣らせたまひぬ

 主の神の神旨に背き如何にして
  われはまみえむ仇の神に

 弥益に心を清め身を清め
  真の道の光てらさむ

 あだし神如何程迫り来るとても
  御樋代ならぬ神にまみえじ

 天地のわるるが如き禍も
  われは恐れじ生言霊に

 生代比女神の心は愛ぐしけれど
  われは見合はむすべなかりける

 この国は玉野の比女の在す国
  我は見合ひて貴御子生まむ』

 斯く瑞の御霊は主の神の神言により、如何なる曲神の襲ひ来るとも、寸毫も動かざる大勇猛心を発揮し給ひて、茲に神魂を練り、いよいよ進んで神生みの神業に仕へ給ふ御心こそ畏けれ。
(昭和八・一〇・二三 旧九・五 於水明閣 加藤明子謹録)
霊界物語ネットで読む 霊界物語ネット
オニド関係の更新情報は「オニド関係全サイトの更新情報」を見れば全て分かります!
王仁DB (王仁三郎データベース)は飯塚弘明が運営しています。 /出口王仁三郎の著作物を始め、当サイト内にあるデータは基本的にすべて、著作権保護期間が過ぎていますので、どうぞご自由にお使いください。また保護期間内にあるものは、著作権法に触れない範囲で使用しています。それに関しては自己責任でお使いください。/出口王仁三郎の著作物は明治~昭和初期に書かれたものです。現代においては差別用語と見なされる言葉もありますが、当時の時代背景を鑑みてそのままにしてあります。/ 本サイトのデータは「霊界物語ネット」掲載のデータと同じものです。著作権凡例 /データに誤り等を発見したら教えてくれると嬉しいです。
連絡先:【メールアドレス(飯塚弘明)
プライバシーポリシー
(C) 2016-2024 Iizuka Hiroaki