王仁DBβ版 出口王仁三郎と霊界物語の総合検索サイト 文献検索 画像検索 単語検索 メニュー開く
サイトの全面改修に伴いサブスク化します。詳しくはこちらをどうぞ。(2023/12/19)

文献名1故山の夢
文献名2よみ(新仮名遣い)
文献名3白影よみ(新仮名遣い)
著者出口王仁三郎
概要
備考
タグ データ凡例 データ最終更新日2024-10-30 20:57:00
ページ468 目次メモ
OBC B119300c106
本文のヒット件数全 0 件
本文の文字数688
その他の情報は霊界物語ネットの「インフォメーション」欄を見て下さい 霊界物語ネット
本文       二十八歳の春
幽斎の修行せんとて小夜更けの山路を一人たどりてぞゆく
車瀬の奥山川橋わたらへば顔くづれたる女の藪蔭に立てる
おどろきの胸を押へて立寄れば故郷に名高き歌人なりけり
この女襁褓に火がつき小さき時半面火傷したるなりけり
二目とも見られぬ面の女にあひて淋しくなりぬ修行の夜道を
風の口の山辺の里を乗り越えていよいよ医王の山路にかかる
医王山谷間の池の青き波にしづかにうかぶ春の夜の月
しんしんと吾身に淋しさせまりけり月をくだきて真鯉の飛ぶ音
大いなる雲のかたまり襲ひ来て谷間の月を呑める小暗さ
つぎつぎに雲かさなりて池の面打つ春雨の音たかみけり
     ○
常磐木の松にふきしく小夜嵐雨を交へてものすごき山道
人魂の飛ぶととなふるこの谷の大池の辺の淋しさせまる
物凄さひしひし胸にせまり来て咫尺弁ぜず行きなやみたる
目を閉ぢておどろが下にかがみ居れば忍び寄り来る足音聞こゆる
足音の主は如何にとおそるおそる眼開けば白き影ゆらぐ
思ひきり大声あげて唸り見ればキヤツと叫んで倒れし白影
倒れたる影は幽霊か化者か胸とどろきて言葉も出でず
むくむくと暗に動ける白き影蚊の鳴くごとき細き声しぼる
何神か知らねどお助け下されと人だのめなる白影の言葉
白き影は生ける人間とさとりてゆ稍落着きぬ胸の動悸は
何人と言葉はげしく尋ぬれば稲荷降しの修行者と答ふ
この池に水行をはり稲荷山尾の上の窟に詣づと宣れるも
何故にこの真夜中に窟詣でするかとなじればコンコンとなく
この女狐の霊のかかり居しかわれを見捨てて飛び去りにけり
雨止みぬ風は止まりぬ白衣着けしをんなの姿月にほの見ゆ
白妙の衣を纏ひし稲荷降し尾の上をさしてはせのぼり行く
霊界物語ネットで読む 霊界物語ネット
オニド関係の更新情報は「オニド関係全サイトの更新情報」を見れば全て分かります!
王仁DB (王仁三郎データベース)は飯塚弘明が運営しています。 /出口王仁三郎の著作物を始め、当サイト内にあるデータは基本的にすべて、著作権保護期間が過ぎていますので、どうぞご自由にお使いください。また保護期間内にあるものは、著作権法に触れない範囲で使用しています。それに関しては自己責任でお使いください。/出口王仁三郎の著作物は明治~昭和初期に書かれたものです。現代においては差別用語と見なされる言葉もありますが、当時の時代背景を鑑みてそのままにしてあります。/ 本サイトのデータは「霊界物語ネット」掲載のデータと同じものです。著作権凡例 /データに誤り等を発見したら教えてくれると嬉しいです。
連絡先:【メールアドレス(飯塚弘明)
プライバシーポリシー/0/
(C) 2016-2024 Iizuka Hiroaki