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文献名1霊界物語 第16巻 如意宝珠 卯の巻
文献名2第2篇 深遠微妙よみ(新仮名遣い)しんえんびみょう
文献名3第15章 谷間の祈〔605〕よみ(新仮名遣い)たにまのいのり
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2021-02-06 18:03:09
あらすじ三人が聖地に上る途中、老若男女が列をなして山奥へ進んで行くのを目にした。聞いてみると、数日前から大江山の麓、剣尖山の谷あいに神様が現れ、霊験あらたかなのだという。それは、逃げ出したウラナイ教の青彦だった。三人の宣伝使は、青彦を言向け和しに行くことになった。青彦は人々を惑わしてウラナイ教への改心を進めている。悦子姫は青彦のいる滝の後ろの森林に隠れ、女神に扮して青彦を叱り始めた。青彦は姿の見えない悦子姫を見つけ出そうと焚き火をたく。焚き火に驚いた雀蜂の群れが青彦を襲って、青彦はその場に倒れてしまった。蜂は参詣人たちにも襲い掛かり、その場は混乱してしまう。悦子姫は三五教へ改心するように、と説き、一同が惟神霊幸倍坐世を唱えると、蜂の刺し傷はすっかり癒えた。悦子姫は一同に、綾の高天原に参詣するようにと諭すと、参詣人たちは喜び、拍手して帰って行った。
主な人物 舞台 口述日1922(大正11)年04月15日(旧03月19日) 口述場所 筆録者外山豊二 校正日 校正場所 初版発行日1922(大正11)年12月25日 愛善世界社版187頁 八幡書店版第3輯 470頁 修補版 校定版192頁 普及版85頁 初版 ページ備考
OBC rm1615
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本文  亀彦、英子姫、悦子姫の三人は、由良の流れを遡り河守駅に辿り着き、路傍の石に腰打掛け息を休めゐる。右も左も鬱蒼たる老樹繁茂し、昼尚ほ暗き谷の底、蟻の甘きにつくが如く絡繹として数多の老若男女は山奥目蒐けて進み往く。
 亀彦はその中の一人を捉へ、
『斯う沢山に人が北へ北へと行列を組みて往くのは、何か変はつたことがあるのか。様子を聞き度いものだナア』
男『ハイハイ何だか知りませぬが、二三日以前から大江山の麓の剣尖山の谷間に結構な神様が現はれたと云ふことで、何れも病気平癒や、商売繁昌などの御願で参拝を致すものでございます。私も別に願とては無いけれども、余り沢山の人が詣るなり、偉い評判だから、ドンナ者か一つ見がてらに参る所です』
亀彦『それは一体何と云ふ神様だ』
男『ナンデも裏とか、表とか云ふ名の附いた畳屋の様な神さまぢや相です。さうして青彦とか、青蛙とか、青畳とか、ナンデも青の附く名の御取次が居つて、樹の枝を以て参拝者を一々しばくと、それで病気が立所に癒つたり、願望が成就したりするとか云つて、それはそれは偉い人気でございます。流行神さまは、何でも早う参らねば御神徳が無いと、皆剣尖山の麓へ指して弁当持で参拝するのです。マアお前さまも妙な風をしてござるが、大方神さまの取次ではありますまいか』
亀彦『さうぢや、吾々も神の道の取次ぢや』
男『ヤア貴方は取次と云つても、生臭取次ぢやろ。此の奥の谷川に現はれた青い名の附く御取次は、精進潔斎、女などは傍にも寄せつけぬと云ふ、それはそれは偉い行者ぢやさうな。それにお前は鶏か何ぞの様に三羽番で、誰がお前の言ふことを聞くものか、笑ふに定つとるワ。アハヽヽヽ』
亀彦『決して決して女房でも何でもござらぬ。各自一個独立の教の道の宣伝使だ。お前達は男と女と歩いて居れば、直にそれだから困る。凡夫と云ふ者は浅猿しいものだ』
男『ヘエ、うまいこと仰有いますワイ。凡夫の中にも聖人があり、聖人らしう見せても凡夫がある世の中ぢや。余りボンボン言つて貰ふまいかい。ボンくら凡夫のボンボン宣伝使奴が。マア悠乎と路傍で三羽番、羽巻でもして狎戯いたがよからう。アーア、コンナ偽宣伝使に掛り合つて、伴の奴はモー何処か先へ往つて了ひやがつた』
と一目散に駆け出し、奥へ奥へと進み行く。
亀彦『英子姫さま、今の男の話に依つて考へて見ると、何うやらウラナイ教の青彦のことらしい様に思はれます。又もやウラナイ教を弘めて世人を迷はし、害毒を流す様なことがあつては神界へ対し、吾々宣伝使の役が済みませぬから、是から一つ実地調査に参りませうか』
英子姫『さうですなア、別に急ぐ旅でも無し、調べて見ませうか。これも何かの神様の御仕組かも知れませぬ』
悦子姫『それは面白うございませう。先日より余り沈黙を守つて居ましたので、口に虫が湧く様で不快で堪りませぬ。何卒今度は一つ妾に交渉をさせて下さい。言霊の有らむ限り奮闘してお目にかけます』
英子姫『アーそれも面白からう』
亀彦『サアサア参りませう。悦子姫さまの雄弁振り、奮戦振りを拝見さして貰ひませう』
と三人は群集に紛れて昼尚ほ暗き山道を、北へ北へと進み行く。
 一行は群集に紛れ漸く剣尖山の麓を流るる谷川の畔に着きぬ。此の谷川の岩壁には産釜、産盥と云ふ美はしき水を湛へた天然の水壺あり。ウラナイ教の宣伝使青彦は厳き白装束の儘、此の滝壺の側に立ち、谷川の水を杓で汲み上げ柴の枝に吹きかけ、数多の老若男女に向つて病を癒し、或はいろいろの神占を為し、数多の男女を誑惑しつつありける。悦子姫は亀彦、英子姫に向ひ、
『サア御約束の通り、是から妾が一人舞台、貴方等は日の暮れたを幸ひ、木蔭に潜み妾の活動振りを御覧下さい』
と云ひ棄て何処ともなく深林の中に姿を隠したり。青彦は儼然として水壺の側に立ち、数多の人々に対して教訓を施し居る。
 甲は拍手し乍ら、恐る恐る青彦の前に蹲踞み、
『生神様に一つ御願ひがございます。私は疝の病に、年が年中苦しみてゐます。ナントか御神徳を以て御助け下さいませ。薬で治ることなら何薬がよいか。これも御指図願ひ度うございます』
青彦『疝でも何でも治らぬことは無い。それはお前の改心次第ぢや。一時も早く此頃流行る三五教を放して、ウラナイ教の神様の信者になれ。其日から疝の病気は嘘を吐いた様に全快間違ひなしぢや』
甲『ハイハイ有り難うございます。疝の治ることなら、何時でもウラナイ教になります』
 後の方より疳高き女の声、
『ウラナイ教を見切つて三五教に誠に尽くせ、疝気の虫は三五教の神力に怖れて滅びて了ふぞ。此奴は金毛九尾の狐に使はれて居る曲津の容器だ。ホヽヽヽ』
甲『モシモシ生神様、男の声を出したり、女の声を出したりなさいまして、先に仰有つた事と後から仰有つた事とは全然裏表ぢやありませぬか』
青彦『此方は誠の道の宣伝使だ。決して決して二言は申さぬ』
甲『それでも今妙な声を出してござつたぢやありませぬか』
又もや暗黒より女の声、
『妾こそは天上より降り来れる天照大神の御使、瑞の御魂の教へ給へる三五教の生神なるぞ。青彦の如き体主霊従の教を耳に入れるな』
青彦『ヤアこれは怪しからぬ。何者とも知れず空中に声を出して、某が宣伝を妨害致す魔神現はれたりと覚ゆ。コラコラ悪神の奴、この青彦が言霊の威力を以て、汝が正体を現はし呉れむ』
と拍手し、言霊濁れる神言を奏上し始めたり。又もや暗黒の中より女の声、
『ホヽヽヽ、面白い面白い、彼の青彦の青い顔わいな』
青彦『エー又しても又しても曲津神が出て来よつて。コラコラ今に往生さしてやるぞ』
と汗みどろになり、一生懸命に天津祝詞を何回となく奏上する。後方の山の小高き暗中より、又もや女の声、
『オホヽヽヽ、青彦、汝は秋山彦の館に於て三五教の宣伝使亀彦に悩まされ、生命辛々此処まで遁げ延び、又もや悪逆無道の継続事業を開始してゐるのか。好い加減に改心致さぬと汝が霊魂を引抜き、根の国、底の国に落してやらうか』
青彦『ナンダ、誠の道の妨害致す悪魔ども、容赦は致さぬ。今青彦が神徳無限のウラナイ教の言霊を以て、汝が身魂を破滅せしめむ。速かに退散致さばよし、愚図々々致さば容赦はならぬぞ』
とぶるぶる慄ひ乍ら空元気を附けて呶鳴りゐる。暗中より、又もや女の声、
『オホヽヽヽ、可笑しい哩。汝が力と思ふ高姫は今フサの国に遁げ帰り、黒姫は行方不明となりし今日、何程汝、力味返るとも斯の如き誠の神の使現はれし上は最早汝が運の尽き、一刻も早く此の場を退却致せよ』
青彦『エーナント云つても一旦思ひ立つた拙者が宣伝、たとへ此の身は八裂に遭はうとも、いつかないつかな心を飜すやうな腰抜けではないぞ。何れの魔神か知らねども、人を見損ふにも程がある。サア正体を此処に現はせ。誠の道を説いて聞かして改心させてやらう程に』
暗中より『オホヽヽヽ』
 乙は拍手を打ち、
『モシモシ生神様、ナンダか貴方が仰有いますと、後の中空の方に妙な声が聞えます、ナンデも貴方様に反対の神様らしうございます。此の暗いのに神様が喧嘩遊ばして吾々なにも知らぬものが側杖を喰ひまして誠に迷惑。何卒此の声を止めて下さいませぬか』
 又もや女の声、
『オホヽヽヽ、止めて止まらぬ声の道、道は二筋善と悪、善に服らふか、悪に従ふか、何れも今ここでハツキリと返答を致せよ』
青彦『何れの神かは知らねども、拙者が宣伝を妨害致す曲者、了見致さぬぞ』
 暗中より、又もや、
『オホヽヽヽ、彼のマア青彦の空威張り』
青彦『ヤア何とはなしに聞き覚えのある声だ。其方は三五教の女宣伝使であらう。後の山に潜み、拙者が宣伝を妨害致すと覚えたり。今に正体現はし呉れむ』
と火打を取出しカチカチと火を打ち四辺の枯柴を集めて盛ンに火を焚きつけたり。
 一同の顔は昼の如く照らされたれど、木の茂みに隠れたる悦子姫の姿は見えざりける。悦子姫は尚も屈せず、
『オホヽヽヽ、ウラナイ教の阿呆彦の宣伝使、畏れ多くも昔天照大御神様の御生まれ遊ばした時に、産湯を取らせ給うた産釜、産盥の側に立ち宣伝を致すとは、僣越至極の汝が振舞、今に数多の蜂現はれ来つて汝が眼を潰すであらう。オホヽヽヽ』
 焚火の光に驚いて傍に巣を喰つてゐた雀蜂の群、火焔の舌に巣を嘗められ堪り兼ね、青彦の底光りのする目玉を目がけて、一生懸命幾百千ともなく襲撃し始めたるにぞ、青彦は、
『アイター』
と其の場に倒れける。蜂の群は青彦の身体一面に空地もなく噛み付きける。
 数多の参詣人は蜂に光つた目を刺され、苦しむもの彼方此方に現はれ、泣くもの、喚くもの、忽ち阿鼻叫喚の巷となりぬ。又もや暗中より、
『ヤアヤア此処に集まる老若男女、穢らはしき肉体を持ち乍ら、此の聖場を汚すこと不届千万な、一時も早く神界に謝罪をせよ。三五教の宣伝歌を唱へ奉り、蜂の災禍を払ひ与へむ。惟神霊幸倍坐世』
と唱ふる声につれ、一同は一生懸命になりて、
『惟神霊幸倍坐世、惟神霊幸倍坐世』
と唱へ始めける。
 此の声は四辺の山岳をも揺がす許りなり。暗中より、
『ヤアヤ、汝等蜂に刺された目は、これで全快したであらう。聖場を汚してはならないから、一刻も早く此の場を立去り、綾の高天へ御礼のために時を移さず参詣致せよ。夢々疑ふな。惟神霊幸倍坐世』
 一同は此の声に驚き、且つ歓び、声する方に向つて拍手し乍ら、長居は恐れと一目散に河伝ひに帰り往く。アヽ青彦の運命は如何。
(大正一一・四・一五 旧三・一九 外山豊二録)
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