オールスチンの館では、せがれのワックスが、エキス、ヘルマンの二人をあぐらをかいてひそひそ話にふけっていた。悪友のエキスとヘルマンに、ワックスはおだてられ、お金をゆすられていた。
ワックスは小国別の長女デビス姫に恋慕していたが、デビス姫は馬鹿息子のワックスをげじげじの如く喰らっていた。エキスとヘルマンの二人はワックスに入れ知恵して、如意宝珠を盗んで小国別の弱みを握り、玉を発見した者に娘をめとらせ跡継ぎにさせる計略を立てた。
当座の金をせびるエキスとワックスは喧嘩になり、そこへ外で聞き耳を立てていたオールスチンが入ってきた。エキスとヘルマンは、オールスチンに赦しを乞うが、固いオールスチンは息子と言えども重罪を許すことはできないと突っぱねる。
エキスとヘルマンは、オールスチンを襲って亡き者にしようとした。ワックスはさすがに父親の危難を救おうと奮闘する。
そこへ小国別の僕のエルが突然入ってきたので、エキスとヘルマンは逃げてしまった。エルはこの有様を報告するために館に馳せ帰った。