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文献名1大本七十年史 下巻
文献名2第6編 >第3章 >1 予審よみ(新仮名遣い)
文献名3弁護団の構成よみ(新仮名遣い)
著者大本七十年史編纂会・編集
概要
備考
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ページ511 目次メモ
OBC B195402c6314
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本文  弁護活動の準備が、大検挙のあとただちに始められたことについては前章ですでにのべたが、その後も弁護届がつぎつぎに出されて、予審終結のころには弁護団の顔ぶれもそろってきた。
 東京側は清瀬一郎・林逸郎・田代三郎であった。清瀬は京都山科の刑務所に勾留中の王仁三郎に会い、王仁三郎が『古事記』『日本書紀』にあかるく、諸学に通じ、「教養のある」「正直で素直」な人柄であるのに感銘したということである。また東京の津田謄三はみずから進んで弁護届を出したが、その後応召したため弁護をとりやめざるをえなかった。
 大阪側では足立進三郎のほか、川崎斎一郎・高山義三(前京都市長)が弁護に立つことになった。高山は足立からすすめられて弁護にあたることになった。神戸では今井嘉幸が参加した。
 地元の京都側では赤塚源二郎・前田亀千代のほか、竹川兼栄・鍋島徳太郎らが弁護にくわわった。竹川は第一次大本事件のさいの予審判事であった。
 信者側としては東京の富沢効、大阪の三木善建・小山美登四、神戸の小山昇、京都の竹山三朗、台湾の高橋喜又、静岡の根上信らが弁護届を出した。高橋は被告人出口新衛の実父であり、長年、地方法院の判事をつとめていた。こうして一八人からなる大本側弁護団が構成された。
 被告人の山県猛彦は勾留中、弁護費用を大本側に献金させないよう当局が圧迫をくわえたので、大本の弁護団からきりはなすことになり、山県には毛利与一・岩田豊行・納富義光・太田黒彦八の四人が弁護人となった。
 被告人らの予審が終結に近づいてきたので、一九三八(昭和一三)年の一月二九日には弁護団の会合がひらかれた。事務所は京都市中京区高倉通丸太町下ルの弁護士赤塚源二郎宅にもうけることとし、二月二三日から業務を開始した。保釈中の被告人細田東洋男を事務主任にし、信者の児島広・佐藤忠三郎(尊勇)・平剛五郎(祥徳)・高木正輝・松尾喜久雄・山下彪(夏樹)・田上隼雄(出口虎雄)・木庭次守らが協力して事務を手伝うことになった。山下彪は兄の八郎が応召したので、昭和一二年以来ひきつづいて差入事務も担当した。まず急を要する仕事としては、司法書士が筆写した被告五九人の予審終結决定書をはじめ、警察聴取書・検事聴取書・予審訊問調書の謄写をすることである。謄写をはやくするために事務所では輪転謄写機をそなえつけた。
 すでに予審終結決定されていた三〇人分の全記録だけでも約四万五〇〇〇枚、その証拠物件は約二万一一一五点というぼうだいなものであった。その記録謄写に用いられる原紙は当時一枚八銭であったから、一人分三二〇〇円となり、その費用だけでも数万円を要した。さらに全被告五九人分となればますますばくだいな経費となる。
 事務所では総動員で謄写の作業にかかり、謄写ができたものから、弁護人全員にこれを配布するのである。これまで外部では全然知ることのできなかった事件の内容が、まず弁護人に伝えられた。最初に配布された出口伊佐男の予審調書の写しを見た弁護人たちは非常におどろいた。不逞不敬にみちみちたこの調書では救いようがないとして、弁護にたったことを後悔するものもあり、弁護人の打合会では一部に弁護を辞退しようとする空気さえあった。その朝、富沢弁護人は勾留中の王仁三郎に面会し、「到底日本臣民として弁護できない」と申し出たところ、公判廷であかしがたつからとのこたえであった。そのことが打合会で報告されたので、各弁護人は王仁三郎に真意を聞くまではその去就をみあわせることになった。このようにして事件の前途には暗雲がただよった。
 しかしこれよりさき、清瀬が直日に初めて面会したとき、清瀬は「この事件は死刑にされるか、無罪になるかという事件です。自分は予審調書を見て無理な点のあるのを感じた。無罪を確信します」とのべた。直日はこの言葉に非常に力をえていたのである。

〔写真〕
○三木善建 富沢効 鍋島徳太郎 竹川兼栄 前田亀千代 足立進三郎 田代三郎 林逸郎 清瀬一郎 根上信 小山美登四 高橋喜又 竹山三朗 小山昇る 赤塚源二郎 今井嘉幸 高山義三 川崎斎一郎 p512-513
○公判のかげでは信者の尽力で弁護資料が蒐集謄写された 京都の赤塚弁護士事務所 p514
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