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文献名1霊界物語 第75巻 天祥地瑞 寅の巻
文献名2第3篇 真鶴の声よみ(新仮名遣い)まなづるのこえ
文献名3第10章 祈り言〔1904〕よみ(新仮名遣い)いのりごと
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ美須麻留(美須麻琉) データ凡例 データ最終更新日2021-06-01 14:54:54
あらすじ玉野比女、生代比女は、国魂神が生まれて真鶴国の基礎が固まったことに喜び、玉野大宮の清庭で祝いのいろは歌を歌った。太元顕津男の神は、神言を宣り上げた。高天原は、紫微天界にます⦿(ス)の大神の御樋代である。その高天原は、天之峯火夫の神の住み極まる、⦿(ス)の大神の広大な御殿である。そして、天の諸々の数が極まり孕み備わって、神的に充実してひとつの大御玉を形成している。⦿(ス)の巣が定まっているゆえに、天地火水の位置が分かれて定まっている。天は道反(ねがやし)の御玉を保ち、地は足御玉(たるみたま)を保ち、火は幸御玉を保ち、水は豊御玉を保ち、産霊は死返(まかるかえし)の御玉を保つ。だから、地は高天原の中心によどみ止まり、水はその地の守りとなり、火は摩擦して発生し、互いにうちあって燃え上る。天は常に定まって伊機佐志を建てる。産霊は往来して誠を保つ。これらを内外裏表に結び、統括し、助けて、「大霊元球(もとつみたま)」と言う。霊元球が活用して、大御心となる。霊元球の精体が、大御身となる。すめろぎ(皇腺)とは、⦿(ス)の大神の身体そのものである。一つの大玉体でありながら、さまざまな部分に分かれる元素は、⦿(ス)の神が首にかけているみすまるの大皇玉(おおみたま)である。その組織分子の一条の脈から、時が至って精が盛んになり(=みいづ)、産霊(むすび)のはたらきによって神人が成り出でたのである。だから、独りでできたのではなく、皆ともに産霊がはたらいてまとまったのであり、私なく、離れ散ることなく、身体のすべてが、⦿(ス)の神の皇腺(みすぢ、神の条)なのである。⦿(ス)の大神は大御心を司って紫微の天津高御倉にまし、大臣神は知恵を司り、小臣神は教誨を、田身の神は手わざ足わざをつかさどって地の位におり、一つに結んで天津大政事に仕えている。この永い大神世(おおみよ)を長く連なって、条脈を守り、姓・職・家を守ってかわるがわる生まれ来て、天津大至祖(おおみおや)から幾万も代を重ねて、将来も数限り継ぎ連なって永遠にめぐる。その時々の状況で、⦿(ス)の大霊元球(もとつみたま)の組織経綸の条脈(すじめ)を、糸経、日次、月次、年次を貫いて、大神世を造らせている。神の御衣の機に連なり、梭を執る天津真言を織り立て、錦の花を開き、天津⦿腺(みたま)の実を結ぶ。⦿(ス)の大神の大玉体は、世の⦿腺(みたま)を統べる大元霊球なので、その⦿腺(すじ)である神人が、我・己の優勝劣敗の汚らわしい心を起こして神人の道に背くことがあったら、大元霊球の組織を破り、その大玉体を汚し汚すことである。これが禍津神の禍事である。そのようなときは、早く大麻を執り、神直日大直日に見直し聞き直し奉り、過ちを改め穢れを潔ぎ、再度犯さないように誓い慎むのである。このようにして、⦿(ス)の大神の大玉体は全く尊く貴く、澄み輝いて威勢は貫き通って感服しないものはなく、大いなる知恵は光り輝いて、賑わい和み、産霊の徳が成り出でるのである。だから、この紫微天界の豊秋津洲(とよあきつしま)に神人と生まれたというのは、大神の大玉体の皇脈(みすじ)であるので、大神の御心のままにかしこみ慎み、世のため神人のためいそしみ勉め、誠の神の言ならば白刃も矢玉もいとわず、禍を祓い清めるのである。ですので、天津御倉にまします⦿(ス)の大神が、世のことごとあまねく統べ知り玉ひ、導き助け巣立て、諸々の神人らを一柱も落とすことなく、生きとし生けるものすべて助け恵み、幾万億後の世も政り治め、平らけく安らけくこの皇脉(みわざ、脉=脈)を守り幸はえ給え。そして、各々真鶴国の国造りの様を思い起こして述懐の歌を歌った。ここで、物語から少しおいて、太元顕津男の神の御名について、言霊学より略解を記す。オ声の言霊起こる、高貴、上、興し助ける、大気、大成。億兆の分子を保有し、分子の始めと終わりを知る。心の関門を受納する、真と愛の引力。大地を包蔵。ホ声の言霊天地万有の始め、母、矛、隠門、臍。ヽ(ほち)。袋、日の霊。上に顕れる、天の心。太陽の名分、心に写る、恋うる。モ声の言霊円満を司り、下にはたらく。世の芽だし、伸縮あり、遂に固まって物となる。土の上面、水の座、分子の精などのはたらき。ト声の言霊万物の種を司って、一から百千万の数を為す。よく産み出す。結び徹り足る。皆治まる。結びの司。ア声の言霊天であり地である。無にして有。世の中心。光線の力。大本の初頭。あまねく仁慈ある。全体成就現在。幽の形、遠く達す、陽熱備わる。キ声の言霊上無し、一つに尽くし極め居る。貫き続き居る。世の極祖極元の真、現在世を統べ司っている。人心一切に帰す。神霊魂の極元府。動植物一切を握っている。ツ声の言霊強き、続く。速力の極み、大造化の極力。大金剛力。ヲ声の言霊結びて一と成る。霊魂の脈管。自在に使役を為す。向かうものを緒で繋ぎ引き、御する。
主な人物 舞台 口述日1933(昭和8)年11月26日(旧10月9日) 口述場所高天閣、更生館 筆録者出口王仁 校正日 校正場所 初版発行日1934(昭和9)年2月3日 愛善世界社版 八幡書店版第13輯 337頁 修補版 校定版181頁 普及版 初版 ページ備考
OBC rm7510
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本文  玉野比女の神、生代比女の神は、漸くに国魂神の安らに平に生れ給ひて真鶴の国の基礎の固まりしを喜び給ひて、玉野大宮の清庭に立ち出で、白衣の長袖を山風にひるがへし乍ら、左手に白扇を持ち、右手に五百鳴の鈴を持ちて踊りつ舞ひつ、国土生み神生みの完成を祝し玉ふ。即ち二女神は、
『タータータラーリ タラリーラー
 タラリ アガリ ララーリトー
 チリーヤ タラリ ララリトー』
と宇気伏せて踏み轟かし給ひて、
『アメツチ ヒラク トコヨナル
 カミハキニケリ イサゴ イサゴ
 イササゴ イサゴ ヤハレ ヤハレ
 アハレ アハレ ワハレ ワハレ
 イヒレ イヒレ イヒレ イヒレ
 ヰヒレ ヰヒレ タラナ タラナ
 チリニ チリニ ツルヌ ツルヌ
 テレネ テレネ トロノ トロノ
 コゴコ ククズ ケゲデ キギヂ
 タラナ トロノ ツルヌ テレネ
 チリニ ハサザ ホソゾ フスズ
 ヘセゼ ヒシジタリ カムナガラホギス
 いろは にほへど ちりぬるを
 わがよたれそ つねならむ
 うゐの おくやま けふこえて
 あさき ゆめみし ゑひもせす
 アア惟神々々 御霊幸ひおはしませ』
 斯かる所へ太元顕津男の神は薄き白衣を纒ひ給ひて大宮の沙庭に現れ、大麻を打振り打振り御声も円満清朗に、少しの淀みもなく神言を宣り給ひぬ。其の祝詞の全文を此処に示し奉らむとす。

   祈り

『掛巻も畏き紫微天界に八隅知らす⦿の大神の御霊代なる高天原は、天之峯火夫の神の住み極まり玉ふなる大御⦿にしあれば、⦿の神の弥広殿にして、天津諸々数の極み孕み備はり神充実りに充実りて、一つの大御玉なるが、⦿の巣定まるが故に天地火水の位を分ち、其天は道反の御玉を保ち、其地は足御玉を保ち、其火は幸御玉を保ち、其水は豊御玉を保ち保ち、其産霊は死反しの御玉を保つ。故れ地は高天原の中心に澱止り、水は地の守りとなり、火は磨擦て発り又相搏ちて燃え騰る。天は常しく定まりて伊機佐志を建つる、産霊は往来て誠を保つ、之を内外裏表とに結び統べ摂けて大霊元球と称ふ。霊元球活用きて大御心となる。大霊元球の精体大御身と成る。是故に世の皇腺は、⦿の大神の大玉体の内に全く備はれる大御目なり、大御鼻なり、大御耳なり、大御口なり、大御手なり、大御足なり、大御胸なり、大御腹なり、御肺なり、御心なり、御脾なり、御肝なり、御腎なり、御筋骨なり、御腸なり、御腺なり、御爪毛なり。一つの大玉体にして諸の御名を分つ大元素は、是⦿の神の項掛け玉ふ美須麻留の大皇玉なるが故に、其組織分子の一条る脈にして、機臨旺精産霊て神人となり出でたるものにしあれば、敢て独神立つ事ならず、皆諸共に産霊活りて全く纒り、更に私なく、更に離れ散る事なく、身挙りて⦿の神の皇腺なり。爰に⦿の大神は大御心を主どり玉ひて、紫微の天津高御座に大座しまし、大臣神は智慧を主どりて御火座に位し、小臣神は誨教を主どりて水座に位し、田身の神は手業足業を主どりて地座に位し、一つに産霊て天津大政事に事へ奉る。有りて久しき大神世を前後長く常しへに弥遠長く連らぎて、其条脈を守り、其姓を姓とし、其職を職とし、其家を家とし、交代生れ来りて、愛しく愛しく愛く愛く愛しく思ひやらる。其機綱に写り、み入りて、天津大至祖より幾万数々の世を経て、今此身に至り、此身よりして子孫、曽孫、玄孫、来孫、昆孫、仍孫、雲孫、脈孫、系孫、紀孫、遠孫、裔孫、やすささ孫、種孫、仁孫、素孫と成りて、数の限り継ぎ継ぎ連なりて常永に運りめぐる。其時々の色として、⦿の大霊元球の組織経綸の条脈を、糸経、日次、月次、年次を貫緯て大神世を造らす。神御衣の神織に連なり、梭執る天津真言を織り立て奉り、錦の花を開き、天津⦿腺の真実を産霊ぶ。故れ⦿の大神の大玉体は、世の⦿腺を統べ坐せる大霊元球にして坐せば、大霊元球の⦿腺なる神人として、独り我立ち己立ち、身勝ち取り勝ち優勝劣敗類ひの穢き汚はしき鳥獣らの心を起し、魚虫木草らの行を行ひて、神人の道に背く事しあれば、忽ち正しく天津誠の糸条を紊り、大霊元球の組織を破り、親心を亡ぼすにしあれば、即ち⦿の大神其儘の大玉体を乱り奉り、傷ひ奉り、悩め奉り、掛巻も綾に尊く言巻も綾に霊妙き⦿の大神の大玉体を穢し汚し奉る事にしあれば、諸の神人の悪む品となり、神の譴責る所となり、御祖の祟る所となり、必ずしも溺れ漂ひと諸々の災にかかり苦しみ果てなむを、畏きかもよ醜しきかもよ、⦿の大神の御心を痛め奉り、世を穢し己を苦しめ己を亡ぼし奉る。迷ひ溺るる事の甚しき憂とし思へば、現しく是禍津神の禍事なれば、迅速く大麻を執り奉り、神直日大直日に見直し聞き直し奉りて、其過ちを改め奉り、其穢を潔ぎ奉り、其紊れを理め奉り、其破れをつなぎ奉り、清め潔め奉りて、再び犯し奉らじものをと誓ひ奉り、大き神小さき神人の悉々見慎み聞き慎み、伊澄み渡り奉る。かくて⦿の大御神其儘の大玉体は弥全く、弥尊く、弥貴く、弥霊妙に弥明りに澄み透らひ、大御稜威貫き徹りて、感伏ひ奉らざるものなく、大智慧の光りかがやきて、暗けき所なく、大御和みに賑み、大御温みに穆み、産霊徳り奉る。故れ今此の紫微天界の豊秋津洲の大御国に、神人と産霊成り出でたる神人は、即ち今の現に⦿の大御神を五層の天界を知ろしめし、大御座大神の大玉体の皇脈なれば、⦿の神の大御心のまにまに畏み慎み、世の為神人の為と励しみ勉め奉り、事に臨みては火に水に入る事をも厭はず、誠の大神言とし知らば、道のまにまに白刃の林に入るも、亦烈しく射向ふ矢玉の中も更に厭はず、神進みに進みて、禍を攘ひ国を清むる、其麻柱の鋭き事、雷よりも烈しく、其程利の当れる事、太陽の往きます道よりも明白なり。諸々皆此の如くなれば、⦿の大神は天津高御座にまし坐して、天津国を無窮に知ろしめし、御褥の上に拱手まして、御褥の神紋を融び徹して、十六面に普からしめ、数の限り理まりたる天津誠の大経綸を五ツ五ツに整き立て、大霊元球の組織のまにまに、世の事毎を明かに統べ知り玉ひて、天津法言の太法言を以て、礼のまにまに道のまにまに、明かに導かせ給ひて、助け玉ひ育て玉へと、高天原に有りとある大神等小神等、大臣神小臣神たち田身神等諸々を、乳児の神に至るまで、一柱だも落し玉ふ事なく、生きとし生ける諸々は、塵の半分も残し玉はず、助け玉ひ恵ませ玉ひて、幾万億々世々の後の後をも、政り治め玉ひて、天津⦿の神の天津誠を祭らせ玉ひ、斎かせ玉ひて、肝⦿む天の誠を手握り玉ひ、無為て事なき大神世を弥脩めに理め、弥平かに平らげ玉ひて、天津神代の神律その儘に、平けく安らけく、天津高御座に天津誠を聞しめし玉ひて、此皇脉を守り幸へ玉へと、畏み畏み伊宣り奉る』

 顕津男の神の御歌。

『天晴れ天晴れ真鶴の国は堅まりぬ
  国魂神は生れましにける

 ⦿の神の任さしの業のその一つ
  目出度く成りし今日の嬉しさ

 玉野比女生代の比女の真心に
  真鶴国原輝き初めたり

 男神我は高日の宮を出でしより
  四柱の命生り出でにけり

 八十比女神我を待ちつつ年さびむ
  ことの悔しも独り神われは

 玉野比女神の誠に玉藻山の
  常磐の松の色深みたるかも

 麒麟鳳凰迦陵頻伽の声冴えて
  家鶏鳴き高し真鶴国原』

 玉野比女の神の御歌。

『畏しや太元顕津男の神は
  生言霊に国魂生ませり

 生代比女神の神言のあらざらば
  貴の神業は遂げざらましを

 右左水火合はさねど斯の如く
  御子生れまさば何を歎かむ

 天渡る月さへ流転の影を見る
  われは全きを望むべしやは』

 生代比女の神の御歌。

『今となりて愧づかしきかも比古神を
  想ひて荒びし其の日おもへば

 玉野比女神の御言を聴くにつけて
  足らはぬわが身の心恥づるも

 よしやよし想ひ死なむとも慎みて
  あるべきものと思へば面ほてる

 貴の御子生れましし今日は嬉しくもあり
  愧づかしくも亦ありにけるかな

 省みれば諸神たちの御面さへ
  見まゐらすも恥づかしと思ふ

 玉野湖の底までかわきし情熱の
  焔は遂に消えてあとなし

 今日よりは怪しき心を立直し
  瑞の御霊の神業さまたげじ

 千代鶴姫命生れまし真鶴の
  国に一つのわづらひもなし

 わが業は千代鶴姫の生れましに
  いよいよ重くなりにけらしな

 別るべき岐美とし知れど生れし御子の
  稚きを思へば岐美と在りたき

 岐美恋ひて狂ひし心のたまゆらの
  万世までも残らむと悔ゆる

 鬼となり大蛇となりて狂ひたる
  わが恋ごころ消さむ術なし

 成り遂げし恋にはあれど狂ひたる
  そのたまゆらの今に解けなく

 恐ろしきものは恋かも身も魂も
  忘れ他の目も愧ぢざりにけり

 玉藻山千条の滝に禊身して
  この恋ごころ万代に消さむ

 顕津男の神の心をなやませし
  吾にも主の神は赦し給ひぬ

 この上はわが為せし業を改めて
  只ひたすらに御子育まむ

 真鶴の山の御魂と永久に
  神のよさしの国土を守らむ

 顕津男の神は神生みの職なれば
  やがて真鶴国を立たさむ

 万代の別れは吾に惜しけれど
  神業なれば諦めむと思ふ』

 顕津男の神の御歌。

『生代比女神の心のすがしさに
  われ安らけく旅立ちやせむ

 我とても同じおもひの苦しさを
  しのびて別れむ神生みの為に

 永遠の妻ならなくに悲しもよ
  主の大神の神示重くして

 たとへ我万里の遠きに離るとも
  汝がまことは永久に忘れじ

 一度の水火と水火との結び合せも
  御子生るまで深き赤縄よ

 玉野比女神の心を思ふ時
  われは涙に曇るのみなり

 玉野森に久しく待たせ給ひたる
  比女に対へむ言葉如何にせむ

 荒野原万里の旅に立ちながら
  思ふは今日の別れなるべし

 生れし御子の生長さへも知らずして
  万里の旅に立つ身は苦しき

 八十柱比女神たちに次々に
  逢ひつ別れつ苦しき我なり

 木石にあらぬ身なれば我とても
  もののあはれは悟り居るなり

 固まり初めし真鶴の国今生れし
  御子を残して立たむ苦しさ

 常磐樹の松も栄えよ白梅も
  時じく匂へわれはなくとも

 凰も田鶴も家鶏鳥も諸鳥も
  この神山に常永にうたへよ

 迦陵頻伽清しき声も今日よりは
  聴くすべなしと思へば惜しまる

 千木高く清く建ちたる玉野宮に
  別る思へばわが胸さびしも

 わが行かむ西方の国土は地稚し
  如何にせむかとこころ悩めり

 真鶴国の神人等の心治めむと
  われは御前に神言祈れり

 天津御祖⦿の大神の誠こそ
  神人の習ひて進むべき道よ』

(昭和八・一一・二六 旧一〇・九 於高天閣 出口王仁識)

   太元顕津男の神

 本書紫微天界を説くに当り、同天界に於ける国土生み御子生みの神業に関して、最も関係の深き太元顕津男の神の神名に就いて、言霊学上より略解を試むる必要を感じたれば、その一言々々に依りて活用を示し置くなり。
 オホモト四言の言霊解は、大正八年九月の「神霊界」雑誌「おほもと」号に略述しおきたれども、種々訂正すべき箇所多く、且茫漠として、捕捉するに難き点多々あれば、今回太元顕津男の神の神名を解釈せむとする機会に際し、今改めて其真相を言霊学の上より説明を加へ、以て瑞霊神の御職掌を明示せむと欲するものなり。
 太元即ちオホモトの言霊を略解すれば、
 オ声は、ア行の第二段に位して即ち出なり、厳也、稜威なり。総てア行は天位にして、父音なり、母音なり。アオウエイの五音は何れも横音に響くなり。是を天津祝詞には筑紫之日向之橘の大戸(音)と示されたり。

オ声の言霊

起る也、貴也、高也、於なり、興し助くる也、大気也、大成也、億兆之分子を保有し且つ分子の始終を知る也。心の関門受納の義也、真と愛の引力也、権利強烈なり、先天之気也、大地を包蔵し居る也、漸次に来りて凝固する也、外及也等の言霊活用を有せり。

ホ声の言霊

天地万有の始なり、母なり、矛なり、隠門なり、臍なり、ヽ也、袋なり、日の霊なり、上に顕る言霊なり、天の心なり、照り込む義なり、火の水に宿る也、掘なり、帆なり、父なり、太陽の名分なり、心に写るなり、恋ふる也、見止る也等種々の活用あり。

モ声の言霊

舫ふなり、塊るなり、亦なり、者なり、累なり、与むなり、円満を主どるなり、下に働くなり、世の芽出しなり、天之手なり、数寄り数成る也、伸縮有る也、遂に凝固して物と成るなり、本元なり、土の上面なり、水の座なり、分子の精なり等種々の活用あり。

ト声の言霊

男なり、轟くなり、解くなり、基なり、人なり、昇也、万物の種を司どつて一より百千万の数を為す。タ行は総て前駆の意義あり、十也、能く産み出す也、結び徹り足る也、皆治まる也、結びの司也、形の本源なり、八咫に走る也、世の位なり等種々の活用あり。

ア声の言霊

天也、地也、現也、無にして有也、顕出也、世の中心也、大物主也、昼也、御中主也、地球なり、円象入眼なり、光線の力を顕す也、眼に留るなり、顕の形なり、近く見る也、大本初頭なり、名の魂なり、大母公なり、普くして仁慈也、⦿の本質也、心の魂なり、其方面を見る也、低く居る也、全体成就現在なり、幽の形也、遠く達す也、陽熱備る也、アツクマリホトリマル也、悉皆帰之也、隠れ入る義なり、夜也、一切含蔵する也。

キ声の言霊

上無き言霊也、君なり、一ツに尽し極め居る也、貫き続き居る也、スミキリなり、世を一眼に見定め居る也、霊魂球之精機也、霊魂現之神機也、打ち返す也、立返す也、世を統べ極まり居る也、持たざる物無き也、世の極祖極元の真也、現在世を統べ主どり居る也、世を子に持つなり、本を結び結べ極まる也、限り極まり帰る也、人心一切に帰する也、神霊魂之極元府也、極母なり、下に這ひ渡るなり、世界一切に帰し居る也、動植一切を握り居る也、打ち砕く也、築き堅むる也、イ声の極上なり、下を助くる義なり、機也、木也、城なり、生なり、精なり、気なり。

ツ声の言霊

強き也、続く也、機臨の大元なり、速力の極也、大造化の極力也、テウの結び也、突き貫く也、皆治まる也、大金剛力也、帰る事無き也、天神心気機地妙体不離也、是をツと謂ふ。実相真妙是をツと曰ふ。間断無き也、玉の蔵也、霊々神々赫々也、平均の極也、⦿の編羅紋也、是をツと曰ふ、此ツを身に私するを罪と曰ふ也、智量之府也、敢て生死無き也、機関の太元也、大元明王なり、決断力也、凝縮まる也、宇の全象を保つ也、産霊の大元也、切り離す也、対偶力也、螺旋力也、照応力也、極度循環力也。

ヲ声の言霊

結びて一と成る也、食也、シシモノ也、霊魂脈管也、ウオの結び也、霊の緒也、形を使役為す也、自在に使役為す也、尾なり、細長き形なり、緒なり、長也、治まる也、教也、躍也、祭令守也、マツヲレツク也、居る也、己也、呼声也、をめく声なり。向ふものを緒を以て繋ぎ引き御する義也、男の陰茎也。唏承諾也、上命下諾也、大気の一条也、青也、劣り降る也、別派の形也、解き分け掌る也、遠く至る所也、息也。

 以上の言霊解に由りて、太元顕津男の神の御名義、御活動の大要を窺知し得べきなり。
(昭和八・一一・二六 旧一〇・九 於更生館 出口王仁識)
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